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 今日はアメブロの方に、昨日買ってきたスタジオシリーズ・スカベンジャーの記事をちょっと書いてきました。

 こちらの方は、小説版『ファイクエII』の続きです。

 一応、今回から最終話の予定です。


 では、スタート!


 果たしていくつ目の関門であろう。
 強力な魔法引力がガダメ達とクレイ・タンクを襲い、溶岩の海に引き込もうとしていた。
 以前、石川達が戦ったエセヌ兄弟の魔法を、機械で再現したものだ。
「でやーっ!」
 ガダメが一気にその引力の方向に向かって走った。
「ガダメ、無茶です!」
 だが、ガダメの頭の中では、武術家の本能と言うべき戦闘の勘が告げていた。
 この危機を脱するにはこれしかないと。
「ガダメはん!?」
「クレイ、アーセン、黙って見ていろ!」
 引力により加速がついたガダメは、一気に跳躍する。
 狙いは壁にある引力発生装置。
 一歩間違えれば、目の前にある溶岩の海に叩き落される。
 クレイ・タンクも逃れようと車輪をフル回転させているが、少しも前に進んでいない。
 むしろ徐々に溶岩の海に招き寄せられている。
 その打開策としてガダメが選んだのが、この強攻であった。
「でやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
 ガダメの強烈なキックが引力発生装置にさく裂した。
 バチッ…と火花が散って装置は破壊され、ガダメはキックの反動で一気に溶岩の海を飛び越えた。
「ふぅ……全く、手こずらせおって!」
「これ、いくつ目、だったでしょう!?」
 関門の数は三百を超えたところで数えるのをやめてしまったのだ。
 だが、それらのすさまじさは彼らが負った傷が物語っていた。
「ガダメはん、あれっ!」
 クレイが叫ぶ。
 前方に巨大なドアが見えていた。
「あそこだ! あそこが制御室だ!」
 マージュII世が興奮して叫ぶ。
「分かりました!」
 アーセンが頷き、魔力を集中させる。


 グー・ダッ・ガー・バク・レイ・ゲム!
(大気よ、唸り弾けろ!)


「爆裂呪文・ボンバー!」
 アーセンの爆裂呪文が、ドアを吹き飛ばした。
 一同は制御室の中へと侵入する。
「これが……」
 サクラの目は部屋の中央にそびえる巨大な制御装置を捕らえていた。
「あそこです!」
 オータムとセルペンが頷いて、制御装置に向かって走り出した。
 その時だった。


 ガシャ……


 天井、床、壁……部屋のあちこちからハリネズミのように無数の砲塔が現れて、彼女たちに狙いを定める。
「いかん!」
 マージュII世が叫ぶが、砲塔に気づいていたのは彼だけではなかった。
「やらせぬぞ! クレイ! アーセン!」
「はいな!」
「はい!」
 サクラ達を守るように三魔爪達がその前に立ち塞がった。
「魔界変幻!」
 三人が叫ぶと同時に、彼らの身体が溶けるように混じりあって、瞬時に巨大な三つ首竜が出現していた。
 そう。かつて、石川達を全滅寸前までに追い込んだ、彼ら三魔爪の最強戦闘形態、魔爪竜である。
 魔爪竜は自分の身体を盾として、砲撃からセルペン達を守った。
「ガダメ様! クレイ様! アーセン様!」
「ぬぅ!」
 魔爪竜は闇雲に火を吹き、呪文を唱える。
 瞬く間に前方の砲塔群が吹き飛んだ。
「今だ! ゆけ!」
「分かりました!」
 ガダメの声に、セルペン達は再び走り出す。
 生き残った砲塔群が、次々に彼女達に狙いを定める。
 が、ほとんどが発射の直前に魔爪竜の尾や足の一撃を受けて沈黙した。
「へっ、やらせへんで!」
 突如、床が大きく開き、無数のミサイルが発射される。
「なにっ!?」
 それは正確に魔爪竜とサクラ達に襲い掛かった。
「やれせへんって言うたやろ!」
「クレイ!」
 右腕をムチ状に変化させ、魔爪竜はサクラ達に向かうミサイル群に砲塔の残骸を叩き込んだ。
 ミサイルは次々と誘爆し、彼女たちに被害はない。
 だが、魔爪竜自身はミサイルの直撃を受けて大きく吹き飛ばされた。
 ようやく制御装置に到達したオータム達が振り向く。
「ガダメ、クレイ、アーセン!」
「我らに構うな! 今のうちに装置を逆転させろ!」
「でも!」
「まだまだ、来ますよ!」
 一体どれだけの兵器が仕掛けられているのか、新たな兵器群が次々と部屋のあちこちに顔を出す。
 魔爪竜は制御装置の前に転がり込むと、
「ぬぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!」
 兵器群に向かって火炎と呪文を叩き込んだ。
 防御兵器も次々と始動し、魔爪竜を狙い撃つ。
 凄まじい死闘が展開された。
「ガダメ様……」
「さ、セルペンさん!」
「こっちだ!」
 流れ弾の飛び交う中、サクラ達四人は制御装置に近づいていく。
「きゃっ!」
 銃弾がかすめ、サクラが眼鏡を弾き飛ばされるが、もはやそんな事には構っていられない。
「ここだ!」
 ようやく制御パネルにたどり着き、サクラとマージュII世は作業を開始した。
「はっ!」
 殺気を感じ、オータムが飛び蹴りを放つ。
 すぐそばまで近づいていたジェネラルが吹っ飛んだ。
 侵入者迎撃用に配置されていたメタルゴーレムやアーマー、ガーディアンなどが次々と現れる。
 石川達からすれば何という事は無い相手だが、彼らよりもレベルに差があるオータム達にとっては、十分な脅威だ。
 メタルゴーレム達は次々とその数を増やしていく。
「やらせないよ!」
「絶対に、サクラさん達を守るですぅ!」
 オータムとセルペンは、必死になってメタルゴーレム達との戦いを開始した。
「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!」
 魔爪竜も仁王立ちになって、次々と襲い掛かる防御兵器に攻撃を加えていた。




~つづく~

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