FC2ブログ
 実は二週間ほど前、とあるブロ友さんにちょっとお聞きしたいことがあって『メッセージ』を送ってるんですけど、いまだに未開封なんですよねぇ……。

 その方はもう、ブログの引っ越し作業(ヤフー推奨)が終わってて、ヤフブロの方が見られなくなってるので、単に気づかれていないって可能性が高くはありますが……。

 現在はコメントをする方もされる方も休止されてて(記事の方は定期的に更新されてますけども)、元々『訪問者履歴』にも名前を残さない設定にされてるので、今もウチに来られてるかどうかわからないですし……。


 さて、記事の方は小説版『ファイクエII』第5話の完結編です。
 今月中に片づけたいことがまた色々あるので、次回の本編の更新は、FC2の方に完全移行してからになるかと思います。

 なお、前回はコチラ
 では、本文スタート!

 車輪ピエロの攻撃を退けた三人は、さらに通路を進んでいく。
 と、薄暗い通路の先に明かりが見えた。
 しかも、それはこちらへと向かってくるではないか。
「なんだ、あれ?」
 三人は目を凝らす。
 と、その方角から、突如メガフレアの火球が飛んできたのだ。

 ゴォォォォォォォッ!

「うわっ!」
 間一髪で、三人は火球をかわす。
 前方にいた明かりの正体は、2メートルほどの聖火台に手足が生えたような外見のモンスターだった。
 古ぼけた松明が長い年月を経て意思を持った、歩く松明というモンスターだ。
「カモーン、エブリバディ!」
 歩く松明が叫ぶと、その頭部の炎が一層激しく燃え上がり、中から目が付いた人魂のようなモンスターが無数に飛び出してきた。
 炎に意思が宿ったフレアゴーストというモンスターだ。
 そこまで強いモンスターではないが、数が多いのが厄介だった。
 しかも、

 カ・ダー・マ・デ・モー・セ!
(火の神よ、我が敵を焼け!)

「火炎呪文・フレア!」
 フレアゴーストはその口から、頻繁にフレアの呪文を唱えてくる。
 たとえフレアといえど、これだけの数で唱えられたらギガフレアに匹敵する。
「わちっ! わちっ!」
「熱いぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃっ!」
 三人はフレアの嵐の中を逃げまどっていた。
 そんな中、冷静に錫杖が叫ぶ。
「マスター、ここは吹雪呪文で!」
「うん!」
「よし、じゃああの鬱陶しい連中はおれ達が……」
 上田が呪文を唱える間、石川と岡野が敵の注意を引き付ける。

 アース・ウェーバー・ガーゴ・グー!
(氷の風よ、凍結させよ!)

「吹雪呪文・フロスト!」

 ゴォォォォォォォォォォォォォォォッ!

 上田の掌から、強烈な雹粒を伴った冷風が噴き出し、歩く松明とフレアゴースト達を包み込む。
「あぎゃぱぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
 風が収まった時、そこには氷の彫像と化した松明が突っ立っているのだった。

 歩く松明とフレアゴースト達を倒した三人は、ついに工場の中心へとやってきていた。
「あれは……」
 目の前の祭壇に、赤く輝くクリスタルが見える。
『火の赤玉(ファイア・ルビー)』だった。
「やった! 五個目のクリスタルだ!」
 石川達は、喜び勇んでクリスタルに駆け寄ろうとする。
 その時だ。
「待っていたぞ、少年たち」
「!」
 三人とクリスタルの間に、人影が舞い降りた。
 そいつは馬の頭部を持った騎士で、肩鎧には小さな翼のような装飾がついている。
 腕には長いランスを持ち、胸部には『桂』という文字に似た紋章が描かれていた。
「我が名は魔衝騎士ニッキー! ここのクリスタルと君たちの命、私がもらい受ける!」
「やっぱここにもボスがいたのか!」
 三人とニッキーは、武器を構えて対峙した。
「でやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
 先に動いたのは石川だ。
 石川は床を蹴って一気にニッキーに迫ると、ブレイブセイバーを振り下ろす。
 だが、

 ガキィィィィィィィィィィィィン!

「何っ!?」
 目の前にいたはずのニッキーの姿が一瞬にして消え、ブレイブセイバーは空しく床を切りつけたのだ。
「テッちゃん、後ろ!」
 振り向いた石川の眼前に、槍が突き出されていた。
「くっ!」
 とっさに石川はブレイブセイバーを構え、ランスの一撃はブレイブセイバーをかすめて床に大穴をあける。
「これならどうだ!」
 今度は岡野が飛び上がり、ニッキーに向かって飛び蹴りを放つが、同じようにニッキーの姿は突然掻き消えた。
「えっ!?」
「跳躍力と素早さでは、天馬とてこのニッキーにはかなわぬ」
 またも背後から声がして、岡野に向かって槍が襲い掛かった。
 岡野は身をかわすが、今度は槍が右腕をかすめる。
「うわっ!」
 その衝撃で、岡野は腕から血を流しながら、床にたたきつけられた。
「岡ちゃん!」
 上田が岡野に駆け寄る。
「岡ちゃん、大丈夫!?」
「ああ、かすり傷だよ。けど、アイツのジャンプ力は厄介だぜ。ピョンピョン野郎とは段違いだ」
 その言葉を聞いて、上田が何ごとか、考え込んだ顔つきになる。
「ジャンプ力……って事は、この間のスピアーみたいに飛び回ってるわけじゃない……。だったら……」
 何か考え付いたのか、上田がニヤッと笑う。
「テッちゃん、クレイを!」
「? 分かった!」
 促されるまま、石川が懐から粘土の塊型のアイテムを取り出し、空高く放り投げた。
「来てくれ、クレイ!」

 シュパーン!

「チョ~コック~!」
 粘土がまばゆい光を放ち、その中からクレイが姿を現す。
「呼んだか、ボン達? ……っと、えらい暑い場所やなぁ。こんなところに呼び出されたらかなわんわぁ……」
 額をぬぐいながらクレイが言った。お忘れかも知れないが、身体が粘土でできている彼は、熱に弱いのだ。
 上田はクレイに駆け寄ると、耳打ちをする。
「あのね、こうして、こうして、そうして欲しいんだ」
「なるほどなぁ……。よっしゃ、ワイに任しとき!」
 言うなり、クレイの身体が溶けるようにして床に消えていく。
 その様子を眺めながら、ニッキーは断続的にハイジャンプを繰り返していた。
「何をしようが、無駄な事だ! 私を捕らえる事など誰にもできぬ!」
 ニッキーはとどめとばかり、ひときわ高く宙へと飛んだ。
「覚悟!」
 そのまま自由落下に乗って、凄まじい速度で降下してくる。
 だが、

 ガシィッ!

「な、なにっ!?」
 驚きの声を上げたのはニッキーの方だった。
 彼のボディは、あちこちが地面から生えた、粘土製の縄にからめとられていたのだ。
「地面と一体化しときゃ、あんさんの動きも丸わかりや! 調子に乗って墓穴掘ったな!」
 地面からクレイの目が現れて、不敵な笑みを浮かべる。
「ボン達、今や!」
「よぉ~し、さっきの借り、きっちり返してやるぜ!」
 上田の呪文で傷を回復させた岡野が、目を閉じて拳を構える。
 握りしめた右拳に、気が収束されていった。
 岡野がカッと目を見開き、その足が、力強く床を蹴る。
 拳に気を溜めたまま、ニッキーに向かって駆けていく。
「オーラナックル!」
 岡野が拳を突き出すのと、クレイが拘束を解除して地面に潜り込むのは同時だった。
 気をまとった岡野の拳は、正面からニッキーのボディに命中する。
「ぐわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」

 ドガァァァァァァァァァァァァァァァァァァァン!

 岡野の一撃を受けたニッキーは、空中高く殴り飛ばされ、工場の高い天井すれすれで大爆発を起こした。


「いやぁもう、ヘトヘト……」
「本当だねぇ……」
 ニッキーを撃退して『火の赤玉』を手に入れた一同は、クリーンファクトリーを後にする。
 日は傾き始め、空は先ほどまでの工場の中のように赤く染まっていた。
「とにかく今日は、ぐっすり寝たい」
「同感……」
 上田は力なく頷くと、テレポーの呪文を唱えようとする。
 だが……。
「上ちゃん、どったの?」
 石川の問に、上田はバツが悪そうな顔をして振り向いた。
「魔法力……切れちゃったみたい」
「えーっ!?」
 この後一同は、アーセンに迎えに来てもらう事になるのだった。
「えっと、今回の、私の、出番、これだけですか?」
 うん、そう。
「そんなの、あり!?」
 あり。



~つづく~
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