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2019.02.28
衝撃的な三日目。
ども、今晩は。
アカサカです。
まっさかジオシティーズに続いて、ヤフブロまでサービス終了とはねぇ……。
拒否してるユーザーを出禁に出来なかったりと、若干不便な所もあったけど、ワンタッチで画像をアップ出来て使い勝手が良かったんだけどなぁ……。
結局β版とは何だったのか……。
バジりん「マスター……」
ギリアム「旦那様……」
アキバ「アカサカさ~ん……」
アカサカ「あ~、心配すんな。ウチは取り敢えず、前にβ版騒ぎの時に作った別ブログに、正式に引っ越すつもりだから」
何よりヤフブロで出来た縁が、これからも続けていけたらいいんだけど……。
さて、話は変わりまして、今日はお昼はマリノアシティに食べに行きました。
ここは海のすぐ近くにありまして、向こう岸には福岡タワーやシーホークが見えます。
色々回ってみて、どこにしようかと思いましたが……。
フードコートのこちらのお店にしました。
メニューはこのほか、ロコモコなんかもありましたが、
今回はこちらの『スパイシーグリーンカレー』にしました。
ココナッツミルクの風味か、辛さの中にほのかに甘みがありました。
ご飯大盛りが無料だったのでそうしましたが、量を考えるとそっちにしておいて良かったです。普通盛りじゃ、絶対足りねえよ……。(^ ^;)
その後はBOOKOFFで、今日まで使用可能なクーポンがあったので、『ドリフターズ』の6巻を買ってきました。
しかし、HELLSINGで言うとそろそろベルナドット隊長が戦死するあたりか……。そう考えるとこの作品も長いんだなぁ……。
んで、その後は木の葉モールに行ってきました。
本当は夕食後も行こうかと思いましたが、力尽きまして……。
そこのホビーゾーンで、ぷちサンプルの『黒猫堂』を二つ購入。
一つは御覧の通り、まだ持ってない奴だったんですが、もう一個は三つ目のダブりでした(苦笑)。まぁ、ボトルのやつなんで、二つ目共々咲夜に持たせようかと思いますが。
そして、昨日の装動・創動も組みました。
ビルドは一種類しかないからか、現役時代と違って塗装個所が増えてたり、フルボトル部分にまでシールがあったりと少し豪華になってます。
と言ったところで、今日はこの辺で。
どうも。ではでは。
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2019.02.27
最近、ラーメンは豚骨が多い気がする。
今晩は、アカサカです。
今日は昨日書いた通り、天神や博多に行ってきました。
さて、今日はお昼は最初からどこで食べるか決めていましたので、天神を回るのは後回しにして、先に博多に行きました。
博多駅を出て……。
こちら。
『おっしょいラーメン』です。
いつもヨドバシに行く時、前を通ってはいるのですが、入るのは今日が初めてです。(^ ^;)
ちなみに、『博多弁の女の子はかわいいと思いませんか?』の2巻でも紹介されています(上の画像含めて、いくつかは右下クリックで元サイズで出ます)。
なお、この元交番、今日通った時、中から警官の方が出てきました。
交番としては閉鎖しても、まだ使ってはいたのか……?
マンガでは触れられていなかったので、食券式だったのは知りませんでした。
麺の硬さの解説。
テーブルの上には各種調味料やトッピング。
左のは『ラーメンのタレ』です。「ラーメンにタレって何なの
」と言われそうですが、福岡のラーメンには『替え玉』って言って麺だけお替りするシステムがありまして、それでスープが薄くなった時に足すというのが主な使い方です。

」と言われそうですが、福岡のラーメンには『替え玉』って言って麺だけお替りするシステムがありまして、それでスープが薄くなった時に足すというのが主な使い方です。
私は使った事が無い(替え玉自体した事が無い)のでちょっとレンゲに入れて味見してみましたが、酢醤油みたいな味でした。
という訳で、今日は『山笠ラーメン』にしてみました。
麺は細麺。アルデンテ気味でした(爆)。
んで、「辛い」と評判の辛子高菜。
いや、マジで辛かったです。調子に乗って入れまくったら、間違いなく死ねます。(^_^;) 美味しかったですけどね。
その後はヨドバシとBOOKOFFに行って、赤坂のまんだらけ、天神と、いつものルートを巡ってきました。
天神地下街のショッパーズ前のイベント広場では、佐賀県の物産展をやっていました。
その奥の元ロッテリア、いつになったらセブンイレブンがオープンすんのかと思ってましたが、「26日オープン」との表記が。
さて、それでは今日買った色々を。
まずヨドバシでは、『フレキシブルアームB』を買いました。
これを使って……。
例の改造ガンプラに装着してみました。
アームは良く動くので……。
上下は勿論……。
背中側に回すことも出来ます。
通常はこの姿で、翼を出した時は二つ目の画像みたいに横にアーマーを動かすかなぁ。
MAモード。魚っぽいかと言われたら微妙ですが……(苦笑)。
一応この後ヒレやフィンなんかもつける予定ではあります。
MAモードで翼を展開。
もはやなんだか良く分からない物体に(爆)。
それから、入り口のガチャで『恐怖標本と光る実験台』というのがあったので、2回、回してきました。
最初は実験台(単色ライト)、二個目は『肺と心臓』が出ました。
心臓はちょっと大きすぎるので、肺を入れて咲夜の実験室の小物にしようかと思っています。
BOOKOFFでは偶然、カーレンジャーのサントラがあったので買ってきました。
2巻はかなり前に買ったのですが、聞きたい曲が入ってなくて……。
この3巻に収録されていたのでラッキーでした。
ちなみにその曲は、VRVロボの戦闘場面で使われてるやつで、本編では巨大PPチープリ戦やノリシロンFINAL戦で流れてた奴です。
天神のまんだらけでは、figmaのハルヒ(夏服ver.)を購入。
目的はこのポニーテール頭部です。
何に使うかは、分かる方には分かると思います(笑)。
さて、夕食の後はマリナタウンのイオンに行ってきました。
『装動』のゲイツ・アーマー素体(赤)とビルド・ラビットドラゴンを買ってきましたが、組み立てはまた明日……。
と言ったところで、今日はこの辺で。
どうも。ではでは。
2019.02.26
今日もガンプラ画像多め。
今晩は、アカサカです。
という訳で、今日から三連休なんですが、主な引落が明日にあるので、それに備えて今日は地元で過ごしました。
例のビルドバーニング、現状は仮組ですがこんな感じです。
あと、肩にはアビスのアーマーをつけたり、ヴァサーゴ辺りの腕を隠し腕としてつけたいなぁ、とも思っています。
背中側。
カオスの部品は、MAモードでの機首になる予定です。
機首パーツは、ビルドバーニングに入ってたジョイントパーツで、スカイハイウイングスの後ろ側に穴をあけて接続しているので……。
羽を取っ払って、直接機首を背中につける事も可能。
普段はこの状態、という設定です。
脚部はこんな感じで、「骨組みだけ残して削りまくる」という、かなり力技な加工をしてます(苦笑)。
……左足はもうちょっと丁寧にやろう。
横から。
後ろから。
ちょうど膝関節下の白い部分が、装甲をつけるとエアインテークみたいに見えたので、意外な儲けでした(笑)。
MAモードのイメージ。
アビスのアーマーやらヴァサーゴの腕やらを使って、「腕付きの魚」っぽい感じにしたいと思っています。
さて、先日さすりゅ~さんから「闇軍団九大魔将軍の設定があれば見たい」とお声を頂きましたので、倉庫で発掘してきました。
意外にも、倉庫の一番奥にしまい込んでいてちょっと骨が折れました。(^ ^;)
てなわけで……。
暗黒将軍・黒魔神。
イメージはデバスターなので、ドリルが付いています。
左腕の装甲ギアは、真星勢多の腕装甲とヴァイエイト(かメリクリウス)の腿アーマーです。
火炎将軍・龍飛。
イメージはブルーティカス。
肩の装甲はGジェネのオマケプラモのエルメスです。他に転生シールの『火炎の章』なども使ってデコレートしてます。
妖獣将軍・闇皇帝。
イメージはオボミナス。
肩は昨日の記事でちょっと出した、ジャンクのシャイニングガンダムのやつです。左腕のクリアパーツは武者百士鬼改の大砲パーツ、胸部の装甲ギアは、これまたGジェネのオマケプラモのビグロマイヤーです。
当時、たまたまフリマでGジェネのオマケプラモをカートンで買ったので、モノによっては腐るほど余ってました(逆に一つもないってない奴もあったりして)。
ちなみに私はこれのドッゴーラの上半身とビグザムの下半身を使って、SDガンダム版ヘッドマスターを作りました(こちらはもうジャンクになってしまってますが)。
悪霊将軍・遮光。
イメージはブラックザラック。
プラモパーツ以外の装甲ギアは紙粘土製です。
覇道将軍・魔殺駆。
イメージはダイナザウラー。
角がポキポキに折れてしまっていましたが、プラモ用の工具を普段から持ち歩いてるので、瞬間接着剤で応急処置して撮影しました。(^_^;)
腕の赤い装甲は、メリクリウスの肩装甲です。
魔界将軍・魔星。
イメージはメナゾール。
左肩の盾は、1/144ガンダムアスクレプオスの背中パーツをそのまま使ってます。
百鬼将軍・真闇元帥。
イメージはキングポセイドン。
槍は武神頑駄無のやつで、肩はGジェネオマケプラモのノイエジール、手甲は鉄斗羅の闇の鎧です。
また、キングポセイドンがアンカー持ちだったので、ボールチェーンと武者マークツーの角を組み合わせてアンカーも作ってます。
死神将軍・魔刃。
イメージはプレダキング。
服やマントの部分は、ティッシュにトールペイントの絵の具の原液を染み込ませて作っています。
ちなみに最初は左手を武者璽悪の物に交換しようと思っていたのですが、すっかり忘れていました(苦笑)。
天星将軍・魁斬。
イメージはオーバーロード。
ちなみに頑駄無軍団側は、號斗丸、天零、紅零斗丸、零壱、武者ウイングゼロからなる『新生頑駄無五人衆』というのを考えていました(こちらは姿の変更は無し)。
他にこんなのも。
名前はルシファーガンダムと言いまして、上半身はウイングゼロ、肩と下半身はGP-01fb、前腕は武者マスターを使っています。
機会があったらこれもリメイクしたいなぁ……。
さてその後は、この間は雨が降ってて行けなかったので、マークイズももちに行ってきました。
やっぱりここ、かなり広いです。
ホークスタウンを一度更地にして作り直しただけはありますねぇ……。
ここでお昼を、とも考えたのですが、私みたいな貧乏人にはちょっと敷居が高かったので……。
結局、藤崎バスセンターの隣のロッテリアです。
つつましくハンバーガーのふるポテセットにしました。
フレーバーは、今日はコンソメです。
実はこの後、ポケットに入れていたはずだった、倉庫でボンボンから切り取ったページが無い事に気づき、一度倉庫まで探しに行った後、行きがけと同じルートでマークイズももちの方に向かいました。
この後は、先月末で閉店した元原ダイエーなイオンの前を通ってヤマダ電機に行きました。
ダイエー福重の方は、西日本シティ銀行のATMも同時に撤退していましたが、こちらは『支店』なので、イオンの閉店関係なく営業していました。
中を見てみると……。
ほとんど中身は運び出されてガラガラになっていました。
ヤマダ電機の後はBOOKOFFにも寄ったのですが、G1ワイルドライダーが置いてあってビックリ。
開封品とは言えこの値段なのはさすがに“分かってる”なぁ……。(^_^;)
クイズマジックアカデミーのプライズフィギュアもいくつかあったのですが、肝心のユリの水着版の奴は見つからず……。(-_-;)
さて、ヤマダ電機ではPOTPのパンチ/カウンターパンチを買いました。
パンチ「こっちも負けずにスパイしてやろうじゃないか。デストロンに化けてな」
ゴガギギギ!
このパンチ、二重スパイという役職で、本来の所属はサイバトロンですが、外見だけをデストロンである『カウンターパンチ』に変化させることが可能です(トイでは人格もデストロンらしいものになる、という設定)。
ヘケヘケ版はボットコンの限定品で、しかも元々サンストリーカー型だったもののリデコなので、拳の向きに無理があったりと難点もありました(ちなみに私はPOTPで出るのを知って、完全に買う気が無くなった)。
ちなみにどちらのモードでも、相手陣営のマークと顔は隠れるようになっています。
ビークルモードはスーパーカー。
変則的ではありますが、彼もトリプルチェンジャーという事になります。
と言ったところで、今日はこの辺で。
どうも。ではでは。
2019.02.25
一応とある天使がモチーフ。
ども、今晩は。
アカサカです。
明日から三連休なので、先日買ったビルドバーニングに、実家に置いていてスカイハイウイングスを装着してみました。
小サイズの翼でもオーバーサイズですね……。(^ ^;)
翼を畳んだところ。
本当は大の方も使って、四枚翼にしたかったんですが……。
実家に着いた後、急いで地元のホビーゾーンまで向かって簡易キットのアビスとカオスを買ってきました。
これと……。
小学生の頃に買ってもらったものの、今やジャンクとなっている1/144シャイニングなどのパーツを中心にして、改造を進めていきたいと思っています。
と言ったところで、今日はこの辺で。
どうも。ではでは。
2019.02.24
ファインドクエスターズ・エピローグ
はい、という訳で、今回で小説版『ファイクエI』もひとまず完結となります。
今回は割とアッサリな展開に思われるかもしれませんが、まぁ、エピローグですし……。
意図的にそうした部分もあるんですけどね。(^ ^;)
前回はコチラ。
という訳で、本文スタート!
「終わった……?」
「そうみたい……」
石川達は、呆然とマージュ達がいた方を見つめていたが、やがて、
「はぁぁぁ~~~っ……」
気が抜けたように、その場にへたり込んだ。
三人とも、疲労困憊に陥っていたのだ。
そして、いくらか体力が回復してくると、
「今度こそ本当に終わったんだ……」
全てを出し切ったような表情で、石川が呟いた。
そこへ、
「礼を言う、異世界の少年たち」
ガダメ達が、石川達に感謝の言葉をかけた。
三人はガダメ達に支えられて立ち上がった。
と、その身体が薄く発光し始めた事に、その場にいた全員が気が付いた。
「これは……」
「どうやら、お別れの時が、来たようですね……」
いつもの無表情な顔に寂しげな色をにじませて、アーセンが呟く。
「そっか……おれ達、やっと帰れるんだ」
まるで、たった今思い出したかのように、岡野が呟く。
あれだけ長い冒険だったが、終わってみると、トゥエクラニフに来たのがつい昨日の事のように思えた。
錫杖が上田の手から離れ、ガダメ達の方へピョンピョン跳ねていく。
「錫杖?」
驚いた上田が声をかけると、錫杖はくるりと彼らの方を振り向く。
「お別れです、マスター。短い間でしたが、楽しかったですよ」
錫杖が悲しげに笑う。
上田も涙が出そうになるのをこらえながら、錫杖に手を振った。
「有難う、錫杖。おれも君の事、忘れない!」
ガダメが進み出て、石川達に向かって頭を下げる。
「少年たち、君たちはこの世界、そしてスパイドルナイト様を救ってくれたのだ。この通り、お礼を申し上げる」
続いてクレイも石川達に陽気に手を振った。
「元気でな、ボン達! 縁があったら、また会おうな!」
それを聞いて、三人は苦笑する。
「本当はそうならない方がいいんだろうけどね……」
次の瞬間、光に包まれた石川達は、その場から消えうせた。
「さらばだ、救世主たち……」
石川達がいた場所に熱い視線を送りながら、ガダメが呟いた。
「そうみたい……」
石川達は、呆然とマージュ達がいた方を見つめていたが、やがて、
「はぁぁぁ~~~っ……」
気が抜けたように、その場にへたり込んだ。
三人とも、疲労困憊に陥っていたのだ。
そして、いくらか体力が回復してくると、
「今度こそ本当に終わったんだ……」
全てを出し切ったような表情で、石川が呟いた。
そこへ、
「礼を言う、異世界の少年たち」
ガダメ達が、石川達に感謝の言葉をかけた。
三人はガダメ達に支えられて立ち上がった。
と、その身体が薄く発光し始めた事に、その場にいた全員が気が付いた。
「これは……」
「どうやら、お別れの時が、来たようですね……」
いつもの無表情な顔に寂しげな色をにじませて、アーセンが呟く。
「そっか……おれ達、やっと帰れるんだ」
まるで、たった今思い出したかのように、岡野が呟く。
あれだけ長い冒険だったが、終わってみると、トゥエクラニフに来たのがつい昨日の事のように思えた。
錫杖が上田の手から離れ、ガダメ達の方へピョンピョン跳ねていく。
「錫杖?」
驚いた上田が声をかけると、錫杖はくるりと彼らの方を振り向く。
「お別れです、マスター。短い間でしたが、楽しかったですよ」
錫杖が悲しげに笑う。
上田も涙が出そうになるのをこらえながら、錫杖に手を振った。
「有難う、錫杖。おれも君の事、忘れない!」
ガダメが進み出て、石川達に向かって頭を下げる。
「少年たち、君たちはこの世界、そしてスパイドルナイト様を救ってくれたのだ。この通り、お礼を申し上げる」
続いてクレイも石川達に陽気に手を振った。
「元気でな、ボン達! 縁があったら、また会おうな!」
それを聞いて、三人は苦笑する。
「本当はそうならない方がいいんだろうけどね……」
次の瞬間、光に包まれた石川達は、その場から消えうせた。
「さらばだ、救世主たち……」
石川達がいた場所に熱い視線を送りながら、ガダメが呟いた。
いつしかスパイドル城を覆っていた吹雪はやみ、城を太陽の光が照らしていた。
ハサキヒオやブクソフカの各地でも、人々は目に見えた変化を感じ取っていた。
荒れた海が、穏やかな青い海に変わった。
荒涼とした砂漠に、草が芽を出した。
枯れた川に水が戻った。
そして、砂漠や平原や森に棲んでいた魔物達が大人しくなった。
ハサキヒオやブクソフカの各地でも、人々は目に見えた変化を感じ取っていた。
荒れた海が、穏やかな青い海に変わった。
荒涼とした砂漠に、草が芽を出した。
枯れた川に水が戻った。
そして、砂漠や平原や森に棲んでいた魔物達が大人しくなった。
セルペンは石川達がボガラニャタウンを出てからというものの、毎日スパイドル城の方を見つめていた。
彼女が城の方の変化に気づいたのも、そんな時だった。
「テッチャンさんが……きっとテッチャンさん達がやったんだ……」
その時である。
<セルペンちゃん>
「!」
セルペンが振り向くと、そこには光に包まれた石川達がいた。
「テッチャンさん!」
即座に彼女は悟った。
彼らが元の世界に帰る時が来たのだという事を。
「テッチャンさん……やったんですね?」
<うん。おれ達、ついにやったよ。だから……>
「分かってます。それでも、帰る前にセルペンとの約束、守りに来てくれたんですね」
涙ぐみながら、セルペンはニッコリ笑った。
「有難う御座いました、テッチャンさん! お元気で!」
<セルペンちゃんも、元気でね!>
そこまで言うと、三人の姿はフッと消え失せた。
彼女が城の方の変化に気づいたのも、そんな時だった。
「テッチャンさんが……きっとテッチャンさん達がやったんだ……」
その時である。
<セルペンちゃん>
「!」
セルペンが振り向くと、そこには光に包まれた石川達がいた。
「テッチャンさん!」
即座に彼女は悟った。
彼らが元の世界に帰る時が来たのだという事を。
「テッチャンさん……やったんですね?」
<うん。おれ達、ついにやったよ。だから……>
「分かってます。それでも、帰る前にセルペンとの約束、守りに来てくれたんですね」
涙ぐみながら、セルペンはニッコリ笑った。
「有難う御座いました、テッチャンさん! お元気で!」
<セルペンちゃんも、元気でね!>
そこまで言うと、三人の姿はフッと消え失せた。
次に三人が現れたのは、タイタオニク号の居住地区、オータムの目の前だった。
「盛彦!」
<よっ、オータム>
岡野は指を二本立ててVサインをする。
何とも言えない、すがすがしい笑顔であった。
思わずオータムの頬が赤く染まる。
<色々ありがとう。おれ達、元の世界に帰る事になったからさ>
「そっか……。海が穏やかになったと思ったら、そういう事だったんだね」
<元気でな、オータム>
「盛彦達もね!」
岡野が差し出した手に、オータムは自分の手を勢いよくタッチしてパシッといい音を立てた。
「盛彦!」
<よっ、オータム>
岡野は指を二本立ててVサインをする。
何とも言えない、すがすがしい笑顔であった。
思わずオータムの頬が赤く染まる。
<色々ありがとう。おれ達、元の世界に帰る事になったからさ>
「そっか……。海が穏やかになったと思ったら、そういう事だったんだね」
<元気でな、オータム>
「盛彦達もね!」
岡野が差し出した手に、オータムは自分の手を勢いよくタッチしてパシッといい音を立てた。
その次に彼らが現れたのは、ブッコフタウン。
もちろん、サクラの所である。
聡明な彼女は、三人がこの世界を救った事をすぐに理解した。
「倫理さん……。ついに、もとの世界に帰れるんですね」
<うん。……おれ、サクラちゃんと一緒に調べ物したり、ゲームブックで冒険した事、絶対に忘れないから!>
「私もです!」
サクラは必至で涙を見せまいと努力した。
笑みを浮かべるが、やはり涙は隠せなかった。
「さよなら、倫理さん。さよなら、皆さん!」
目の前で消えていく三人に、サクラはいつまでも手を振っていた。
もちろん、サクラの所である。
聡明な彼女は、三人がこの世界を救った事をすぐに理解した。
「倫理さん……。ついに、もとの世界に帰れるんですね」
<うん。……おれ、サクラちゃんと一緒に調べ物したり、ゲームブックで冒険した事、絶対に忘れないから!>
「私もです!」
サクラは必至で涙を見せまいと努力した。
笑みを浮かべるが、やはり涙は隠せなかった。
「さよなら、倫理さん。さよなら、皆さん!」
目の前で消えていく三人に、サクラはいつまでも手を振っていた。
それから三人は、ブットバ・シー号のミオク達、ハテナ町のモーカ達に会って、別れの挨拶を交わした。
そして……。
(うっ……)
気が付くと、三人は何もない空間を漂っていた。
上も下も、時間の流れすらも分からない。
が、遥か前方に光――出口があるに、三人は気が付いた。
三人はその光に向かって進んでいく。
そして……。
(うっ……)
気が付くと、三人は何もない空間を漂っていた。
上も下も、時間の流れすらも分からない。
が、遥か前方に光――出口があるに、三人は気が付いた。
三人はその光に向かって進んでいく。
シュパァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァッ!
三人の視界が、一気に光に包まれた。
☆
「ううう……」
ゆっくりと意識が戻ってくる。
石川が目を覚ました。
「あれ、ここ……」
近くでは上田と岡野が眠っている。
そこは非常に懐かしい、しかし見知った場所だった。
「あれれ?」
そう、そこは彼らが元居た世界の、小学校の校庭の片隅だったのだ。
しかし空は晴れており、青い空には白い雲がまばらにあるだけで、とても雷が鳴るような天気には見えなかった。
「う、うそっ! おれ達……」
慌てて石川は、上田達を揺すり起こす。
「ちょっと起きて! 上ちゃん! 岡ちゃん!」
「ん……?」
「う~ん……」
石川に揺すられて、二人も目を覚ました。
「ここって……」
まだボーッとしながら周囲を見回していた二人だが、周囲の状況を把握すると、驚愕の表情で跳ね起きた。
「うそ!? おれ達、戻って来たの!?」
「そうみたい……」
「まさか夢じゃないよね……」
三人はお互いの頬をつねってみる。
その途端、
「いてててて!」
同時に悲鳴が響いた。
「夢じゃない!」
またまた同時に、三人は同じセリフを口にする。
と、その時だ。
ゆっくりと意識が戻ってくる。
石川が目を覚ました。
「あれ、ここ……」
近くでは上田と岡野が眠っている。
そこは非常に懐かしい、しかし見知った場所だった。
「あれれ?」
そう、そこは彼らが元居た世界の、小学校の校庭の片隅だったのだ。
しかし空は晴れており、青い空には白い雲がまばらにあるだけで、とても雷が鳴るような天気には見えなかった。
「う、うそっ! おれ達……」
慌てて石川は、上田達を揺すり起こす。
「ちょっと起きて! 上ちゃん! 岡ちゃん!」
「ん……?」
「う~ん……」
石川に揺すられて、二人も目を覚ました。
「ここって……」
まだボーッとしながら周囲を見回していた二人だが、周囲の状況を把握すると、驚愕の表情で跳ね起きた。
「うそ!? おれ達、戻って来たの!?」
「そうみたい……」
「まさか夢じゃないよね……」
三人はお互いの頬をつねってみる。
その途端、
「いてててて!」
同時に悲鳴が響いた。
「夢じゃない!」
またまた同時に、三人は同じセリフを口にする。
と、その時だ。
<あと、五分で、昼休みが終わります。教室に戻って、学習の、準備をしましょう>
昼休みの終わりを告げる校内放送が、校庭に響き渡った。
どうやら、こちらでは彼らが雷に打たれた時から全く時間が経っていないらしかった。
「やばっ!」
三人は慌てて立ち上がると、校舎に向かって一目散にかけて行くのだった。
どうやら、こちらでは彼らが雷に打たれた時から全く時間が経っていないらしかった。
「やばっ!」
三人は慌てて立ち上がると、校舎に向かって一目散にかけて行くのだった。
~おしまい~
2019.02.23
ファイクエ第12話『さよなら異世界』-3
はい、という訳で、今日は小説版『ファイクエ』の続きといきたいと思います。
今回でストーリーの方はほぼ完結、と言ったところです。
前回はコチラです。
では、本文スタート!
「ほほほほほほほほほほほ、ほーっほほほほほほほほほほ」
笑い声は、四方八方から寄せてきた。
ほほほほほほほほほほ。
声それ自体が形と重さを持った物体になって、渦を描いて回りながら、石川達を縛り上げる。
まるで声それ自体に、体中を撫でまわされているようだった。
手を出せば、笑い声のひとかけらに触る事が出来そうだった。
「だ、誰だ!?」
石川は首を振って、辺り中を見回した。
「どこだ?」
「ふふふふふふ、ほぉぉぉぉぉほほほほほほほほほほほほほ! どこをお探しかえ? ここだ、ここだよ」
けたたましい声、おぞましい声、無理に女を真似た男のような声。
不快な悪臭をかき混ぜながら、声は目まぐるしく居場所を変える。
「ほほほほほほほほほ。ほーっほほほほほほほほほほほ! どこを見ているのさ。こっちだ。こっちだったら」
「ひっ!」
見えない手で頬を撫でられ、上田が思わず悲鳴を上げる。
「ほほほほほほほほほ。おぉにさぁんこぉちら、手ぇの鳴ぁるほぉぉぉへ!」
右から左、また左から右……声は上へ下へとうねるように移動する。
「誰だ、お前は! 姿を見せろ!」
「ここですよ」
彼らの眼前、何もないようにしか見えない空間から声がした。
その一点に、青い布が閃いた。
かと思うと、樹上を滑る蛇のような動きでローブがはためき、闇影が凝り集まるようにして、そいつはいつの間にか立っていた。
「初めまして、子供たち。私はマージュ。マージュ=ギッカーナⅠ世」
キラキラと蛇の鱗のように輝く青いローブ。
深々と引き下ろした頭巾の下には、三日月形の目と口を描いた笑顔の仮面を被っており、素顔は見えない。
あの時、スパイドルナイトと暗がりで会話していたあの男だ。
「マージュ、お前……」
傷口を押さえながら、よろめく足取りでスパイドルナイトが立ち上がる。
「ほほほほほ、無様なものですねぇ、スパイドルナイト」
口元に手を当て、マージュがからかうように笑った。
「くっ……。少年たち、ここから離れろ! こいつは私と同じ魔王……」
スパイドルナイトが言い終わらない内に、ギガフレアの火炎が彼に襲い掛かった。
笑い声は、四方八方から寄せてきた。
ほほほほほほほほほほ。
声それ自体が形と重さを持った物体になって、渦を描いて回りながら、石川達を縛り上げる。
まるで声それ自体に、体中を撫でまわされているようだった。
手を出せば、笑い声のひとかけらに触る事が出来そうだった。
「だ、誰だ!?」
石川は首を振って、辺り中を見回した。
「どこだ?」
「ふふふふふふ、ほぉぉぉぉぉほほほほほほほほほほほほほ! どこをお探しかえ? ここだ、ここだよ」
けたたましい声、おぞましい声、無理に女を真似た男のような声。
不快な悪臭をかき混ぜながら、声は目まぐるしく居場所を変える。
「ほほほほほほほほほ。ほーっほほほほほほほほほほほ! どこを見ているのさ。こっちだ。こっちだったら」
「ひっ!」
見えない手で頬を撫でられ、上田が思わず悲鳴を上げる。
「ほほほほほほほほほ。おぉにさぁんこぉちら、手ぇの鳴ぁるほぉぉぉへ!」
右から左、また左から右……声は上へ下へとうねるように移動する。
「誰だ、お前は! 姿を見せろ!」
「ここですよ」
彼らの眼前、何もないようにしか見えない空間から声がした。
その一点に、青い布が閃いた。
かと思うと、樹上を滑る蛇のような動きでローブがはためき、闇影が凝り集まるようにして、そいつはいつの間にか立っていた。
「初めまして、子供たち。私はマージュ。マージュ=ギッカーナⅠ世」
キラキラと蛇の鱗のように輝く青いローブ。
深々と引き下ろした頭巾の下には、三日月形の目と口を描いた笑顔の仮面を被っており、素顔は見えない。
あの時、スパイドルナイトと暗がりで会話していたあの男だ。
「マージュ、お前……」
傷口を押さえながら、よろめく足取りでスパイドルナイトが立ち上がる。
「ほほほほほ、無様なものですねぇ、スパイドルナイト」
口元に手を当て、マージュがからかうように笑った。
「くっ……。少年たち、ここから離れろ! こいつは私と同じ魔王……」
スパイドルナイトが言い終わらない内に、ギガフレアの火炎が彼に襲い掛かった。
シュゴォォォォォォォォォォォォォォッ!
「ぐわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
彼よりもさらに強力なギガフレアを受け、スパイドルナイトは黒焦げになって後方へと吹っ飛ぶ。
「安心しなさい、スパイドルナイト。この地上世界を浄化するという使命は、我がダークマジッカーが引き継がせてもらいますよ」
「スパイドルナイト!」
慌てて石川達はスパイドルナイトに駆け寄る。
気を失ってはいるが、まだ息はあった。
上田は急いで呪文を唱え、先ほどまで死闘を繰り広げていた相手にヒーレストをかける。
石川と岡野の方は、武器を構えてマージュに向き直った。
マージュは笑った。
「ほほほほほほ、私と戦うつもりですか。およしなさい、小さな戦士たち。そんな玩具を振り回すと、あなた達の方が怪我をしてしまいますよ」
「うりゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
「たぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
二人は打ちかかった。
勢い込んで、そのまま転がってしまうほど。
剣と拳は、確かにローブを薙ぎ払った。
だが、何の手ごたえも無い。
マージュの笑い声は変わらない。
「ほほほほほほほほ、無駄ですよ、無駄無駄」
「ちぃっ、じゃあこれならどうだ!」
石川は意識を集中させて、掌に魔力を集める。
「超新星呪文・メテオザッパー!」
彼よりもさらに強力なギガフレアを受け、スパイドルナイトは黒焦げになって後方へと吹っ飛ぶ。
「安心しなさい、スパイドルナイト。この地上世界を浄化するという使命は、我がダークマジッカーが引き継がせてもらいますよ」
「スパイドルナイト!」
慌てて石川達はスパイドルナイトに駆け寄る。
気を失ってはいるが、まだ息はあった。
上田は急いで呪文を唱え、先ほどまで死闘を繰り広げていた相手にヒーレストをかける。
石川と岡野の方は、武器を構えてマージュに向き直った。
マージュは笑った。
「ほほほほほほ、私と戦うつもりですか。およしなさい、小さな戦士たち。そんな玩具を振り回すと、あなた達の方が怪我をしてしまいますよ」
「うりゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
「たぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
二人は打ちかかった。
勢い込んで、そのまま転がってしまうほど。
剣と拳は、確かにローブを薙ぎ払った。
だが、何の手ごたえも無い。
マージュの笑い声は変わらない。
「ほほほほほほほほ、無駄ですよ、無駄無駄」
「ちぃっ、じゃあこれならどうだ!」
石川は意識を集中させて、掌に魔力を集める。
「超新星呪文・メテオザッパー!」
ズゴォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォッ!
石川の掌から、光の流星が飛ぶ。
あの魔爪竜を下したメテオザッパーは、しかし、マージュの眼前であっけなく消えうせた。
「ええっ!?」
あの最強威力の魔法があっさりと消滅し、石川は一瞬、我が目を疑う。
「だから無駄だと言ったでしょう。私に呪文は効きませんよ」
「じゃあこれならどうだ!」
岡野が両方の掌を構え、その間に気の塊を発生させる。
「し~ん~りゅ~う~……はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
岡野の突き出した掌から、龍の姿をした気が飛んだ。
魔法ではない気功術なら、奴にも通用する――そう考えての事だった。
しかし、神龍波もまた、マージュに届く前に消滅した。
「んなっ……!?」
「その技は、気を魔力で練り上げて発射している物でしょう。魔力が少しでも含まれている限り、私には同じことです」
そう。マージュはありとあらゆる攻撃魔法に対して、耐性を持っているらしかった。
二人が愕然となった所に、マージュが呪文を放つ。
極大閃光呪文・バーンゲストだ。
マージュはスパイドルナイトと同じく、詠唱一つ唱えず、こともなげに極大呪文を放ったのだ。
しかも、威力はスパイドルナイトのものを上回っていた。
あの魔爪竜を下したメテオザッパーは、しかし、マージュの眼前であっけなく消えうせた。
「ええっ!?」
あの最強威力の魔法があっさりと消滅し、石川は一瞬、我が目を疑う。
「だから無駄だと言ったでしょう。私に呪文は効きませんよ」
「じゃあこれならどうだ!」
岡野が両方の掌を構え、その間に気の塊を発生させる。
「し~ん~りゅ~う~……はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
岡野の突き出した掌から、龍の姿をした気が飛んだ。
魔法ではない気功術なら、奴にも通用する――そう考えての事だった。
しかし、神龍波もまた、マージュに届く前に消滅した。
「んなっ……!?」
「その技は、気を魔力で練り上げて発射している物でしょう。魔力が少しでも含まれている限り、私には同じことです」
そう。マージュはありとあらゆる攻撃魔法に対して、耐性を持っているらしかった。
二人が愕然となった所に、マージュが呪文を放つ。
極大閃光呪文・バーンゲストだ。
マージュはスパイドルナイトと同じく、詠唱一つ唱えず、こともなげに極大呪文を放ったのだ。
しかも、威力はスパイドルナイトのものを上回っていた。
ドガァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァン!
魔王の間が大爆発に包まれる。
爆煙が晴れると、そこには石川達がボロボロになって倒れ伏していた。
四人とも息はあるものの、既に戦闘不能なのは明らかだった。
「ほほほほほほほ、口ほどにもありませんねぇ、“救世主”さんたち?」
石川は倒れ伏したまま、拳を握り締める。
その瞳に涙が浮かび、床に零れ落ちた。
(何でだよ……。ここまで来たってのに、最後の最後で終わりなのかよ……)
そこへ、彼らを鼓舞する声が響く。
「テツオ! 諦めるな!」
「!」
顔を上げた石川達の目に飛び込んできたのは、彼らを守るように立っているガダメ達の姿だった。
ようやく傷を回復させて、追いついてきたのだ。
「しっかりせい! まだ終わってへんで!」
「その通りです! 今、治して差し上げます!」
クレイが四人を抱き起し、アーセンがヒーレストを唱える。
石川達は立ち上がったものの、スパイドルナイトはまだ意識が戻らない。
「ガダメ、あいつは……?」
「あの方は、マージュ様。スパイドルナイト様と同じく、魔王様のお一人だ。そして……」
「そっか、あいつも『悪意』にやられちゃったって訳か」
「そうだ。魔王様達は強力な魔力を持っているが故に、我らよりもなお、悪意の影響を受けてしまう」
「つまり、アイツが正真正銘のラスボスって事ね……!」
岡野が自分の右肩に手を置き、右腕をグルグルと回した。
ガダメ達が現れた事で、彼らの中にあった戦意も復活したのだ。
「マージュ様は、特に、魔法に長けた、魔王様です。攻撃魔法の、類は、一切、通用しません」
アーセンの言葉に、上田ががっくりと肩を落とす。
「なんだよ、それじゃあおれ、役に立てないじゃん……」
だが、そんな上田の肩に石川が手を置いて言った。
「なに言ってんの、他にも補助呪文とかあるじゃ。それに錫杖だっているし」
「そうそう、その通りです。マスター!」
自身の存在を誇示するように、錫杖がピョンピョンと跳ねて見せる。
「そうか。そうだね!」
上田は素早く呪文を唱えると、アーセンと共に、全員に補助呪文を掛けた。
ファスト、アタッカップ、ガード、そしてリフレクト。
三人と三魔爪達は、四方八方からマージュへと飛びかかった。
「何人でかかってこようと無駄な事ですよ」
マージュはそれらの攻撃を難なくかわすと、素早く右腕を突き出す。
そこには鋭い三本の爪を備えた手甲が装備されていた。
爪はガダメの腕をかすめ、ガダメの腕からは血が流れ出る。
「くっ!」
「私が呪文一辺倒の魔王ではない事、お前達ならよく知っておろう。無駄な事はやめておいた方が身のためだ」
「例え敵わぬ相手だとしても、我らはテツオ達に希望を見出したのです! あなたの暴走も、必ず止めて御覧に入れます!」
「戯言を……!」
再度爪を繰り出そうとするマージュだが、その腕に、錫杖が変形した鎖鎌が絡みついた。
「!」
「みんな、今のうちに……!」
「よぉぉぉし!」
岡野が渾身の力を込めて、マージュに打ちかかる。
今度こそ命中するタイミングであった。
だが、
爆煙が晴れると、そこには石川達がボロボロになって倒れ伏していた。
四人とも息はあるものの、既に戦闘不能なのは明らかだった。
「ほほほほほほほ、口ほどにもありませんねぇ、“救世主”さんたち?」
石川は倒れ伏したまま、拳を握り締める。
その瞳に涙が浮かび、床に零れ落ちた。
(何でだよ……。ここまで来たってのに、最後の最後で終わりなのかよ……)
そこへ、彼らを鼓舞する声が響く。
「テツオ! 諦めるな!」
「!」
顔を上げた石川達の目に飛び込んできたのは、彼らを守るように立っているガダメ達の姿だった。
ようやく傷を回復させて、追いついてきたのだ。
「しっかりせい! まだ終わってへんで!」
「その通りです! 今、治して差し上げます!」
クレイが四人を抱き起し、アーセンがヒーレストを唱える。
石川達は立ち上がったものの、スパイドルナイトはまだ意識が戻らない。
「ガダメ、あいつは……?」
「あの方は、マージュ様。スパイドルナイト様と同じく、魔王様のお一人だ。そして……」
「そっか、あいつも『悪意』にやられちゃったって訳か」
「そうだ。魔王様達は強力な魔力を持っているが故に、我らよりもなお、悪意の影響を受けてしまう」
「つまり、アイツが正真正銘のラスボスって事ね……!」
岡野が自分の右肩に手を置き、右腕をグルグルと回した。
ガダメ達が現れた事で、彼らの中にあった戦意も復活したのだ。
「マージュ様は、特に、魔法に長けた、魔王様です。攻撃魔法の、類は、一切、通用しません」
アーセンの言葉に、上田ががっくりと肩を落とす。
「なんだよ、それじゃあおれ、役に立てないじゃん……」
だが、そんな上田の肩に石川が手を置いて言った。
「なに言ってんの、他にも補助呪文とかあるじゃ。それに錫杖だっているし」
「そうそう、その通りです。マスター!」
自身の存在を誇示するように、錫杖がピョンピョンと跳ねて見せる。
「そうか。そうだね!」
上田は素早く呪文を唱えると、アーセンと共に、全員に補助呪文を掛けた。
ファスト、アタッカップ、ガード、そしてリフレクト。
三人と三魔爪達は、四方八方からマージュへと飛びかかった。
「何人でかかってこようと無駄な事ですよ」
マージュはそれらの攻撃を難なくかわすと、素早く右腕を突き出す。
そこには鋭い三本の爪を備えた手甲が装備されていた。
爪はガダメの腕をかすめ、ガダメの腕からは血が流れ出る。
「くっ!」
「私が呪文一辺倒の魔王ではない事、お前達ならよく知っておろう。無駄な事はやめておいた方が身のためだ」
「例え敵わぬ相手だとしても、我らはテツオ達に希望を見出したのです! あなたの暴走も、必ず止めて御覧に入れます!」
「戯言を……!」
再度爪を繰り出そうとするマージュだが、その腕に、錫杖が変形した鎖鎌が絡みついた。
「!」
「みんな、今のうちに……!」
「よぉぉぉし!」
岡野が渾身の力を込めて、マージュに打ちかかる。
今度こそ命中するタイミングであった。
だが、
バキィィィィィィィィィィィッ!
「ぐわぁぁぁぁぁぁぁっ!」
横から飛んできた腕に薙ぎ払われ、岡野が吹っ飛ぶ。
「!?」
一同は、岡野を吹っ飛ばした相手を見て愕然となった。
「ぐぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!」
野獣のような咆哮を上げたのは、なんとスパイドルナイトだったのだ。
その目は焦点があっておらず、再び黒く濁っている。
「どうなってんの……うわっ!」
スパイドルナイトに気を取られた隙に、上田はマージュに力任せに振り回され、錫杖ごと床に叩きつけられた。
「おやめ下さい、スパイドルナイト様!」
ガダメとクレイが、スパイドルナイトにすがりつく。
「くっ……やはり、まだ浄化しきれていなかったのか……」
苦々しげにガダメが言った。
強力な魔力を持つ魔王は、悪意の影響をより深く受けてしまう事は先ほども述べた。
そのため、ただ石川達に倒されただけでは、ガダメ達のように完全に悪意から解放されてはいなかったのだ。
「やはり、無駄なあがきだったようですね」
マージュが言うなり、辺りの空気が突然膨れ上がるようにぼっと熱くなり、目の前全部が紅蓮に燃えた。
横から飛んできた腕に薙ぎ払われ、岡野が吹っ飛ぶ。
「!?」
一同は、岡野を吹っ飛ばした相手を見て愕然となった。
「ぐぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!」
野獣のような咆哮を上げたのは、なんとスパイドルナイトだったのだ。
その目は焦点があっておらず、再び黒く濁っている。
「どうなってんの……うわっ!」
スパイドルナイトに気を取られた隙に、上田はマージュに力任せに振り回され、錫杖ごと床に叩きつけられた。
「おやめ下さい、スパイドルナイト様!」
ガダメとクレイが、スパイドルナイトにすがりつく。
「くっ……やはり、まだ浄化しきれていなかったのか……」
苦々しげにガダメが言った。
強力な魔力を持つ魔王は、悪意の影響をより深く受けてしまう事は先ほども述べた。
そのため、ただ石川達に倒されただけでは、ガダメ達のように完全に悪意から解放されてはいなかったのだ。
「やはり、無駄なあがきだったようですね」
マージュが言うなり、辺りの空気が突然膨れ上がるようにぼっと熱くなり、目の前全部が紅蓮に燃えた。
ゴォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォッ!
仮面の口から、燃え盛る火炎が吐き出されたのだ。
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
呪文ではない火炎は、リフレクトの呪文では防げない。
スパイドルナイトをも巻き添えにして、炎は一同を再び薙ぎ払う。
息も絶え絶えに横たわる彼らを見下ろし、マージュはクスクス笑った。
「終わりですね、救世主さんたち。それでは……」
マージュがとどめとばかりに、再び火炎を吐こうとする。
その時だった。
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
呪文ではない火炎は、リフレクトの呪文では防げない。
スパイドルナイトをも巻き添えにして、炎は一同を再び薙ぎ払う。
息も絶え絶えに横たわる彼らを見下ろし、マージュはクスクス笑った。
「終わりですね、救世主さんたち。それでは……」
マージュがとどめとばかりに、再び火炎を吐こうとする。
その時だった。
ガシッ!
何者かが、マージュを後ろから羽交い絞めにしたのだ。
「き、貴様!」
初めてマージュの口から焦ったような声が飛び出した。
マージュを羽交い絞めにしている相手は、スパイドルナイトだった。
「礼を言うぞ、お前の火炎のおかげで目が覚めた!」
あの時、火炎を受けたショックで、スパイドルナイト本来の意識が目覚めていたのだ。
スパイドルナイトはマージュを羽交い絞めにしたまま、石川達に向かって叫ぶ。
「少年たちよ、私ごとマージュを討て!」
「!?」
石川達は、驚愕の表情になって叫んだ。
「ばっ……バカな事言うな!」
「出来ないよ、そんな事!」
「やるのだ! 私もマージュも、ただ倒されただけでは完全に浄化はされない! 今を逃せば、マージュを止めるチャンスは無くなる! 君たちも元の世界に帰れないんだぞ!」
「でも、でも……」
泣きそうな顔になって、上田が躊躇う。
そこへ声を掛けたのはガダメだった。
「……頼む、少年たち。スパイドルナイト様のおっしゃる通りにしてくれ」
「! お前ら何を言って……」
反論する岡野だが、構わずスパイドルナイトが叫んだ。
「心配するな! 我ら魔王は、肉体は滅んでも魂までは滅びない! 時を置いて、復活する事が出来る! 元の通りの自分として! だから撃つのだ!」
「くっ……」
それでも。浄化のためとはいえ、もともと善良だった魔王達を完全に倒してしまう事に、抵抗が無いわけがない。
そう、彼らはまだ、一〇歳そこらの小学生なのだ。
三人は唇を噛んだ。
「ワイらからも頼む。スパイドルナイト様と、マージュ様を助けてくれへんか!」
「まだ子供の、あなた達に、こんな事を、頼むのは、酷い事だと、分かっています。ですが、あなた達のほか、出来る者は、いないのです!」
石川はしばしの間、俯いていた。
しかし……。
「やるぞぉぉぉぉぉぉぉっ!」
意を決して叫ぶ。
「上ちゃん、岡ちゃん! 三人の力を合わせるんだ!」
「わ……分かった!」
「こうなったら、やってやろうじゃねえか!」
上田と岡野も腹を決めて、石川の手に、自分の手を合わせた。
三人から、これまでにない量の魔力が立ち上っていく。
「おおっ……」
三魔爪達が、そしてスパイドルナイトがその光景に目を奪われた。
「閃光(ひかり)の……波動!」
「き、貴様!」
初めてマージュの口から焦ったような声が飛び出した。
マージュを羽交い絞めにしている相手は、スパイドルナイトだった。
「礼を言うぞ、お前の火炎のおかげで目が覚めた!」
あの時、火炎を受けたショックで、スパイドルナイト本来の意識が目覚めていたのだ。
スパイドルナイトはマージュを羽交い絞めにしたまま、石川達に向かって叫ぶ。
「少年たちよ、私ごとマージュを討て!」
「!?」
石川達は、驚愕の表情になって叫んだ。
「ばっ……バカな事言うな!」
「出来ないよ、そんな事!」
「やるのだ! 私もマージュも、ただ倒されただけでは完全に浄化はされない! 今を逃せば、マージュを止めるチャンスは無くなる! 君たちも元の世界に帰れないんだぞ!」
「でも、でも……」
泣きそうな顔になって、上田が躊躇う。
そこへ声を掛けたのはガダメだった。
「……頼む、少年たち。スパイドルナイト様のおっしゃる通りにしてくれ」
「! お前ら何を言って……」
反論する岡野だが、構わずスパイドルナイトが叫んだ。
「心配するな! 我ら魔王は、肉体は滅んでも魂までは滅びない! 時を置いて、復活する事が出来る! 元の通りの自分として! だから撃つのだ!」
「くっ……」
それでも。浄化のためとはいえ、もともと善良だった魔王達を完全に倒してしまう事に、抵抗が無いわけがない。
そう、彼らはまだ、一〇歳そこらの小学生なのだ。
三人は唇を噛んだ。
「ワイらからも頼む。スパイドルナイト様と、マージュ様を助けてくれへんか!」
「まだ子供の、あなた達に、こんな事を、頼むのは、酷い事だと、分かっています。ですが、あなた達のほか、出来る者は、いないのです!」
石川はしばしの間、俯いていた。
しかし……。
「やるぞぉぉぉぉぉぉぉっ!」
意を決して叫ぶ。
「上ちゃん、岡ちゃん! 三人の力を合わせるんだ!」
「わ……分かった!」
「こうなったら、やってやろうじゃねえか!」
上田と岡野も腹を決めて、石川の手に、自分の手を合わせた。
三人から、これまでにない量の魔力が立ち上っていく。
「おおっ……」
三魔爪達が、そしてスパイドルナイトがその光景に目を奪われた。
「閃光(ひかり)の……波動!」
ズォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォッ!
突き出した掌から、三色の光が飛び出す。
青、黄色、緑……。
それらの光は渦を巻き、螺旋状になって、マージュ達を飲み込んでいった。
「有難う、少年たち……」
光に包まれ、スパイドルナイトが静かに言った。
そしてまた、マージュも光の中で同じように消えていく。
三人の目は、砕けていく仮面の下から現れたマージュの素顔が、穏やかに微笑んでいるのを見逃さなかった。
青、黄色、緑……。
それらの光は渦を巻き、螺旋状になって、マージュ達を飲み込んでいった。
「有難う、少年たち……」
光に包まれ、スパイドルナイトが静かに言った。
そしてまた、マージュも光の中で同じように消えていく。
三人の目は、砕けていく仮面の下から現れたマージュの素顔が、穏やかに微笑んでいるのを見逃さなかった。
~つづく~
てな訳で、次回はいよいよRPGでいう所の『エンディング』です。
なるべく早く投稿したいとは思っています。
ちなみに三人の合体呪文、最初は『閃光の螺旋』にしようかと思ったのですが、それだと某『レ○アース』と丸被りするので没になりました。(^ ^;)
あと、今回のラスト部分、スパイドルナイトとマージュの最期は、『Gガンダム』のシュヴァルツ/キョウジの最期や、『ゴウザウラー』のエンジン王の最期をちょっと意識しながら執筆しました。
と言ったところで、今日はこの辺で。
どうも。ではでは。
2019.02.22
ファイクエ第12話『さよなら異世界』-2
今日は小説版『ファイクエ』の続きです。
今回はいよいよ、スパイドルナイトとの決戦ですが……?
なお、前回はコチラ。
では、本文スタート!
「……来たな」
スパイドルナイトは静かに言った。
濃い陰影の中から注がれる錐の先のように尖った視線には、なお底知れぬ力があった。
石川達は、自分たちが隅々まで透視され、吟味されているのを感じた。
緊張のあまり、首筋が硬くなった。
奥歯がきしんで、歯を食いしばっている事に気づいた。
戦いを仕掛けもしない内から、飲まれてしまってどうする!
石川は瞳に力を籠め、一歩前に進み出た。
「スパイドルナイトか」
「いかにも」
スパイドルナイの声は地を這い、闇を揺すった。
「あんたを助けに来た。『悪意』に惑わされてるあんたを倒して、あんたと、この世界を助けるために!」
「ふっ……ふははははははははははははははははは!」
スパイドルナイトは、声高に笑った。
「お前達ごときに、この魔王スパイドルナイトが倒せるものか! だが、この城までたどり着き、我が三魔爪まで下すとは見上げた奴らよ。なぁ、小僧ども。ものは相談だが――」
じっと三人を見た。
「どうだ、私の配下になる気は無いか?」
「はぁっ!?」
あまりに突然で、予想もしていなかった言葉に、石川達は思わず素っ頓狂な声を出す。
「私はこれから新たな戦いを始める。トゥエクラニフ全土を掌握するための戦いをな!」
「な、なに!?」
「私の味方になったら、ハサキヒオとブクソフカをお前たちにやってもいい」
「バカな事言うなよ!」
「そうか。それは残念だな」
「いくらおれ達が子供でも、そんな古い手に乗る訳ないだろ!」
「それにな、昔っから、そういう話に乗ったやつは破滅するって決まってんだよ!」
「そういう事!」
岡野と上田も続ける。
「命は惜しくないのか?」
「うるさい! それよりなにより、この世界を救わないと、おれ達は帰れないんだ!」
石川は猛然とスパイドルナイトに向かって突進した。
あとには上田と岡野も続く。
「たぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
大きく宙に飛んで、石川は思いっきりスパイドルナイトの頭上に剣を振り降ろした。
スパイドルナイトは静かに言った。
濃い陰影の中から注がれる錐の先のように尖った視線には、なお底知れぬ力があった。
石川達は、自分たちが隅々まで透視され、吟味されているのを感じた。
緊張のあまり、首筋が硬くなった。
奥歯がきしんで、歯を食いしばっている事に気づいた。
戦いを仕掛けもしない内から、飲まれてしまってどうする!
石川は瞳に力を籠め、一歩前に進み出た。
「スパイドルナイトか」
「いかにも」
スパイドルナイの声は地を這い、闇を揺すった。
「あんたを助けに来た。『悪意』に惑わされてるあんたを倒して、あんたと、この世界を助けるために!」
「ふっ……ふははははははははははははははははは!」
スパイドルナイトは、声高に笑った。
「お前達ごときに、この魔王スパイドルナイトが倒せるものか! だが、この城までたどり着き、我が三魔爪まで下すとは見上げた奴らよ。なぁ、小僧ども。ものは相談だが――」
じっと三人を見た。
「どうだ、私の配下になる気は無いか?」
「はぁっ!?」
あまりに突然で、予想もしていなかった言葉に、石川達は思わず素っ頓狂な声を出す。
「私はこれから新たな戦いを始める。トゥエクラニフ全土を掌握するための戦いをな!」
「な、なに!?」
「私の味方になったら、ハサキヒオとブクソフカをお前たちにやってもいい」
「バカな事言うなよ!」
「そうか。それは残念だな」
「いくらおれ達が子供でも、そんな古い手に乗る訳ないだろ!」
「それにな、昔っから、そういう話に乗ったやつは破滅するって決まってんだよ!」
「そういう事!」
岡野と上田も続ける。
「命は惜しくないのか?」
「うるさい! それよりなにより、この世界を救わないと、おれ達は帰れないんだ!」
石川は猛然とスパイドルナイトに向かって突進した。
あとには上田と岡野も続く。
「たぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
大きく宙に飛んで、石川は思いっきりスパイドルナイトの頭上に剣を振り降ろした。
ザシィィィィィィィィィィィィィィッ!
玉座が真っ二つに割れた。
だが、スパイドルナイトの姿が忽然と消えていた。
「えっ!?」
「ふははははははははははははははははは!」
背後からスパイドルナイトのあざ笑う声がした。
「テッちゃん、岡ちゃん、後ろ!」
上田の声に二人が振り向くと、後ろにスパイドルナイトが悠然と立っていた。
「くそーっ!」
石川と岡野は、再び剣と拳を振りかざして突進した。
スパイドルナイトはこともなげに二人の攻撃をかわす。
と、その刹那、その三つの目に、刃物めいた光点が現れた。
二人がはっとして飛び退った空間の一点に、光は走り、見る見るうちに膨れ上がって爆発した。
だが、スパイドルナイトの姿が忽然と消えていた。
「えっ!?」
「ふははははははははははははははははは!」
背後からスパイドルナイトのあざ笑う声がした。
「テッちゃん、岡ちゃん、後ろ!」
上田の声に二人が振り向くと、後ろにスパイドルナイトが悠然と立っていた。
「くそーっ!」
石川と岡野は、再び剣と拳を振りかざして突進した。
スパイドルナイトはこともなげに二人の攻撃をかわす。
と、その刹那、その三つの目に、刃物めいた光点が現れた。
二人がはっとして飛び退った空間の一点に、光は走り、見る見るうちに膨れ上がって爆発した。
ズガァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァン!
「ボンベストか!」
上田がその呪文を正確に見抜いて叫ぶ。
さらに、
「ギガフレア! バーンゲスト!」
スパイドルナイトは次々と呪文を放ってくる。
もちろん、いずれも最高位の呪文である。
上田がその呪文を正確に見抜いて叫ぶ。
さらに、
「ギガフレア! バーンゲスト!」
スパイドルナイトは次々と呪文を放ってくる。
もちろん、いずれも最高位の呪文である。
ズガァァァァァァァン!
ドガァァァァァァァァァァァァァァン!
ドガァァァァァァァァァァァァァァン!
次々と飛んでくる呪文の嵐が炸裂し、爆発が巻き起こる。
「なんて威力だ! しかも呪文の詠唱をしてないぞ!」
驚愕の表情で上田が叫んだ。
そう、あのアーセンですら、呪文を使う時には上田達と同じく詠唱を行っていたのだ。
「どうした小僧ども! 達者なのは口だけか!?」
スパイドルナイトの手から、新たなギガフレアが飛ぶ。
「このぉぉぉぉぉぉぉぉっ!」
対抗して上田がギガフレアを、そして石川もメガフレアを放った。
「なんて威力だ! しかも呪文の詠唱をしてないぞ!」
驚愕の表情で上田が叫んだ。
そう、あのアーセンですら、呪文を使う時には上田達と同じく詠唱を行っていたのだ。
「どうした小僧ども! 達者なのは口だけか!?」
スパイドルナイトの手から、新たなギガフレアが飛ぶ。
「このぉぉぉぉぉぉぉぉっ!」
対抗して上田がギガフレアを、そして石川もメガフレアを放った。
シュゴォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォッ!
正面から火炎呪文が激突する。
驚いた事に、上田と石川の合体フレアの方が押されていた。
石川が上田に向かって驚愕の声を上げる。
「上ちゃん、これどういう事!?」
「こんな……あいつのギガフレアの方が、おれのギガフレアよりも威力が高いみたい!」
「ええっ!?」
驚いた事に、上田と石川の合体フレアの方が押されていた。
石川が上田に向かって驚愕の声を上げる。
「上ちゃん、これどういう事!?」
「こんな……あいつのギガフレアの方が、おれのギガフレアよりも威力が高いみたい!」
「ええっ!?」
シュガァァァァァァァァァァァァァァァァァァッ!
「うわぁぁぁぁぁっ!」
ついにスパイドルナイトのギガフレアが合体フレアを打ち破り、二人は真紅の炎に包まれる。
「あつっ……」
「テッちゃん、前!」
「えっ?」
炎の中を、一気にスパイドルナイトが接近していた。
「速い!」
「喰らえ!」
スパイドルナイトが右拳を突き出す。
一瞬で、その拳は蜘蛛の脚や槍を思わせる、鋭い爪へと変化していた。
その爪が、石川の胸めがけて飛ぶ。
「ちいっ!」
とっさに二人の間に割り込んだ岡野が、無造作に腕を前に出していた。
「なにっ!?」
スパイドルナイトの爪が、岡野の左腕に突き刺さる。
その爪は、天界の金属で作られたはずの戦神の籠手すら貫いていた。
「ううっ!」
当然、岡野も左腕に深い傷を負うが、今はそんな事に構っていられない。
左腕に爪が突き刺さったため、一瞬動きを止めたスパイドルナイトに、岡野の右腕がうなりをあげて迫っていた。
まともに届けば、それはスパイドルナイトの顔面を捉えていただろう。
だが、そうはならなかった。
スパイドルナイトは、この至近距離でいきなり呪文を放ったのだ。
「ボム!」
ついにスパイドルナイトのギガフレアが合体フレアを打ち破り、二人は真紅の炎に包まれる。
「あつっ……」
「テッちゃん、前!」
「えっ?」
炎の中を、一気にスパイドルナイトが接近していた。
「速い!」
「喰らえ!」
スパイドルナイトが右拳を突き出す。
一瞬で、その拳は蜘蛛の脚や槍を思わせる、鋭い爪へと変化していた。
その爪が、石川の胸めがけて飛ぶ。
「ちいっ!」
とっさに二人の間に割り込んだ岡野が、無造作に腕を前に出していた。
「なにっ!?」
スパイドルナイトの爪が、岡野の左腕に突き刺さる。
その爪は、天界の金属で作られたはずの戦神の籠手すら貫いていた。
「ううっ!」
当然、岡野も左腕に深い傷を負うが、今はそんな事に構っていられない。
左腕に爪が突き刺さったため、一瞬動きを止めたスパイドルナイトに、岡野の右腕がうなりをあげて迫っていた。
まともに届けば、それはスパイドルナイトの顔面を捉えていただろう。
だが、そうはならなかった。
スパイドルナイトは、この至近距離でいきなり呪文を放ったのだ。
「ボム!」
ズガァァァァァァァァン!
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
通常のボンバー並みの威力を持つ、凄まじい爆発が三人とスパイドルナイトを吹き飛ばした。
「岡ちゃん!」
体勢を立て直す三人だが、岡野はガックリと膝をつく。
その顔は青く、呼吸も荒くなっている。
「はあ、はあ……」
「岡ちゃん!?」
「私の爪には毒が仕込まれている。早く手当てをせねば、命に係わるぞ」
「くっ!」
急いで上田は岡野の傷口に手をかざすと、呪文を唱えた。
通常のボンバー並みの威力を持つ、凄まじい爆発が三人とスパイドルナイトを吹き飛ばした。
「岡ちゃん!」
体勢を立て直す三人だが、岡野はガックリと膝をつく。
その顔は青く、呼吸も荒くなっている。
「はあ、はあ……」
「岡ちゃん!?」
「私の爪には毒が仕込まれている。早く手当てをせねば、命に係わるぞ」
「くっ!」
急いで上田は岡野の傷口に手をかざすと、呪文を唱えた。
ヴェーノ・キーロゥ
(穢れし毒よ、消えよ)
(穢れし毒よ、消えよ)
「解毒呪文・ポイズノン!」
岡野の傷口を淡い光が覆い、それにともなって、岡野の顔色も元に戻っていった。
「どうする、あの呪文……それに毒は厄介だぜ」
立ち上がって岡野が呟く。
「詠唱がない分、どうしてもおれ達は後れをとっちゃう。だったら、三人でいる事を活かさないと」
「どうやって……って!」
ギョッとなって岡野が前を見た。
前方から再びボンベストの光球が迫っていたのだ。
その時だ。
上田は気力を集中し、呪文を唱えていた。
「反射呪文・リフレクト!」
瞬く間に、岡野の前に透明な魔力の壁が現れる。
岡野の傷口を淡い光が覆い、それにともなって、岡野の顔色も元に戻っていった。
「どうする、あの呪文……それに毒は厄介だぜ」
立ち上がって岡野が呟く。
「詠唱がない分、どうしてもおれ達は後れをとっちゃう。だったら、三人でいる事を活かさないと」
「どうやって……って!」
ギョッとなって岡野が前を見た。
前方から再びボンベストの光球が迫っていたのだ。
その時だ。
上田は気力を集中し、呪文を唱えていた。
「反射呪文・リフレクト!」
瞬く間に、岡野の前に透明な魔力の壁が現れる。
ズガァァァァァァァァァァァァァァァァァァン!
石川と上田の二人はまたも吹っ飛ばされたが、岡野は平気だ。
体の周囲の魔力の壁が、敵の呪文を跳ね返し、最高威力の空爆がスパイドルナイト自身を打ちのめす。
「なっ、何いっ!?」
初めてスパイドルナイトに隙が生まれた。
「今だぁぁぁぁっ!」
石川と岡野が、同時にスパイドルナイトに飛びかかる。
体勢を立て直したスパイドルナイトは腕を振るった。その一撃は岡野を打ち払ったが、石川のブレイブソードはその防御をかいくぐり、蜘蛛を模した分厚い鎧を切り裂いた。
体の周囲の魔力の壁が、敵の呪文を跳ね返し、最高威力の空爆がスパイドルナイト自身を打ちのめす。
「なっ、何いっ!?」
初めてスパイドルナイトに隙が生まれた。
「今だぁぁぁぁっ!」
石川と岡野が、同時にスパイドルナイトに飛びかかる。
体勢を立て直したスパイドルナイトは腕を振るった。その一撃は岡野を打ち払ったが、石川のブレイブソードはその防御をかいくぐり、蜘蛛を模した分厚い鎧を切り裂いた。
ザシュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥッ!
青黒い鮮血が飛ぶ。
「ぐぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!」
スパイドルナイトは、苦痛に歪んだ頭を振り立てて絶叫した。
石川は返す刀で、スパイドルナイトの胴体を横に薙ぎ払う。
「ぐわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
再び鮮血が飛び、スパイドルナイトはガックリと床に膝をついた。
「はぁ、はぁ……」
石川は刃に付いた血糊を払うと、静かに荒い息を吐くスパイドルナイトを見下ろしていた。
スパイドルナイトの瞳から、急速に濁った色が抜け落ちていく。
「私は……私は何をしていたんだ?」
三魔爪や今までのボスたちと同じく、石川の渾身の一撃で、スパイドルナイトもまた悪意の呪縛から解放されたのだ。
「悪い夢を見てたんだよ」
石川は剣を収めると、スパイドルナイトに向かって手を差し出した。
「君たちは……。そうか、異世界の……」
スパイドルナイトは穏やかな目つきで、石川の手を取ろうとする。
その時だ。
「ほほほほほほほほほほほほほほ」
何とも言えず気味の悪い笑い声が、辺り中に響き渡った。
「!?」
「ぐぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!」
スパイドルナイトは、苦痛に歪んだ頭を振り立てて絶叫した。
石川は返す刀で、スパイドルナイトの胴体を横に薙ぎ払う。
「ぐわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
再び鮮血が飛び、スパイドルナイトはガックリと床に膝をついた。
「はぁ、はぁ……」
石川は刃に付いた血糊を払うと、静かに荒い息を吐くスパイドルナイトを見下ろしていた。
スパイドルナイトの瞳から、急速に濁った色が抜け落ちていく。
「私は……私は何をしていたんだ?」
三魔爪や今までのボスたちと同じく、石川の渾身の一撃で、スパイドルナイトもまた悪意の呪縛から解放されたのだ。
「悪い夢を見てたんだよ」
石川は剣を収めると、スパイドルナイトに向かって手を差し出した。
「君たちは……。そうか、異世界の……」
スパイドルナイトは穏やかな目つきで、石川の手を取ろうとする。
その時だ。
「ほほほほほほほほほほほほほほ」
何とも言えず気味の悪い笑い声が、辺り中に響き渡った。
「!?」
~つづく~
2019.02.21
「まだまだ探す気」です。
今晩は、アカサカです。
今日は休みでしたので、出かけて参りました。
まずは行橋です。
ゆめタウンでお昼にします。
色々考えましたが、今日はリンガーハットにしました。
メニューはスナック皿うどん(要は小盛)です。
小皿をもらって柚子胡椒も入れました。
ご馳走様でした。
朝ごはんがちょっと遅かったので、スナックサイズでも丁度良かったです。
お次は小倉。
まずは……
あるあるシティです。
ここには幾つか探し物に来たのですが、だらけでもJUNGLEでも駿河屋でも、その他コレクターショップでも見つからず……。(- -;)
ただ、
駿河屋のワゴンでこれを見つけたので、『とあるパーツ』はどれを探せばよいのか、より明確になりました。
そのパーツについては以前調べたので、どういうフィギュアなのかはだいたい分かってはいましたが、「『何のどのフィギュア』を探せばいいのか」が明確になれば、探す時の指標に天地の差が出ますし。
ぶっちゃけ小倉では買い物は(下の蜂楽饅頭以外)しなかったんですが、この情報が収穫かなぁ……。
……それにしてもこれ、もうちょっと早く見つかってたらなぁ……。
さて、その後はBOOKOFFでやっぱり部品探しをするも、収穫は無し。
中途半端に時間が余ったので……。
井筒屋地下階の食品売り場で、蜂楽饅頭を買いました。
帰りの電車の中で頂きます。
一つ目は白あん。
二つ目は黒あん。
私は黒あんの方がより好きで、好きなものは残しておく派なんですが、いつも何も言わなくても、店員さんは黒あんの方を下に入れてくれる(別にそうしてくれとかそういった事は一度も言った事は無い)ので助かります(笑)。
夕食は中津に戻ってきた後、少し時間は早かったですが中津の『すき家』で。
『食べラーメンマ牛丼』の豚汁サラダセットにしました。
メインの食べラーメンマ牛丼。
豚汁にはたっぷりと、
サラダにも隠し味として、少し七味を入れます。
ご馳走様でした。
んで、思わぬおまけがついてまして。
『Fate』とのコラボカードです。
同作には疎いので、セイバーオルタは知ってますが、右の女性は知りません……(苦笑)。見覚えはあるんですが。
夕食後は、しばし中津のBOOKOFFで探索をしてきました。
収穫はry
さて、行橋のゆめタウンでは、『装動』のタイムマジーンが3割引きだったので、一気にコンプしました(4番のライドストライカーは無し)。
あそこ、投げ売りになるのが早いんだよなぁ。(^_^;)
さて、このタイムマジーン、食玩としては結構デカいです。私の部屋からもはみ出してしまいます。
実に、単体でスーパーライブロボと同サイズ。
さて、用意したのは第一弾のノーマルジオウ。
これをこうして……。
タイムマジーンに搭乗させることが出来ます。
ただし劇中設定と縮尺が違うので、「乗り込んでる」と言うよりは「着込んでる」と言った方が正しいですが。
一つ上とこの画像で分かるかも知れませんが、ジオウの足が見えています。
……しかしアレね、これ見てると、何となくプリテンダーを思い出しました(笑)。
それと、先日のビルドバーングも、素体状態で軽くパチ組みしてみました。
ただ……
と言ったところで、今日はこの辺で。
どうも。ではでは。
2019.02.20
今日はちょっと手短に。
今晩は、アカサカです。
今日はちょっと、この後また職場に戻る事になってるので、手短に行きます。
仕事から一旦上がった後、ゆめタウンに行ってきました。
ホビーゾーンでは『装動』のゲイツ・ウィザードアーマーを購入。
去年のクリスマスには、甥っ子にゲイツライドウォッチ同梱版のジクウドライバーと、ウィザードライドウォッチをセットでプレゼントしました。
同じく『装動』のゲンム・ウィザードゲーマーと。
こう考えてみると、1号ライダーのウィザード型装備ってむしろ鎧武・ウィザードアームズくらいですね。(^ ^;)
ホビーゾーンではもう一つ、HGのビルドバーニングガンダムを買ってきました。
先日の記事で書いた通り、これを素体に水中用MSやMAのパーツなどで改造していこうと思います。
しかし、『ういにんぐふみな』や『紅武者』は買ったものの、ストレートなリアル系のHGってそれこそHGUCのゲルググとか高機動型ザクII以来かも……(苦笑)。
どうも。ではでは。
2019.02.19
何で『生存者』って訳したよ……。
サンクラ「サンダークラッカーだ。今日は『TF レジェンズ』から、ウィーリー&ゴーシューターを紹介するぞ!」
サンクラ「ウィーリーは、サイバトロン・ミニボットのサバイバリストだ。墜落した宇宙船の遭難者で唯一の生き残りで、奸智と隠密性、そして大胆不敵さで生き延びていた、クインテッサ星の“野生児”だぞ。アニメでも同じ設定で、『ザ・ムービー』から登場したぞ」
サンクラ「バストアップ。初登場時はグリムロック達をからかって喧嘩になったが、それ以来、ダイノボット達とは仲が良いぞ。また、地球人のダニエルとは、スパイクとバンブルみたいな関係を築いてる」
サンクラ「背中側。ボディ前面に比べて、濃いオレンジが目立ってるな」
サンクラ「G1版との比較だ。G1版トイはその特異なスタイルから、『ミキサー大帝』『邪神モッコス』『便器』『生存者様』なんてあだ名で呼ばれてたらしいぜ」
サンクラ「最初のリメイク版である『ヘケヘケ』版と。海外版じゃ、LG版やG1版、アニメ版と同じ濃いオレンジだったが、ヘケヘケ版は御覧の通り、クリーム色に近い色合いになってる。ちなみに、ヘケヘケ版は、肩の内部に武器であるパチンコのモールドが造形されてたぞ」
サンクラ「そんじゃ、トランスフォーム!」
サンクラ「ビークルモードは単座の小型車だ。意外かも知れねぇが、ミニボットでフューチャーカーに変形するのはコイツだけだぞ」
サンクラ「タイヤはクリアパーツの裏から、黒く塗装されてる」
サンクラ「ビークルモードでG1版と。G1版も、ビークルモードはアニメ版と差異の無いデザインだったから、こっちの形態じゃ、LG版ともそんなに差はねぇな」
サンクラ「ヘケヘケ版と。ヘケヘケ版はアースモードになってっから、LG版・G1版とはかなり印象が違ってる」
サンクラ「さて、続いてはゴーシューターだ。こいつは『超神マスターフォース』に登場した、ヘッドマスターJr.の地球人で、本名は剛 秀太って名前の13歳の日本人だぞ。サッカーが得意で、ロボットに変身した後も、その動きを活用した戦いをしてたぞ」
サンクラ「背中側。他のLG版ヘッドマスターやG1版と同じく、背中にはロボットモードでの顔が露出してる」
サンクラ「G1版と違ってトランステクターは商品化されてねぇから、クロームドームのトランステクターにヘッドオンしてみた。G1版じゃ、パトカー型のトランステクターに合体してたぞ」
サンクラ「書籍『トランスフォーマージェネレーションズ』誌上限定版のゴーシューターと。TFジェネ版は、最終回で自我を得たトランステクターのその後って設定だから、この並びも矛盾は生じねえ」
サンクラ「それから秀太は、ビークルモードのウィーリーにも搭乗可能だぞ」
サンクラ「レジェンズ版ウィーリー&ゴーシューターの紹介は以上だ。それじゃ、次回もお楽しみに!」
2019.02.18
生命の水・ウイスキーについて考える
今晩は、アカサカです。
「酒は飲んでも飲まれるな」。まぁ~、昔ッから有名な、酒飲みを戒める文句ですね。
もともと私はお酒自体は好きだったんですけども、それまではチューハイ系が主で、ウイスキーには全く興味が無く、缶のハイボールを飲んだ時も「うわっ、キツッ
」ってな感じで、とても飲めたもんじゃなかったんですけども。

」ってな感じで、とても飲めたもんじゃなかったんですけども。
それが大体4年前、某クライムアクションマンガで、酒場でウイスキーを飲むシーンがちょくちょく出てて、興味を持った所、仲の良い上司がウイスキー好きだったもんで、そこから一気にウイスキーを飲むようになりました。
上の漫画で出てるのは『EARLY TIMES』っていうアメリカンウイスキー、いわゆる『バーボン』です。
なんで『バーボン』って言うのかと言うと、出荷されたオハイオ川沿いの港が主にバーボン群にあったのが理由だったんだそうで。
ちなみに今私が持ってるこのウイスキーのモデルは『ジャックダニエル』っていうテネシーウイスキーで、こっちは『チャコールメローイング』っていう、サトウカエデの炭で蒸留直後のスピリッツを濾過する製法が特徴です。
あとアメリカでは禁酒法時代、「販売・輸出入」は禁止されていたものの、「飲む分には」何の制限も無かった『ザル法』だった(
酒だけに)んだそうで、金持ちは法律の施行一年間の猶予期間の間に、しこたま酒をため込んでたそうです。

酒だけに)んだそうで、金持ちは法律の施行一年間の猶予期間の間に、しこたま酒をため込んでたそうです。
有名なギャングのアル・カポネなんかも、禁酒法時代になってからは酒の密造・密売で巨万の富を得たんだとか。
さて、私が今持ってるウイスキー、モデルは間違いなく『サントリーオールド』でしょうけど、実は日本のウイスキーって『世界の五大ウイスキー』に名を連ねてるんです。
最古の歴史を持つ『アイリッシュ』、スコットランドで作られる最もメジャーな『スコッチ』、最もライトと言われる『カナディアン』、トウモロコシが主原料のバーボンで有名な『アメリカン』、そして、日本の『ジャパニーズ』ですね。
それらの他にもドイツやオーストラリアが新勢力として生産が盛んらしいですが、消費量第1位は何とインドなんだそうです。
んで、話はズレましたが、日本のウイスキーが始まったのは1929年(昭和4年)の事。
今のサントリーである『寿屋洋酒店』から発売された『サントリーウイスキー白札(現・サントリーウイスキーホワイト)』が元祖なんだそうでして、その開発には創業者である鳥井信治郎がスカウトした、今のニッカウヰスキーの創業者・竹鶴政孝がかかわってるんです。
彼は1918年(大正7年)にイギリスのグラスゴー大学に入学して、ハイランド地方の『グレンリヴェット蒸留所』でウイスキーのイロハを体で学んだんだそうです。
それからウイスキーには『シングルモルト』と『ブレンディッド』とありまして、前者は一つの蒸留所で作られたウイスキー、ブレンディッドは複数のモルトウイスキーやグレーンウイスキーをブレンドしたもので、音楽に例えればシングルモルトは「楽器一つのソロコンサート」、ブレンディッドは「複数の楽器を指揮者(=ブレンダー)がまとめるオーケストラ」みたいなものだと言われています。
ちょっとややこしくなりますが、『モルトウイスキー』は100%大麦麦芽を発酵させたもの、『グレーンウイスキー』はトウモロコシや小麦などの未発芽の穀物を原料にして作られたもので、こっちはそのまま飲まれることはほとんど無いそうです。
飲み方も色々ありますね。ストレートに始まって、氷を入れるオンザロック、水割り(ちなみに1:1で割るのを『トワイスアップ』と言います)、炭酸水で割るハイボール……。
他にもウイスキーの定義やら蒸留回数、よく合うおつまみの事なんかも色々あるんですが、その辺も語りだすと止まらなくなるので、今回はこれくらいにしておきます。
なんにしても、お酒を飲んでついて回るトラブルは後を絶たないのもまた事実で。これはウイスキーに限った事ではないですが。
飲酒運転から始まって、酔った勢いでのセクハラ、パワハラ、アルハラ(無理に飲ませたり良い潰したり、上のセクハラ・パワハラも定義に含みます)……。何ごとにも『わきまえ』ってのは忘れちゃいけませんわな。
私? いやぁ、酔って絡んだり記憶をなくすことは無いんですが、寝落ちする事は度々あって……。
あと、酔うと口数が増える傾向にありますね。
と言ったところで、今日はこの辺で。
どうも。ではでは。
2019.02.17
造幣局の雑学
イエロー「ほら見て、ナイトビート」
ナイトビート「それは……何かのコインですか?」
イエロー「そう。記念硬貨。買い物に行ったら、お釣りに混じってたの♪ ところでさ、日本でお金を作ってるのは国立印刷局と造幣局だけど、これらってお金以外も作ってるって知ってた?」
ナイトビート「と言うと?」
イエロー「有名な所では印刷局の切手があるけど、造幣局では勲章や記念メダル、ペンダント、ネクタイピン、カフスボタンといった金属工芸品なら、大抵の物は作ってるんだってさ」
ナイトビート「そりゃまた随分と俗っぽい話ですねぇ。……ああ成程、エネルゴン工場で、エネルゴンチップ(TF達の通貨)も作ってるようなモンですか」
イエロー「……あってるような、そうでないような……」
2019.02.16
『ぴあ』自体初めて買った。
こんにちは、アカサカです。
今日はちょっと……。
ガキョン!
ギアアトム!
アカサカ「あらよっと」
ファンキードライブ! ギアアトム!
くれは「あらっ……?」
くれは「ここは……」
アカサカ「やあ、初めまして、くれはちゃん」
くれは「あなたは……“管理人”さんですね」
アカサカ「……! 知ってたのか?」
くれは「ええ。千里眼みたいな魔法を持ってる方からも、魔力を“吸った”事がありますので」
アカサカ「……そうか。“そうだったな”」
アカサカ「ま、いいや。今日は見せたいものがあったから、“管理人権限”で呼ばせてもらった」
くれは「見せたいもの?」
アカサカ「これ」
アカサカ「キミの相棒を特集したムック本やね」
くれは「“私がいない“世界での、暁美さんの動向を追ったものですね。……別の宇宙で暁美さんが悪魔にも成った事は“知って”はいましたが、実際“見るのは”初めてです。まぁ、その事は暁美さんにも話してはいませんけれども……」
くれは「ところで管理人さん。私たちが今いる空間……管理人さん達が住んでる空間って、私が元居た空間とは、時間の流れが違うんですよね?」
アカサカ「まぁね。こっちの空間は、君たちが住んでる空間とは切り離されてる……と言うか、メタ的な話をすれば、君たちのいる世界の方が“カイジ時空”とか“名探偵コナン時空”に近い、って言った方が正しいけど」
くれは「“であるならば。”例えばこの空間なら、既に亡くなった方を健在な頃の姿で呼んだりも出来るんですよね? そう、管理人さんのお友達の倉麻さんみたいに」
アカサカ「……そう言えばそうだな。言われるまで気が付かなかったが……」
アカサカ「やっぱり頭いいんだな、くれはちゃん」
と言ったところで、今日はこの辺で。
どうも。ではでは。
2019.02.15
色々と買えた。
今晩は、アカサカです。
今日はお給料日だったので、お昼から出かけました。
無性にラーメンが食べたいなぁ~と思ってたものの、目的地までの方角にはラーメン屋は無い。
どうしようか考えていたら……。
ありました。
そうか、近所にあったよ。一度も入った事無かったから綺麗さっぱり忘れてたよ……。(^ ^;)
という訳で、お昼は一風堂です。
テーブルには福岡のラーメンにつきものの、辛子高菜や紅しょうがの他、辛めの味付けをしたもやしもありました。
他にもゴマや白コショウも。
手前右側のは黒コショウのミルですが、これは珍しいかと……。
ここは豚骨の『白丸元味』と赤味噌が入った『赤丸新味』を基本に、白丸の上に辛い肉味噌を乗せた『からか麺』、醤油ラーメンの『淡麗中華麺』がありあましたが、今回はノーマルの白丸にしました。
麺の硬さは勿論“ハリガネ”です。
辛子高菜ともやしも頂きます。
直接つまんだ後……。
潰しニンニクと共にラーメンに投入。
ご馳走さまでした。
今度は赤丸か淡麗中華麺にしてみるかな……。
その後はBOOKOFFや木の葉モール、ヤマダ電機などを巡ってきました。
BOOKOFFでは、上のエコモールで昔のキュベレイのプラモとソフビのサンダーキラーをゲット。
サンダーキラーは、当然T2さん用です(ブログ休止してから特撮への興味が薄れてきてらっしゃるそうですが)。
他にガラスケースには未開封のフォートレスエンペラーGもあったのですが、一万五千円というぶっ飛んだ価格だったので買いませんでした。
どっちかというとエビルエンペラーの方を買いなおしたいですし。
ヤマダ電機ではネメシスプライムを買いました。
私としては、初のPOTPリーダークラスのアイテムです。合体戦士/兵士以外では、LGのオーバーロード以来かな……?
前からちょっと「いいなぁ~」と思ってまして。『アースモードのキャブに変形するオライオン』と、『コンテナと一体化して完成するコンボイ』にはちょっと違和感あったんですが、こちらはネメシスパックスとして顔もリデコされてますし。
欲を言えば、肩のデストロンマークがちょっと小さいかなぁ、と思ってますが。
しかし、つくづくパワーマスターコンボイ/スーパージンライに向いてる素材のような……(個人で改造してる人はいるみたいですが)。
ヤマダ電機ではもう一個、『ビルドダイバーズ』のスカイハイウイングスも買ってきました。
上のキュベレイ共々、久々のガンプラです。
これを使って、ビルドバーニングかシャイニング辺りをベースに、水中用MS/MAのパーツなども使って『あるキャラ』をモチーフにしたガンダムを作りたいなぁ、とか思ってます。
キーワードは『(見た目は)スポーツマン』『魚』『天使』。……分かる人にはすぐわかるかも知れません(笑)。
夜は雨が降って外出できなかったので、実家にある物をちょっと整理していました。
そんな中の発掘品をいくつか……。
まずは生まれて初めて買ってもらった『テレマガ』。
マンガ版TFは、スターセイバーとジャンのケンカ、ライオカイザーの内輪もめ回。
色を塗ってるのが当時らしいです……。(^ ^;) ちなみにフキダシ内の数字は、私がセリフを読む順番として書きました(苦笑)。
クイズコーナー。
当時、仮面ライダーブラックRXやジバンなんかも放送されてましたが、ターボレンジャー単独のコーナーです。
問題が見にくいので、上の画像は右下クリックで元サイズが出ます。
ボンボンの広告なんかもあったんですねぇ……。
もちろん、この頃はまだ読むどころか存在も知りませんでしたが。
こんなのも。
ウルトラマンジャックが『新ウルトラマン』名義なのも当時らしいです。
当時、どんな番組が放送されていたのか良く分かります。
ちなみに、上三つの画像は例によって右下クリックで元サイズで出ます。
読者投稿コーナー。
『ぼくのかんがえたヒーローたち』の『ギメラゴメラ』って……おい、丁度この時に放送されてたRXに、そういう名前の怪魔異生獣いたよな……。
『オーバーウイング』はTFぽいですね。この画像も、元サイズのが出ます。
他に、中学位の頃に作った『闇軍団九大魔将軍』の設定イラストとか。
元ネタは言うまでも無く、TFZのデストロン九大魔将軍です。
魔刃頑駄無には武者デスサイズの鎌を持たせていました。
イラストにしたのは確かこの二人ですが、プラモでは九人揃えていました。他のメンバーは黒魔神、龍飛(龍将飛将)、真闇元帥、魔殺駆、遮光、魔星、魁斬で、オーバーロードポジションは魁斬でした。
あと、私が初めて買ったボンボン93年8月号のオマケの冊子とかも。
ロックマン側は、当時最新作だった『4』の……
SD戦国伝は『地上最強編』第2章までの情報です(画像は右下クリックで元サイズです)。
ロックマン側の『特殊武器大全集』はこの間知りましたが、それ以前の本誌記事の再録でした。
と言ったところで、今回はこの辺で。
2019.02.14
偶然ってコワイ。
今晩は、アカサカです。
昨日は遅番、今日から二連休なので、昨日の仕事が終わった後、仮眠をとって、また始発のソニックで福岡に帰ってきました。
んで、お袋が天神に出てくる用事があったので、例によってソラリアステージの地下のレストラン街で待ち合わせてお昼にしました。
今日は『喜水丸』です。
お袋は揚げ出し豆腐定食、私は野菜天丼にしました。
野菜が八品入ってるとの事で、大葉、山芋、サツマイモ、ニンジン、椎茸、ピーマン、なすび……って、七種類しか入ってませんでした。おい待てや。
その後はお袋と別れて、私はいつもの天神コース。
ショッパーズのブックオフではたまたま『ひだまりスケッチ』と『ギャラクシーエンジェル』の画集があったので買ってきました。
イラスト描く時の参考になりますし、何よりどっちも好きですし(もっとも、『ギャラクシーエンジェル』で私がちゃんと知ってるのは初代アニメ版の1~3期だけなんですが)。
その後は博多に行ってきたんですが、その前に、ひっさびさに貝塚駅の方にやってきました。
駅前には『貝塚交通公園』が広がっています。
寂れた感じですが結構広いです。
それもそのはず、ここ、半世紀前は福岡競輪場があったんだそうです。
公園内にはボロボロの車が展示されていますが……。
これ、もとは『アジア太平洋博覧会』で展示されていた物だそうです(画像は右下クリックで元サイズで出ます)。
当時『よかトピア』っつって、幼いころの私や妹も行きました。
『ゴーカート場』とは言われているものの、肝心のゴーカートは無く、信号だけが寂しく動いています。
さて、矢印の奥にあるのは……。
実はここ、機関車も展示されているんです。
階段はあるものの、運転席には行けないようになっています。
まー、大分駅近くの若草公園に展示されてるC55には落書きしてるバカがいたので、この措置は正解かと思いますが。
客車も中には入れませんが、中は当時のままになっています。
後ろから。
ブルートレインの『かいもん』と言うそうです。
解説。
例によって、右下クリックで元サイズの画像が出ます。
さて、わざわざ何で貝塚までやって来たのかというと……。
ここ、『マンガ倉庫 箱崎店』が目的です。
ここに来たの、何年ぶりだろ……。
なんせ一年前の現場研修の時も、貝塚駅で降りる用事があってもここには来なかったしなぁ……。
さておき、ここにはある物を探しに来まして。
あまり期待はしていませんでしたが……。
ありましたよ。目当てその1の、『フィギュメイト』のハルヒの奴。
目的のためには二ついるんですが、最初、手前の青髪のキャラしか無くて、もう一度棚を見直していたら鶴屋さんを発見したので買ってきました。
いやぁ、品数こそまんだらけには遠く及びませんが、こういうのを探すのならやっぱりマンガ倉庫系列の方がいいのかなぁ。
リボルテックの綾波は持っていないので、発売当時に買ったアスカの足で。
……これじゃータランスの最期だよ(爆)。
取り敢えず、他に必要なパーツの内、一つは元が“どの”フィギュアなのかは突き止めたので、「目当ての物」がはっきりと判明するだけでも探す時に迷走しなくてよいですね。(^ ^;)
さてそれから、実は昨日、出勤前に中津のTSUTAYAで入荷されたばかりの『プリティ☆ベル』最新刊である27巻を買いまして。
最終巻である28巻は5月らしいんですが、この後、3話で最終回なんですよねぇ。
大体1巻に4話収録してあるんですけれども。
書下ろしを一話分書くのか、それとも別の読み切りを収録するのか……。
取り敢えず、レビューはまた後で。
と言ったところで、今回はこの辺で。
2019.02.13
コーヒーについて考える
ども、こんにちは。アカサカです。
基本的に私はコーヒーにミルクは入れないで、砂糖か(場合によっては)ブラックで飲む派です。
いつからかは忘れたんですけども、大学の頃、お袋が用意してくれてた朝食とかに添えられてたから飲むようになったのかなぁ。
なんにしても元が苦い飲み物ですから、子供の頃から好んでコーヒーを飲むって人は少ないかなぁ、ってのがイメージです。
『クレしん』の風間くんなんかは、ココアを「コーヒー」と呼んで飲んで、それを聞いたしんちゃんが本当にコーヒーを飲んでしまって、次の日に寝不足になってしまった、てなエピソードがありましたね(なお、クラスメイトからそのクマが浮いた顔を「大人っぽい」と評されるというオチが付きましたが)。
話はちょっと逸れて、チョコレートの語源である『ショコラ』は「苦い水」って意味らしいんですけども、コーヒーにも共通するところはあるかなぁと思いました。
元は『薬』として飲まれてたところも共通してますしね(江戸時代、コーヒーは水腫に効果があるとされていたそうです)。
んで、私が普段飲んでるのはコーヒーフィルターでドリップする奴なんですが、最近、たまに「入れたコーヒーをもう一度フィルターに注いで二重でドリップする」なんて事をやってます。
と言ったところで、今日はこの辺で。
どうも。ではでは。
2019.02.12
遊んでみただけ。(^ ^;)
こんにちは、アカサカです。
実は先日、かぷちぃのさんがアバター画像を作ってらっしゃるキャラメイクファクトリー様を覗いてみて、私もいくつか作ってみました。(^ ^;)
まずはくれは。
スカートやベストの形は違いますが、まぁ、雰囲気って事で……。
ナツミ。
これが一番、イメージに近いかな……。
他に瀬利や藍もチャレンジしてみたものの、しっくりくるものが無くて断念しました(苦笑)。
ほむら(っぽいもの)。
やっぱ、『まど☆マギ』の見滝原中の制服再現は無理か……。
んで、最後に……。
アキバさんも(爆)。
ネクタイは黄色が無かったので、そこは色が違いますけども……。
バジりん「マスター、ボクやギリアムは……」
と言ったところで、今日はこの辺で。
どうも。ではでは。
2019.02.11
紙幣の雑学
アキバ「そう言えばアカサカさん、バジりんから聞いたんだけど、この間二千円札ゲットしたんだって?」
アカサカ「そうですよ。本当に久々に見たもんで、思わずゲットしちゃいました」
アキバ「そう言えばお札って、昔と今じゃデザインが変わってるんだよね。なんでなのかな~?」
アカサカ「それは、同じ紙幣が長く流通すると簡単に偽造されやすくなるからなんですけど、それ以外にも理由があって、生産コストの引き下げっていうのも理由の一つなんです」
アキバ「へぇ~?」
アカサカ「紙幣の原価は原紙代+印刷費+人件費で、一万円札の場合は約19円、千円札の場合は約16円ほどです。そこで、原価を上げずに効率よく紙幣を製造するために、紙幣は新しくなって、それぞれ一回り小さくなった、て訳です」
アキバ「そうなんだ~」
アカサカ「それまでの一万円札は一枚の原紙から16枚しかとれませんでしたけど、新札じゃ20枚も取れて、生産性は25%も上がったんです。それから、お札の寿命は大体2年と言われてて、1日に6トンから7トン、日本銀行から古くなったお札が運び出されてます」
アキバ「どろ~ん?」
アカサカ「これらのお札は穴を三つ開けられて、溶解槽の水流でバラバラにされた後、製紙会社で段ボールに作り替えられるんだそうです」
アキバ「どろ~ん、驚きだねぇ! お札と言えばさ~、Tくんたら、いくらお札積んでも抱いてくんなかったんだよねぇ……」
アカサカ「……そちらの家庭事情は知りませんがな(汗)」
2019.02.10
ファイクエ第12話『さよなら異世界』-1
前回からそんなに日は経ってませんが、今日は『ファイクエ』の新エピソードでいきたいと思います。
そう言えば昔エーオーブンさんの所で『超高速ヒカリアン』連載してた頃は、週一で投稿してたっけなぁ……。
それはともかく、スタート!
「えっと……どういう事?」
思いもよらぬことを言ったガダメに、石川が聞き返した。
ガダメは床に手をついて座り直すと、真剣な目で言った。
「実は……今回の異変は、我らも望んで起こしたものではないのだ」
ガダメは一呼吸置くと、いつにも増して真面目な顔をして話し始めた。
この世界が天界・地上界・魔界に別れていることは、既に説明済みであろう。
魔界はこれらの世界では一番“下”にある事になるのだが、それにちょっとした問題があった。
この世界は、現実世界と比べても、全体的に平和な世界ではあるが、そんな世界にも怒りや憎しみ、哀しみといった『負の感情』は当然存在する。
それらの『重たい』感情は、厄介な事に世界の下の方に、まるで重力に引かれるように沈殿してしまうのだ。
その結果、魔界にはそんな感情、すなわち『悪意』が溜まってしまうのだが、これらは『強い魔力にひかれてしまう』という性質を持っていた。
つまり、魔王や彼ら魔界騎士といった者たちが、望まずして悪に染まってしまうのである。
「その『悪意』に取り込まれている時、自分自身、それが“おかしくなってしまった”という認識が無い……。だからそれらの行動を“正しいもの”として認識してしまうのだ」
ガダメが苦々しく言った。
石川達にも思い当たる事があった。
それは、まさに当のガダメとのボガラニャタワーでの戦い。
あの時、ガダメはセルペンを攻撃した事に対して、自分自身が何をやったのか驚くというほどに動揺していた。
「つまり、あの時……」
「そうだ。あの時は、わずかながら私の本来の心が、悪意に染まってしまった心に干渉をしていたのだ」
一同は黙り込む。
やがて上田が口を開いた。
「でもさ……あんた達がおかしくなるのと、おれ達がこの世界に飛ばされてきたのって、どういう関係があるの?」
「それは、悪に染まった我々を浄化できるのは、『別の世界の光の力のみ』だからと伝わっている」
「と言うと?」
「我々が悪に染まった場合、それを浄化できるのは光の力なのだが、『元々この世界に存在する光』では、悪意だけでなく我々の魂まで消滅させてしまうのだ」
天界が地上における魔族の暴走に対処できない理由の一つがこれだった。
もともと望んで悪事を働いているわけでない魔族を犠牲にする事は出来ない。いわば魔界騎士達も被害者だという認識なのである。
対して石川達、『別の世界』の人間の光の力であれば、悪意だけを消し去る事が出来るのだという。
三魔爪達も石川達に倒された事で、悪の心を浄化され、正気を取り戻したという訳だ。
「君たちが倒してきたモンスターは、ゴールドに姿を変えていただろう? あれも倒された事で魂が浄化されて、また同じモンスターとして生まれ変わっているのだ」
「そうだったの……」
ガダメはすまなさそうに、再び手をついて頭を下げる。
「本来、この世界とは何の関わりも無い君たちに、こんな事を頼むのは勝手だと重々承知している。しかし、頼む! この世界には、君たちしか頼れる者がいないのだ!」
石川達は顔を見合わせると、やがて微笑んで頷いた。
「分かったよ。どっちみち、おれ達もこの騒動を解決しないと、もとに世界に帰れないみたいだし……」
「すまん! 心から感謝する。異世界の少年たちよ……!」
「……石川だよ」
「ん?」
ガダメはきょとんとして、石川達の方を見上げた。
「石川哲夫。それがおれの名前」
「おれは上田倫理」
「おれは、岡野盛彦」
三人は改めて自己紹介をした。
考えてみれば、これまでガダメ達に自分達の名前を名乗る機会など無かった。
「イシカワ、ウエダ、オカノ……。そうか。頼んだ」
手を差し出すガダメに石川も手を伸ばすと、しっかりと握手を交わした。
と、その時だ。
「ところでさ、テッちゃん、武器はどうするの? さっきの戦いで、剣、折れちゃったじゃん」
「あ……」
思い出したように言った上田に、石川も汗ジトになる。
「それやったら、これを使い」
いつの間に意識を取り戻したか、クレイが壁に向かって文字通り“腕を伸ばす”。
クレイの手が壁に触れると、スッ、と一部の壁が横に動いて消失した。
隠し部屋になっていたのだ。
「あの中に、かつて、我々が、天界より、預かった、武具が、収められています。きっと、あなた達に、合うものが、あるはずです」
同じく目を覚ましたアーセンも続ける。
「分かった。有難う」
石川達はペコリと頭を下げると、隠し部屋に入っていった。
中にはそんなに多くはないものの、色々な武器が収められていた。
剣や槍、弓矢、杖、爪など……。
部屋を歩いている内に、石川と岡野は、何かに導かれるように歩いて行った。
石川の目の前にあったのは一本の剣だった。
床に直接、真っすぐに刺されている。
柄には細かな彫刻が施され、鍔の部分は龍を象っている。
石川はその柄に手をかけると、そのまま一気に引き抜いた。
鏡のような青々とした刃。
今にも油が滴りそうなしっとりとしたその光沢。
程よい重さで、妙にしっくりと手に合う。
「この剣は……」
石川がぐっと力を込めて握りしめると、
「うっ!?」
ブルブルッ――と手が震えた。
一瞬、手が離れなくなったのかと思うほど、ぴったりと柄に吸い付いている。
と、剣から不思議な力が伝わって来た。その力がまるで血液のように、あっという間に全身を駆け巡り、今にも爆発しそうな闘志と力が全身にみなぎった。
さっきまでの疲れがウソのように吹っ飛んでいた。
「テッちゃんも見つけたらしいな、自分に合う武器」
見れば、岡野も金属的な輝きを放つ籠手を両手にはめている。
それはよく見ると、獅子を模した形状をしていた。
「上ちゃんは?」
二人は振り返ったが、上田が手にしていたのは相変わらずあの幻の錫杖だ。
上田は錫杖を大事そうに握ると、にっこり笑って言った。
「どれもおれには合いそうになくて……やっぱりおれは、この錫杖がいいみたい。ね?」
「はい」
上田が笑いかけると、錫杖の方も嬉しそうに笑った。
思いもよらぬことを言ったガダメに、石川が聞き返した。
ガダメは床に手をついて座り直すと、真剣な目で言った。
「実は……今回の異変は、我らも望んで起こしたものではないのだ」
ガダメは一呼吸置くと、いつにも増して真面目な顔をして話し始めた。
この世界が天界・地上界・魔界に別れていることは、既に説明済みであろう。
魔界はこれらの世界では一番“下”にある事になるのだが、それにちょっとした問題があった。
この世界は、現実世界と比べても、全体的に平和な世界ではあるが、そんな世界にも怒りや憎しみ、哀しみといった『負の感情』は当然存在する。
それらの『重たい』感情は、厄介な事に世界の下の方に、まるで重力に引かれるように沈殿してしまうのだ。
その結果、魔界にはそんな感情、すなわち『悪意』が溜まってしまうのだが、これらは『強い魔力にひかれてしまう』という性質を持っていた。
つまり、魔王や彼ら魔界騎士といった者たちが、望まずして悪に染まってしまうのである。
「その『悪意』に取り込まれている時、自分自身、それが“おかしくなってしまった”という認識が無い……。だからそれらの行動を“正しいもの”として認識してしまうのだ」
ガダメが苦々しく言った。
石川達にも思い当たる事があった。
それは、まさに当のガダメとのボガラニャタワーでの戦い。
あの時、ガダメはセルペンを攻撃した事に対して、自分自身が何をやったのか驚くというほどに動揺していた。
「つまり、あの時……」
「そうだ。あの時は、わずかながら私の本来の心が、悪意に染まってしまった心に干渉をしていたのだ」
一同は黙り込む。
やがて上田が口を開いた。
「でもさ……あんた達がおかしくなるのと、おれ達がこの世界に飛ばされてきたのって、どういう関係があるの?」
「それは、悪に染まった我々を浄化できるのは、『別の世界の光の力のみ』だからと伝わっている」
「と言うと?」
「我々が悪に染まった場合、それを浄化できるのは光の力なのだが、『元々この世界に存在する光』では、悪意だけでなく我々の魂まで消滅させてしまうのだ」
天界が地上における魔族の暴走に対処できない理由の一つがこれだった。
もともと望んで悪事を働いているわけでない魔族を犠牲にする事は出来ない。いわば魔界騎士達も被害者だという認識なのである。
対して石川達、『別の世界』の人間の光の力であれば、悪意だけを消し去る事が出来るのだという。
三魔爪達も石川達に倒された事で、悪の心を浄化され、正気を取り戻したという訳だ。
「君たちが倒してきたモンスターは、ゴールドに姿を変えていただろう? あれも倒された事で魂が浄化されて、また同じモンスターとして生まれ変わっているのだ」
「そうだったの……」
ガダメはすまなさそうに、再び手をついて頭を下げる。
「本来、この世界とは何の関わりも無い君たちに、こんな事を頼むのは勝手だと重々承知している。しかし、頼む! この世界には、君たちしか頼れる者がいないのだ!」
石川達は顔を見合わせると、やがて微笑んで頷いた。
「分かったよ。どっちみち、おれ達もこの騒動を解決しないと、もとに世界に帰れないみたいだし……」
「すまん! 心から感謝する。異世界の少年たちよ……!」
「……石川だよ」
「ん?」
ガダメはきょとんとして、石川達の方を見上げた。
「石川哲夫。それがおれの名前」
「おれは上田倫理」
「おれは、岡野盛彦」
三人は改めて自己紹介をした。
考えてみれば、これまでガダメ達に自分達の名前を名乗る機会など無かった。
「イシカワ、ウエダ、オカノ……。そうか。頼んだ」
手を差し出すガダメに石川も手を伸ばすと、しっかりと握手を交わした。
と、その時だ。
「ところでさ、テッちゃん、武器はどうするの? さっきの戦いで、剣、折れちゃったじゃん」
「あ……」
思い出したように言った上田に、石川も汗ジトになる。
「それやったら、これを使い」
いつの間に意識を取り戻したか、クレイが壁に向かって文字通り“腕を伸ばす”。
クレイの手が壁に触れると、スッ、と一部の壁が横に動いて消失した。
隠し部屋になっていたのだ。
「あの中に、かつて、我々が、天界より、預かった、武具が、収められています。きっと、あなた達に、合うものが、あるはずです」
同じく目を覚ましたアーセンも続ける。
「分かった。有難う」
石川達はペコリと頭を下げると、隠し部屋に入っていった。
中にはそんなに多くはないものの、色々な武器が収められていた。
剣や槍、弓矢、杖、爪など……。
部屋を歩いている内に、石川と岡野は、何かに導かれるように歩いて行った。
石川の目の前にあったのは一本の剣だった。
床に直接、真っすぐに刺されている。
柄には細かな彫刻が施され、鍔の部分は龍を象っている。
石川はその柄に手をかけると、そのまま一気に引き抜いた。
鏡のような青々とした刃。
今にも油が滴りそうなしっとりとしたその光沢。
程よい重さで、妙にしっくりと手に合う。
「この剣は……」
石川がぐっと力を込めて握りしめると、
「うっ!?」
ブルブルッ――と手が震えた。
一瞬、手が離れなくなったのかと思うほど、ぴったりと柄に吸い付いている。
と、剣から不思議な力が伝わって来た。その力がまるで血液のように、あっという間に全身を駆け巡り、今にも爆発しそうな闘志と力が全身にみなぎった。
さっきまでの疲れがウソのように吹っ飛んでいた。
「テッちゃんも見つけたらしいな、自分に合う武器」
見れば、岡野も金属的な輝きを放つ籠手を両手にはめている。
それはよく見ると、獅子を模した形状をしていた。
「上ちゃんは?」
二人は振り返ったが、上田が手にしていたのは相変わらずあの幻の錫杖だ。
上田は錫杖を大事そうに握ると、にっこり笑って言った。
「どれもおれには合いそうになくて……やっぱりおれは、この錫杖がいいみたい。ね?」
「はい」
上田が笑いかけると、錫杖の方も嬉しそうに笑った。
隠し部屋から戻って来た三人を、ガダメ達は感激の面持ちで見ていた。
「おおっ!『ブレイブセイバー』と『戦神の籠手』に選ばれたか……。やはり君たちこそが、伝説の救世主……」
「頼んだで!」
「どうか、この世界を。そして、スパイドルナイト様を……」
「おおっ!『ブレイブセイバー』と『戦神の籠手』に選ばれたか……。やはり君たちこそが、伝説の救世主……」
「頼んだで!」
「どうか、この世界を。そして、スパイドルナイト様を……」
「オーケイ!」
三人は頷くと、さらに上階へと続く階段を駆け上っていった。
上階もまた、黒曜石で出来た立派な宮殿になっていた。
壁や天井や円柱には、蜘蛛の彫り物が施してある。
さらに進んで角を曲がると、円柱の陰から、石川達めがけて強烈な光線が飛来した。
「おわっ!」
三人が交わして飛びのくと、四方の円柱の陰から銃を構えた重装甲のメタルゴーレム達が二十体ばかり現れた。
ドクター・プラズマの研究所に配備されていたパワードロイドを、スパイドル城の警備用にさらに改良したガーディアンだ。
<侵入者ハッケン、排除! 排除!>
ガーディアン達は機械的にそう言うと、一斉に光線銃を構えて攻撃してきた。
だが、自分たちにとって最高の武器を手に入れた石川達は敢然として光線を受け止めた。
「うおりゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ! どけぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!」
上田の呪文に援護されながら、石川と岡野は猛然と突進し、ブレイブセイバーと戦神の籠手が閃光を放って、三度四度、宙を切り裂いた。
たちまちバラバラになったガーディアン達が、次々と宙を舞った。
二人は改めて、天界の武器のすさまじさを知った。
その時だ。
「!」
凄まじい気を感じて、三人は立ち止まった。
その気は奥から放たれている。
石川達は緊張し、さらに奥に進んで、
「あっ!?」
息をのんで武器を身構えた。
そこは豪華な魔王の間だった。
その正面の一段高いところで、玉座に座った魔界騎士が、恐ろしい顔で石川達を睨みつけていた。
並の者なら一目散に逃げだしてしまうほどの気迫だ。
事実、現実世界に居た頃の石川達であれば、部屋に入る事すらできなかったであろう。
全身を黄色と黒を基調とした、蜘蛛を模した鎧で包み、紫色の豪奢なマントを身に着けている。
三つある眼は非常に鋭い。
スパイドルナイトだった。
三人は頷くと、さらに上階へと続く階段を駆け上っていった。
上階もまた、黒曜石で出来た立派な宮殿になっていた。
壁や天井や円柱には、蜘蛛の彫り物が施してある。
さらに進んで角を曲がると、円柱の陰から、石川達めがけて強烈な光線が飛来した。
「おわっ!」
三人が交わして飛びのくと、四方の円柱の陰から銃を構えた重装甲のメタルゴーレム達が二十体ばかり現れた。
ドクター・プラズマの研究所に配備されていたパワードロイドを、スパイドル城の警備用にさらに改良したガーディアンだ。
<侵入者ハッケン、排除! 排除!>
ガーディアン達は機械的にそう言うと、一斉に光線銃を構えて攻撃してきた。
だが、自分たちにとって最高の武器を手に入れた石川達は敢然として光線を受け止めた。
「うおりゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ! どけぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!」
上田の呪文に援護されながら、石川と岡野は猛然と突進し、ブレイブセイバーと戦神の籠手が閃光を放って、三度四度、宙を切り裂いた。
たちまちバラバラになったガーディアン達が、次々と宙を舞った。
二人は改めて、天界の武器のすさまじさを知った。
その時だ。
「!」
凄まじい気を感じて、三人は立ち止まった。
その気は奥から放たれている。
石川達は緊張し、さらに奥に進んで、
「あっ!?」
息をのんで武器を身構えた。
そこは豪華な魔王の間だった。
その正面の一段高いところで、玉座に座った魔界騎士が、恐ろしい顔で石川達を睨みつけていた。
並の者なら一目散に逃げだしてしまうほどの気迫だ。
事実、現実世界に居た頃の石川達であれば、部屋に入る事すらできなかったであろう。
全身を黄色と黒を基調とした、蜘蛛を模した鎧で包み、紫色の豪奢なマントを身に着けている。
三つある眼は非常に鋭い。
スパイドルナイトだった。
~つづく~
2019.02.09
これと言って収穫は無かったけど……。
今晩は、アカサカです。
今日はお袋が具合が悪いと言うんで、お昼は私がホカ弁を買ってきました。
私はカツ丼、お袋はナス味噌のおかずのみです。
その後は天神に行ってきたんですが、これと言って収穫はありませんでした。
そうそう、この間の健康診断で、オプションでやってもらったピロリ菌検査なんですが、無事『異常なし』の判定でした。
いやぁ、正直、私もお袋もビックリです。と言うのも、幼少の頃からお袋の実家でしょっちゅう井戸水を飲んでたもんで……。(^_^;)
それから、先日、店舗のその日の売上金を計数する作業(昇格して増えた業務の一つです)の際に、なんとこんなものを見つけました。
最近の若いコは知らないでしょうねぇ……。
上司に許可をもらって、私が持ってた千円札と両替してもらいました(笑)。
んで。
実を言うと、昔から縁がギザギザの十円玉などをちょこちょこ集めてまして。
千円札も夏目漱石の奴を持ってたんですが、何故か二枚ありました。
他にも旧五百円玉やら……。
分かりにくいですが『昭和32年』という超古い一円玉……。
記念硬貨もいくつか持ってました。
さてさて、またもお話は変わりまして。
実は今日、かぷちぃのさんの所の過去記事を拝見していたら、スバル・インプレッサWRC2003を扱った記事を投稿していらっしゃったので、ふと思い出してこれを引っ張り出しました。
一見、インプレッサWRXのカーモデルです。
ステアリングなんかも切れます。
ドアを開くと運転席が。
エンジンとナンバープレートには見慣れたエンブレム。
はい、もうお分かりですね。
トランスフォーム!
実はこれ、『バイナルテック』と言って、今から15年ほど前に展開していたトランスフォーマーのシリーズで、『メーカーの監修を受けたうえで実在の自動車に変形する』というシリーズなんです。
カーモードは上の写真の通り、非変形のカーモデルと比べても遜色のない出来で、ダイキャスト部品なんかも頻繁に使われています(国内版のみ)。
先日発行されたムック本、『トランスフォーマー ジェネレーション2019』もバイナルテック特集でしたね。
画像のキャラはストリークというサイバトロンで、私が買った初めてのバイナルテックです。
ちなみに第1弾は、まさにインプレッサWRC2003に変形するスモークスクリーンでした。
私は他にデッドエンド(ダッジ・バイパー コンペティションクーペ)、青トラックス(シボレー・コルベット)、スィンドル(ジープ・ラングラー)、ラヴィッジ(シボレー・コルベット)、グリムロック(フォード・マスタング)、レーザーウェーブ(マツダ・RX-8)などを持ってますが、当時は今ほど収納に気を使っていなかったので、塗装などはあちこち剥げてしまってます……

他に『キスぷれ』のコンボイ(ダッジラム SRT10)なんかも買いました。
サイズですが、ただいま管理人が変身しておりますアーツ版デュアルゼノンより頭一つ分くらい大きいです。
CWオンスロートと。
ヴォイジャークラスのTFよりはちょっと小さいですね。
私は持ってないので比較できないんですが、プロールやランボルといったカーロボMPのTFと同じくらいのサイズでしょうか。
あ、ストリークと言えば、今度タカトミモールで予約開始されるアニメカラーのMPストリークは予約しようと思っています。
どうも。ではでは。
2019.02.08
ボトルとか神とか火炎ボットとか。
今晩は、アカサカです。
ただいま『トランスフォーマー ザ・ムービー』のサントラ、『Autobot-Decepticon Battle』をエンドレスで聞きながら記事を書いてます(序盤のサイバトロンシティでの戦いのシーンで流れてた奴)。
さて、明日はお休みなので、久々に実家に帰ってきました。
今日は仕事が気持ち早めに終わったので、いつもより30分早いソニック(前まで乗ってた奴)に乗れたのですが、反面、駅で弁当を買えなかったので、帰宅時にサニーに寄って買いました。
取り合わせは出鱈目ですが、なーに、腹にたまって美味しくて安けりゃいいのさ(爆)。
さて、今日は先月末から届いていた、色々な物を開封しました。
まずはラストパンドラパネルとブラックロストボトルのセット。
ようやくロストボトルの全てのナンバーを知る事が出来ましたが、ドライバーに挿すのはまた今度……。
続いてはトランスフォーマーLGのファイヤーボットの二人。
説明書やら何やらの不具合もちょくちょく聴きますが、ウチのは無事、まともな品で安心しました(苦笑)。
と言う訳で、LG版ファイヤーボット集結! ダブルクロスの腹がオレンジなのは、リオーネ(タイガーバーン)が入っているからです。
通常版のレジェンドクラスリパッグは寮に置いたままなので、そちらのヘッドオンはまた後日。
続いては、アーツの『新』と『神』の檀 黎斗です。
どちらも二次発送分しか申し込めなかったので、ようやくゲット出来ました。(^ ^;)
いやぁ、どちらも出来がいいですよねぇ。
ウチでは原典のライダー系では唯一、『生身→変身』のライダーで行きたいと思っています(他のライダーは『仮面ライダーSD』よろしく、「元々そういう生き物」という設定)。
それにつけても、それぞれガシャットは二つずつ付属してるんですが、全部『プロトガシャット』系の黒一色なのは少々残念です。
あとは、ヤフオクで制作を依頼した見滝原中の屋上と……。
同じく廊下も開封しました。
どうも。ではでは。
2019.02.07
ファイクエ第11話『三魔爪、最後の挑戦!』-3
と言う訳で、今回は小説版『ファイクエ』11話の完結編です。
今回はちょっと長めかな……?
前回はコチラです。
では、本文スタート!
「このッ……! ここまで来て、負けてられるか!」
岡野が自分を奮い立たせるように叫ぶと立ち上がり、上田も続く。
石川もそれを見て、剣を杖代わりにして起き上がった。
三人は三方に散って、それぞれ別々に魔爪竜に攻撃を仕掛けた。
だが、魔爪竜も三つの首を持っている。
岡野が自分を奮い立たせるように叫ぶと立ち上がり、上田も続く。
石川もそれを見て、剣を杖代わりにして起き上がった。
三人は三方に散って、それぞれ別々に魔爪竜に攻撃を仕掛けた。
だが、魔爪竜も三つの首を持っている。
ブォォォォォォォォォォォォォッ!
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
ガダメの首が再び猛炎を吐き、火だるまになった上田が吹っ飛ばされた。
続いて、
ガダメの首が再び猛炎を吐き、火だるまになった上田が吹っ飛ばされた。
続いて、
ドガァァァァァァァァァァァァァァッ!
「ぐわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
アーセンの首の体当たりを受け、岡野が壁まで吹っ飛ばされる。
そのまま壁に背中から激突し、ずるずるっと床に崩れ落ちた。
全身に激痛が走り、骨がきしみ、思うように動けなかった。
「このおっ!」
石川が気合と共に魔爪竜に向けて剣を突き入れる。
が、その時信じられない事が起こった。
硬い鱗で覆われているはずの魔爪竜の身体が、一瞬グニャリと曲がったのだ。
「なにっ!?」
<アホ! 魔爪竜には、ワイも合体しとるんや! 体組織を変化させるなんて、朝飯前やで!>
アーセンの首の体当たりを受け、岡野が壁まで吹っ飛ばされる。
そのまま壁に背中から激突し、ずるずるっと床に崩れ落ちた。
全身に激痛が走り、骨がきしみ、思うように動けなかった。
「このおっ!」
石川が気合と共に魔爪竜に向けて剣を突き入れる。
が、その時信じられない事が起こった。
硬い鱗で覆われているはずの魔爪竜の身体が、一瞬グニャリと曲がったのだ。
「なにっ!?」
<アホ! 魔爪竜には、ワイも合体しとるんや! 体組織を変化させるなんて、朝飯前やで!>
バキィィィィィィィィィィィィィィィィィッ!
「うわぁぁぁぁっ!」
いきなり顔面に強烈な衝撃を受け、石川が叩き飛ばされる。
顔の骨が歪んだかと思ったほどだ。
魔爪竜の巨大な尻尾が、顔面を殴りつけたのだ。
岡野と同じく、石川は大理石の壁に叩きつけられて床に転がり落ちた。
叩きつけられた時、ギシッと全身の骨がきしむ音がした。
頬は腫れあがり、口の中を切ったのか、血が流れていた。
「く、くそっ……!」
石川は必死に起き上がろうとしたが、めまいがして再び床に沈んだ。
尻尾で殴られた時に軽い脳震盪を起こしたのだ。
何度か頭を振り、めまいも収まってやっと身を起こした時だった。
いきなり顔面に強烈な衝撃を受け、石川が叩き飛ばされる。
顔の骨が歪んだかと思ったほどだ。
魔爪竜の巨大な尻尾が、顔面を殴りつけたのだ。
岡野と同じく、石川は大理石の壁に叩きつけられて床に転がり落ちた。
叩きつけられた時、ギシッと全身の骨がきしむ音がした。
頬は腫れあがり、口の中を切ったのか、血が流れていた。
「く、くそっ……!」
石川は必死に起き上がろうとしたが、めまいがして再び床に沈んだ。
尻尾で殴られた時に軽い脳震盪を起こしたのだ。
何度か頭を振り、めまいも収まってやっと身を起こした時だった。
ブォォォォォォォォォォォォォォォォォォォッ!
「うわぁぁぁっ!」
猛炎の渦をモロに浴び、石川は火だるまになって吹き飛ばされた。
それは激痛を遥かに超えた衝撃だった。
胸が苦しくて息をするのもやっとだった。意識がもうろうとし、目がかすんだ。
この世界に来て、強化された身体能力が無ければ確実に即死していたはずだ。
石川は何とか立ち上がろうとしたが、ガクッと膝が折れてまた倒れてしまった。
両足の神経がマヒして動けないのだ。
<喰らえ!>
ガダメの首の単眼がさらに鋭くなった。
そして、ひときわ強烈な炎の渦を浴びせかけた。
石川はかろうじて横に避けると、熱風を潜り抜けて魔爪竜の懐に飛び込み、脚に斬りかかった。
だが、あっけなく跳ね返された。
今度はありったけの力で宙に飛び、剣を振り下ろした。
剣は魔爪竜の肩口に当たった。
猛炎の渦をモロに浴び、石川は火だるまになって吹き飛ばされた。
それは激痛を遥かに超えた衝撃だった。
胸が苦しくて息をするのもやっとだった。意識がもうろうとし、目がかすんだ。
この世界に来て、強化された身体能力が無ければ確実に即死していたはずだ。
石川は何とか立ち上がろうとしたが、ガクッと膝が折れてまた倒れてしまった。
両足の神経がマヒして動けないのだ。
<喰らえ!>
ガダメの首の単眼がさらに鋭くなった。
そして、ひときわ強烈な炎の渦を浴びせかけた。
石川はかろうじて横に避けると、熱風を潜り抜けて魔爪竜の懐に飛び込み、脚に斬りかかった。
だが、あっけなく跳ね返された。
今度はありったけの力で宙に飛び、剣を振り下ろした。
剣は魔爪竜の肩口に当たった。
ガキィィィィィィィン!
だが、空しく金属音が響いただけだった。
石川は愕然とした。
「くそっ! 柔らかくなったり硬くなったり、どうなってんだ、こいつの身体は!?」
その時である。
石川は愕然とした。
「くそっ! 柔らかくなったり硬くなったり、どうなってんだ、こいつの身体は!?」
その時である。
ガシッ!
「あっ!?」
魔爪竜の腕が凄まじい速度で動き、石川の身体をつかんでいた。
「し、しまった!」
絶体絶命のピンチ――
このまま魔爪竜が力をこめれば、石川の身体はあっけなく握りつぶされてしまうだろう。
ガダメの首が石川の前までやってきて、眼光鋭く睨みつけた。
<これで終わりだ。これでなっ……>
だが、魔爪竜が指に力を込めたのと同時だった。
石川が力を振り絞って、
「くそーっ、負けてたまるか!」
渾身の力を込めて剣を突き出したのだ。
魔爪竜の腕が凄まじい速度で動き、石川の身体をつかんでいた。
「し、しまった!」
絶体絶命のピンチ――
このまま魔爪竜が力をこめれば、石川の身体はあっけなく握りつぶされてしまうだろう。
ガダメの首が石川の前までやってきて、眼光鋭く睨みつけた。
<これで終わりだ。これでなっ……>
だが、魔爪竜が指に力を込めたのと同時だった。
石川が力を振り絞って、
「くそーっ、負けてたまるか!」
渾身の力を込めて剣を突き出したのだ。
ドシュッ!
完全に虚を突かれたガダメの目のすぐ上に、石川の剣は鍔の先まで突き刺さり、おびただしい青い鮮血が飛んだ。
同時に、
バキィィィィィィィィィンッ!
石川の剣がガダメの額に刺さったままへし折れた。
<ぐわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!>
不意を突かれたガダメは思わずのけぞって、眼を押さえて身もだえた。
流れた血が眼に入り、ガダメの首は完全に盲目となっていた。
<ガダメはん!>
<ガダメ!>
クレイとアーセンの首も、思わず動揺してガダメの首の方を向く。
その時には、上田と岡野が体勢を立て直していた。
魔爪竜の意識が石川に向いていた隙に、何とか上田が回復の時間を稼ぐことが出来たのだ。
「テッちゃんが!」
魔爪竜に掴まれている石川の姿を見つけ、上田が焦った悲鳴を上げる。
岡野は魔爪竜を睨みつけると、全身に力を込めた。
(この世界じゃ、強くなった武闘家は気を使える……。あの時、ガダメも気功術を使ってた……。なら、今のおれなら出来るはず!)
意を決すると、岡野は両手を構えて精神を集中させた。
「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ……」
<ぐわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!>
不意を突かれたガダメは思わずのけぞって、眼を押さえて身もだえた。
流れた血が眼に入り、ガダメの首は完全に盲目となっていた。
<ガダメはん!>
<ガダメ!>
クレイとアーセンの首も、思わず動揺してガダメの首の方を向く。
その時には、上田と岡野が体勢を立て直していた。
魔爪竜の意識が石川に向いていた隙に、何とか上田が回復の時間を稼ぐことが出来たのだ。
「テッちゃんが!」
魔爪竜に掴まれている石川の姿を見つけ、上田が焦った悲鳴を上げる。
岡野は魔爪竜を睨みつけると、全身に力を込めた。
(この世界じゃ、強くなった武闘家は気を使える……。あの時、ガダメも気功術を使ってた……。なら、今のおれなら出来るはず!)
意を決すると、岡野は両手を構えて精神を集中させた。
「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ……」
ビュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ……
その掌に、光の球が生まれ、輝きを増していく。
「岡ちゃん!?」
驚いて、上田が岡野の両手を見つめる。
「か~〇~は~〇~……波ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
叫び声と共に岡野が両手を突き出すと、掌から龍の姿をした気の塊が飛び出した。
「岡ちゃん!?」
驚いて、上田が岡野の両手を見つめる。
「か~〇~は~〇~……波ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
叫び声と共に岡野が両手を突き出すと、掌から龍の姿をした気の塊が飛び出した。
ギュォォォォォォォォォォォォォッ!
龍の気は、そのまま一直線に魔爪竜に向かっていく。
<なんや!?>
気づいたクレイがそちらを向くが、一瞬遅い。
<なんや!?>
気づいたクレイがそちらを向くが、一瞬遅い。
ドガァァァァァァァァァァァァァァッ!
龍の気は、魔爪竜の左腕と左翼を根こそぎ吹っ飛ばしていた。
<ぐわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!>
魔爪竜が悶え、石川が地面に落ちる。
上田は素早く石川に駆け寄ると、その場から離脱し、最高位の回復呪文であるヒーレストを唱えた。
みるみる石川の傷がふさがっていき、石川の顔に血の気が戻って来た。
「さんきゅ、上ちゃん……」
ただ、完全回復にはまだ時間がかかるのか、その笑顔には力が無い。
「岡ちゃん、何だったの、今の?」
石川に回復呪文を掛けながら、上田が岡野に尋ねる。
「ほら、この前の戦いで、ガダメが気功術を使ってたろ? 今のおれのレベルなら、使えるんじゃないかって思ってさ」
「ふ~ん……。でもさ、さすがに『か○○め波』は無いんじゃないの?」
汗ジトになって上田が言う。
岡野もばつが悪そうな顔をして頭をかいた。
「やっぱ、流石にマズいか……」
上田はふう、と息をつくと、微笑んで言った。
「あの気、龍の形をしてたしさ、『神龍波(しんりゅうは)』とかどう?」
それを聞いて、岡野も満足そうにうなずく。
「いいねぇ、それ! オリジナル技っぽくて!」
その時、錫杖が叫ぶ。
「皆さん、油断しないで下さい! 魔爪竜はまだ、やられてませんよ!」
はっとなって三人が魔爪竜の方を向くと、魔爪竜は吹き飛んだ左腕と翼を復元している所だった。
「今のうちに何とかしないと、彼らが完全回復してしまっては終わりです!」
「よ~し、だったら……」
今度は上田が前に進み出ると、両手を広げる。
実は上田には、ずっと考えていた事があった。
それはブッコフ図書館で調べものをしていた時である。
バーン系やボム系、ツイスター系の呪文には『極大呪文』があった。
だが、フレア系とアイス系にはその『極大呪文』が存在しなかったのだ。
(憶測だけど……フレア系とアイス系は、どっちも『熱エネルギー』の呪文……。もし、この二つを合わせたのが『極大呪文』だったとしたら……)
上田の右手に青白い光が、左手に赤い光が発生する。
そのまま両手を合わせると、相反したエネルギーのスパークが巻き起こる。
「極大光熱呪文……ブリザレム!」
<ぐわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!>
魔爪竜が悶え、石川が地面に落ちる。
上田は素早く石川に駆け寄ると、その場から離脱し、最高位の回復呪文であるヒーレストを唱えた。
みるみる石川の傷がふさがっていき、石川の顔に血の気が戻って来た。
「さんきゅ、上ちゃん……」
ただ、完全回復にはまだ時間がかかるのか、その笑顔には力が無い。
「岡ちゃん、何だったの、今の?」
石川に回復呪文を掛けながら、上田が岡野に尋ねる。
「ほら、この前の戦いで、ガダメが気功術を使ってたろ? 今のおれのレベルなら、使えるんじゃないかって思ってさ」
「ふ~ん……。でもさ、さすがに『か○○め波』は無いんじゃないの?」
汗ジトになって上田が言う。
岡野もばつが悪そうな顔をして頭をかいた。
「やっぱ、流石にマズいか……」
上田はふう、と息をつくと、微笑んで言った。
「あの気、龍の形をしてたしさ、『神龍波(しんりゅうは)』とかどう?」
それを聞いて、岡野も満足そうにうなずく。
「いいねぇ、それ! オリジナル技っぽくて!」
その時、錫杖が叫ぶ。
「皆さん、油断しないで下さい! 魔爪竜はまだ、やられてませんよ!」
はっとなって三人が魔爪竜の方を向くと、魔爪竜は吹き飛んだ左腕と翼を復元している所だった。
「今のうちに何とかしないと、彼らが完全回復してしまっては終わりです!」
「よ~し、だったら……」
今度は上田が前に進み出ると、両手を広げる。
実は上田には、ずっと考えていた事があった。
それはブッコフ図書館で調べものをしていた時である。
バーン系やボム系、ツイスター系の呪文には『極大呪文』があった。
だが、フレア系とアイス系にはその『極大呪文』が存在しなかったのだ。
(憶測だけど……フレア系とアイス系は、どっちも『熱エネルギー』の呪文……。もし、この二つを合わせたのが『極大呪文』だったとしたら……)
上田の右手に青白い光が、左手に赤い光が発生する。
そのまま両手を合わせると、相反したエネルギーのスパークが巻き起こる。
「極大光熱呪文……ブリザレム!」
シュゴォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォッ!
上田が両手を突き出すと、渦を巻いた赤と青のエネルギーが飛び出し、スパークをまとって魔爪竜に突っ込んでいく。
ドゴォォォォォォォォォォォォォォォォォォォン!
<ぐわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!>
ブリザレムの直撃を受けた魔爪竜は、全身をすさまじいエネルギーに蹂躙されていた。
「やった! ……えっ!?」
勝利を確信した上田だが、次の瞬間、その顔は驚愕に変わっていた。
ボロボロになりながらも、魔爪竜はまだ健在だ。
<自分ら……許さへんでぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!>
<絶対に、この場で、倒させて頂きます!>
怒りに燃えるクレイとアーセンが叫んだ。
だが、その前に石川が立つ。
既に上田のヒーレストで体力は全開しているものの、剣を失った彼は丸腰だ。
慌てて上田が石川の肩を掴む。
「待って、テッちゃん! 武器も無いのに、どうやって戦うっていうの!?」
が、振り向いた石川の顔には自信が満ちていた。
「大丈夫。今の二人を見て、分かったんだ。おれにも“必殺技”って呼べる魔法があるって!」
「ええっ!?」
困惑している上田をよそに、石川が構えを取る。
石川が精神を集中させると、頭の中に宇宙のイメージが自然に浮かんできた。
(色んなものが見える――)
石川の神経は、流れのすべてに広がりつつあった。
宇宙はビッグバンを起こし、星が生まれる。
石川はその流れを、まるで自分の体で再現するような気持ちになりながら、右腕を突き出した。
「超新星呪文・メテオザッパァァァァァァァァァァァァッ!」
ブリザレムの直撃を受けた魔爪竜は、全身をすさまじいエネルギーに蹂躙されていた。
「やった! ……えっ!?」
勝利を確信した上田だが、次の瞬間、その顔は驚愕に変わっていた。
ボロボロになりながらも、魔爪竜はまだ健在だ。
<自分ら……許さへんでぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!>
<絶対に、この場で、倒させて頂きます!>
怒りに燃えるクレイとアーセンが叫んだ。
だが、その前に石川が立つ。
既に上田のヒーレストで体力は全開しているものの、剣を失った彼は丸腰だ。
慌てて上田が石川の肩を掴む。
「待って、テッちゃん! 武器も無いのに、どうやって戦うっていうの!?」
が、振り向いた石川の顔には自信が満ちていた。
「大丈夫。今の二人を見て、分かったんだ。おれにも“必殺技”って呼べる魔法があるって!」
「ええっ!?」
困惑している上田をよそに、石川が構えを取る。
石川が精神を集中させると、頭の中に宇宙のイメージが自然に浮かんできた。
(色んなものが見える――)
石川の神経は、流れのすべてに広がりつつあった。
宇宙はビッグバンを起こし、星が生まれる。
石川はその流れを、まるで自分の体で再現するような気持ちになりながら、右腕を突き出した。
「超新星呪文・メテオザッパァァァァァァァァァァァァッ!」
ズゴォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォッ!
石川の右腕から、無数の流れ星のように虹色のエネルギーが飛び出す。
その凄まじいまでの魔力を知り、クレイ達は戦慄した。
<く、来るなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!>
だが、彼らの思考はそこで止まった。
メテオザッパーのエネルギーは、魔爪竜の身体を飲み込んでいた。
その凄まじいまでの魔力を知り、クレイ達は戦慄した。
<く、来るなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!>
だが、彼らの思考はそこで止まった。
メテオザッパーのエネルギーは、魔爪竜の身体を飲み込んでいた。
シュゴォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォッ!
凄まじい爆発が起こり、魔爪竜の身体はその中に消えていた。
☆
「か……勝った……?」
石川達は魂が抜けたような顔で、その場に座り込んだ。
体力も気力も、全ての力を使い果たしたのだ。
緊張の糸が切れ、三人ともしばしその場に座り込んでいた。
その時だ。
石川達は魂が抜けたような顔で、その場に座り込んだ。
体力も気力も、全ての力を使い果たしたのだ。
緊張の糸が切れ、三人ともしばしその場に座り込んでいた。
その時だ。
ドシャッ! ドシャッ! ドシャッ!
何かが彼らの眼前に落ちてきて、三人は身をこわばらせた。
それは――
「う……」
もはやボロボロとなった三魔爪達だった。
三人とも、かろうじて息はあるものの、戦闘の続行が不可能であることは明らかであった。
アーセンなど、原型の姿に戻ってしまっている。
石川達が緊張した面持ちで彼らを見つめていると、最初に身を起こしたのはガダメだった。
剣が刺さったのが目の上だったためか、眼ははっきりと開いている。
ガダメは石川達の方を見つめると、ひれ伏して叫んだ。
「異世界の少年たちよ、頼む! この世界と、スパイドルナイト様を救ってくれ!」
「はぁっ!?」
予想だにしなかったガダメの言葉に、石川達は目を丸くした。
それは――
「う……」
もはやボロボロとなった三魔爪達だった。
三人とも、かろうじて息はあるものの、戦闘の続行が不可能であることは明らかであった。
アーセンなど、原型の姿に戻ってしまっている。
石川達が緊張した面持ちで彼らを見つめていると、最初に身を起こしたのはガダメだった。
剣が刺さったのが目の上だったためか、眼ははっきりと開いている。
ガダメは石川達の方を見つめると、ひれ伏して叫んだ。
「異世界の少年たちよ、頼む! この世界と、スパイドルナイト様を救ってくれ!」
「はぁっ!?」
予想だにしなかったガダメの言葉に、石川達は目を丸くした。
~つづく~
2019.02.06
だからお休みだったんだってば。
こないだの記事で書いた通り、今日は休みだったんですが、昼頃まで寝ていたので、朝食兼昼食は、部屋でカップちゃんぽんを作りました。(^ ^;)
お昼は久々に三光のイオンモールに行ってきました。
キャンペーンで、ライドウォッチが一個1.000円(税抜)、RKFが一個1,500円だったのですが、お財布事情が苦しいので我慢です。(^ ^;)
……とは言いつつ。
帰りの道中で小腹がすいたので、セブンイレブンでアメリカンドッグを買いました。
夕食は毎度『かつや』だと変わり映えして面白くないので、ゆめタウンのカツ丼とすき焼きです。
どちらも半額で、合計428円でした(苦笑)。
さて……実は今日は、“彼女”が完成しまして。
はい、という訳で、かぷちぃのさんの所のみどりさんが完成しました。
今回も脚部をアレンジしている以外は、概ね元フィギュアに忠実に改造できた……と思います。
という訳で、お二人の比較を。
青葉さんはさやかの、みどりさんは『俺の妹が・・・』新垣あやせの脚部を使った事で、お二人の体格差なんかも再現できたかなぁと思います。
かぷちぃのさんのブログ開設2周年イラストっぽく。
あ、どことは言いませんが、もう一か所も手を加えて青葉さんと差別化してますよ(爆)。
あとは欅さんだな……。
完成の暁には、『店舗日誌』にも出演してもらいたいと思っています。
その前に今やってるナツミ編を完結させないとですが。(- -:)
と言ったところで、今日はこの辺で。
どうも。ではでは。
2019.02.05
水と氷の雑学
アカサカ「ふう……今日も一日疲れたな」
ウエスト「ねえ店長、なんでグラスの氷って、水やお酒に浮くの?」
アカサカ「それはな、水は摂氏4度の時が一番重いんだ。だから0度の氷より、4度の水の方が重い。同じ重さで体積を比べると、氷の方が一割も大きくなってる。つまり膨張してるんだ」
ウエスト「ええっ、そうなの!?」
アカサカ「ああ。だから氷が張った池があれば、表面は0度、深くなるにつれて温度は上がって、水底で4度になる」
ウエスト「へぇ~……」
アカサカ「ちなみにもし氷が0度で一番重かったら、氷が沈むだけじゃなくて、池や川、海ですら氷が沈んで完全に凍っちまう。僅か4度のズレが、この青い地球を生み出したのさ」
ウエスト「水ってすごいんだねぇ~……。ところで店長、まだ勤務中じゃなかった?」
2019.02.04
特記する事も無いような休日。
ども、今晩は。
アカサカです。
今日から『休み』→『仕事(遅)』→『休み』→『仕事(遅)』→『仕事(早)』→『休み』という微妙なシフトなので、今日は節約も兼ねて中津で過ごしました。
お昼はゆめタウンのロッテリアで。
ゆめタウン店内で配ってるクーポンで割り引いた、『黒こしょうマヨチキンSSセット』です。
チキンの上には、千切りにしたキャベツが乗ってます。
キャベツの上には黒こしょうマヨ。
チキンの下にも、黒こしょうマヨがたっぷりです。
はみ出た黒こしょうマヨにポテトをつけて食べるのも美味です(笑)。
ポテトも上げた手で数分待ったので、油でてかってました。
ドリンクはSサイズしか選べなかったので、『なっちゃんオレンジ』にしてみました。
実は時間的には、おやつと言ってもいいくらいの時間でした(苦笑)。
この後はゆめタウンの他、TSUTAYAやブックオフ、ヤマダ電機など、いつものコースを回りました。
夕食は、毎度おなじみ『かつや』のカツ丼弁当(梅)のテイクアウト。
飲み物はハイボールですが、今日は既製品にしてみました。
……どーでもいいが、バトルトラップとフライホイール、名前入れ替わってねえか?(爆)
と言ったところで、今日はこの辺で。
どうも。ではでは。
2019.02.03
今日は黙って……恵方巻きについて考える
今晩は、アカサカです。
今回、『~について考える』シリーズを『 いろいろ考えてみる』というカテゴリーに分けてみました。
日記系記事では、初のブログ専用カテゴリーですね(笑)。
さて、と言う訳で恵方巻きです。
うんちく的な事はさておいて、私、子供の頃に恵方巻きを食べてた記憶って全然無いんですよね。
初めて食べたのが、多分中学か高校くらいの時だったんですけども、調べてみて納得、1998年から2000年代にかけて全国に広まっていったんだそうです。
成程、確かに私が初めて食べた頃の年齢と一致します。2000年と言えばタイムレンジャーやってた頃で、私も中学三年生だっけなぁ。
小学生以前の頃は、専ら節分と言えば豆まきだったもんですが。
んで、さらに調べて見たところ、日本で恵方巻きが広まったのはセブンイレブンがきっかけなんだとか。
バレンタインデーやホワイトデーといい、食べ物が絡むイベントって広まりやすいんですかねぇ?(笑)
さて、今日はウチの職場の夜の弁当も恵方巻きだった訳ですが。
……最初から切ってありました。冷蔵庫には「おひとり様『一本』どうぞ」との注意書きが。
まぁ、食べやすいって点ではいいんですけどね(苦笑)。
巻いてある具はこんな感じ。
調べて見たところ、代表的なのは『かんぴょう』『きゅうり』『伊達巻』『ウナギ』『さくらでんぶ』『シイタケ煮』との事ですが……『きゅうり』『さくらでんぶ』『かんぴょう』『伊達巻』『カニカマ』。おお、意外と忠実に作ってあった(爆)。
ギリアム「という訳で旦那様、わたくしも用意して参りました」
アカサカ「お、さんきゅ」
どうも。ではでは。
2019.02.02
「ハイテンションなツッコミ要員」な彼女の現状。
こんばんは、アカサカです。
アカサカ「実はなバジ、いきなりだけど、今日はゲストを呼んでるんだよ」
バジりん「ゲスト……で御座いますか?」
アカサカ「そう、彼女」
アカサカ「うん。頭だけだけどね」
アカサカ「という訳で……取り敢えず、青葉さんのボディにクロスヘッドオン」
後ろ姿。
髪の毛の接合部分は、うまい事合わせ目を消せたと思いますが、いかがでしょうか?
表情パーツ。
もちろん、眉毛も髪の毛と同じ色で塗り直しました。
アカサカ「あとは身体の方を何とか出来たら、ちゃんと完成させられるんだけどね。リボンとかのパーツは確保してるし」
けやき「え……」
ちなみにみどりさんはこんな感じ。
胸部を紙やすりで微調整しているところです。
納得できる形まで整えられたら、サフ吹いて塗装しようと思っています。
と言ったところで、今日はこの辺で。
どうも。ではでは。
2019.02.01
ファイクエ第11話『三魔爪、最後の挑戦!』-2
前回からかなり間が空きましたが、今回は久々に小説版『ファイクエ』の続きでいきたいと思います。
なお、その前回はコチラ。
では、さっそくスタート!
「どうしたんですか?」
錫杖がきょとんとしたような顔つき(と言っても、単眼がそれっぽいように見えるだけだが)で、再度言葉を発する。
「つ……杖が喋った……」
愕然となる一同に、錫杖はさも当然と言った様子で答えた。
「そりゃ、喋ったっておかしくはないでしょう。今までそういうモンスターを見た事は無かったんですか? それから、私は“杖”じゃなくて“錫杖”です。『幻(まほろば)の錫杖』。以後、宜しくお願いします」
錫杖が、お辞儀をするように先端をクイッと曲げる。
どうやら彼(?)は、『生きている杖(リビングスタッフ)』の一種らしかった。
「えーっと……それで、おれが君の新しい主って言うのは?」
ようやく落ち着きを取り戻した上田が、錫杖を握ったまま尋ねる。
「それは、あなたの魔力が私を目覚めさせたからです。私は、主にふさわしい者の魔力を得ると目覚める事が出来るんですよ」
「ふ~ん……」
不思議とその事実を受け入れている様子の上田に対して、石川と岡野は怪訝な表情のままだ。
「本当かな……」
「何かの罠じゃ……?」
二人がそう思うのも当然だ。
ここは敵の本拠地なのである。
しかし、上田は首を横に振る。
「ううん。多分、嘘は言ってない。何となくだけど、分かるんだ」
確信をもって上田が言った。
錫杖を握っていると、不思議な一体感と安心感が生まれるのだ。
まるで久しぶりに肉親に再会したような、不思議な感覚だった。
その様子に、石川と岡野もようやく納得したようだった。
かくして新たな仲間を加えた一同は、さらに先へ進んでいった。
道中、上田は新しく相棒になった錫杖に、自身の特性を説明されていた。
いわく、装備者の魔法力を打撃力に変換できる武器である、という事。
使用者の意思で、錫杖からある程度変形して他の武器にもなれるという事。
道すがら、上田が試してみた結果、大鎌(翼の部分が合体して巨大化した)、鎖鎌(先端が鎌に、グリップ部分が上下に分かれて、内部に仕込まれていた鎖で繋がる)、手甲鉤と棍(先端部が手甲に、グリップが棍へと分離)などなど……。
(要するに、セルペンちゃんが使ってたムチの上位互換って事か……)
納得したように上田が頷く。
これまで肉弾戦ではほぼ役に立てなかった彼にとっては僥倖であった。
逆に錫杖の方も、上田達から現在のこの世界の状況を聞いて、納得したように言った。
「なるほど……それならば、主(あるじ)私を目覚めさせる事が出来たのも分かります。もともと私は、この世界に異変が起きた時の対策として魔界で作られたのですから……」
そんな錫杖に、石川が横から尋ねる。
「なあなあ、あんた、見た感じ上ちゃんの『最強武器』っぽいじゃん。おれらにはそういうの無いの?」
「そうですねぇ……。私が知っている限りでは、天界で作られた剣と籠手があると聞いた事がありますが……」
「へー、まさにおれ達のためにあるようなもんじゃん」
「そうだね」
目を輝かせる岡野に、上田もクスッと笑う。
石川と岡野にも、いわゆる『最強装備』がある……。
それがもし本当であれば、この先の戦いで大きな助けになるのは間違いないし、三人と一本は、襲い掛かるモンスターを撃退しながら、その期待に胸を膨らませていた。
だが、また階段を登り切ったところで、一同の表情は硬いものになる。
そこはまた広いホールで、三人の戦士が彼らを待ち構えていたのだ。
当然、
「また会ったな、異世界の少年たち」
そう。ガダメ達三魔爪である。
錫杖も緊張した面持ちで言った。
「皆さん、気を付けて下さい。彼らは……」
それを遮って石川が答える。
「ああ、知ってるよ。これまでにも戦った事があるんだから……」
前回のブッコフタウンでの戦いを思い出し、その額には汗が流れていた。
あれから経験を積み、彼らのレベルも上がっているのは確実だ。
しかし、三魔爪から発せられる気迫は、そんな彼らを警戒させるに十分だった。
錫杖がきょとんとしたような顔つき(と言っても、単眼がそれっぽいように見えるだけだが)で、再度言葉を発する。
「つ……杖が喋った……」
愕然となる一同に、錫杖はさも当然と言った様子で答えた。
「そりゃ、喋ったっておかしくはないでしょう。今までそういうモンスターを見た事は無かったんですか? それから、私は“杖”じゃなくて“錫杖”です。『幻(まほろば)の錫杖』。以後、宜しくお願いします」
錫杖が、お辞儀をするように先端をクイッと曲げる。
どうやら彼(?)は、『生きている杖(リビングスタッフ)』の一種らしかった。
「えーっと……それで、おれが君の新しい主って言うのは?」
ようやく落ち着きを取り戻した上田が、錫杖を握ったまま尋ねる。
「それは、あなたの魔力が私を目覚めさせたからです。私は、主にふさわしい者の魔力を得ると目覚める事が出来るんですよ」
「ふ~ん……」
不思議とその事実を受け入れている様子の上田に対して、石川と岡野は怪訝な表情のままだ。
「本当かな……」
「何かの罠じゃ……?」
二人がそう思うのも当然だ。
ここは敵の本拠地なのである。
しかし、上田は首を横に振る。
「ううん。多分、嘘は言ってない。何となくだけど、分かるんだ」
確信をもって上田が言った。
錫杖を握っていると、不思議な一体感と安心感が生まれるのだ。
まるで久しぶりに肉親に再会したような、不思議な感覚だった。
その様子に、石川と岡野もようやく納得したようだった。
かくして新たな仲間を加えた一同は、さらに先へ進んでいった。
道中、上田は新しく相棒になった錫杖に、自身の特性を説明されていた。
いわく、装備者の魔法力を打撃力に変換できる武器である、という事。
使用者の意思で、錫杖からある程度変形して他の武器にもなれるという事。
道すがら、上田が試してみた結果、大鎌(翼の部分が合体して巨大化した)、鎖鎌(先端が鎌に、グリップ部分が上下に分かれて、内部に仕込まれていた鎖で繋がる)、手甲鉤と棍(先端部が手甲に、グリップが棍へと分離)などなど……。
(要するに、セルペンちゃんが使ってたムチの上位互換って事か……)
納得したように上田が頷く。
これまで肉弾戦ではほぼ役に立てなかった彼にとっては僥倖であった。
逆に錫杖の方も、上田達から現在のこの世界の状況を聞いて、納得したように言った。
「なるほど……それならば、主(あるじ)私を目覚めさせる事が出来たのも分かります。もともと私は、この世界に異変が起きた時の対策として魔界で作られたのですから……」
そんな錫杖に、石川が横から尋ねる。
「なあなあ、あんた、見た感じ上ちゃんの『最強武器』っぽいじゃん。おれらにはそういうの無いの?」
「そうですねぇ……。私が知っている限りでは、天界で作られた剣と籠手があると聞いた事がありますが……」
「へー、まさにおれ達のためにあるようなもんじゃん」
「そうだね」
目を輝かせる岡野に、上田もクスッと笑う。
石川と岡野にも、いわゆる『最強装備』がある……。
それがもし本当であれば、この先の戦いで大きな助けになるのは間違いないし、三人と一本は、襲い掛かるモンスターを撃退しながら、その期待に胸を膨らませていた。
だが、また階段を登り切ったところで、一同の表情は硬いものになる。
そこはまた広いホールで、三人の戦士が彼らを待ち構えていたのだ。
当然、
「また会ったな、異世界の少年たち」
そう。ガダメ達三魔爪である。
錫杖も緊張した面持ちで言った。
「皆さん、気を付けて下さい。彼らは……」
それを遮って石川が答える。
「ああ、知ってるよ。これまでにも戦った事があるんだから……」
前回のブッコフタウンでの戦いを思い出し、その額には汗が流れていた。
あれから経験を積み、彼らのレベルも上がっているのは確実だ。
しかし、三魔爪から発せられる気迫は、そんな彼らを警戒させるに十分だった。
特にガダメに至っては、前回は三対一であったにも関わらず、彼らの方が苦戦したのだ。
当然、クレイとアーセンも、ブッコフタウンの戦いでは本気を出していなかったことは明白である。
「今度こそお前達を倒す。我らの真の力、見るがいい! クレイ! アーセン!」
「はいな!」
「はい!」
三魔爪達は両手を広げると、叫んだ。
「魔界変幻!」
すると、三人の身体が溶けるように崩れ、一つの塊へと融合した。
「今度こそお前達を倒す。我らの真の力、見るがいい! クレイ! アーセン!」
「はいな!」
「はい!」
三魔爪達は両手を広げると、叫んだ。
「魔界変幻!」
すると、三人の身体が溶けるように崩れ、一つの塊へと融合した。
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……
塊は膨張し、それと同時に形が変化していく。
床を踏み砕く、巨大な足が生えた。
大蛇よりもさらに太い尾が伸びた。
空をも覆い隠すような、巨大な翼が生まれた。
鋭く伸びた爪を備えた前足が生えた。
そして、三つの首が次々と伸びた。
「げげっ!」
石川達が、驚愕の声を上げながら見上げる。
そこに出現していたのは、全高が五シャグル(約一八メートル)はありそうな、天を突くような巨大な三つ首竜だった。
それぞれの首には特徴があった。
右の首は竜の埴輪のような形状で、左の首は、緑色の彫刻のような形をしている。
そして、真ん中の首は金属質の鱗を持ち、単眼であった。
<見たか! これぞ我らの究極の姿、魔爪竜だ!>
真ん中の首が、辺りを震わせる雷のような叫び声をあげた。
それは紛れも無く、ガダメの声だった。
「あいつら……」
「合体しちゃった……?」
三人は息をのんで愕然となった。
床を踏み砕く、巨大な足が生えた。
大蛇よりもさらに太い尾が伸びた。
空をも覆い隠すような、巨大な翼が生まれた。
鋭く伸びた爪を備えた前足が生えた。
そして、三つの首が次々と伸びた。
「げげっ!」
石川達が、驚愕の声を上げながら見上げる。
そこに出現していたのは、全高が五シャグル(約一八メートル)はありそうな、天を突くような巨大な三つ首竜だった。
それぞれの首には特徴があった。
右の首は竜の埴輪のような形状で、左の首は、緑色の彫刻のような形をしている。
そして、真ん中の首は金属質の鱗を持ち、単眼であった。
<見たか! これぞ我らの究極の姿、魔爪竜だ!>
真ん中の首が、辺りを震わせる雷のような叫び声をあげた。
それは紛れも無く、ガダメの声だった。
「あいつら……」
「合体しちゃった……?」
三人は息をのんで愕然となった。
ガォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォッ!
魔爪竜は城の外まで轟くような咆哮を上げると、真ん中の、ガダメの首から紅蓮の炎を吐いた。
炎を渦を巻き、目にもとまらぬ速さで飛んできた。
「くっ!」
炎を渦を巻き、目にもとまらぬ速さで飛んできた。
「くっ!」
すかさず上田は錫杖を構えると、素早く呪文を唱える。
ブーブッゲ・ギー・アレイ・ズーザ・ゴージン!
(吹き荒れよ、氷の刃)
(吹き荒れよ、氷の刃)
「吹雪呪文・ブリザード!」
上田の手から錫杖を通し、凄まじい氷の刃を伴った吹雪が噴き出す。
アイス系の最強呪文、ブリザードだ。
ブリザードは、魔爪竜が吐き出した炎を何とか押しとどめていた。
そこへ、
上田の手から錫杖を通し、凄まじい氷の刃を伴った吹雪が噴き出す。
アイス系の最強呪文、ブリザードだ。
ブリザードは、魔爪竜が吐き出した炎を何とか押しとどめていた。
そこへ、
グー・バク・ゴウ・ゲレム・ガルム・バング!
(大気よ、全てを砕け散らせたまえ)
(大気よ、全てを砕け散らせたまえ)
<極大爆裂呪文・ボンベスト!>
アーセンの首が呪文を唱え、その口から直接ボンベストのエネルギーを吐き出す。
ボンベストは着弾すると、凄まじい爆発を引き起こした。
アーセンの首が呪文を唱え、その口から直接ボンベストのエネルギーを吐き出す。
ボンベストは着弾すると、凄まじい爆発を引き起こした。
ドガドガドガァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァン!
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
爆発に巻き込まれた三人は、木の葉のように吹き飛び、地面に投げ出される。
「くうっ……」
なんとか身を起こす石川だが、魔爪竜の力に底知れぬ恐怖を抱いていた。
それは、初めて三魔爪に追い詰められた時と同じ、あの恐怖だった。
爆発に巻き込まれた三人は、木の葉のように吹き飛び、地面に投げ出される。
「くうっ……」
なんとか身を起こす石川だが、魔爪竜の力に底知れぬ恐怖を抱いていた。
それは、初めて三魔爪に追い詰められた時と同じ、あの恐怖だった。
~つづく~
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