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 今晩はアカサカです人類の後先考えない無謀な環境破壊で地球の温暖化は確実に進んでいるんだなって身をもって実感する今日この頃、要するに暑い訳なんですが、午後にはよそ様のコメントで個人的に血涙流しそうになる事があったりそれはまあいいとして、お休み?ええまあそうなんですが、話せば長くて短いんですが、今月最後の休みという事で先立つものも無いし動くとカロリーを消費しちゃうしで、大人しく体力を温存しようかと思いつつも、せっかくのお休みなので久々にお出かけしちゃおうかという事で、今日は久々に門司港に行ってきました。(←あまり真面目に読んではいけません)

 ……とまぁ、某アニメの三石女史のキャラ風の長文を書いてみましたが、こんなん読むのも苦痛でしょうし、要約すると今日は門司港(と小倉)に行ってきました。



 8時24分の列車に乗って門司港に向かいます。
 これを逃すと、次に門司港まで行くのは16時49分まで無いので……。



 このタイプの車両は座席が向かい合ってる状態で固定されているのが宜しくありません。
 813系やソニックみたく、バスの座席みたいに出来るのが個人的に理想なんですけどねぇ。



 車内で軽く朝食。
 ちょっとだけ豪華な
も買ってみました。



 はい、という訳で、門司港に到着しました。
 時間は9時51分です(時刻表が間違ってなけりゃ)。



 門司港の駅舎。
 補修もほとんど終わりに近づいてきました。帰ってきて過去記事を検索してみたんですが、前にここに来たのって、どうも去年の8月3日だったようです。



『海峡プラザ』の壁にはこんなものが。
 どうやら「彼氏(彼女)+彼女(彼氏)=
」って事らしいですね。

 てな訳で、この画像は右下クリックで元サイズのも置いておきますので、ブロ友の皆様、ご自由にお使いくださいませ(何に)。



 今まで写真に撮ってませんでしたが、こういった像も置いてあります。



 ぐるっと回って。
 やっぱりここは、潮の満ち引きで水が入ったり引いたりするみたいですね(参考画像↓)



 さて、お次は……



 旧門司税関です。



 今まで意識して見た事はありませんでしたが、天井はこんな感じになっています。



 門司港レトロ駐車場の100型車両。



 車両の窓に「本日の車内公開は終了しました」と書いてあります(右下クリックで元サイズで出ます)。
 去年来た時も入れませんでしたが、中を覗いてみると半分物置状態になっていたので、どうもずっと内部の公開はしていないようですね。

 さて、お昼時も近づいてきたし門司港と言えば焼きゴジ……もとい焼きカレーなので、ちょっと食べようかなとも思ったんですが、熟考の末……



 小倉駅のホームにある立ち食いラーメン屋にしました(えー)。
 ま、焼きカレーはまたの機会という事で。



 食券を購入して注文するシステムです。
 今日は『赤旨』というラーメンにしてみました。豚骨ラーメンの上に、赤味噌が乗っています。



 カウンターには各種調味料。
 右上のクリーム色のはおろしにんにくです。



 辛子高菜には「ゲキカラ」の表記が……。
 店員のおばちゃんの愛想はともかく、味はなかなかでした。

 その後はあるあるCityやらチャチャタウンに行った後……。



 これまた久々に井筒屋に行って、蜂楽饅頭を買いました。



 いつも通り、白あんと黒あん。
 7階の休憩スペースで頂きます(他の階にも同じ休憩スペースはありますが)。



 夕食は『かつや』で、今月の限定メニュー、『ピリ辛ゆず胡椒のおろしチキンカツ丼』です。
 チキンカツ丼の上から、柚子胡椒入りの大根おろしをかけて頂きます。

 さて、それから本日の購入物なんですが、



 あるあるCityに入居してる駿河屋で、figmaの井之頭五郎が中古であったので購入。
 ボディを素体にします。



 取り敢えずこんな感じ。井之頭ボディには、間に合わせで店長の頭をつけています。……首が長いからもうちょっと削るか。
 あとは実写版の井之頭五郎を買うかなぁ。



 もう一つはこちら。
 最近焼きゴジラさん改め冷やしゴジラさんの所で見てて可愛かったので、ネロ・クラディウスです。

 私は『Fate』には疎いので、当初、彼女はセイバー(アルトリア・ペンドラゴン)のバージョン違い的なキャラかと思ってました(オイ)。
 ちなみに中の人は丹下桜さんとの事ですが、こないだ登場したウチのセルペンも、声のイメージは丹下さんだったりします。



 ふと思ったのですが、似てる?(笑)
 もっとも、ナツミのモチーフはエンドルフなんですけども。

 と言ったところで、今日はこの辺で。
 どうも。ではでは。
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 サイトを更新しました。
 今日は『画廊コーナー』に、かぷちぃのさんサースィさんからの頂き物を加えています。

 さて、昨日登場したセルペン・アナークですが、デザインはこんな感じです。



 名前の『セルペン』は、フランス語で蛇の事で、英語のサーペントに相当します。『アナーク』はアナコンダからとりました。



 本編ではまだ書いてませんが、彼女、年齢は126歳(人族でいう12歳くらい)です。
 が、設定画の注釈にもあるように、外見や中身はそれよりかなり幼い感じです。

 実は彼女……



 中学か高校の時に描いてた『ファイクエ』の漫画(途中で頓挫)で登場してまして、さらにその元は十魔王の一人、サタンドラゴン配下の闇騎士の一人で、当時は名前も『アナーク』でした。

 んで、ほとんど面影は残ってませんが、彼女のモデルは『ターボレンジャー』に登場した、姫暴魔ジャーミンだったりします。

 もっともジャーミンが『姫』という肩書の割にオバサr……ゲフンゲフン、大人だったのに対して、彼女は完全に少女としてデザインしています。
 セルペンも蛇顔になるかは……まだ未定です。(^ ^;)

 それでは、お話変わって。

 今日は先日の予告通り、ブラックウイングを買ってきました。



 幸い今回は、塗装もギミックにも不良個所はありませんでした。



 主翼の付け根はボールジョイントという豪華なのかそうでないのか若干微妙な仕様になっています(笑)。



 リデコ元であるUW版エアーライダーと。
 パッと見はドレッドウインドほどリデコされてないように見えますが、戦闘機のガワ部分がまるっと変わっています。



 ビークルモード。
 G1番同様、可変翼戦闘機です。



 ビークルモードでエアーライダーと。
 実際並べてみると、結構違いがあるのが分かります。



 個人的に感心したのがこれ。
 G1同様、公式設定でドレッドウイング形態に合体できるようになっています。

 何故かドレッドウインド側の説明書には合体に関するギミックの記述が無かったので、てっきりユーザーによる見立て合体かと思っていました。



 GL版スーパージンライと。
 ……『ジンライ怒りのゴッドオン!!』の再現は無理そうです。

 まぁ、そもそもLG版は最初からスーパーロボットモードではあるんですが。

 最後に、ダークウイングのテックスペックを。



ダークウイング(パワーマスター空中強襲兵)
 決して良い事を言ったりしないが、とにかく何か喋っている。人生とは一つの長い痛みと苦しみの試練であると信じており、他者の経験が自分の受ける以上の苦痛であることを保証しようと懸命になっている。せっかちな泥棒で、エンジンモードではオーバーヒートしがちなネビュロン人、スロットルとバイナリーボンドしている。二挺のレーザー誘導式エレクトロキネティックブラスターで武装している。ドレッドウィンドと合体して、ドレッドウィングとなる。


 と言ったところで、今日はこの辺で。
 どうも。ではでは。
 先日第8話が完結したばかりですが、今日はまた、小説版『ファイクエ』の続きで行きたいと思います。
 では、さっそくスタート!

 石川達は、オセアンの父親の船で、ブクソフカ大陸の南側まで送ってもらった。
 陸地に到着した時には、すでに日は暮れかけており、その日は手近な岩場で野宿する事にした。
 食料も飲料もスイゾク村でしこたま買い込んでいたので、ボガラニャタウンに到着するまでに飢える心配はない。
 やがてすっかりと暗くなり、空には星が瞬いている。
 いつものように、焚火で簡単に調理した食事を済ませた後、三人は火の番をしながら交代で寝ることになった。
 岡野は携帯用の毛布を羽織ってガーゴーと寝息を立てている。
 ふと、同じように毛布をかぶっていた石川がスッと立ち上がった。
「どったの、テッちゃん?」
 火の番をしていた上田が訊いた。
「トイレ」
「ああ、ごめん。行ってらっしゃい」

 野宿している岩場からちょっと離れた繁みで用事を済ませると、石川は仲間のいる岩場に戻ろうとした。
 その時だ。

 きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!

 甲高い、絹を引き裂くような女の悲鳴が響き渡ったのだ。
「!」
 その悲鳴に気づいた石川は、声のする方へ走っていった。
(なんだ!?)
 駆けつけた石川の目に、ボーッと発光した木々の間で三人ほどの男に襲われている少女の姿が飛び込んできた。
 いや、よく見ると、男たちは人間ではなかった。
 甲冑を着込んでいるが、いずれも首が無いのだ。
 死体兵士というモンスターだった。
 もともとは戦場の露と消えた騎士だが、死者の魂と引き換えに、悪の魔力で命を与えられたアンデッドモンスターである。
 死者の霊に呪われた地や、古戦場を訳もなくさまよい、人間を見ると見境なく襲撃する。
 相手がモンスターだと分かると、石川は躊躇うことなく行動に移った。
「おりゃーっ!」
 石川は剣を抜いていきなり切りかかると、一体を真っ二つに切断した。
 完全に虚を突かれた形となった残りの死体兵士たちはいっせいに剣をかざして石川に襲い掛かるが、石川の動きの方が早い。
「遅い!」

 ゼー・レイ・ヒーラ・ヴィッセル!
(閃光よ、閃け!)

「閃光呪文・バーネイ!」
 石川の掌から帯状の炎が噴き出し、残った二体の死体兵士は火に包まれる。
 のたうち回る時間もわずかに、少女を襲っていた三体の魔物は、再びこの世から姿を消していた。
「君、大丈夫?」
 手を差し伸べる石川を見て、少女の顔は真っ赤になっていた。
 決して死体兵士を燃やす炎の照り返しを受けたわけではない事は述べておこう。
「あ、あの……有難う御座いました!」
 少女が笑顔のまま、ペコリとお辞儀をする。

「私、セルペンって言います。セルペン・アナーク!」
 その可愛らしい女の子は改めて石川に微笑みかけて名乗った。
 笑うとエクボが出来て、本当にかわいい。
 見たもの全てがドキッとする可愛らしさだ。
 ロングの鮮やかな黒髪に、水色と黒を基調とした服を着ている。
 頭にはこれまた水色の、可愛らしくディフォルメされた蛇の頭を象った髪飾りをつけていた。
 何より特徴的だったのは、その耳だ。
 細長く尖った形をしている。
 そう、セルペンは、魔族の少女だったのだ。
「私、この近くのボガラニャタウンに住んでるんですけれど、月光花を取りに来た時モンスターに襲われて……本当に助かっちゃいました!」
 先ほど、セルペンの周りにあったボーッとした光は、月光花の光だったのだ。
「ボガラニャタウン? おれ達も、そのボガラニャタウンに向かってるんだけど」
「そうなんですか?」
 その時だ。
「おーい、テッちゃん!」
 上田と岡野がやって来た。
 岡野はまだ目をこすっている。
 騒ぎを聞きつけて駆けつけてきたのだ。
「なんかあったの?……誰、これ?」
「ああ、まあ、色々あってね」
 苦笑しつつ、石川はセルペンの方を見た。


 翌日、石川達はセルペンと共に、ボガラニャタウンに到着した。
 今はちょうどお昼ごろだ。
 旅の疲れこそそんなに出てはいないものの、石川達もぼちぼちお腹がすいてくる頃合いだった。
 という訳で、三人はまず腹ごしらえをしようと、セルペンに案内されて、町の一角にある食堂にやって生きていた。
 扉には「準備中」の札がかかっていたが、セルペンは構わずドアをノックする。
「メーさ~ん、メーさ~ん。起きてますかぁ?」
 そこから少し間をおいて、扉が開くと、中から長身の男性が現れる。
 ちなみに彼は人族だ。
「セルペンちゃんかい?」
 どうやら寝起きらしく、シャツの胸元がだらしなくはだけ、髪も乱れていた。
 しかし、その瞳は穏やかで、彼を見たもの全てに好印象を与える。
「そっちの子たちは?」
「私の命の恩人なんです。何かご馳走してもらえませんか?」
 男は「ふむ」と頷くと、扉を開けて四人を店内に招き入れるのだった。
「いいよ。残り物で良かったら、まだあるし」

 寝起きのだらしなさそうだった印象とは対照的に、男の仕事ぶりは早くて丁寧、かてて加えて、ほれぼれするような腕前を持っていた。
 溶き卵に半端な野菜とパンくず、ミンチ肉を混ぜ合わせて団子を作り、一晩寝かせたシチューに浮かべる。
 サラダにはベーコンの切れ端を乗せ、くず肉で作ったパティは、キツネ色に焼いた上からチーズを乗っけ、熱々のトマトソースをかける。
 チーズの欠片には、余ったパンを削って作ったパン粉をまぶし、カリカリに揚げる。
 食べ盛りの三人は、余り物が姿を変えたとは思えない、味も見た目もばっちりなホカホカの料理を、あっという間に平らげて見せた。
「そんなにいい食べっぷりだと、こっちとしても嬉しくなるね」
 三人の食いっぷりを見て、男がにっこりとほほ笑む。
「そう言えば自己紹介がまだだったね。私はメシアガ。メシアガ・リマッカだよ」
 その名前を聞いて、三人は顔を見合わせた。
「リマッカ……って事は、モーカさんやミオクさんの……?」
 今度はメシアガが目をぱちくりとさせた。
「実はおれ達……」
 モーカの親族だという事で、石川が切り出し、これまでの経緯を説明する。
 突然、雷にうたれて、この世界にやってきた事。
 元の世界に帰るために、旅を続けている事。
 おにぎり山でカイトを助け、モーカやミオクの計らいでブクソフカ大陸までやってきた事。
 メシアガと一緒に話を聞いていたセルペンは、悲しそうな顔をして言った。
「やっぱり、あちこちの魔族がおかしくなってるんですね……。セルペン、悲しいです……」
 セルペンにも、魔族の暴走の理由は分からない。
 しかし、このままでは人族と魔族の関係が悪くなるのは目に見えていた。
 彼女のように、地上で人族と仲良く暮らしている魔族にとって、それは非常に悲しい事だった。
 沈黙が辺りを支配する。
 その沈んだ空気を振り払うように、メシアガがポンと手を叩いた。
「そうだ、今、試作してる料理があるんだけど……味見してもらえるかな?」
「へ? あ、はい……」

 数分後、盆に乗った料理をメシアガが運んできた。
 それは上下に切ったパンで、パティや葉物野菜を挟んだ料理だった。
 パンの切り口にはトマトソースとマスタードが塗ってある。
 パンは軽くあぶってあるのだろう。香ばしい匂いが、部屋中に広がった。
「まだ名前は決めてないんだけどね……。どうかな?」
「わぁ、すごい。ちょっと豪華なサンドイッチみたいですねぇ。とっても美味しそうです」
 目をキラキラさせるセルペンだが、石川達の反応はまた違ったものだった。
「これって……ハンバーガーだよね」
「ハンバーガー?」
 聞きなれない名前に、メシアガはきょとんとなる。
「ちょうどおれ達の世界に、こんな感じの料理があるんですよ。気軽に食べられて、安いんで、あっちこっちにお店があって……」
「ふーん、ハンバーガーか……。決めた! その名前、もらっちゃおう!」
 かくして、トゥエクラニフ初のハンバーガーが世に出ることになり、その後メシアガの食堂の看板料理になるのだが、それはまた別の話。



~つづく~
 今日は仕事の前にヤマダ電機に行ってきたんですが、そしたら今月分のPOPが入荷していたので……。



 取り敢えずドレッドウインドを買ってきました。
 週が明けたらダークウイング(ブラックウイング)も買ってこようかなぁと思ってます。



 リデコ元である、UWのスカイダイブと。

 こうして見ると、G1のジェットロンとニュージェットロン以上にリデコされてる印象です。
 特に体型なんかは全然違います。



 プライムアーマーをつけたところ。
 ダイノボットの手足組も買いましたが、このギミックで遊んだのは今回が初めてだったり。



 もちろん、タイタンマスター/ヘッドマスターも装着可能です。
 ……こっち見んな(爆)。



 ビークルモードでスカイダイブと。
 パッと見の印象は似ていますが、ドレッドウインドの方は、主翼が足の方についているので、変形ギミックが大きく異なります。



 この個体、尾翼が歪んでました。
 まぁ、これはドライヤーで温めれば修正できるので、まだ許せるとして……



 どうにも我慢がならなかったのが、キャノピーの塗装不良。
 ブリスターパックだと、開けて初めて気が付く不具合じゃ交換が効かないので不便です。

 ……しかし、こいつやブラックウイングこそ、LG版でハイドラー・バスターとして出した方が需要あったのと違うか……?

 最後に、彼のテックスペックをば。



ドレッドウインド(パワーマスター航空防衛兵)
 嵐雲のように不吉で、冬の微風のように冷たい。残酷で陰気であり、いつも、あたかも自分の最良の友人をたった今永久に失ってしまったかのように振舞っている。スリルを探し求め、やり過ぎなほどに事を成し遂げる完全主義者のネビュロン人、ハイテストとバイナリーボンドしており、彼はドレッドウィンドの気難しい精神が、その邪悪な仕事を続けていけるように、絶えず努めている。二挺のサーマルメルターと、二基の空対空ミサイルを装備している。ダークウィングと合体して、ドレッドウィングとなる。

 と言ったところで、今日はこの辺で。
 どうも。ではでは。
2018.07.27 ネコの催眠術
 読み物系が続きますが、今日は『ファイクエ』ではなく、『文庫本コーナー』のお話で行きたいと思います。
 今回お送りするのは、寓話・『ネコの催眠術』。
 では、本文スタート!

ネコの催眠術




 アニマン・シティは、動物たちの町。土曜日の夜、そのアニマン・シティの劇場で、魔術大会が開かれる。
 劇場の中は、ぎっしり満員。席が足りなくなったので、ウサギはトラの頭に乗っかり、子豚はライオンのおじさんに抱っこされてるという具合だ。
 とにかく、アニマン・シティの動物たちは仲がいい。どんなに強い動物だって、他の動物を食べるようなことは全然しない。その代わり、トラやライオンのおじさん達は、ブタやウサギなんかを、むしゃむしゃ、やってる。
 それじゃ、やっぱり、他の動物を食べてるんじゃないかって? ところがどっこい、ライオンのおじさん達がむしゃむしゃやってるのは、本物じゃない。工場の機械で作った、偽物のウサギや豚なんだ。ところが、偽物とは言っても、味も形も本物そっくり。こんな便利な食べ物が発明されたおかげで、ライオンのおじさん達は、他の動物を捕まえたり、殺したりしなくても、暮らせるようになったんだ。
 そのため、動物たちの暮らしも、ずいぶんと進歩した。町が出来たし、工場が出来た。立派な公園や、劇場も出来た。その劇場で、ある土曜日の夜、魔術大会が開かれることになったという訳だ。



 トランプを使うキツネの手品、二匹のクマのアクロバット、ガソリンを飲んで口から火を吐くゴリラ……。楽しい出し物がいろいろと続き、最後にいよいよ、一匹のネコが、するっと舞台へ現れた。
 遠い町からやって来た、ネコの催眠術使い。催眠術って、何のことかわからないけど、ともかく動物たちは、わあーっと一斉に拍手した。
 ほんのちょっぴり、お辞儀をすると、ネコはいきなり、持っていた鞭をパチッと鳴らした。
「それでは早速、始める事に致しまする。トラさん、子豚さん、ウサギ君、ご面倒でも、しばらくお相手を願いたい」
 トラたちは、照れくさそうに、舞台へ出て並んだ。
「さっそくお引き受け頂いて、かたじけない」
 ペロンとネコは、舌なめずりをしたかと思うと、ぴーんと尖った自分の耳を、ぴくぴくぴくぴく、動かし始めた。ぴくぴくぴくぴく、ぴくぴくぴくぴく……それをじっと見つめているうちに、トラの目も子豚の目もウサギの目も、だんだん、とろーんと眠そうになって来た。
 するといきなり、甘い甘い、甘ったるい声で、ネコがトラに向かってささやきかけた。
「どうです、トラさん。ここらで、陽気にひと踊り、楽しく騒ぐってのはいかがです?」
「いいねえ、踊ってみたいねえ」
 とろーんとトラが答えると、ネコは片目をつぶった。
「そーら、音楽も聞こえてきましたぞ。さ、踊ったり、踊ったり」
 音楽だなんてウソだった。全然聞こえてこなかった。ところが、トラときたら、愉快で愉快でたまらないといった顔で、くにゃくにゃ、くにゃくにゃ、踊りだしたんだ。
 続いて今度は、子豚の番。ネコは優しくささやいた。
「さあて、君には、鳥のように飛んでもらうとしよう。そーら、飛べ、飛べ、飛び上がれ」
 その途端、子豚は足をばたばたさせながら、劇場の中を飛び回り始めた。
 なるほどなるほど。これが、催眠術と言うものか。
 それにしても、トラや子豚のへんてこな姿と言ったら……。拍手する者、笑う者、劇場の中は、大騒ぎだ。



 ネコは、今度はウサギに呼び掛けた。
「さて、ウサギ君。君は一体、何者ですかな?」
「ぼく、ウサギだよ」
 ウサギも、とろーんとした声で答えた。
「いやいや、違うぞ。君はウサギじゃなくて、アップルパイだ。そうじゃなかったかね?」
「そうだ。ぼく、アップルパイだったっけ」
「そうとも、そうとも。ところでアップルパイ君や、ひとつ、この私に食べられてみたくはないかね?」
「うん、食べられてみたいなあ」
「よし、よし。入り口は、こっちだよ」
 ぱくっとネコは、口を開けた。いくらネコの口だって、ウサギの身体が丸ごと入るはずはない。ところがその口の中へ何とか潜り込もうと、ぱたぱた、ぱたぱた、ウサギは大騒ぎ。それを見た動物たちは、きゃあきゃあ、きゃあきゃあ、大笑い。あんまり笑いすぎて、お腹が痛くなった者までいるほどだ。ところが、その時、
「馬鹿な真似は、やめろ!」
 誰かが、物凄い声で怒鳴った。
 その声は、やっぱり、ライオンのおじさんだった。ライオンのおじさんは、厳しい目つきで、ネコを睨みつけた。
「やい、わし達の仲間を食べようとするなんて、一体、どういうつもりだ」
「なあに、今のは、ほんの冗談で」
「冗談だろうが何だろうが、仲間の動物たちを馬鹿にするような真似は、このわしが許さん」
「ほほう、するとライオンさんは、本物のウサギや豚を、もう一匹も食べたくないとおっしゃるんですかい?」
「当たり前だ」
「なーるほど、それは感心」
 この時、ネコは急にこの平和な町をめちゃめちゃにしてやりたくなった。
「しかしですな、ライオンさん。あなたも、心の底の方では、本物の動物をばりばりばりっと食べてみたい。そんなふうに考えてるのと違いますか?」
「なんだと……」
 その途端、ぴーんと尖ったネコの耳が、ぴくぴくぴくぴく、動き始めた。ぴくぴくぴくぴく、ぴくぴくぴくぴく……ライオンのおじさんの目も、だんだん、とろーんと眠そうになって来た。すると、甘い甘い、甘ったるい声で、ネコが優しくささやきかけた。
「ライオンさん、も一度、お尋ねしますがね。ほんとに、あなたは、本物の動物を食べたくはないんですかい?」
「い、いや、さっき言ったのは、みんな、でたらめだ」
 唸るように、ライオンのおじさんが答えた。きいきいと、かすれるような、まるでへんてこな声だった。
「偽物を食べるなんて、我慢できん。わしは、本物の動物が食いたい。ばりばりと食ってやりたいんだ」
「そんなら、遠慮なく、本物の動物をお食べなさい。そら、そこにも一匹いるじゃありませんか」
 ネコは、鞭の先でウサギの方を指さした。ライオンのおじさんは、があーっと真っ赤な口を開けた。
「ひゃあ!」
 ウサギは、ぎゅっと目をつぶって、がたがた、がたがた、震えだした。動物たちも、一匹残らず凍り付いたようになった。
 パチッと、激しくネコが鞭を鳴らした。
「やい、さっさと食べろ、ライオンめ。偉そうなことは言っても、それがお前のほんとの姿だ。みんなも、よっく見とくがいい」
 ぱちっと、も一度、鞭が鳴った。
 その途端、ライオンのおじさんは振り返ると、ひらっとネコに飛びかかった。どたっと、ネコは尻餅をついた。



「な、何をする!」
「お前も、本物の動物に違いない。だから、手近なお前から食べてやろう」
 ライオンのおじさんの声は、やっぱり、きいきい、かすれていた。
 ネコは慌てて逃げ出そうとした。だけど、もう遅い。たちまち、ぺろんと飲み込まれてしまった。
「おおーっ!」
 動物たちは、一斉に叫び声をあげた。
 その声で、催眠術が解けたらしい。ライオンのおじさんは、急にぱちくり、辺りを見回した。
「はあて、ネコのやつ、一体、どこへ行ったんだ」
「ネコだったら、ライオンのおじさんが……」
 そこまで言いかけて、ウサギは急に気が付いた。
 催眠術にかけられていた間の事を、ライオンのおじさんは、何にも覚えていないんだ。もしも、本当の事を教えたら、ライオンのおじさんは、死ぬまで苦しむかも知れない。
 そこでウサギは、嘘をつくことに決めた。
「おじさんを催眠術にかけた後、ネコの奴、こそこそ逃げてった。ここへはもう、二度と来ないって言ってたよ」



~おしまい~

 いかがでしたか?


 ネコが悪役になる物語って、個人的には珍しい気がします。
 それにつけても、ネコは調子に乗った末の自業自得とは言っても、食い殺される末路というのはチト憐れのような……(苦笑)。

 ところで原本が発行されたのって昭和44年なんですが、作中に出てくる『偽物の動物』って、要するにクローン……? 世界初の、ニンジンのクローンが誕生したのが1960年(昭和35年)代のアメリカの事ですが、なかなか時代を先取りしたお話だったようで(笑)。

 と言ったところで、今日はこの辺で。
 どうも。ではでは。
 さて、今回は一気に書き上げたので、小説版『ファイクエ』第8話の完結編に行ってみたいと思います。
 前回はコチラ

 では、さっそくスタート!

「おのれ、おのれ、おのれ! よくも我が最愛のマシンを破壊してくれたな!」
 先ほどまでの余裕の態度とは打って変わって、ドクター・プラズマの額に血管が浮き上がってくる。
 自慢のメタルゴーレムを破壊された事が、よほど悔しかったらしい、
「小僧共め! ギッタンギッタンのケチョンケチョンにしてやるぞう!」
 再びドクター・プラズマの手に反応して、壁のモニターが白く輝いた。

 三人はさらに奥へと進んできていた。
 その三人の前に、新たな刺客が現れる。
 先ほどのメタルゴーレムに加え、全身タイツのようなボディに、簡素な装甲をつけたアンドロイド。
 重装甲に身を包み、魔法ライフルで武装したパワードロイド。
「もう次が来たか!」
「よし、一気に突破しようぜ!」
「おーっ!」
 勢いづいた石川達は、敵の真っただ中へと突っ込んでいく。
 襲い掛かってくるマシンモンスター達を蹴散らしながら、三人は広い部屋へとたどり着いた。
 部屋の中央には三シャグルほどの機械製の塔が建っており、塔の真ん中にはモニターのようなものが付いていた。さらにモニターには、ポリゴン調の顔のようなものが表示されている。
 下の部分には、タコのような機械製の触手が何本も生えている。
「これは……」
 その時、どこからかドクター・プラズマの声が響き渡った。
 <プププププププププププ~ラ~ズ~マ~! そこの小僧どもよ! このドクター・プラズマの誇る究極のマシンモンスター『ガードシステム』に勝てるかな!?>
「ガードシステム!?」
 その途端、ガードシステムが触手を振り上げて襲い掛かってくる。
「うわっ!」

 バキィィィィィィィィィィィィィィィィッ!

 振り下ろされた触手を、三人は慌てて避ける。
 ほんの一秒前まで三人がいた場所には、半径一メートル以上の巨大な穴がポッカリと開いていた。
「このぉ!」
 石川達は三方からガードシステムに攻撃を加えようとするが、ガードシステムはその動きをことごとく読んで触手を振り回してくる。
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
 触手が振り下ろされた衝撃で、石川が倒れ込んだ。
「テッちゃん!」
「……くっ、どうして、おれ達の動きがわかるんだ!?」
 <プププププププププププ~ラ~ズ~マ~! ガードシステムは瞬時に相手の能力を読み取り、相手の動きを計算する。この優れた計算能力を持つガードシステムに負けは無い!>
「ふ~ん……計算能力ねぇ」
 <ガードシステム、彼らに引導を渡してやれ!>
 ガードシステムがゆっくりと触手を振り上げる。
 そのガードシステムに向かって上田が叫んだ。
「おい、お前! 円周率はいくつだ!?」

 ガヒ……

 ガードシステムのモニター部分に映った顔の目が、チカチカと点滅する。
 上田の言葉につられて、ガードシステムが計算を始めたのだ。
 けれど、円周率と言えば――

 3.14159265358979323846……

 そう、永遠に終わりはないのだ。
 <しまった!>
「へっ、機械だってマヌケなもんだね! テッちゃん!」
「オーケー!」
 石川と上田は、印を組んで呪文を唱える。

 ディ・カ・ダー・マ・モウ・バッ・ダ!
(火の神よ、猛火の裁きを!)

「火炎呪文・メガフレア!」

 ドガァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァン!

 業火がガードシステムに直撃し、オーバーヒートを起こしたガードシステムは大爆発を起こした。


「おのれぇ、おのれぇ、おのれぇ、おのれでガッデム!」
 ドクター・プラズマの額にまたも血管が怒りのために浮き上がっていた。
「こうなったら、私自らが相手になってくれるわ!」
「ふ~ん、面白いじゃん」
 声に驚いてドクター・プラズマが振り向くと、そこには石川達が立っていた。
「お邪魔してま~す!」
「出おったな、小僧ども! だいたい貴様らのような人族はこの世界に不要! この世界の純粋な発展は我ら魔族によりなされなければならぬのだ。それを貴様らのように非力で寿命も短いくせに、繁殖能力だけは高い人族の存在で、この世界は人族どもがはびこる世界となってしまった! このような事態を打開するために……ん、ん、ん!? こらっ、何をしとる!?」
 ドクター・プラズマが一人演説ぶっている間に、石川達はそれを無視して、さっさとメールを助け出していた。
「大丈夫?」
「あ、あの……あなた達は?」
「オセアン君に言われて、君を助けに来たんだよ」
「まあ!」
「さて、バカはほっといて帰ろう! お兄ちゃんも心配してるからね」
 <人の話を聞かんか!>
「んっ!?」
 くぐもった声に、石川達がそちらを向くと、そこにあったのはあのドクター・プラズマが誇っていたメタルゴーレムだった。
 中にドクター・プラズマが乗っている。
 石川がキッとそちらを睨みつけて言った。
「なんだよ、どうしてもやるのか?」
 <フフフフフ……魔界科学のすばらしさ、この史上最高の機人形技師(メタルゴーレムマスター)、ドクター・プラズマが教えてやるわ!>
 メタルゴーレムのコクピットでドクター・プラズマは叫ぶと、赤と青い色をした二つの歯車を取り出し、セットする。

 ギガエンジン! ギガリモコン! ジャンキー合致!

「起動! ポチッとな」

 ヒーハー!
 ウィィィィィィィィィィィィィィィィィィン……

 ドクター・プラズマがコクピットのボタンを押すと、メタルゴーレムの目に光がともり、動き出したのだ。
「これでも喰らえ!」

 ディ・カ・ダー・マ・モウ・バッ・ダ!

「火炎呪文・メガフレア!」
 先手必勝とばかりに、上田がメタルゴーレムに向かってメガフレアを放つ。
 が――
「なにっ!?」
 なんという事か。上田の放ったメガフレアは、メタルゴーレムのボディに吸収されてしまったのだ。
 <プププププププププププ~ラ~ズ~マ~! これぞ我が最高傑作! マシンモンスター・ガードシステムをも超える超ウルトラハイパーグレート究極メタルゴーレム、その名も『アイアンギガント』だっ! このアイアンギガントを覆った“吸魔鋼(アランジュメタル)”は、あらゆる魔法を吸収する! しかも、オリハルコンにも匹敵する強度をも備えているので、中に乗っている人間に攻撃を加えることなど不可能なのだ!>
「ちっ、けったいなもん作りやがって!」
 <人族など所詮必要ないものだと、今、証明してみせよう!>
 アイアンギガントが動いた。
 凄まじいスピードだ。

 ドカッ!

「うぐっ!」
 アイアンギガントの腕に弾き飛ばされ、岡野は床に転がった。
「岡ちゃん!」
 <フハハハハハハハハハ! どうだ!?>
「くっ……」
 上田が両手をかざすが、石川と岡野がそれを制止した。
「待った。上ちゃんは下がってて」
「あいつに魔法が効かないってんなら、いくら撃ったって無駄だろ」
 上田が唇をかむ。
 実際、相手に魔法攻撃が効かないとなれば、上田に出来るのは後方支援だけだ。
「だったら、せめて……」
 上田は早口で呪文を唱え、石川と岡野に補助呪文をかける。
「攻撃力を上げるアタッカップ、守備力を上げるハード、素早さを上げるファストをかけたよ。これで少しは戦いやすくなると思う」
「オッケ!」
「ありがと!」
 上田の補助呪文で身体能力を強化された石川と岡野は、アイアンギガントに立ち向かっていった。
 <フハハハハハハ! 無駄だ無駄だ!>
 だが、それでもアイアンギガントと互角に渡り合うには厳しかった。
 石川の剣も、岡野の拳も、その吸魔鋼のボディに決定打を与える事が出来ないのだ。
「かってぇ~……。アイツ、こないだのザミルより硬てぇぞ」
 岡野がしびれた手首をフルフルと振りながら言った。
 石川の剣も、硬い金属に斬りつけ続けたためか、刃こぼれを起こし始めていた。
 <さあ、今、引導を渡してやろう!>
 アイアンギガントが両手を振り上げる。
「クッ……」
 石川と岡野が歯を食いしばる。
 そこへ――
「こうなったら、イチかバチかだ!」
 飛び込んできたのは上田だ。

 ゼー・レイ・ヒーラ・ヴィッセル!

「閃光呪文・バーネイ!」

 ゴォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォッ!

 上田の掌から帯状の炎が飛び出す。
「上ちゃん!?」
「バカ、アイツに呪文は聞かないって……」
「いいから見てて!」
 業火はアイアンギガントを包み込むが、中に乗っているドクター・プラズマは涼し気だ。
 <バカめ、このアイアンギガントに呪文は効かないと言っただろう。学習能力の無い小僧だな!>
 しかし上田は、またも呪文を唱える。

 アース・ウェーバー・ガーゴ・グー!
(氷の風よ、凍結させよ)

「吹雪呪文・フロスト!」
 上田の右手から、雹(ひょう)を伴った冷風が飛び出した。
 フロストで巻き起こされた吹雪は、アイアンギガントのボディを包み込む。
 <何の真似だ? 無駄な事はやめて、早いところ観念した方が利口というもの……ん!?>
 相変わらず余裕の表情を崩さないドクター・プラズマだったが、ふと、その顔が怪訝なものに変わる。

 ピッ……ピシッ……

 <な、なんだと!?>
 見れば、アイアンギガントのボディに、細かいヒビが入り始めたのだ。
「どうなってんの?」
 石川と岡野が顔を見合わせる。
「温度差だよ! 冷たいコップにいきなり熱湯を入れると割れちゃうように……バーネイの高温とフロストの低温が、ヤツの装甲を脆くしたんだ。魔法力そのものは吸収できても、それで発生した熱までは吸収できないって思ったんだけど、成功したみたいだね!」
 ニッと笑みを浮かべて上田が言った。
 <バカな!>
「岡ちゃん、今のうちに!」
「よぉし、爆裂拳!」

 ダガガガガガガガガガガガガガガガガガ!

 マシンガンのように岡野の拳が飛び、アイアンギガントの装甲はあっという間に砕け散った。
「チャーンス! これなら魔法を吸収する事も出来ないだろ!」
 上田が一気に魔法力を高める。

 グー・ラ・グー・レイ・グーラ・スリー!
(あらゆる全ての物体に地震が起きよ!)

「激震呪文・クエイク!」
 茶色い光がアイアンギガントを包み込む。
 凄まじい振動で相手を攻撃する強力な攻撃呪文、クエイクだ。
 恐るべき震動がアイアンギガントのボディを襲い、ボディは一気にひび割れた。
 <うがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!>

 ドガァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァン!

 ドクター・プラズマの悲鳴が響き、アイアンギガントは大爆発を起こした。
 煙が収まると、黒コゲになったドクター・プラズマが倒れていた。
「て、天才機人形技師のこの私が……」
 そんなドクター・プラズマを見据えて、上田が冷ややかに呟く。
「何が天才だ。あんたは甚だしい勘違いをしてる。『アイアン』は英語で、『ギガント』はドイツ語だ」
「だめだ、こりゃ……ガクッ」
 今、ここに一つの悪が滅びたのだ!


「本当に有難う!」
 妹と感動の再開を果たしたオセアンは、石川達に深々と頭を下げる。
「本当に、なんてお礼をしたらいいか……」
「ああ、いいのいいの、気にしないで」
 石川が屈託のない笑顔で手を振る。
「それより、おれ達、南のボガラニャタウンに行きたいんだけど、ここからボガラニャタウンに行く船ってあるかな?」
 それを聞いて、オセアンの顔がパッと明るくなった。
「だったら、ウチの船で送らせてくれよ! 漁船だけど、スピードは速いんだぜ!」
 こうして、石川達はいよいよボガラニャタウンに向けて出発した。
 スパイドル軍との決戦の日も、着々と近づいているのだった。



~つづく~
 という訳で、第8話をお送りしました。

 元々ドクター・プラズマは、『RPGツクール3』版で作ったキャラクターでして(おおもとの原型は一作目の『ナイトプラズマボン』ですが)、そのため今回登場したモンスターも全て『ツクール3』にグラフィックが存在します。
 例として、

・メタルゴーレム→No.32『ロボット』
・アンドロイド→No.70『未来人』
・パワードロイド→No.33『パワードスーツ』
・ガードシステム→No.90『コンピュータ』
・ドクター・プラズマ→No.21『リッチ』
・アイアンギガント→No.80『鉄巨人』

 てな具合です。

 もっとも『ツクール3』版ではドクター・プラズマは石川達と直接交戦して、鉄巨人型のボスは山のダンジョン(豆の木の手前、小説版では削除)のボスで、「フンガーハンガー砕けろガー! ブッチンブッチン潰すガー!」とか言ってる、スパイドル軍の一員かも怪しいような脳筋モンスターだったんですが(苦笑)。

 小説版でこいつをオミットした理由は、上記のセリフしか覚えてなくて、特にストーリーの本筋にも絡まなかったからです(身も蓋もねえな)。

 ちなみに『ツクール3』版では、「ドクター・プラズマはすごい神経質で、何でも左右対称でないと気が済まない」って設定があり(スイゾク村の村人から、その情報を聞ける)、ダンジョンも左右対称になってたんですが、一か所だけツボだったか宝箱だったかが左右対称に置かれていない部屋があり、そこに先に進むためのカードキーが隠されてる、て感じのダンジョンでした。

 ……余談になりますが、アイアンギガントが起動する際のカイザーシステムネタは、これを執筆してる時に突然思いついてねじ込んでみました。(^ ^;)

 と言ったところで、今日はこの辺で。
 どうも。ではでは。
 てな訳で、昨日の予告通り、今日は小説版『ファイクエ』の続きで行きたいと思います。
 前回はコチラ

 それでは、さっそくスタート!

「ふ~ん、機人形技師(メタルゴーレムマスター)ねぇ。そんな奴がいたんだ」
 ドクター・プラズマの説明を受け、石川がうなずいた。
 あれから石川達は、宿を見つけ、そこで少年の介抱をしていた。
 少年はこの村の住人で、名をオセアンという。
 オセアンとメールの兄妹は、この村で両親と共に暮らしていたのだが、ある日、漁で海に出た際にメールがドクター・プラズマにさらわれ、止めようとしたオセアンと父親は、彼のメタルゴーレムに返り討ちにされてしまったのだという。
「それで、この町の酒場にいた戦士達に頼んでみたんだけど、みんな相手にしてくれなくて……」
 悲しそうにオセアンがうつむいた。
「なあ、あんた達、強いんだろ!? だったら、メールを助けてくれよ! このままだと、メールはあの恐ろしい奴に機械にされちまう!」
 三人は顔を見合わせると、こくりと頷いて言った。
「オッケー、任せといて。そのドクター・プラズマって奴をぶっ飛ばして、必ずメールちゃんは助けてやるから!」
「本当!?」
「ああ」
 パッと破顔したオセアンに、石川達も笑顔を見せる。
 石川達も家族と離れ離れになってしまっている身であるし、困っている人間がいるのに見捨てていけるほどスレた性格の持ち主ではなかった。

 そんなわけで、石川達は、スイゾク村から少し離れたところにある、ドクター・プラズマの研究所に来ていた。
 オセアンもついて来ようとしたのだが、重傷の身では足手まといになりかねないという事で、半ば強引に置いて行かれてしまったのである。
 研究所は、小さな小島の上に建てられた小屋のようだった。
 島は子供の足でも、五分もあれば一周できるほど小さい。
「ここが研究所……?」
 研究所と言うよりもただの小屋と言った方がふさわしい建物を見て、石川が絶句する。
 扉はあるが、ガッチリと閉じられており、取っ手も無い。
「えーと、確か開けるには……」
 岡野がオセアンから聞いた合言葉を思い出し、扉の前に進み出る。
 ちなみに何故オセアンが合言葉を知っているのかというと、さらわれたメールを追いかけてきたものの、この建物にドクター・プラズマ配下のゴーレムが入ったところで力尽きてしまったからだという。
「確か……トントン! パンパン!」
 扉の前で岡野が叫ぶが、扉は全く開く気配も無い。
「違うよ岡ちゃん、えーっと……タタンタンタン、トンパントン!」
 進み出た上田が扉の前でタップを踏み、手を打ち鳴らす。
 すると、

 ウイーン……

 自動ドアのごとく、扉がすっと開いた。
「よし、行こう」
 石川を先頭に、三人は小屋の中に入っていく。
 小屋の中は地下へと続く階段があるのみだ。
 慎重に降りて行くと、そこはごく普通の部屋だった。
 家具や本棚などが置いてあるが、床にはゴミや本などが散らばっている。
「なに、これ……?」
「普通の部屋だよね……?」
 周囲を見回し、三人はハテナ顔になる。

 一方で、三人の侵入はドクター・プラズマに察知されていた。
 ドクター・プラズマは、部屋の様子が映し出されているモニターを見て笑みを浮かべる。
「ふふふふふ……この私の研究所に忍び込むとはいい度胸だ。だが、貴様らのような子供ごとき、私のパズルを解くことが出来るかな……?」

 三人は一通り部屋を調べてみた。
 部屋は三人が入って来た階段以外に出入り口は見当たらない。
「一体どうなってんだ……?」
 頭をポリポリとかきながら、岡野が怪訝な表情で言った。
「出口が見当たらないなんて……どこかに隠し扉でもあるのかな?」
 石川も壁や床を調べてみたが、扉らしきものは見つからなかった。
 その時だ。
「ん……?」
 なにかに気づいたように、上田が声を上げる。
「どしたの、上ちゃん?」
「何か見つかった?」
「あの額縁……曲がってる」
 上田は壁に立てかけてある額縁に近寄ると、傾きを真っすぐにする。
 それを見て、石川と岡野はズッコケた。
「なんだそりゃ……」
「そう言えば上ちゃんって、結構細かかったっけ……」
 汗ジトになる二人だったが、その途端、部屋を軽く振動が覆う。
「!?」
 そして、何もなかったはずの壁に、うっすらと扉のようなものが浮かび上がったのだ。
「これって……」
「もしかして……」
 何ごとか思いついた石川が、床に散乱していた本を本棚に戻す。
 すると、浮かび上がっていた扉がさらにはっきりと表れてきた。
「分かったぞ。この部屋、綺麗に整頓すると出られるようになってるんだ!」
「つまり片付けろってか。変な奴だな、ここのドクター……」
 三人は手分けして、部屋を片付ける。
 ごみをゴミ箱に捨て、衣類をタンスに直し、ソファーをきれいに並べる。
 入ってきた時から見違えるように部屋の中が綺麗になると、壁に浮かび上がっていた扉がスッと開き、通路が現れた。

「ほほう、なかなかやるではないか」
 三人がパズルを解いたのを見て、ドクター・プラズマは感心したように呟く。
「ならば、これならばどうかな!?」
 ドクター・プラズマがスクリーンに向かって手を掲げる。
 するとスクリーンがぼうっと淡い光を発した。

 床も壁も天井も総鉄板張りという、機械的な廊下を石川達は進んでいた。
「むっ!」
 刺客の気配を感じ、三人が立ち止まる。
 通路の向こうから、数体の人間サイズのメタルゴーレムが現れた。
 四角い箱型のボディに、円筒型の頭部。
 ジャバラ式の腕と足。手は右側がドリル、左側が金づちで、何となく郷愁を感じさせるアンティック(?)な造りをしている。
 ほとんど昔のオモチャのロボットだった。

 ガシャ、ガシャン、ガシャン!

 メタルゴーレム達は、うっとうしい音を響かせながら迫って来た。
 石川と岡野は戦闘態勢をとるが、上田は感激したように立ち尽くしている。
「うわぁ、本物のロボットだぁ……。すっごぉい……」
「て、おい、上ちゃん!」
「敵だよ敵!」
「あっと、そうだった……」
 二人の声を聞いて我に返った上田も、両手を構えて呪文を唱えた。

 ゼー・レイ・ヒーラ・ヴィッセル!
(閃光よ、閃け!)

「閃光呪文・バーネイ!」

 ゴォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォッ!

 上田の掌から帯状の炎が飛び出し、メタルゴーレムを包み込む。
 まさに、

 シュッ!

 という一瞬だった。
 床は黒焦げとなり、メタルゴーレム達のボディは炭化して一気に崩れ落ち、ゴールドへと姿を変える。
「やるじゃん、上ちゃん」
「へへっ、機械の弱点は熱だと思ってさ」
 上田は得意そうに鼻をこすって笑った。



~つづく~
 毎度毎度の殺人爆発策略陰謀と地獄絵図にもううんざりだよーっとお嘆きのあなた!『ファインドクエスターズ』は娯楽小説です、今一度作者が初心に帰ってお送りするギャグバトルアワーズ、疲れ切ったあなたの読者ハートを癒しかつアクセス数を倍率ドンと上げる一粒で二度美味しい! 貴方も私もどれも嬉しいGood us Good us皆サン喜んで下サーイと変な外人も絶賛するオールハッピーレッツゴーラブラブ企画! 次回『海底のロボロボ大パニック』その2! 早ければ明日更新予定です!

 ……いや、どうにも前回の『ファイクエ』で、「あれ、もしかしてみんなメールが改造されるのが決定事項って解釈されてる?」と思ったもので、某予告風に……。(^ ^;)
 基本的に外伝とか以外では、そんなハードな描写は書かないつもりですので

 さてさて、昨日(日付的には今日)は深夜業務が終わった後、上司と二人で『すき家』に久々に行ってきました。



 上司はネギトロ丼、私はシーザー牛丼の豚汁サラダセットにしました。



 上司曰く、「吉牛は(メニューの)バリエーション無いからこっちのがいいな」との事。

 でもって、今日は休みなので久しぶりに下曽根に行く事にしました。



 真夏日
なので、電車の中でアイスの実を食べましたよ。



 サニーサイドモール小倉。どれくらいぶりに来たかなぁ……。



 お昼は入居してるサイゼリヤ。
 今日は『野菜ときのこのピザ』とドリンクバーです。



 いつものように、粉チーズ・唐辛子フレーク・タバスコも使います。
 量はピースごとに使い分けて……。



 ご馳走様でした。
 実はこの後問題がありまして。

 
に行った時の事、上着をドアのフックにかけたら落っこちて「ゴトッ!」という音が……
 案の定、スマホのカメラのレンズカバーが外れて、しかも画面には「〇〇カードが取り出されました」という表示が……。動転していたのでよく分かりませんでいたが、多分SIMカードだと思います。

 その直後に自動再起動したんですが、やはり認識できず。
 一度電源を切って、IDカードを抜き差しして再起動したら普通に起動したので一安心しましたが……。

 問題はその後。こないだみたいにカメラが壊れていないか不安になりました。
 取り敢えずレンズカバーは瞬間接着剤で付け直したんですが、慌ててつけたので、カバー内にちょっと(接着剤の)粉が吹いてました。

 こっから先の写真は、全て修繕後の物です。



 入居してるトイザらスで買ったもの。
 ウルトラカプセルを買ったのは本当に久しぶりでした。

 その後、ヤマダ電機に行って、普段は行かないさらに先まで行ってみました。



 サンリブシティ。
 大体徒歩でヤマダ電機から20分くらいかかったかなぁ……。

 いつも日豊本線の車窓から見てはいたんですが、実際に来たのは初めてです。



 こんなデカいショッピングモールがある一方で、すぐ近くにデカい山(妙見山・足立山・高蔵山)があるという、ちょっと不思議な場所です。



 熱中症が怖いので、下曽根気に戻る途中のファミマでアクエリアスを買いました。
 んで、下曽根駅に着いたのはいいんですが、中津行の列車が来るのが結構後だったので……。



 先に来た行橋終点の列車にのって、行橋に寄りました。
 元々中津を出る時に行橋によるか迷ったので、丁度良かったです(笑)。



 前に「改装中?」とか書きましたが、実際ほんのちょっと内装が変わっていました。
 と言うか、過去記事を検索してて気づいたんですが、行橋も下曽根も、かれこれ三ヶ月くらい行ってなかったみたいです



 夕食はお馴染み、『かつや』のカツ丼(梅サイズ)とポテトコロッケ、それから手製のハイボールです。



 さて、今日買ってきたウルトラカプセル。
 マグニフィセントとペダニウムゼットンのセットです。



 気が付くとウルトラカプセルも結構数がそろってきました。
 ほとんど怪獣系ですが。(^ ^;)

 その内ジードライザーも買おうかなぁ。番組全く知らんけど(おい)。



 トイザらスでは『シンカリオン』の販促用DVDが配布されてたのでもらってきました。
 気が向いたら見てみようと思っています。



 行橋のゆめタウンに入居してるホビーゾーンでは、ちょうど『ぷちサンプル』で中身が分かるようにしてある(あらかじめ店側で箱の一部を切り欠いてる)奴で、持ってないのがあったので買ってきました。
 中身が分かるので、普通のやつよりもそれぞれ百円ずつ高いんですが……。

 さて、上記のスマホのカメラなんですが、前みたいにピント機能が故障してるってことはなさそうでした。
 ただ、レンズカバーに微妙に吹いた粉のせいかは分かりませんが、心なしか画像がぼやけてる感じがしたので(気の所為かも知れませんが)、泣く泣くレンズカバーを外して掃除した後、普通の接着剤で付け直しました。

 試しにカメラを起動してみたところ、今度は普通に写るようなので、やっぱり僅かな汚れが影響してたのかなぁ……。


 正直、今回の件はかなり心臓に悪かったです。(-_-;)
 取り敢えず、これ以後、機能不全を起こさないことを祈るのみですが

 と言ったところで、今日はこの辺で。
 どうも。ではでは。
 最近登場したT2さんの所の新キャラのコゴエルさんが、最初見た時の印象以上にお気に入りキャラになりそうな今日この頃。
 彼女、氷属性でシロクマみたいなフードを被ってますが、そう言えば前に、山さんの所に投稿したデーボ・ヒョーガッキをモチーフにした改装機も額にシロクマ型の装飾をつけてたっけなぁ……。

 それはさておき、今日は遅番なので、仕事前にゆめタウンに行って、『創動』の最新弾を買ってきました。



 エボル・ブラックホールフォームとマッドローグです。
 ……見事に白と黒ですね(笑)。



 まずはエボル。
 基本は前弾のエボルのリデコですが、ノーマルエボルは実家に置いているので、比較などはまた今度……。



 もう一つはマッドローグ。
 スターク以外は黒基調だった今までのカイザーシステムタイプの素体にしては珍しく白が入っているので、だいぶ印象が変わっています。
『創動』のナイトローグは実家に置いているので以下略

 とある「実験」のために、もう一セット買おうと思っています。



 素体が同じスターク・ヘルブロスと。
 アーツのヘルブロスは無茶苦茶楽しみですが、落ち着いたら『エグゼイド』TVシリーズのライダーも再開して欲しいなぁ。ポッピーとレーザーチャンバラバイク欲しい……。

 最近、日曜が早番ばかりだからニチアサ見れてないんだよなぁ……。
 おのれでガッデム


 と言ったところで、今日はこの辺で。
 どうも。ではでは。
 アーツのカイザーシステムはヘルブロスで確定か。
 リモコン&エンジンも出ればいいなぁ。その前にマッドローグか。

 こないだ記事タイトルに歌詞を使ったのがきっかけで、最近よく『爆竜合体!アバレンオー』を聞いてます。
 ただ、私のパソコンに入ってるのはサントラに収録されてるやつなんでショートver.なんですが……。(^_^;)

 さて、今日は小説版『ファイクエ』の新エピソードで行きたいと思います。
 スイゾク村に到着した一行を待ち受けているものは……?

 では、さっそくスタート!

 ブクソフカ大陸は、前にも述べたように逆“コ”の字型の大陸だ。
 大陸の中心には大きな内海があり、さらに内海の西側もオーソレ山という、標高一五〇〇シャグル(約五二五〇メートル)級の山脈によってさえぎられており、実質、この大陸は南北で分断されたような形になっていた。
 オーソレ山には街道も、地図なども無きに等しく、大陸の南北での交通が内海を通ってのものしか無い事も、そのことを如実に表している。
 山の南側は、年中吹雪が吹き荒れる極寒の地だ。
 その麓に、吹雪に覆われる荘厳華麗な城があった。
 城壁は黒曜石で出来ており、吹きすさぶ嵐に溶け込んでしまいそうだ。
 スパイドルナイトの居城である。
 その城の一室。
 暗い部屋の中で、卓を挟んで二人の人物が座っていた。
 一人はこの城の主、スパイドルナイト。
 もう一人は、青いローブに身を包んだ人物だった。
 深々とフードを被り、三日月形の目と口が描かれた、道化師のような笑顔の仮面をつけている。
「……あなたの部下は、また失敗しましたね?」
 ローブの男が口を開く。
 その声には、どこかからかうような響きがあった。
 男の言葉に、わずかな怒りの色がスパイドルナイトの顔の上を通り過ぎる。が、ほんの一瞬だ。
「彼らは確実にここに近づいています。このままこの城に至るほどとなれば……」
「何が言いたい? 私では、この世界の掌握は力不足と言いたいのか?」
 怒りを押し殺したような様子のスパイドルナイトに、男は口元を手で覆い、愉快そうに笑い声をあげた。
「ほほほ、そうではありません。ただ、貴方に荷が重いと言うのならば、私がその役目を変わって差し上げても構わない、と言っているのです」
 あくまで楽しそうな調子で言う男に、スパイドルナイトの表情が歪む。
「いらぬ世話だ。この世界の浄化は、必ず我々が成し遂げる。貴様は魔界に引っ込んでいろ!」
「ほほほほほ、これは失礼。それでは、私はおいとまを」
 言葉が終わるか終わらないかのうちに、男の姿は闇に溶け込むように消えた。
 後には卓に座るスパイドルナイトのみが残っている。
 スパイドルナイトは椅子にもたれかかると、呟くように言った。
「この地上世界は必ず手に入れるさ……たとえ人族の者たちを皆殺しにしても……」


 さて、スイゾク村に到着した石川達は、一通り村を見て回っていた。
 このスイゾク村は、水上コテージが寄り集まったような造りをしており、道は水上に作られた橋だ。
 村の真下に広がる海は青く、透き通っており、海底は大人であれば足が付くほど浅い。
 その海を、この世界の魚の群れがのんびりと泳いでいる。
 気候も温暖であり、現実世界で言うタヒチやモルディブのような場所だった。
 事実、世界に異変が起きる前は、ブクソフカ大陸の南北を結ぶ拠点という事もあって、年中各地からの観光客でにぎわっていたらしい。
「こうしてると……なんか世界が危ないってのがウソみたいだね」
 周囲を見回しながら、石川が呟いた。
 村はいたって平和で、通りを歩く人々の表情にも暗さと言ったものはない。
 空は青く、旅の最中でなければのんびりバカンスでも楽しみたくなるような村だ。
 日も高くなってきた頃合いだったので、三人は近くにあった食堂で昼食を取った。
 水上の村という事で、この村の名物は魚料理だった。
 また、海上輸送の中継地点という特性上、大陸の南北から様々な物資も運ばれてくることもあって、魚以外の料理も充実していた。
 細切れにした魚肉に刻んだ野菜を混ぜ合わせて、フルーツソースで和えたものやら、ザコの身の入った、チーズとクリーム仕立てのリゾットやら、カルパッチョやら。
 元の世界では食べる機会も無い珍しい料理に、三人は舌鼓を打つ。
 デザートはトロピカルフルーツを包んだクレープで、三人はパンパンになったお腹を撫でさすった。
「ああ、美味しかった。満足満足、ご馳走様♪」

 食事を終えた一同は、今夜の宿を探す事にして、通りを歩いて行った。
 その時だ。
「いいよ、もう頼まない!」
「なんだ!?」
 怒鳴り声が響き、前方にあった酒場から、一人の少年が飛び出してきた。
 年の頃は石川達と同じくらいで、腕や頭などに包帯を巻いている。
 我慢できなくなったのか、悔しそうな表情を浮かべ、少年は思い切り地面を踏みつけた。
「くっそう! なんだよ、みんな臆病なんだから……」
「あの~……」
「なに!?」
 声をかけられて、少年は石川達の方を向いた。
 その姿を認めると、少年は三人をじろじろと見ながらハテナ顔で言った。
「……見ない顔だね。あんた達、旅の人?」
「まぁ、そうだけど。何かあったの?」
「実は、おれの妹が……メールがさらわれたんだ! ドクター・プラズマの奴に!」
「ドクター・プラズマ?」
 今度は三人がハテナ顔になる番であった。


「プププププププププププ~ラ~ズ~マ~!」
 広間に独特な笑い声が響き渡る。
 それは傲慢さと過剰なる自信、さらに執念深さを感じさせる。
 そこは、この世界の雰囲気には異様に不似合いな部屋だった。
 室内のいたるところに機械類が置かれ、SFチックなモニターやらコンピューターが機械音を立てている。
「憎い! あ~、自分の才能が憎い! 私は天才だーっ! 天才なのだーっ!」
 広間に立って叫んでいるのは、魔法使いのローブのような白衣に身を包んだ男であった。
 病的なまでに神経質そうな顔で、瞳には狂気の色が浮かんでいる。
 部屋の隅には一人用の牢屋があり、中に一人の幼い少女が入れられていた。
 恐怖のためか、真っ青な表情をしている。
 顔立ちがあの少年に似ているところを見ると、彼女こそがさらわれたメールであろう。
 となると、今、歓喜に打ち震え、叫んでいる人物が――
「そう、私はドクター・プラズマ! スパイドル軍最大にして最強のいや、史上最高のメタルゴーレムマスターだーっ!」
 メタルゴーレム――かつて魔界には土や岩石などの人形に仮初の生命を与え、ゴーレムとする技術があった。
 だが、今から五百年ほど前にゴーレムの主な産地であったアカツチ村が滅ぼされて以来、その技術はほぼ失われてしまっていた(詳しくは『ファインドクエスターズ外伝 哀しみの土人形』を見てね)。
 しかしながら、その失われた技術をこの世界にも存在する科学技術で代替・再現しようと研究を重ねている者たちがいた。
 その甲斐あってか、彼らはわずかながら魔力を動力とした機械人形――現実世界で言うロボットとほぼ同じものだ――を製作できるようになっていた。
 それら、機械で作られたゴーレムの事を人はメタルゴーレムと呼んでいた。
「私の腕はすでにかつてのゴーレムマスター達をも超えた! あ~、何という才能なのだ! 私は怖い! 自分の才能が怖い!」
 ドクター・プラズマは完全に自分に酔っていた。
 ざーとらしいまでに苦悩の表情を取りながらも、顔は嬉々として輝いている。
 彼の真正面に、全高三シャグル(約一〇メートル)ほどのメタルゴーレムがあった。
 黒く重厚な、金属的な装甲を持つ、巨大な甲冑のような外見のメタルゴーレムだ。
 ドクター・プラズマはそのメタルゴーレムにすり寄ると、スリスリと頬を装甲に撫でつけながら愛おしそうに叫んだ。
「あ~、この光沢! この金属的な冷たさ! たまらん! たまらん! これこそがメタルゴーレムの醍醐味でなくてなんだと言うのだ! でへへへへへへ……」
 かなり、いや究極的に危ないヤツだった。
 こんなのしかいないのか、この世界には……。
 不意にドクター・プラズマがメールの方を見る。
 ビクッと身を縮み上がらせたメールのもとにドクター・プラズマはつかつかと歩み寄ると、その笑みを増々強くして言った。
「喜びたまえ。キミは人間をメタルゴーレム化するという偉大な実験の、栄えある第一号に選ばれたのだ。私が必ずや、史上最強のメタルゴーレムに改造してあげよう!」
「…………」
 メールは恐ろしさと嫌悪感で声も出ず、大粒の涙をこぼしてうつむくのみだった。



~つづく~