| Home |
2018.02.28
ファイクエ外伝『哀しみの土人形』-後編
「ゴーレムの村?」
「本当にあったんやな……」
村に急ぎながら、ガダメとクレイはアーセンから話を聞いていた。
かつての大戦時、猛威を振るった最強兵器――
それこそがゴーレムだった。
その破壊力から、ゴーレム一体は五百人の兵にも勝る、と言われていた。
各国は競って傭兵としてゴーレム使いを抱え込んだが、それも大戦が終わるまでの話である。
平和な時代が来ると、彼らゴーレム使いは疎まれるようになった。ヘタに敵に回せば大変な戦力になるからだ。
そこで、大魔王は彼らが平和に暮らせるように、密かに魔界の辺境の地に住まわせた。
それがアカツチ村なのである。
この村が隠れ里となっている最大の理由はそれだった。
もし、世界征服などという荒唐無稽な夢や、そこまでいかなくても領地の拡大や反乱を目指す者がいれば、ゴーレムは喉から手が出るほど欲しい存在になる。
……そう、セトのように。
セトはその野望を兄であるクマソに諫められ、半ば追放される形で村から姿を消していたのだった。
「着きました、ここが村……ああっ!」
アーセンが驚きの声を出す。
「なんだと!」
「こりゃ酷いで……」
後に続いたガダメとクレイも愕然となった。
村は酷いありさまとなっていたのだ。
あちこちから火の手が上がり、無数のスクナが暴れている。
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
村人のゴーレムも主人を守るために応戦するが、その性能差は歴然だ。
次々に叩き潰され、無力となった村人たちに、スクナ達は容赦なく襲い掛かった。
「坊ちゃま!」
村の惨状に、アーセンが我も忘れて走り出した。
「お、おい、アーセン!」
「あかん!」
慌ててガダメ達もアーセンの後を追う。
「本当にあったんやな……」
村に急ぎながら、ガダメとクレイはアーセンから話を聞いていた。
かつての大戦時、猛威を振るった最強兵器――
それこそがゴーレムだった。
その破壊力から、ゴーレム一体は五百人の兵にも勝る、と言われていた。
各国は競って傭兵としてゴーレム使いを抱え込んだが、それも大戦が終わるまでの話である。
平和な時代が来ると、彼らゴーレム使いは疎まれるようになった。ヘタに敵に回せば大変な戦力になるからだ。
そこで、大魔王は彼らが平和に暮らせるように、密かに魔界の辺境の地に住まわせた。
それがアカツチ村なのである。
この村が隠れ里となっている最大の理由はそれだった。
もし、世界征服などという荒唐無稽な夢や、そこまでいかなくても領地の拡大や反乱を目指す者がいれば、ゴーレムは喉から手が出るほど欲しい存在になる。
……そう、セトのように。
セトはその野望を兄であるクマソに諫められ、半ば追放される形で村から姿を消していたのだった。
「着きました、ここが村……ああっ!」
アーセンが驚きの声を出す。
「なんだと!」
「こりゃ酷いで……」
後に続いたガダメとクレイも愕然となった。
村は酷いありさまとなっていたのだ。
あちこちから火の手が上がり、無数のスクナが暴れている。
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
村人のゴーレムも主人を守るために応戦するが、その性能差は歴然だ。
次々に叩き潰され、無力となった村人たちに、スクナ達は容赦なく襲い掛かった。
「坊ちゃま!」
村の惨状に、アーセンが我も忘れて走り出した。
「お、おい、アーセン!」
「あかん!」
慌ててガダメ達もアーセンの後を追う。
(坊ちゃま……坊ちゃま……! どうか、無事で、いて下さい!)
アーセンは一心不乱に家まで走った。
だが――
「ああっ!」
アーセンが叫び声をあげる。
彼らの家は激しい炎に包まれており、その前に、血の海に沈んだヤマトが倒れていたのだ。
「坊ちゃま!」
悲鳴を上げて、アーセンがヤマトに駆け寄る。
「坊ちゃま! しっかりして下さい! 坊ちゃま!」
「!」
追いついてきたガダメ達も、その光景に思わず言葉を失う。
「う……」
アーセンに揺すられ、ヤマトは苦しそうにうめき声をあげながら目を開けた。
「アーセン……」
ヤマトの目に、わずかに喜びの色が現れる。
「良かった、無事だったんだね……」
「坊ちゃま!」
「アーセン、聞いて。僕……ずっと君に隠してた事があったんだ……」
「…………!?」
ヤマトは荒い息を吐きながら、じっとアーセンの目を見つめる。
「長になるために勉強を始めてから……父さんに聞いたんだ……。君の、身体の中には……ゴーレムを制御できる、カー・ストーンの、本体が収められてるって……」
カー・ストーン。
それはゴーレムに仮初の命を吹き込む宝玉だった。
代々の長は、それを受け継ぎ守っていた。
そして、その宝玉を自在に操れるのも、長の血筋だけだったのである。
村で作られたゴーレム達も、クマソが持っていたカー・ストーンの欠片で命を吹き込まれた存在だ。
もしそれを、本来の能力で使用すれば……。
信じられない、といった様子でアーセンがつぶやく。
「それでは、私だけ、他の、ゴーレムたちには無い、自我や、感情が、あったのは……」
「カー・ストーンの力なんだって……。父さんは、巨大な力を持ってる、カー・ストーンが悪用される事を危惧して、君の身体の核に使ったって……言ってた」
「そんな……」
「ごめんね、アーセン。黙ってて……。でも、僕、アーセンと一緒にいられて、幸せだったよ……」
「坊ちゃま!」
「最後に、もう一つだけ、ごめん……。一緒に、いられなく……なっちゃって……」
静かに目を閉じて、ヤマトがつぶやくように言った。
「有難う、アーセン……。大好きだよ……」
「坊ちゃま!」
閉じられたヤマトの目は、二度と開くことは無かった。
「うう……うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
ヤマトの亡骸を抱きしめて、アーセンは泣いた。
相変わらず表情は変わらず、涙も流れなかったが、確かに泣いていたのだ。
ガダメ達はそんなアーセンを、憐憫(れんびん)の表情で見つめていた。
アーセンは一心不乱に家まで走った。
だが――
「ああっ!」
アーセンが叫び声をあげる。
彼らの家は激しい炎に包まれており、その前に、血の海に沈んだヤマトが倒れていたのだ。
「坊ちゃま!」
悲鳴を上げて、アーセンがヤマトに駆け寄る。
「坊ちゃま! しっかりして下さい! 坊ちゃま!」
「!」
追いついてきたガダメ達も、その光景に思わず言葉を失う。
「う……」
アーセンに揺すられ、ヤマトは苦しそうにうめき声をあげながら目を開けた。
「アーセン……」
ヤマトの目に、わずかに喜びの色が現れる。
「良かった、無事だったんだね……」
「坊ちゃま!」
「アーセン、聞いて。僕……ずっと君に隠してた事があったんだ……」
「…………!?」
ヤマトは荒い息を吐きながら、じっとアーセンの目を見つめる。
「長になるために勉強を始めてから……父さんに聞いたんだ……。君の、身体の中には……ゴーレムを制御できる、カー・ストーンの、本体が収められてるって……」
カー・ストーン。
それはゴーレムに仮初の命を吹き込む宝玉だった。
代々の長は、それを受け継ぎ守っていた。
そして、その宝玉を自在に操れるのも、長の血筋だけだったのである。
村で作られたゴーレム達も、クマソが持っていたカー・ストーンの欠片で命を吹き込まれた存在だ。
もしそれを、本来の能力で使用すれば……。
信じられない、といった様子でアーセンがつぶやく。
「それでは、私だけ、他の、ゴーレムたちには無い、自我や、感情が、あったのは……」
「カー・ストーンの力なんだって……。父さんは、巨大な力を持ってる、カー・ストーンが悪用される事を危惧して、君の身体の核に使ったって……言ってた」
「そんな……」
「ごめんね、アーセン。黙ってて……。でも、僕、アーセンと一緒にいられて、幸せだったよ……」
「坊ちゃま!」
「最後に、もう一つだけ、ごめん……。一緒に、いられなく……なっちゃって……」
静かに目を閉じて、ヤマトがつぶやくように言った。
「有難う、アーセン……。大好きだよ……」
「坊ちゃま!」
閉じられたヤマトの目は、二度と開くことは無かった。
「うう……うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
ヤマトの亡骸を抱きしめて、アーセンは泣いた。
相変わらず表情は変わらず、涙も流れなかったが、確かに泣いていたのだ。
ガダメ達はそんなアーセンを、憐憫(れんびん)の表情で見つめていた。
☆
「これで、ゴーレムを操れるのはオレだけだ……」
一同がはっとなって顔を上げる。
そこに立っていたのはセトだ。
「成程、そのゴーレムに隠していたとはな。道理でゴーレムのくせに、意思を持ち合わせていると思ったが……。しかし、兄上もそやつも、親子そろって愚かなことだ。我が誘いに乗っていれば、魔界の王となれたものを……」
「貴様……。この有様は貴様のせいか!」
怒りに燃えた瞳で、ガダメがセトを睨みつける。
「あんさん……この子の叔父やったんやろ!? こないな事して、何とも思わへんのか!?」
クレイも責めるように続ける。
だが、セトは涼しい顔をしている。
「偉大な力を持ちながらも、それを使う事に臆病だった愚か者の末路だ。仕方あるまい」
「たわけが! 偉大な力を持っていたからこそ、その少年や父親、そして貴様の先祖たちは、その力を悪用されぬように封じてきたのであろうが! 愚か者は貴様だ!」
「黙れ! 状況を見て物を言うのだな!」
いつの間にか、彼らは無数のスクナに取り囲まれている。
「オレを侮辱したことを、あの世で後悔するがいい! カー・ストーンで真の力を得たスクナの力、身をもって教えてくれよう! やれっ!」
セトの号令の下、スクナ達が一斉にガダメ達に襲い掛かる。
だが――
「あの世で後悔するのは貴様の方だ!」
炎の目でセトを見据えたガダメが吠えた。
「行くぞ、クレイ!」
「はいな!」
ガダメとクレイは、スクナに向かって走った。
次の瞬間、セトは信じられない光景を目にすることになる。
「でぇやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
一同がはっとなって顔を上げる。
そこに立っていたのはセトだ。
「成程、そのゴーレムに隠していたとはな。道理でゴーレムのくせに、意思を持ち合わせていると思ったが……。しかし、兄上もそやつも、親子そろって愚かなことだ。我が誘いに乗っていれば、魔界の王となれたものを……」
「貴様……。この有様は貴様のせいか!」
怒りに燃えた瞳で、ガダメがセトを睨みつける。
「あんさん……この子の叔父やったんやろ!? こないな事して、何とも思わへんのか!?」
クレイも責めるように続ける。
だが、セトは涼しい顔をしている。
「偉大な力を持ちながらも、それを使う事に臆病だった愚か者の末路だ。仕方あるまい」
「たわけが! 偉大な力を持っていたからこそ、その少年や父親、そして貴様の先祖たちは、その力を悪用されぬように封じてきたのであろうが! 愚か者は貴様だ!」
「黙れ! 状況を見て物を言うのだな!」
いつの間にか、彼らは無数のスクナに取り囲まれている。
「オレを侮辱したことを、あの世で後悔するがいい! カー・ストーンで真の力を得たスクナの力、身をもって教えてくれよう! やれっ!」
セトの号令の下、スクナ達が一斉にガダメ達に襲い掛かる。
だが――
「あの世で後悔するのは貴様の方だ!」
炎の目でセトを見据えたガダメが吠えた。
「行くぞ、クレイ!」
「はいな!」
ガダメとクレイは、スクナに向かって走った。
次の瞬間、セトは信じられない光景を目にすることになる。
「でぇやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
バキィィィィィィィッ!
ガダメの回し蹴りが飛び、硬い岩石で出来たはずのスクナの首が粉々に砕け散る。
「なんだと!?」
セトの顔に、初めて驚きの表情が現れた。
「つぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
続いて爪を握った拳を突き出す。
「なんだと!?」
セトの顔に、初めて驚きの表情が現れた。
「つぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
続いて爪を握った拳を突き出す。
ドゴッ!
爪は易々とスクナの胴体をぶち抜き、あたりに黒い石の破片が舞った。
「よっしゃ、ワイも行くで!」
クレイは両腕を伸ばすと、左右それぞれの腕でスクナを捕まえる。
ジタバタとスクナがもがくが、クレイはその二体を頭上で力いっぱい激突させた。
「よっしゃ、ワイも行くで!」
クレイは両腕を伸ばすと、左右それぞれの腕でスクナを捕まえる。
ジタバタとスクナがもがくが、クレイはその二体を頭上で力いっぱい激突させた。
ガキィィィィィィィィィィィィィィィン!
全く同じ強度を持った者同士は空中で激突し、お互いに粉々になる。
「次や!」
クレイは身体を蛇のように長く引き伸ばすと、三体のスクナをまとめて締め上げる。
「せーの!」
「次や!」
クレイは身体を蛇のように長く引き伸ばすと、三体のスクナをまとめて締め上げる。
「せーの!」
バキィィィィィィィィィィィィィィィィッ!
クレイが力を込めると、柔らかい粘土で出来たはずのその身体に締め上げられたスクナ達は、上半身と下半身がきれいに分断されてその場に転がった。
スクナ達は、ガダメとクレイの前にあっという間にその数を減らしていった。
次々とスクナ達が破壊されていく様を、セトは呆然と見つめている。
自身のオリジナルとは言え、カー・ストーンで強化されたスクナ達には絶対の自信があった。
たかが生身の戦士に負けるはずがない。
だが、現実にはそのありえない事が起き、スクナ達が易々と破壊されていくのだ。
「貴様たちは、一体……!」
信じられないといった表情で、セトがガダメ達を見つめる。
「貴様のような外道に名乗るのも腹立たしいが、教えてやる。我が名はガダメ・タンガ! 魔王スパイドルナイト様が直弟子なり!」
「同じく、クレイや!」
「そんな……まさか……」
自分が魔王の直弟子を相手にしていたと知り、セトは絶句する。
魔王さえも恐れるに足りないと高をくくっていたセトだが、その弟子にすら、ゴーレム達はかなわないというのだ。
すでに最初の余裕など無い。
「さあ、もう観念しろ!」
「村の人達を皆殺しにした罪は重いで!」
だが、彼らの言葉を拒否するようにセトは叫んだ。
「まだだ! まだオレは負けておらん!」
セトが背後を振り返る。
そこには、広場のシンボルといえるあの巨石があった。
「これこそ、大戦時に使用された最強のゴーレム、“オオナムチ”だ! こいつに勝てるか!?」
「何っ!?」
スクナ達は、ガダメとクレイの前にあっという間にその数を減らしていった。
次々とスクナ達が破壊されていく様を、セトは呆然と見つめている。
自身のオリジナルとは言え、カー・ストーンで強化されたスクナ達には絶対の自信があった。
たかが生身の戦士に負けるはずがない。
だが、現実にはそのありえない事が起き、スクナ達が易々と破壊されていくのだ。
「貴様たちは、一体……!」
信じられないといった表情で、セトがガダメ達を見つめる。
「貴様のような外道に名乗るのも腹立たしいが、教えてやる。我が名はガダメ・タンガ! 魔王スパイドルナイト様が直弟子なり!」
「同じく、クレイや!」
「そんな……まさか……」
自分が魔王の直弟子を相手にしていたと知り、セトは絶句する。
魔王さえも恐れるに足りないと高をくくっていたセトだが、その弟子にすら、ゴーレム達はかなわないというのだ。
すでに最初の余裕など無い。
「さあ、もう観念しろ!」
「村の人達を皆殺しにした罪は重いで!」
だが、彼らの言葉を拒否するようにセトは叫んだ。
「まだだ! まだオレは負けておらん!」
セトが背後を振り返る。
そこには、広場のシンボルといえるあの巨石があった。
「これこそ、大戦時に使用された最強のゴーレム、“オオナムチ”だ! こいつに勝てるか!?」
「何っ!?」
シュォォォォォォン!
セトの身体が白く光り輝いた。
そのままふわりと浮かび、巨石に吸い込まれていく。
そのままふわりと浮かび、巨石に吸い込まれていく。
ゴガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガッ!
辺りを凄まじい振動が襲い、そいつは姿を現した。
全高六シャグル(約二〇メートル)はある、巨大なゴーレム。
両肩は大きく盛り上がり、角を備えている。
指は鋭い爪になっており、頭部からはミミズのような二本の触覚が生えている。
腹には牙の並んだ口を備えていた。
オオナムチだ。
セトの声が響く。
<踏み潰してやる!>
全高六シャグル(約二〇メートル)はある、巨大なゴーレム。
両肩は大きく盛り上がり、角を備えている。
指は鋭い爪になっており、頭部からはミミズのような二本の触覚が生えている。
腹には牙の並んだ口を備えていた。
オオナムチだ。
セトの声が響く。
<踏み潰してやる!>
ズシィィィィィィィィィィィィィィィィィィン!
「うおっ!」
「どわぁっ!」
その巨大な足の一撃を、ガダメとクレイは慌ててよけた。
「ガダメはん、こりゃあちっとヤバいで! あんなんに踏み潰されたら一巻の終わりや! ……って、まぁ、ワイは潰されても大丈夫やけど」
「ふん、らしくないな。このような奴に敗れていては、スパイドルナイト様に笑われてしまうぞ!」
「せやな!」
二人は笑みを浮かべると、オオナムチに向かっていった。
余裕の表情を崩さない二人だったが、その戦いはほとんどアリとゾウの決闘である。
ガダメ達は、次々と繰り出される爪や足の一撃をよけるので精一杯だった。
その時だ。
それまで、放心状態でヤマトを抱きしめていたアーセンが顔を上げたのだ。
「坊ちゃま……。私は……私は!」
「どわぁっ!」
その巨大な足の一撃を、ガダメとクレイは慌ててよけた。
「ガダメはん、こりゃあちっとヤバいで! あんなんに踏み潰されたら一巻の終わりや! ……って、まぁ、ワイは潰されても大丈夫やけど」
「ふん、らしくないな。このような奴に敗れていては、スパイドルナイト様に笑われてしまうぞ!」
「せやな!」
二人は笑みを浮かべると、オオナムチに向かっていった。
余裕の表情を崩さない二人だったが、その戦いはほとんどアリとゾウの決闘である。
ガダメ達は、次々と繰り出される爪や足の一撃をよけるので精一杯だった。
その時だ。
それまで、放心状態でヤマトを抱きしめていたアーセンが顔を上げたのだ。
「坊ちゃま……。私は……私は!」
<死ねぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!>
ガダメとクレイに向かって、オオナムチの爪が繰り出される。
だが、その爪は彼らには当たらなかった。
ガダメとクレイに向かって、オオナムチの爪が繰り出される。
だが、その爪は彼らには当たらなかった。
シュバッ!
間にアーセンが割って入ったのだ。
爪とアーセンの間には、バリアのようなものが張られ、爪を防いでいる。
「ぐぅぅぅぅぅぅぅぅっ……」
「アーセン!」
「アーセンはん!」
<生意気なゴーレムが! よかろう、貴様もそいつらと一緒に砕いてやる! その後で、カー・ストーンはオレがもらう!>
しかし、その瞬間、アーセンの身体が光り輝きだしたのだ。
<なにっ!>
セトが驚きの声を上げたのと同時に、彼の手から、クマソが持っていたカー・ストーンがまるで自らの意思を持ったかのように飛び出す。
カー・ストーンの欠片は、そのままアーセンの胸に吸い込まれていった。
「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!」
光の中で、アーセンの身体に変化が起こっていた。
手足は長く伸び、右腕と左腕が、それぞれ遮光器土偶と埴輪の形に変わる。
頭部は仮面のようになり、頭頂部は赤く円錐状になっていた。
そこにいたのは、闇騎士となったアーセンだった。
<なんだとぉっ!?>
「これは……」
セトもガダメ達も、茫然とその光景を見守っている。
光が収まった時、アーセンはキッと前方のオオナムチを見据えた。
「これ以上、あなたの、好きには、させません……!」
アーセンの両手に炎が出現していた。
その炎はアーセンの頭上で交わり、さながら炎のアーチのようであった。
爪とアーセンの間には、バリアのようなものが張られ、爪を防いでいる。
「ぐぅぅぅぅぅぅぅぅっ……」
「アーセン!」
「アーセンはん!」
<生意気なゴーレムが! よかろう、貴様もそいつらと一緒に砕いてやる! その後で、カー・ストーンはオレがもらう!>
しかし、その瞬間、アーセンの身体が光り輝きだしたのだ。
<なにっ!>
セトが驚きの声を上げたのと同時に、彼の手から、クマソが持っていたカー・ストーンがまるで自らの意思を持ったかのように飛び出す。
カー・ストーンの欠片は、そのままアーセンの胸に吸い込まれていった。
「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!」
光の中で、アーセンの身体に変化が起こっていた。
手足は長く伸び、右腕と左腕が、それぞれ遮光器土偶と埴輪の形に変わる。
頭部は仮面のようになり、頭頂部は赤く円錐状になっていた。
そこにいたのは、闇騎士となったアーセンだった。
<なんだとぉっ!?>
「これは……」
セトもガダメ達も、茫然とその光景を見守っている。
光が収まった時、アーセンはキッと前方のオオナムチを見据えた。
「これ以上、あなたの、好きには、させません……!」
アーセンの両手に炎が出現していた。
その炎はアーセンの頭上で交わり、さながら炎のアーチのようであった。
ゼー・レイ・シュウ・ナ・ケー・シ・バッセ!
(閃光よ、その輝きで全てを薙ぎ払え)
(閃光よ、その輝きで全てを薙ぎ払え)
アーセンは炎をまとった両腕を頭上で合わせ、そのままオオナムチの方に向かって突き出す。
「極大閃光呪文・バーンゲスト!」
「極大閃光呪文・バーンゲスト!」
ドガァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァッ!
巨大な帯状の火炎が、アーセンの両掌から飛び出した。
「バ、バカなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
セトがこの世で最後に見た光景は、迫ってくる真っ赤な炎だった。
バーンゲストの威力は凄まじく、オオナムチは下半身を残して上半身がきれいに吹き飛んでいる。
焼け残った部分も、完全に焼け焦げて炭化してしまっていた。
セトはそのどす黒い野望と共に滅びたのだ。
「バ、バカなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
セトがこの世で最後に見た光景は、迫ってくる真っ赤な炎だった。
バーンゲストの威力は凄まじく、オオナムチは下半身を残して上半身がきれいに吹き飛んでいる。
焼け残った部分も、完全に焼け焦げて炭化してしまっていた。
セトはそのどす黒い野望と共に滅びたのだ。
☆
「坊ちゃま……」
すべてが終わり、アーセンはヤマトの墓標の前でうなだれていた。
あの後、ガダメ達は村人たちを手厚く葬り、かつて村だった焼け野原には、石の墓標が並んでいる。
「私の、せいですね……」
うなだれたまま、アーセンが呟く。
彼には、今回の惨劇が、自分が原因であると思えてならなかったのだ。
「私さえ、いなかったら……」
自分を責める言葉をアーセンが呟く。
「坊ちゃまや、村のみんなではなく、私が、死ねば良かったのに……」
「あの、アーセンはん……」
クレイが何ごとか慰めの言葉を言いかけた時だった。
「それは違う!」
いきなりガダメの怒声が響いた。驚いたようにアーセンが顔を上げる。
「よいか、アーセン! 自分ばかりが業にまみれているなど、そのような考えをオレは認めん! 人間など、多かれ少なかれ、業を背負って生きているのだ!」
「…………」
「だがな、ほとんどの者は、その苦しみから、逃げ出したくてもどうしても逃げられない宿命と向き合い、必死に生きているんだ! お前だけではないぞ!」
「…………」
アーセンは呆然とガダメを見ていた。
「生まれてきてしまったからには仕方がないだろう! 割り切って、その業と一生付き合うつもりで、精一杯生きていくしかないのだ! 村長殿とて、その力が正しい事のために使われる事を願い、お前に正しい心と優しさを与えたのではないか? それに、あの少年も、お前と一緒にいたからこそ幸せだったのではないか?」
「ガダメさん……」
ガダメの目は真剣だった。
その顔を見ながら、アーセンはコクリと頷いた。
すべてが終わり、アーセンはヤマトの墓標の前でうなだれていた。
あの後、ガダメ達は村人たちを手厚く葬り、かつて村だった焼け野原には、石の墓標が並んでいる。
「私の、せいですね……」
うなだれたまま、アーセンが呟く。
彼には、今回の惨劇が、自分が原因であると思えてならなかったのだ。
「私さえ、いなかったら……」
自分を責める言葉をアーセンが呟く。
「坊ちゃまや、村のみんなではなく、私が、死ねば良かったのに……」
「あの、アーセンはん……」
クレイが何ごとか慰めの言葉を言いかけた時だった。
「それは違う!」
いきなりガダメの怒声が響いた。驚いたようにアーセンが顔を上げる。
「よいか、アーセン! 自分ばかりが業にまみれているなど、そのような考えをオレは認めん! 人間など、多かれ少なかれ、業を背負って生きているのだ!」
「…………」
「だがな、ほとんどの者は、その苦しみから、逃げ出したくてもどうしても逃げられない宿命と向き合い、必死に生きているんだ! お前だけではないぞ!」
「…………」
アーセンは呆然とガダメを見ていた。
「生まれてきてしまったからには仕方がないだろう! 割り切って、その業と一生付き合うつもりで、精一杯生きていくしかないのだ! 村長殿とて、その力が正しい事のために使われる事を願い、お前に正しい心と優しさを与えたのではないか? それに、あの少年も、お前と一緒にいたからこそ幸せだったのではないか?」
「ガダメさん……」
ガダメの目は真剣だった。
その顔を見ながら、アーセンはコクリと頷いた。
☆
「やはり、ここにいたのか」
声をかけられて、アーセンは振り向いた。
そこにいたのはガダメだ。
アーセンは、ヤマトの墓標の前に立っていた。
かつてアカツチ村だった場所は、緑に覆われた草原となっていたが、墓標のある区画だけは、綺麗に整えられている。
「今日は彼らの……村人たちの命日だからな」
「ええ。三魔爪に、取り立てて頂いたとはいえ、アカツチ村の、みんなを、忘れることは、出来ません」
いつもの抑揚のない口調だが、そこにはヤマト達への想いが含まれているのを、ガダメは感じ取っていた。
「なるべく早く戻れよ。明日はスパイドルナイト様や他の魔王様たちと、天界騎士の方々の会合の日だ。我らも護衛として同行せねばならん」
「ええ、わかっています。すぐに、戻りますよ」
そう言って、アーセンは墓標に背を向ける。
(坊ちゃま。私は、これからも、彼らと共に、生きていきたいと、思います。それが、生き残った、私の、進むべき道だと、思うのです……)
歩きながら、アーセンは振り向かなかった。
世界に異変が起き、石川達が異世界から召喚される一年前の話だった。
声をかけられて、アーセンは振り向いた。
そこにいたのはガダメだ。
アーセンは、ヤマトの墓標の前に立っていた。
かつてアカツチ村だった場所は、緑に覆われた草原となっていたが、墓標のある区画だけは、綺麗に整えられている。
「今日は彼らの……村人たちの命日だからな」
「ええ。三魔爪に、取り立てて頂いたとはいえ、アカツチ村の、みんなを、忘れることは、出来ません」
いつもの抑揚のない口調だが、そこにはヤマト達への想いが含まれているのを、ガダメは感じ取っていた。
「なるべく早く戻れよ。明日はスパイドルナイト様や他の魔王様たちと、天界騎士の方々の会合の日だ。我らも護衛として同行せねばならん」
「ええ、わかっています。すぐに、戻りますよ」
そう言って、アーセンは墓標に背を向ける。
(坊ちゃま。私は、これからも、彼らと共に、生きていきたいと、思います。それが、生き残った、私の、進むべき道だと、思うのです……)
歩きながら、アーセンは振り向かなかった。
世界に異変が起き、石川達が異世界から召喚される一年前の話だった。
~おしまい~
という訳で、小説版『ファイクエ』初の外伝、『哀しみの土人形』をお送りしました。
気づいた方もいらっしゃるかもしれませんが、この外伝では、本編では意図的に避けていた描写があります。
登場人物の「明確な死亡描写」です。本編でも倒されたモンスターがゴールドに姿を変えるって事はやってますけれども。
それでも、ヤマトの死については直前まで悩みました。最終的に、もしヤマトが生き残っていたら、アーセンはヤマトとの約束を守って三魔爪には加わらなかっただろうと考えて、完成版の形になりましたが。
実はこの話、イメージソースはみんなのうたの『くまのぬいぐるみ』↓だったりします。
まぁ、あくまでイメージではありますが……。
アーセンの原型も当初は「埴輪と土偶を混ぜたような外見」だったのですが、第5話を仕上げている最中に彼の過去を思いつき、そこからくまのぬいぐるみの要素を足して今回の話が出来上がりました。
さて、外伝は今のところあと二つほどプロット段階のがあります。
一つはガダメの過去話で、こちらもシリアスなやつ。
もう一つは上田とサクラ、テキストの冒険(?)もので、こちらは本編以上のギャグにする予定です。
とはいえ、本編も進めなければいけませんし、次は第6話を書く予定ではありますが……。(^ ^;)
といったところで、今日はこの辺で。
どうも。ではでは。
スポンサーサイト
2018.02.27
ファイクエ外伝『哀しみの土人形』-前編
すわぁて、それでは今回も、『ファイクエ』の新しいお話が始まってしまうのだった!
……って、この書き出しも久々だなぁ。昔書いてた『ヒカリアン』の小説以来か……?
「新しい話が始まるの? あ、じゃあ用意しないと……」
……あー、テッちゃん、ごめん。今日、君たち、来なくていいよ。
「え、なんで!?」
実は今回……外伝なのよ。しかも、舞台は何百年も前の世界。
「うそ!?」
「聞いてないんだけど!」
あら、上ちゃんに岡ちゃんもいたの?
まぁー、そういう訳だからさ。
今回はのんびりしててよ。
「んー、まぁ……」
「そういう事なら……」
「ちなみに、今回の主役って誰?」
……アーセン。
「「「マジで!?」」」
「きゃははははは……」
小さな男の子が、元気よく外を駆け回っている。
まだ五、六歳くらいの、可愛らしい男の子だ。
ただし、その耳は長く尖っている。
彼の頭上に広がる空も、青空ではなく、紫がかっていた。
それもそのはず、実はここは魔界なのだ。
少年の名はヤマト。
魔界でも辺境に位置する、アカツチ村の長の息子であった。
ちなみに魔族には元から魔族として生まれてくる者と、動物やモンスター、器物が長い年月を経て魔族へと生まれ変わる者がおり、ヤマトは前者であった。
生まれつきの魔族は、外見は人族(じんぞく)と大して変わらない者がほとんどだ。身体能力もさほど差は無く、むしろ人族に比べれば若干非力なくらいである。
大きな違いとしては、血の色が青く(そのため、人族より若干色白な者が多い)、耳が尖っていて、“魔族”の名の通り、魔力に優れているといった点があった。
人族に比べて寿命も長く、ヤマトも年齢的には六〇歳くらいになる。
このアカツチ村は戸数二〇〇あまりの小さな村だったが、他の村とは大きな違いがあった。
それは土人形――ゴーレムの産地であったのだ。
ゴーレムは魔力によって動く人形で、いうなればロボットのようなものである。
この村ではそのゴーレムが村人たちの労働力として生産されていた。
ゴーレムと言っても、アカツチ村のそれは神話などから連想される岩石や鋼鉄で出来た巨人ではなく、人間とほぼ同じサイズの土人形だったが。
ゴーレムは一切の意思も感情も持たず、主人の命令に忠実に従う。
はずなのだが……。
「アーセン、こっちこっち!」
ヤマトが笑いながら、後ろを振り向く。
「坊ちゃま、そんなに、走られては、転んでしまいますよ」
埴輪と土偶、そして子熊を混ぜ合わせたような姿の土人形が、ヤマトの方に向かって言った。
案の定、
「うわっ!」
ヤマトはつまづいて転んでしまう。
「いった~い……」
擦りむいた膝がしらには、青い血がにじんでいる。
「ほらほら、言わんこっちゃない」
アーセンはヤマトに近づくと、傷口に向かってヒールの呪文を唱えた。
あっという間に擦り傷は消え、痕すら残っていなかった。
「ありがと、アーセン!」
ヤマトが満面の笑みを浮かべてアーセンに抱き着く。
アーセンは、ヤマトにとって一番の友達だった。
ヤマトが十歳(人族で言えば一歳)の誕生日を迎えた時、父であるクマソがお祝いに与えてくれたのだ。
アーセンには他のゴーレムとは、決定的な違いがあった。
それは、明確な意思と感情を持っていた、という事だ。
土で出来ているため表情を変えることが出来ないのが密かな悩みであったが、ヤマトはそんな事はまったく気にしていなかった。
「ねえ、アーセン」
座り込んだアーセンの膝を枕にして、寝転がったヤマトがつぶやくように言った。
「はい、なんでしょう?」
「これからもずっと、僕と一緒にいてくれる?」
「もちろんですとも。私は、坊ちゃまと、いつまでも、一緒に、おります」
普段と変わらない顔ながら、その声にはヤマトに対する優しさと愛情が溢れていた。
「うん! 約束だよ!」
アーセンの答えに、ヤマトは満足したようににっこりと笑って言った。
石川達がこの世界に召喚される、おおよそ五〇〇年ほど前の事である。
小さな男の子が、元気よく外を駆け回っている。
まだ五、六歳くらいの、可愛らしい男の子だ。
ただし、その耳は長く尖っている。
彼の頭上に広がる空も、青空ではなく、紫がかっていた。
それもそのはず、実はここは魔界なのだ。
少年の名はヤマト。
魔界でも辺境に位置する、アカツチ村の長の息子であった。
ちなみに魔族には元から魔族として生まれてくる者と、動物やモンスター、器物が長い年月を経て魔族へと生まれ変わる者がおり、ヤマトは前者であった。
生まれつきの魔族は、外見は人族(じんぞく)と大して変わらない者がほとんどだ。身体能力もさほど差は無く、むしろ人族に比べれば若干非力なくらいである。
大きな違いとしては、血の色が青く(そのため、人族より若干色白な者が多い)、耳が尖っていて、“魔族”の名の通り、魔力に優れているといった点があった。
人族に比べて寿命も長く、ヤマトも年齢的には六〇歳くらいになる。
このアカツチ村は戸数二〇〇あまりの小さな村だったが、他の村とは大きな違いがあった。
それは土人形――ゴーレムの産地であったのだ。
ゴーレムは魔力によって動く人形で、いうなればロボットのようなものである。
この村ではそのゴーレムが村人たちの労働力として生産されていた。
ゴーレムと言っても、アカツチ村のそれは神話などから連想される岩石や鋼鉄で出来た巨人ではなく、人間とほぼ同じサイズの土人形だったが。
ゴーレムは一切の意思も感情も持たず、主人の命令に忠実に従う。
はずなのだが……。
「アーセン、こっちこっち!」
ヤマトが笑いながら、後ろを振り向く。
「坊ちゃま、そんなに、走られては、転んでしまいますよ」
埴輪と土偶、そして子熊を混ぜ合わせたような姿の土人形が、ヤマトの方に向かって言った。
案の定、
「うわっ!」
ヤマトはつまづいて転んでしまう。
「いった~い……」
擦りむいた膝がしらには、青い血がにじんでいる。
「ほらほら、言わんこっちゃない」
アーセンはヤマトに近づくと、傷口に向かってヒールの呪文を唱えた。
あっという間に擦り傷は消え、痕すら残っていなかった。
「ありがと、アーセン!」
ヤマトが満面の笑みを浮かべてアーセンに抱き着く。
アーセンは、ヤマトにとって一番の友達だった。
ヤマトが十歳(人族で言えば一歳)の誕生日を迎えた時、父であるクマソがお祝いに与えてくれたのだ。
アーセンには他のゴーレムとは、決定的な違いがあった。
それは、明確な意思と感情を持っていた、という事だ。
土で出来ているため表情を変えることが出来ないのが密かな悩みであったが、ヤマトはそんな事はまったく気にしていなかった。
「ねえ、アーセン」
座り込んだアーセンの膝を枕にして、寝転がったヤマトがつぶやくように言った。
「はい、なんでしょう?」
「これからもずっと、僕と一緒にいてくれる?」
「もちろんですとも。私は、坊ちゃまと、いつまでも、一緒に、おります」
普段と変わらない顔ながら、その声にはヤマトに対する優しさと愛情が溢れていた。
「うん! 約束だよ!」
アーセンの答えに、ヤマトは満足したようににっこりと笑って言った。
石川達がこの世界に召喚される、おおよそ五〇〇年ほど前の事である。
☆
それから数十年が過ぎ、ヤマトは一二〇歳(人族で言えば十二歳)になっていた。
最近は父から、次期村長としての心構えを教わる事になり、アーセンと遊ぶ時間も少なくなっていた。
ヤマトの父親であるクマソは五百歳を超える精悍な顔をした魔族で、仕事には厳しいが、私生活では心の温かい男だった。
村人からの信頼も厚く、何かトラブルがあると、すぐに彼の所に相談が持ち込まれたことからもそれは分かる。
そのクマソは、一人息子であるヤマトに大きな期待を抱いていたのだ。
ヤマトの方でもそんな父親を尊敬していて、父の教えを熱心に受けていた。
それでも、ヤマトはアーセンとの時間も大切にしていた。
その日は、ひさしぶりにアーセンとヤマトはゆっくり過ごしていた。
かつてはアーセンよりも小さいヤマトだったが、今ではアーセンよりも頭一つ分くらい大きくなっていた。
幼い頃はよくアーセンに肩車をねだっていたが、今はヤマトがアーセンを肩車してしまえるほどである。
村はずれの小高い丘に二人はいた。
ここは二人のお気に入りの場所だった。
村全体を見下ろすことが出来、中央の広場にある、シンボルともいえる巨石もよく見える。
谷に囲まれた円い集落に、掘立小屋のような家々が軒を連ねているのが見える。
立っている大木を背に、ヤマトがのんびりと腰を下ろす。
「アーセンとこうやってゆっくりするのも久しぶりだね」
「そうですね、坊ちゃま」
アーセンが頷いた。
土人形であるアーセンは、かつてと全く変わらない。
「昔はアーセンの方が僕より大きかったのにね。……そうだ、久しぶりに、膝枕してもらってもいい?」
「ええ、構いませんよ」
アーセンが足を伸ばすと、そこにヤマトが頭を置く。
土で出来ているにもかかわらず、そこには確かに温かさがあった。
「ふふ、いくつになっても、甘えん坊ですねぇ、坊ちゃまは」
そう言いながらも、アーセンは嬉しそうだった。
アーセンにとっても、ヤマトは一番大事な存在であった。
ヤマトは気持ちよさそうに目を閉じていたが、ふいに口を開く。
「ねえ、アーセン。僕が昔言った事、覚えてる?」
「ええ。『これからもずっと、一緒にいる』……ですよね」
「うん。覚えててくれてたんだね」
「もちろんですよ。私は、これから先も、坊ちゃまと、一緒に、おります……」
「うん……」
嬉しそうにうなずくヤマトだったが、何故かそこにはどこか、寂しげな感情が見え隠れしていた。
最近は父から、次期村長としての心構えを教わる事になり、アーセンと遊ぶ時間も少なくなっていた。
ヤマトの父親であるクマソは五百歳を超える精悍な顔をした魔族で、仕事には厳しいが、私生活では心の温かい男だった。
村人からの信頼も厚く、何かトラブルがあると、すぐに彼の所に相談が持ち込まれたことからもそれは分かる。
そのクマソは、一人息子であるヤマトに大きな期待を抱いていたのだ。
ヤマトの方でもそんな父親を尊敬していて、父の教えを熱心に受けていた。
それでも、ヤマトはアーセンとの時間も大切にしていた。
その日は、ひさしぶりにアーセンとヤマトはゆっくり過ごしていた。
かつてはアーセンよりも小さいヤマトだったが、今ではアーセンよりも頭一つ分くらい大きくなっていた。
幼い頃はよくアーセンに肩車をねだっていたが、今はヤマトがアーセンを肩車してしまえるほどである。
村はずれの小高い丘に二人はいた。
ここは二人のお気に入りの場所だった。
村全体を見下ろすことが出来、中央の広場にある、シンボルともいえる巨石もよく見える。
谷に囲まれた円い集落に、掘立小屋のような家々が軒を連ねているのが見える。
立っている大木を背に、ヤマトがのんびりと腰を下ろす。
「アーセンとこうやってゆっくりするのも久しぶりだね」
「そうですね、坊ちゃま」
アーセンが頷いた。
土人形であるアーセンは、かつてと全く変わらない。
「昔はアーセンの方が僕より大きかったのにね。……そうだ、久しぶりに、膝枕してもらってもいい?」
「ええ、構いませんよ」
アーセンが足を伸ばすと、そこにヤマトが頭を置く。
土で出来ているにもかかわらず、そこには確かに温かさがあった。
「ふふ、いくつになっても、甘えん坊ですねぇ、坊ちゃまは」
そう言いながらも、アーセンは嬉しそうだった。
アーセンにとっても、ヤマトは一番大事な存在であった。
ヤマトは気持ちよさそうに目を閉じていたが、ふいに口を開く。
「ねえ、アーセン。僕が昔言った事、覚えてる?」
「ええ。『これからもずっと、一緒にいる』……ですよね」
「うん。覚えててくれてたんだね」
「もちろんですよ。私は、これから先も、坊ちゃまと、一緒に、おります……」
「うん……」
嬉しそうにうなずくヤマトだったが、何故かそこにはどこか、寂しげな感情が見え隠れしていた。
山道を二人連れが歩いている。
一人は屈強な肉体を持ち、グレーを基調とした鎧に身を包んでいる。
顔は鼻も頭髪も無いが、左右から立派な角が伸びている隻眼の戦士だ。
もう一人は、緑色の粘土から手足が生えたような外見だった。
頭部は無く、胴体にあたる部分に直接目がついている。
「ぼちぼち、今日の宿を探した方がええんとちゃいますか、ガダメはん?」
「そうだな」
そう、その二人連れは、若き日のガダメとクレイであった。
この頃、二人はスパイドルナイトの下で闇騎士としての修業を積む日々を過ごしており、現在も修行の一環として魔界各地を巡っている旅の最中だったのだ。
「そう言えば、この辺りにゴーレムを作ってる隠れ里があるって噂を聞いたんやけど、ホンマかなぁ?」
「さあな。もっとも、かつての大戦で用いられた土人形使いの部族が、今どこにいるのかを知る者はほとんどいない。もしかしたら、その可能性はあるかもしれんな……」
そんな会話を交わしている時だった。
「ん?」
二人が振り向くと、黒いローブをまとった人影がこちらに歩いてくるところだった。
深々とフードをかぶっているため、顔は見えない。
人影は二人に向かってペコリと頭を下げると、そのまま通り過ぎて行った。
だが、ガダメ達は人影に対して妙な違和感……いや、もっと言えば“悪意”を感じていた。
「ガダメはん、今の……」
「ああ。何やら、ただならぬ妖気を感じたな……」
二人は頷きあうと、こっそりとその人影の後を追った。
一人は屈強な肉体を持ち、グレーを基調とした鎧に身を包んでいる。
顔は鼻も頭髪も無いが、左右から立派な角が伸びている隻眼の戦士だ。
もう一人は、緑色の粘土から手足が生えたような外見だった。
頭部は無く、胴体にあたる部分に直接目がついている。
「ぼちぼち、今日の宿を探した方がええんとちゃいますか、ガダメはん?」
「そうだな」
そう、その二人連れは、若き日のガダメとクレイであった。
この頃、二人はスパイドルナイトの下で闇騎士としての修業を積む日々を過ごしており、現在も修行の一環として魔界各地を巡っている旅の最中だったのだ。
「そう言えば、この辺りにゴーレムを作ってる隠れ里があるって噂を聞いたんやけど、ホンマかなぁ?」
「さあな。もっとも、かつての大戦で用いられた土人形使いの部族が、今どこにいるのかを知る者はほとんどいない。もしかしたら、その可能性はあるかもしれんな……」
そんな会話を交わしている時だった。
「ん?」
二人が振り向くと、黒いローブをまとった人影がこちらに歩いてくるところだった。
深々とフードをかぶっているため、顔は見えない。
人影は二人に向かってペコリと頭を下げると、そのまま通り過ぎて行った。
だが、ガダメ達は人影に対して妙な違和感……いや、もっと言えば“悪意”を感じていた。
「ガダメはん、今の……」
「ああ。何やら、ただならぬ妖気を感じたな……」
二人は頷きあうと、こっそりとその人影の後を追った。
☆
その日、アーセンは長の使いで村から出ていた。
外部とあまり接触を持たない村とはいえ、外界からでなければ手に入らない物資などもある。
アーセンはそれを入手してくるように頼まれたのだ。
彼が歩いている山道は、さほど幅があるものではなく、一方は切り立った崖、もう一方は高い絶壁が連なっている。
と、向こうから歩いてくる人間がいる。
アーセンは知らなかったが、先ほどガダメ達とすれ違った人物だ。
(こんな所に、旅人とは、珍しい……)
やや怪訝に思いながらも、アーセンはそのまま歩いていこうとした。
その時だ。
「おい」
突然、その人物から声をかけられたのだ。
「はい?」
アーセンが振り向く。
「ほう、口をきくゴーレムか……。数十年の間であの村の技術も進歩したと見える」
フードの下から聞こえた声で、相手が男だという事はわかった。
しかし、アーセンはその声に何やら不穏なものを感じていた。
「アカツチ村は、こっちの方向でいいな?」
「は、はい……」
「今の村長はクマソのまま……変わりは無いか?」
なぜ彼がこのようなことを訊いてくるのかアーセンにはわからなかったが、彼の頭の中では盛んに警鐘が鳴っていた。
彼は危険だ、と。
「なぜ、そんな事を、訪ねるのです?」
アーセンが聞き返したその時であった。
外部とあまり接触を持たない村とはいえ、外界からでなければ手に入らない物資などもある。
アーセンはそれを入手してくるように頼まれたのだ。
彼が歩いている山道は、さほど幅があるものではなく、一方は切り立った崖、もう一方は高い絶壁が連なっている。
と、向こうから歩いてくる人間がいる。
アーセンは知らなかったが、先ほどガダメ達とすれ違った人物だ。
(こんな所に、旅人とは、珍しい……)
やや怪訝に思いながらも、アーセンはそのまま歩いていこうとした。
その時だ。
「おい」
突然、その人物から声をかけられたのだ。
「はい?」
アーセンが振り向く。
「ほう、口をきくゴーレムか……。数十年の間であの村の技術も進歩したと見える」
フードの下から聞こえた声で、相手が男だという事はわかった。
しかし、アーセンはその声に何やら不穏なものを感じていた。
「アカツチ村は、こっちの方向でいいな?」
「は、はい……」
「今の村長はクマソのまま……変わりは無いか?」
なぜ彼がこのようなことを訊いてくるのかアーセンにはわからなかったが、彼の頭の中では盛んに警鐘が鳴っていた。
彼は危険だ、と。
「なぜ、そんな事を、訪ねるのです?」
アーセンが聞き返したその時であった。
ガンッ!
「うわっ!」
男がいきなり、アーセンを殴りつけたのだ。
バランスを崩したアーセンは、そのまま真っ逆さまに崖下に落ちていく。
男がいきなり、アーセンを殴りつけたのだ。
バランスを崩したアーセンは、そのまま真っ逆さまに崖下に落ちていく。
ガラガラガラァァァァァァァァァァァァァッ!
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
崖下はうっそうと茂った森になっている。
「…………」
男はアーセンが崖下に消えたのを見届けると、そのまま歩き出した。
崖下はうっそうと茂った森になっている。
「…………」
男はアーセンが崖下に消えたのを見届けると、そのまま歩き出した。
「はあ……。アーセン、早く帰ってこないかなぁ……」
自宅前の岩に座って足をぶらぶらさせながら、ヤマトがボケッと空を見上げる。
地上とは違う紫色の空だが、魔族にとっては綺麗な空だった。
彼ら魔族には、地上世界の陽の光は眩しすぎるのだ。
その日はヤマトは一人で過ごしていた。
村にはもちろん、ヤマトと同年代の友達もいるが、その日はたまたま皆用事やら何やらで都合がつかなかったのだ。
そこへアーセンも父親から遣いを命じられた、という訳である。
「君、クマソさんはご在宅かな?」
「えっ?」
ヤマトが声のした方を向くと、そこに立っていたのは例のローブ男だった。
「セトが訪ねてきたと伝えて欲しいのだが……」
穏やかな口調で男――セトがヤマトに向かって言った。
フードをとると、そこから現れたのは貧相な顔だった。
が、目だけは異様な光を放っている。
見た者に威圧感を与える何かが、そこにはあった。
「あ、はい。伝えます」
何となく男に不気味な雰囲気を感じながらも、ヤマトは客人の訪問を父に伝えるため、家の中に入っていった。
「フフフ……」
家の中に消えていくヤマトを見つめるセトの口元に、うっすらと笑みが浮かんでいた。
自宅前の岩に座って足をぶらぶらさせながら、ヤマトがボケッと空を見上げる。
地上とは違う紫色の空だが、魔族にとっては綺麗な空だった。
彼ら魔族には、地上世界の陽の光は眩しすぎるのだ。
その日はヤマトは一人で過ごしていた。
村にはもちろん、ヤマトと同年代の友達もいるが、その日はたまたま皆用事やら何やらで都合がつかなかったのだ。
そこへアーセンも父親から遣いを命じられた、という訳である。
「君、クマソさんはご在宅かな?」
「えっ?」
ヤマトが声のした方を向くと、そこに立っていたのは例のローブ男だった。
「セトが訪ねてきたと伝えて欲しいのだが……」
穏やかな口調で男――セトがヤマトに向かって言った。
フードをとると、そこから現れたのは貧相な顔だった。
が、目だけは異様な光を放っている。
見た者に威圧感を与える何かが、そこにはあった。
「あ、はい。伝えます」
何となく男に不気味な雰囲気を感じながらも、ヤマトは客人の訪問を父に伝えるため、家の中に入っていった。
「フフフ……」
家の中に消えていくヤマトを見つめるセトの口元に、うっすらと笑みが浮かんでいた。
「おい、大丈夫か? おい」
呼びかける声に、アーセンの意識が引き戻される。
「ん……」
「よかったよかった、気が付いたみたいやな」
アーセンの意識が完全に覚醒する。
彼の目に映ったのは、グレーと緑の二人連れ。
ガダメとクレイである。
「警戒しなくていい。我々は旅の者だ。たまたまこの辺りを通りかかった時、悲鳴が聞こえたんでな。崖下を見てみたら、貴殿が倒れていた、という訳だ。おっと、名乗るのが遅れたな。オレはガダメ。ガダメ・タンガだ」
「ワイはクレイや」
二人の敵意の無い様子を見て、アーセンは一瞬安堵する。
だが、すぐに険しい様子で言った。
「私の、名前は、アーセンと、言います。旅の、お方、お願いです。私を、すぐに、村まで、連れて行って、頂けませんか!?」
アーセンの様子に、ガダメとクレイは一瞬呆気にとられるが、その真剣な様子に黙って頷いた。
呼びかける声に、アーセンの意識が引き戻される。
「ん……」
「よかったよかった、気が付いたみたいやな」
アーセンの意識が完全に覚醒する。
彼の目に映ったのは、グレーと緑の二人連れ。
ガダメとクレイである。
「警戒しなくていい。我々は旅の者だ。たまたまこの辺りを通りかかった時、悲鳴が聞こえたんでな。崖下を見てみたら、貴殿が倒れていた、という訳だ。おっと、名乗るのが遅れたな。オレはガダメ。ガダメ・タンガだ」
「ワイはクレイや」
二人の敵意の無い様子を見て、アーセンは一瞬安堵する。
だが、すぐに険しい様子で言った。
「私の、名前は、アーセンと、言います。旅の、お方、お願いです。私を、すぐに、村まで、連れて行って、頂けませんか!?」
アーセンの様子に、ガダメとクレイは一瞬呆気にとられるが、その真剣な様子に黙って頷いた。
(父さん……どうしたんだろう?)
ヤマトが廊下の壁にもたれかかりながら、先ほどの父の様子を思い出していた。
セトが来た事を伝えたとたん、父の顔が険しいものに変わったのだ。
そして、セトを部屋に通すと、ヤマトには外に出ているように言ったのだった。
気になったヤマトは、ドアの隙間から部屋の様子をうかがう。
そこではクマソとセトが話していたが、どうみても穏やかな話し合い、という雰囲気ではなかった。
「わからないのですか!? ゴーレムの強大な力が! これをこのまま眠らせておくなど、もったいないではありませんか!」
「セト、何十年経っても、やはりお前の考えは変わらぬか! この愚か者め!」
「愚かなのは貴方の方です! ゴーレムの真の力を使えば、マージュやレッサルゴルバ、サタンゼウスと言った魔王達ですら、恐れるに足りんのですぞ! そうなれば、大魔王とて我々を粗略には扱わないはず……。場合によっては魔界全土が我々の物になるかも知れないのです!」
「だめだ! バカな考えは捨てろ! 魔界をまた戦争の時代に戻すつもりなのか!?」
「そうではありません! 我々がこの魔界を統治するのです!」
今でこそ平和な世が続いている魔界だが、かつて――それこそ数千年前――は、群雄割拠の戦国時代であった。
それを一つにまとめたのが、現在の大魔王である。
そして、大魔王は魔界各地の知事的な存在として魔王を置いたのだ。
先ほどセトの口から出てきたマージュなどは、その中でもかなりの有力者で、実力も抜きんでている大魔王の側近だ。
セトはそれらに対して反乱を起こす気である、というのだ。
「今一度、お考え下さい、兄上!」
(えっ……!?)
会話を聞いていたヤマトの目が、驚愕のために見開かれる。
セトは確かに自分の父であるクマソを『兄上』と呼んだのだ。
だが、ヤマトは自分に叔父がいるなど、一度も聞いたことは無かった。
「ならん! ゴーレムの力は、平和な世では表に出してはいかん力なのだ!」
「そうですか……」
先ほどまでとは対照的な、冷ややかな声がセトから響く。
どこか脅しの入った声。
聞いているヤマトの背筋にも冷たいものが走ったほどだ。
「では、仕方ありませんな……」
その言葉を合図にしたかのように、床の土が盛り上がる。
ヤマトが廊下の壁にもたれかかりながら、先ほどの父の様子を思い出していた。
セトが来た事を伝えたとたん、父の顔が険しいものに変わったのだ。
そして、セトを部屋に通すと、ヤマトには外に出ているように言ったのだった。
気になったヤマトは、ドアの隙間から部屋の様子をうかがう。
そこではクマソとセトが話していたが、どうみても穏やかな話し合い、という雰囲気ではなかった。
「わからないのですか!? ゴーレムの強大な力が! これをこのまま眠らせておくなど、もったいないではありませんか!」
「セト、何十年経っても、やはりお前の考えは変わらぬか! この愚か者め!」
「愚かなのは貴方の方です! ゴーレムの真の力を使えば、マージュやレッサルゴルバ、サタンゼウスと言った魔王達ですら、恐れるに足りんのですぞ! そうなれば、大魔王とて我々を粗略には扱わないはず……。場合によっては魔界全土が我々の物になるかも知れないのです!」
「だめだ! バカな考えは捨てろ! 魔界をまた戦争の時代に戻すつもりなのか!?」
「そうではありません! 我々がこの魔界を統治するのです!」
今でこそ平和な世が続いている魔界だが、かつて――それこそ数千年前――は、群雄割拠の戦国時代であった。
それを一つにまとめたのが、現在の大魔王である。
そして、大魔王は魔界各地の知事的な存在として魔王を置いたのだ。
先ほどセトの口から出てきたマージュなどは、その中でもかなりの有力者で、実力も抜きんでている大魔王の側近だ。
セトはそれらに対して反乱を起こす気である、というのだ。
「今一度、お考え下さい、兄上!」
(えっ……!?)
会話を聞いていたヤマトの目が、驚愕のために見開かれる。
セトは確かに自分の父であるクマソを『兄上』と呼んだのだ。
だが、ヤマトは自分に叔父がいるなど、一度も聞いたことは無かった。
「ならん! ゴーレムの力は、平和な世では表に出してはいかん力なのだ!」
「そうですか……」
先ほどまでとは対照的な、冷ややかな声がセトから響く。
どこか脅しの入った声。
聞いているヤマトの背筋にも冷たいものが走ったほどだ。
「では、仕方ありませんな……」
その言葉を合図にしたかのように、床の土が盛り上がる。
ドガァァァァァァァァァン!
同時に、地面から真っ黒な岩石で出来たゴーレムが出現していた。数は二体。
背丈もアカツチ村のゴーレムとは違い、一シャグル(約三・五メートル)はある。
表面は古代の甲冑を着込んだような造形になっていて、手足は太く、手にはちゃんと五本指があった。
そして、まるで鬼か何かのような凄まじい形相が特徴的だ。
「紹介しましょう、兄上。私のゴーレム、スクナです」
「お前、まさか……」
背丈もアカツチ村のゴーレムとは違い、一シャグル(約三・五メートル)はある。
表面は古代の甲冑を着込んだような造形になっていて、手足は太く、手にはちゃんと五本指があった。
そして、まるで鬼か何かのような凄まじい形相が特徴的だ。
「紹介しましょう、兄上。私のゴーレム、スクナです」
「お前、まさか……」
ドギュッ!
だが、クマソはそこまでしか言う事が出来なかった。
クマソの胸から石の腕が生えていた。
もう一体、背後に出現したスクナが、クマソを背中から貫いたのだ。
「がはっ……!」
スクナの腕が抜き取られ、口から激しく血を吐いたクマソが仰向けに地面に倒れる。
「セ、セト……」
息も絶え絶えになりながらも、クマソはセトを見上げた。
「兄上、私にゴーレムの秘密を隠していたつもりなのでしょうが、私は突き止めたのですよ。ゴーレムの真の力を引き出す方法……カー・ストーンの存在を」
「やめろ、やめるのだ、セト……」
だが、そこまでだった。
周囲に血の海を作り、クマソは絶命した。
そんなクマソをセトは笑みすら浮かべて見つめていたが、おもむろにその胸に手を伸ばす。
そして、クマソが首からかけていた首飾りを引きちぎった。
そこには、透き通った青くて丸い宝石が光っている。
「手に入れたぞ、カー・ストーン……。おさらばです、兄上。貴方の血で、私の魔界掌握を祝って差し上げましょう」
セトが邪悪な笑みを浮かべる。
そこには実の兄を手にかけたことに対する罪悪感など微塵も無い。
ヤマトは真っ青になってその光景を見ていた。
両手は口元に力いっぱい当てている。
そうでなければ、すぐにでも悲鳴を上げてしまいそうだったからだ。
(父さんが……父さんが……)
突然の父親の死に、ヤマトは目に涙を浮かべて立ち尽くしていた。
頭の中では「早く逃げなければ」との声が盛んに響くが、動くことが出来ないでいた。
そこへ、
「見たな、小僧……」
「あ……」
いつの間にか、眼前にセトが立っていた。
「あ……あ……」
ヤマトは恐怖のあまり、ヘナヘナとその場に座り込んでしまう。
「フフフ……」
セトはそんなヤマトを、微笑みすら浮かべて見ていた。
クマソの胸から石の腕が生えていた。
もう一体、背後に出現したスクナが、クマソを背中から貫いたのだ。
「がはっ……!」
スクナの腕が抜き取られ、口から激しく血を吐いたクマソが仰向けに地面に倒れる。
「セ、セト……」
息も絶え絶えになりながらも、クマソはセトを見上げた。
「兄上、私にゴーレムの秘密を隠していたつもりなのでしょうが、私は突き止めたのですよ。ゴーレムの真の力を引き出す方法……カー・ストーンの存在を」
「やめろ、やめるのだ、セト……」
だが、そこまでだった。
周囲に血の海を作り、クマソは絶命した。
そんなクマソをセトは笑みすら浮かべて見つめていたが、おもむろにその胸に手を伸ばす。
そして、クマソが首からかけていた首飾りを引きちぎった。
そこには、透き通った青くて丸い宝石が光っている。
「手に入れたぞ、カー・ストーン……。おさらばです、兄上。貴方の血で、私の魔界掌握を祝って差し上げましょう」
セトが邪悪な笑みを浮かべる。
そこには実の兄を手にかけたことに対する罪悪感など微塵も無い。
ヤマトは真っ青になってその光景を見ていた。
両手は口元に力いっぱい当てている。
そうでなければ、すぐにでも悲鳴を上げてしまいそうだったからだ。
(父さんが……父さんが……)
突然の父親の死に、ヤマトは目に涙を浮かべて立ち尽くしていた。
頭の中では「早く逃げなければ」との声が盛んに響くが、動くことが出来ないでいた。
そこへ、
「見たな、小僧……」
「あ……」
いつの間にか、眼前にセトが立っていた。
「あ……あ……」
ヤマトは恐怖のあまり、ヘナヘナとその場に座り込んでしまう。
「フフフ……」
セトはそんなヤマトを、微笑みすら浮かべて見ていた。
~つづく~
2018.02.26
今日の買い物とか色々~。
サイトを更新しました。
さて、昨日は遅番の今日が休みだったので、昨日の仕事が終わった後、また始発で福岡に帰ってきました。
ちょっと遅めのお昼。
サイゼリヤで500円のランチにしました。サラダとスープバーつきです。
粉チーズやタバスコなんかももちろん使います(笑)。
スープには黒コショウと唐辛子を投入。
サラダに粉チーズは初めてやりましたが、シーザーサラダっぽくなってなかなか乙です。
メインディッシュ。
スパゲティのアラビアータです。熱々でした(笑)。
こちらにも粉チーズ、タバスコ、唐辛子をたっぷりかけます。
ご馳走様でした。
この後は、毎度おなじみの天神・博多コースです。
それと、今朝帰ってきたらアーツのキュアホイップが届いていました。
なんとこのボリュームで自立可能です。
ただ、左のうさ耳がやたらと外れやすいので、付け根のボールジョイントに瞬着を塗ろうかと考えています。
レビューはとりあえず『S☆S』組やスカーレットが終わってから……。
まんだらけでは謎ジャンクを購入。
店員さんの話から考えると何かの武器らしいですが。デザインラインからしてモンハンのですかね?
キノコの傘っぽいパーツが改造で作ろうと思ってる怪人にぴったりだったので購入しました。600円というお手頃価格でしたし。
それと、『ファイブマン』のサントラ第1集も帯なし・ディスク状態Bで600円だったので購入。
実は今、この記事書きながら聞いています。
あとは開封ほぼ新品のオクトパスライトフルボトル、ヨドバシでローズコプターフルボトルを購入。
どんどんフルボトルが溜まっていきます(苦笑)。
ヨドバシには今月分のTFLGも入荷していたので、G2メガトロンを購入。
まさか付属マンガでは千葉トロン(ビーストメガトロン)の新しい姿にされるとは完全に予想外でした。
確かに、ノーブルの設定に無理はなくなりますが。
ウチではもちろん、G1メガトロン様の別フォームにする予定です。
かつての自分であるLGガルバトロンと。
同じシリーズ(TR/LG)でありながら、短期間でここまで進歩するっていうのはすごいと思います。
コミック劇中ではメガトロン様もヘッドオンしていました。
もっとも、カラーはG2初期版(日本で言うBW2メガストーム)の緑に紫迷彩カラーでしたが。
帰りに木の葉モールのホビーゾーンに寄ったところ、『掌動』のグリラスワームとドラスが残っていたので買ってきました。
ワームはフィロキセラが欲しいんだけどなぁ……。ドラスはディケイド映画の印象が強いです。
ついでに再販収録のブラッドスタークも買ってきました。
スターク、アーツ版も予約しちゃったんだよなぁ……。ナイトローグはアーツ版は二つ買って、一つはとあるキャラに改造したいと思っているんですが……どうなるかなぁ。
横から。
胸部部品の成型色が違うほか、シールもカットがずれていたり、そもそも少なくなってます。
さて、今日は『ヘッジス&バトラー』ってスコッチウイスキーを買ってきたのでそれで晩酌と行きたいと思います。
どうも。ではでは。
2018.02.25
バット! コブラ! 蝶サイコー!
さて、昨日ちょっと書いた購入物ですが……。
とうとうと言うか、今さらと言うか、とにかく買っちゃいました。
トランスチームガンとスチームブレード。
私としては初のビルドのDX玩具になります。敵側のアイテムと言えば、去年のバグヴァイザー以来ですね。
博多のヨドバシに電話して聞いてみたところ、販売終了したとのことなので、近所のゆめタウンとヤマダ電機に突っ走って買ってきました(笑)。
中身。低年齢向けのなりきり玩具なのでサイズは小さいですが、造形はそれなりにいい感じです。
惜しむらくは、スチームブレードの「1」と「2」のギミックが、特に動かさなくてもギミックの発動に関係ないという事でしょうか。
バット&コブラフルボトル。
基本的には以前買った食玩版とほとんど変わりません。違いはこの記事を参考にして頂くとして……。
トランスチームガンに装填。
この蒸血(変身)遊び、なかなかハマります(笑)。
ちなみにほかのフルボトルだと「フルボトル!」って音声が鳴ります。
ライフルモード。
この形態にすると、大人の手で持ってもそこそこのサイズになります。
スチームショットのSE、個人的にはバットの「キャキャキャキャッ!」といった鳴き声が好みです。
あと、ホビーゾーンを覗いたところ、三国伝の新製品が入荷していたので貂蝉キュベレイを買ってきました。
箱の中身。
スッカスカなのが泣けてきます(苦笑)。まぁ、元が500円ラインの商品ですからねぇ。
パチ組みしてみました。
今回は一つしか買ってませんが、その内複数買いしてキュベレイマークIIカラーや、「ヨシモー」こと今川ヨシモト頑駄無の素体なんかにも……。
ちなみに羽衣は職場の38㍈のラミネートをちょいと(内緒で)拝借したので、普通に作るより頑丈になっています(てんめぇ……)。
それから、今日ドラモリに行ったところ月末抽選会のチケットが2回分(買い物合計金額約1万)溜まっていたのでやってみたところ、連続でミネラルウォーターorシャボン玉が当たりました。
順位としては下から二番目の賞なのですが、ウイスキーの割り材に使うつもりだったので個人的には「よっしゃラッキー!」です(笑)。
どうも。ではでは。
2018.02.24
かぷちぃのさんがサクラを描いてくれました!
どもコニチワ、アカサカです。
今日はちょいと午前中、買い物に出かけました。何を買ったのかは明日の記事で紹介するとして……。
すっごく可愛らしく描いて下さって、思わず嬉しさのあまり卒倒しそうになっちゃいました(落ち着け)。
色設定をまだ行っていなかったので(せいぜい黒髪ってくらい)、このカラーリングはかぷちぃのさんのオリジナルなのですが……服のカラーはこのまま使わせて頂きたいと思っています(貴様ァ)。
かぷちぃのさん、この度は本当に可愛いサクラを有難う御座いました!<m(_ _)m>
あと折角なので、本編に出なかった部分も含めて彼女の設定を公開しておきたいと思います。
サクラ・クレパス
ブッコフタウンに住む一般町民の女の子で、普段は町立の学校に通っている。好きな科目は歴史で、基本的におとなしい性格だが、熱中すると周りが見えなくなることも。見た目通りの文学少女で運動は得意ではないが、友人が困っている時には本気で助けようとする芯の強さを持っている。また、魔法の勉強も行っているため、ヒール程度の魔法なら使用可能。ペットとして、クーピーという犬を飼っている。同じく読書好きの上田とは気が合っているようだが……?
なお、小説本編に彼女を初めて出した時にはまだデザインは決めていなかったのですが、一番最初にイメージしたのは『まど☆マギ』の眼鏡ほむらでした。その後、『化物語』の羽川翼と『スマイルプリキュア』の青木れいかのイメージをプラスしていき、現在のデザインに至ります(笑)。
ちなみに彼女の設定画ですが、いまだに完成していません。
というのも、一枚目は水滴をこぼしてしまい、しわが寄って没。二枚目は一枚目をトレースしていたのですが、固定に使っていたテープの粘着力を落とすのが甘くて破れてしまい、没。三度目の正直になれば良いのですが……(苦笑)。
しかし、この間ケフカさんが描いてくれたアーセンの時といい、こうやってブロ友さんのアイデアを取り入れていくと、『ファイクエ』の原点に立ち戻ったような気になります。
元々ファイクエは(私主導だったとはいえ)クラスメイトと共同で作っていた作品でしたし……。
といったところで、今日はこの辺で。
どうも。ではでは。
2018.02.23
シールは(ほぼ)貼ってない。
サンクラ「サンダークラッカーだ。今日はいよいよ、海外版『TFタイタンズ リターン』から、フォートレスマキシマスを紹介するぞ!」
サンクラ「まずは戦艦モード。海外版のアニメ『ザ・リバース』じゃ、放棄されていたハイブの旧都市を元に建造したんだぜ。巨大なサイバトロンの移動要塞として、宇宙空間の航行も可能だぞ」
サンクラ「タワー部分はリメイク版で新解釈として、セレブロスが合体して完成するようになってる」
サンクラ「前方のレーザー誘導式二連迫撃砲は可動させることが出来るぞ」
サンクラ「戦艦モードを後ろから。後部には甲板や、スロープが設けられてるぞ」
サンクラ「スロープ部分をアップで。赤いパーツは、ほかのリーダクラス商品の基地モードとドッキングが可能だ」
サンクラ「さらに二連砲も収納されてる。ここには今まで通り、ヘッドマスターやタイタンマスターを着座させる事が出来るぞ」
サンクラ「底部には車輪もついてるから、コロ走行も可能だ」
サンクラ「こっちはG1版だ。基本的なシルエットは同型だが、中央のタワーはボディが変形したものだぞ」
サンクラ「そんじゃ、トランスフォーム!」
サンクラ「もう一つの要塞(フォートレス)形態だ。城壁のように長く横に伸びたシルエットが特徴だな」
サンクラ「実はこいつはジェネレーション版メトロフレックス(メトロプレックス)の部品を半分流用して作られてるから、その時の通路展開ギミックが残ってる。もっとも、変形後のパーツの向きの関係で使い道がねえから、国内版じゃここは接着されちまったけどな」
サンクラ「G1版でもこの形態に変形は可能だ。もっとも、この形態が紹介されたのは海外版のカタログだけで、日本では設定されてねえんだけどな」
サンクラ「G1版では都市形態にも変形していたが、TR/LG版は上で言った通りメトロフレックスのリデコ品って関係上、この形態にはなれねえ」
サンクラ「もういっちょ、トランスフォーム! 基地が立ち上がって巨大なボディになり……」
サンクラ「セレブロスもトランスフォームする」
サンクラ「この時、バイザーを動かすと発光と共に、TFでおなじみの変形音が鳴るぞ」
サンクラ「ヘッドオンさせて……」
サンクラ「フォートレスマキシマスの完成だ。フォートレスマキシマスはヘッドマスター指揮官で、並ぶもののない雄々しく勇敢な戦士だが、平和こそが最も熱望しているものであり、必要とされた場合、他の生命を守るためのみに戦い、全ての暴力は最終的には無意味で非生産的だと信じてる。名前は『大要塞』で、古代ローマの大競技場“Circus Maximus”からの着想らしいぜ」
サンクラ「胸部のボタンを押すと、連動してセレブロスの音声ギミックが発動する。この状態では、セレブロス時とは違った射撃音や起動音、『Fortress Maximus!』や『Autobot!』といった音声が鳴るぞ」
サンクラ「ヴォイジャークラスのガルバトロン様、リーダークラスのオーバーロードと並べてみた。その巨大さがわかるな。ちなみに国内版じゃ、その身長は設定だと“kmクラス”だったが、海外アニメ、およびコミック版じゃトイに準じた身長差で、合体戦士よりも大柄な程度の身長で描かれてたぞ」
サンクラ「G1版と並べてみた。G1版も破格の巨大さだったが、TR版はそれを超えるサイズだ。トイとしての全高は約60cmだぞ」
サンクラ「このサイズだから、指は付け根からとはいえ、一本ずつ動かすことが可能だ」
サンクラ「首もこの向きまで回すことが出来る。さすがに180°回転させる事は出来ねえけどな」
サンクラ「余談だが、EZコレクションや缶コーヒーBOSSのおまけに付属していたフィギュアと並べるといい感じだぜ」
サンクラ「フォートレスマキシマスの紹介は以上だ。それじゃ、次回もお楽しみに!」
2018.02.22
大要塞の前編。
サンクラ「サンダークラッカーだ。今日は海外版『TFタイタンズ リターン』から、セレブロスを紹介するぞ!」
サンクラ「セレブロスは、サイバトロンヘッドマスターの一人だ。戦うことを嫌い、ネビュロン星で勃発した戦いにも徹底して参加しなかったが、ザラクにさらわれたダニエルとアーシーを助けるため、やむなくヘッドマスターになったぞ。名前は『cerebral=脳の』からだ」
サンクラ「バストアップ。頭部はアニメ『ザ・リバース』やマーベルコミック版でのデザインになってる。余談だが、セレブロスが一トランスフォーマーとして描かれてるのはアニメ版だけで、トイ設定とマーベル版じゃ、スパイクの意思でコントロールされる半自律ユニットって設定だ。この辺は国内版ヘッドマスターみたいで、面白いよな」
サンクラ「背中側。電子ギミックを発動させる電池ボックスを背負ってる関係で、かなり大型になってるぞ」
サンクラ「電飾ギミックはこれだ。頭部を押すと、胸部が光って『Cerebros!』といったセリフや、数種類の射撃音がランダムで流れるぞ」
サンクラ「説明書には表記はねえが、フォートレスに収納されてる銃座を持たせることが可能だ。まぁ、積極的に戦うキャラじゃねえから、無くても困らねえけどな」
サンクラ「タイタンマスターはエミッサリーだ。G1版では初代からのサイバトロンの友人である地球人、スパイクだったぞ」
サンクラ「G1版との比較だ。TR版の方がでかくなってるな。それから、G1版は目や口があったのに対して、TR版は上で言った通り海外アニメやコミック版を反映させたデザインだ」
サンクラ「実はグリップの径が同じだから、G1版セレブロス(フォートレス)の銃を持たせる事も出来るぞ」
サンクラ「今度はタイタンマスターとヘッドマスターの比較だ。本体と違って、こっちはG1版の方がでけえ。タイタンマスターは、翌年のヘッドマスターJr.に近いサイズだ。」
サンクラ「アニメ版では、セレブロス単独で小屋みたいなサイズのサイバトロンシティに変形するシーンがある。TR版でもそれっぽい形態に変形は出来るぞ。もちろん、公式設定じゃねえけどな」
サンクラ「セレブロスの紹介は以上だ。次回はこいつが合体する超巨大ヘッドマスター、フォートレスマキシマスを紹介するぞ! それじゃ、次回もお楽しみに!」
2018.02.21
TFじゃ珍しくギャグ成分の無い子安キャラだと思う。
例のスマホのDQ5ですが、一応今日、試しに全クリしてみました。
メンバーはルスト(主人公)、フルー(息子)、サイモン、シーザーです。
ミルドラース第二形態も、ほとんどドツくだけで倒せたのですが、個人的にはまだまだ納得がいかないので、セーブはしませんでした。
本番ではもうちょいフルーのレベルを上げて、ピエール先生も参加して袋叩きにしたいと思っています。
さて、本文の方は『ホビー雑誌コーナー』です。
割と今さら感はあるキャラですが……。
ともあれ、スタート!
サンクラ「サンダークラッカーだ。今日は『トランスフォーマー アドベンチャー』から、『TAV-59ラチェット』を紹介するぞ!」
サンクラ「ラチェットは、バンブルビーの旧友だ。前作『プライム』に登場したラチェットと同一人物だが、声優が変更されてるぞ」
サンクラ「バストアップ。日本未放映の『ビーストハンターズ』ラストでのオプティマスの死後、サイバトロン星の復興に尽力したが、新政府がオプティマスを先の大戦の戦犯として扱い歴史から抹消しようとした事に抗議した為、ディセプティコンの残党狩りを命じられる形で地球へ左遷されて、そこでバンブルビーと再会したぞ」
サンクラ「背中側。トイの造形の関係で、アニメ版より背中のウイングが目立ってるな。武器の二丁拳銃を装着可能だぞ」
サンクラ「武器は二丁の拳銃だ。形からして、電気ショックを与える、スタンガンみたいな外見ではあるな」
サンクラ「トイはストロングアームのリデコだが、新規パーツもかなり多くなってるぞ」
サンクラ「それから、アニメじゃアンダートーンってマイクロンをパートナーにしてた。アンダートーンはトイも発売されたが、アニメとデザインが全然違うからか、日本では未発売だぞ」
サンクラ「そんじゃ、トランスフォーム!」
サンクラ「ビークルモードは救急車仕様のSUVだ。デザインは前作から若干変更されてるぞ」
サンクラ「ビークルモードを下から。脚部の空洞に武器を収納可能だ。顔が見えるのも、リデコ元のストロングアームと同じだぞ」
サンクラ「ラチェットの紹介は以上だ。それじゃ、次回をお楽しみに!」
2018.02.20
DQ5の近況/タイガーロイドで小ネタ
昨日、行橋に言った時、ちょっと時間つぶしでスマホのドラクエをやっていたら……。
とうとうロビンを仲間にできました。
こういう時に限ってうまくいくのが不思議です。(^ ^;)
とりあえず、魔界に来てから仲間にしたメタリンに一度モンスター爺さんの所に行ってもらいます。
さて、昨日、掌動のタイガーロイドを買ったので、ちょっと『仮面ライダーSD』の小ネタを。
と言っても、昭和ライダーは全く持っていないので、ライダー側は代理で。
ちなみにこの回は、唯一暗闇大使が登場する回でもあります。
~あらすじ~
子供たちがグランショッカーから乾電池を奪われるという事件が発生。暗闇大使が南極で超巨大な湯沸かしポットを使い、氷を溶かして大洪水を起こすという作戦を行うためだ。
調査のため、ストロンガーは巨大電池に潜り込んで潜入する。
タイガーロイド「きさまの相手はおれだライダー! ロイド軍団最強怪人タイガーロイド!」
タイガーロイド「くらえタイガー砲!」
ドドド!
ドーン! ドーン!
RX「す、すごい攻撃力だ! だが天国大使からおまえの弱点もきいているぞ!」
RX「ネコのように飼いならされているので玉をとる! それっ、ひろいにいけ!」
ポーン!
RX「のどをなでられると力が抜ける!」
タイガーロイド「ゴロゴロ」
暗闇大使「しまった、かわいがりすぎたか!」
注:実際にリボルケインでのどを撫でてました。
スーパー1「猫舌であついお茶に弱い! できたてだぞ!」
タイガーロイド「ふぎゃ~!」
ストロンガー「RX、スーパー1、とどめはおれだ!」
ダーッ!
ストロンガー「ストロンガー、電キ――ック!」
こうしてみごと電気の悪用をふせいだストロンガーは……ますます電気の節約にうるさくなった。
~おしまい~
最後は、デストロントリプルチェンジャーに続いてサイバトロンのトリプルボット、ブロードサイドのテックスペックを
ブロードサイド(トリプルチェンジャー空海防衛戦士)
全長366mの大型空母とジェット機に変形する。空母オードでの航続距離は24,000km、速力は毎時40ノット(74km)で、ジェット戦士の発着や、その他ビークル型サイバトロン戦士の輸送に活躍するが、実は高所恐怖症で船酔いにも弱いという弱点を持っており、仲間は彼の愚痴に悩まされている。ジェットモードでは周囲に8万ボルトの電気フィールドを投射し、最高時速は約マッハ2.3、航続距離は4,000kmである。ロボットモードでは高エネルギーのプラズマ・パルス銃と強力な高周波振動を発し、物体を破砕・切断するバイブロアックス(振動斧)を持つ。名前は「舷側」の事だが、「激しい非難」の意味もある。
といったところで、今日はこの辺で。
どうも。ではでは。
2018.02.19
創動もまぁ増えてくこと。
今日はお休みだったので、お昼から行橋に行ってきました。
とりあえず電車の中で飲みますよ(笑)。
お昼はゆめタウンのフードコートにある『博多ラーメンたから』でとりました。
と言うか、今回はほぼここでラーメン食べようと思ったのが行橋に来た理由なんですが。(^ ^;)
今日は味噌ラーメンにしてみました。
スープは赤みがかってますので、赤味噌だったのかもしれません。
胡麻がたっぷりとかかっています。
麺はちぢれ麺だったので、硬さは選べませんでした。
もやしもたっぷり入っています。
なかなか肉厚でしたが、特に味付けはされていません。
ご馳走様でした。
写真を見て頂ければわかると思いますが、結構底の深いどんぶりでした。
同じくフードコート内にある王将のポスター。
多分、投票で勝った方が正式採用されるんでしょう。
確かに美味しそうっちゃ美味しそうではあるんですけどね……。
ただこれ、『“炒飯である”必要があるのか』って点では疑問です。炒飯の目的って『味付きの米の味』なんじゃあ……。
さて、行橋のゆめタウンですが、やっぱりリニューアルが進んでるみたいですね。前に来た時よりさらに閉鎖地区が増えてたり、売り尽くしをやってました(いったん閉店するのかは不明ですが)。
その後はコスタ行橋にちょっと行ってきました。
フルボトルは新しいのが出てましたが、とりあえずヤマダかヨドバシあたりで買いたいと思います。
まずはローズコプターとユニレイザーかなぁ……。
フェニックスロボを買った時「なんで今までのフルボトルとボトル部分の色遣いが違う(今までボトル全体がカラーだったのに対し、シンボル部分だけがカラーになってる)んだろう」って思ってましたが、北都のフルボトルだったからなんですね。今日、ローズコプターなどのフルボトルを見てやっとわかりました。
さて、夕食は久々にココイチにしてみました。
今日はきのこカレーです。
とび辛スパイスは、後で自分で追加します。
キノコだけに、いろいろな種類のキノコが入っています。
小さいころ、私はマッシュルームのことを「電話のキノコ」って言ってました。
ご馳走様でした。
今度はネバネバ三昧カレー(納豆とオクラと山かけが入ってる)にしようかなぁと思います。
地域限定メニューのポスター。
カレーの上に長崎皿うどんが乗ってる感じですね(笑)。
ちなみに私は『鶏ちゃんカレー』と『淡路島玉ねぎのカレー』に惹かれました。
さて、それでは今日の戦利品などを。
最初に目当ての電車に乗れなかったので、時間つぶしに寄った中津のゆめタウンでガチャガチャを回して、『誰得』の美術室のやつと、『DQかさねてスライム!』を二つずつ買いました。
スライムの方は目当てのスライムナイトが出てラッキーでした。贅沢を言えばメタルライダーも欲しかったんですけどね(笑)。
あと、中津のホビーゾーンで掌動のタイガーロイド、行橋のゆめタウンで再録分のナイトローグと、3割引きになっていたオクトパスライト、カイゾクレッシャーを買ってきました。
カイゾクレッシャーはどう考えてもゴーカイとトッキュウ意識してるよな……。
小ネタもちょっとあるのですが、それはまた明日。
それから、昨日完結したばかりの小説版『ファイクエ』に登場したキャラの設定イラストも描いてみました。
……チューノ達も早く描かないと、ではあるんですが。
まずはサクラ。
割とオーソドックスな眼鏡っ娘です。
実は三つ編みを描くのに結構難儀しました(苦笑)。
お次はアーセンの“原型”。
コンセプトは小説の本文でも書いた通り「埴輪+土偶+クマのぬいぐるみ」です。
彼がいつ、どうやって今の姿になったのかは、これから明かしていきたいと思っています。
最後に、先日ブリッツウイングとアストロトレインのテックスペックを載せたので、今日はデストロントリプルチェンジャー最後の一人、オクトーンを紹介したいと思います。
オクトーン(トリプルチェンジャー補給兵)
ジェット機、タンクローリーへと3弾変形するトリプルチェンジャー。貪欲で卑劣な乱暴者で、自分の価値を分からせるため、仲間のデストロンが燃料の欠乏で苦しむのを放置し、命乞いをさせる。また単なる楽しみのため、車を道路から突き落としたり、旅客機の着陸を妨害したりする。ジェット機モードでは航続距離11,000km、最高速度は時速1,200kmである。またタンクローリーモードでは走行距離10万4千km、最高速度時速145kmで、1万ガロン(3万8千リットル)の燃料の積載が可能。積載した燃料による火炎放射器と偏向シールドを装備する。名前は「オクタン(石油中の無色液体炭化水素)」から。
どうも。ではでは。
2018.02.18
ファイクエ第5話『大ピンチ! 対決、三魔爪!』-4
という訳で、三日連続になりますが、小説版『ファイクエ』第5話の完結編をお送りします。
前回はコチラ。
今回も、中盤以降は結構サクサク執筆してました(笑)。
それでは、本文スタート!
「ほれ、もいっちょ行くで!」
再度クレイの腕が飛び、石川を襲う。
「くっ!」
石川は剣をかざして受け止めるが、衝撃で大きく吹き飛ばされる。
再度クレイの腕が飛び、石川を襲う。
「くっ!」
石川は剣をかざして受け止めるが、衝撃で大きく吹き飛ばされる。
ガシャァァァァァァァァァァァァン!
「ぐううっ!」
地面にたたきつけられ、一瞬、石川は息が詰まった。
「うわぁぁぁぁぁぁぁっ!」
「うぐぅっ!」
そこへ上田と岡野も転がってくる。
「上ちゃん! 岡ちゃん!」
「痛ってぇなぁ……」
「あちちち……」
二人とも大きなダメージを負っているのは明らかだった。
地面にたたきつけられ、一瞬、石川は息が詰まった。
「うわぁぁぁぁぁぁぁっ!」
「うぐぅっ!」
そこへ上田と岡野も転がってくる。
「上ちゃん! 岡ちゃん!」
「痛ってぇなぁ……」
「あちちち……」
二人とも大きなダメージを負っているのは明らかだった。
カイ・ディー・ユ・ギー・ナッ・セ!
(癒しの神よ、優しき手で包み込みたまえ)
(癒しの神よ、優しき手で包み込みたまえ)
上田が立て続けにヒーラーを唱えるが、焼け石に水だ。
「くっ……」
この時、三人の中に、共通の感情が沸き上がっていた。
身体が震え、背筋に悪寒が走る。
不安とはまた違う、その感情――
そう、それは“恐怖”だった。
今までの戦いを何とか切り抜けてきた三人が久しく感じていなかった思いだ。
無理もなかった。
戦いに慣れてきたとはいえ、彼らはまだ、十歳かそこらの小学生なのだ。
いつの間にか、彼らの眼前にガダメ達が立っていた。
三人はキッとガダメ達を睨みつけるが、今の彼らに出来る事はそれだけだ。
これまでの敵とは別次元の強さを持つ相手に、彼らの戦意はほぼ喪失しかけていたのだ。
「ここまでのようだな。せめてもの情け、苦しまぬように終わらせてやる」
ガダメがゆっくりと三人に近づいていく。
石川達はギュッと目をつぶった。
(おれ達、元の世界に帰れないでやられちゃうのかよ……)
だが、その前に飛び出した者がいた。
「待って下さい!」
サクラだった。
彼女は震えながらも、両手を広げてガダメ達の前に立ちふさがり、真っすぐに彼らを見据えている。
ガダメは一瞬、驚いたような顔をするが、あくまで生真面目に言った。
「娘、その三人とどんな関係があるのかは知らぬが、どいていろ。無関係な者を傷つける気は無い」
だが、サクラはあくまで石川達の前から動こうとはしなかった。
「嫌です! 例え私に何も出来なくても、友達が傷つけられるのを、黙って見ているなんて出来ません!」
必死に恐怖と戦いながら、彼らの前に立つサクラの表情に、ガダメは感心したようにつぶやいた。
「見上げた娘だ。……仕方あるまい、アーセン」
「はい」
ガダメに促され、アーセンがサクラに向かって左腕を突き出す。
「少し、眠っていて下さい」
「あ……」
その埴輪の目が光ったかと思うと、フッとサクラの意識が遠くなり、その場に昏倒する。
「サクラちゃん!」
「お前、一体何を!?」
慌てて石川達は、サクラに駆け寄った。
意識は失っているが、どこも傷ついた様子はない。
「安心して下さい。眠ってもらっただけです。私たちとて、女の子を、傷つけるのは、気が引けますからね」
「サクラちゃん……」
「ったく、無茶すんだから……」
サクラの顔を見て、石川達が苦笑する。
そして三人はサクラを空き地の隅まで運ぶと、三魔爪達と向き合った。
「ほう……」
ガダメがどこか嬉しそうな声を漏らした。
彼らと対峙する石川達の表情から、怯えが消えていたのだ。
サクラの勇気ある行動が、彼らの恐怖心を吹き飛ばしていた。
「何やってたんだろうな、おれたち」
「うん。あんなんじゃ、元の世界に帰るなんて絶対できないよね」
「ああ!」
三人は深呼吸する。
と、おもむろに上田が言った。
「二人とも。おれ、気づいた事があるんだ。アイツら、個々の能力じゃ、おれ達より遥かに上だ。力に力、魔法に魔法で戦っても絶対に勝てない」
「じゃ、どうすんだよ?」
怪訝な表情で岡野が問う。
「だから、むしろ違った能力で立ち向かった方がいいと思うんだ」
「そっか、長所で対抗してもダメってことか」
「よし、その手で行こう!」
三人はさっと分かれると、それぞれ先ほどまでとは異なる相手と対峙する。
石川はガダメに、上田はクレイに、岡野はアーセンへと向かっていった。
「ふふん、相手を変えるか。面白い、受けて立つぞ!」
ガダメが地面を蹴り、石川に向かっていく。
その手には、柄の両端に爪のついた武器が握られている。
「でぇやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
ガダメの繰り出した爪を、石川は手にした剣で受け止めた。
「くっ……」
この時、三人の中に、共通の感情が沸き上がっていた。
身体が震え、背筋に悪寒が走る。
不安とはまた違う、その感情――
そう、それは“恐怖”だった。
今までの戦いを何とか切り抜けてきた三人が久しく感じていなかった思いだ。
無理もなかった。
戦いに慣れてきたとはいえ、彼らはまだ、十歳かそこらの小学生なのだ。
いつの間にか、彼らの眼前にガダメ達が立っていた。
三人はキッとガダメ達を睨みつけるが、今の彼らに出来る事はそれだけだ。
これまでの敵とは別次元の強さを持つ相手に、彼らの戦意はほぼ喪失しかけていたのだ。
「ここまでのようだな。せめてもの情け、苦しまぬように終わらせてやる」
ガダメがゆっくりと三人に近づいていく。
石川達はギュッと目をつぶった。
(おれ達、元の世界に帰れないでやられちゃうのかよ……)
だが、その前に飛び出した者がいた。
「待って下さい!」
サクラだった。
彼女は震えながらも、両手を広げてガダメ達の前に立ちふさがり、真っすぐに彼らを見据えている。
ガダメは一瞬、驚いたような顔をするが、あくまで生真面目に言った。
「娘、その三人とどんな関係があるのかは知らぬが、どいていろ。無関係な者を傷つける気は無い」
だが、サクラはあくまで石川達の前から動こうとはしなかった。
「嫌です! 例え私に何も出来なくても、友達が傷つけられるのを、黙って見ているなんて出来ません!」
必死に恐怖と戦いながら、彼らの前に立つサクラの表情に、ガダメは感心したようにつぶやいた。
「見上げた娘だ。……仕方あるまい、アーセン」
「はい」
ガダメに促され、アーセンがサクラに向かって左腕を突き出す。
「少し、眠っていて下さい」
「あ……」
その埴輪の目が光ったかと思うと、フッとサクラの意識が遠くなり、その場に昏倒する。
「サクラちゃん!」
「お前、一体何を!?」
慌てて石川達は、サクラに駆け寄った。
意識は失っているが、どこも傷ついた様子はない。
「安心して下さい。眠ってもらっただけです。私たちとて、女の子を、傷つけるのは、気が引けますからね」
「サクラちゃん……」
「ったく、無茶すんだから……」
サクラの顔を見て、石川達が苦笑する。
そして三人はサクラを空き地の隅まで運ぶと、三魔爪達と向き合った。
「ほう……」
ガダメがどこか嬉しそうな声を漏らした。
彼らと対峙する石川達の表情から、怯えが消えていたのだ。
サクラの勇気ある行動が、彼らの恐怖心を吹き飛ばしていた。
「何やってたんだろうな、おれたち」
「うん。あんなんじゃ、元の世界に帰るなんて絶対できないよね」
「ああ!」
三人は深呼吸する。
と、おもむろに上田が言った。
「二人とも。おれ、気づいた事があるんだ。アイツら、個々の能力じゃ、おれ達より遥かに上だ。力に力、魔法に魔法で戦っても絶対に勝てない」
「じゃ、どうすんだよ?」
怪訝な表情で岡野が問う。
「だから、むしろ違った能力で立ち向かった方がいいと思うんだ」
「そっか、長所で対抗してもダメってことか」
「よし、その手で行こう!」
三人はさっと分かれると、それぞれ先ほどまでとは異なる相手と対峙する。
石川はガダメに、上田はクレイに、岡野はアーセンへと向かっていった。
「ふふん、相手を変えるか。面白い、受けて立つぞ!」
ガダメが地面を蹴り、石川に向かっていく。
その手には、柄の両端に爪のついた武器が握られている。
「でぇやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
ガダメの繰り出した爪を、石川は手にした剣で受け止めた。
ガキィィィィィィィィィィィィィィィィン!
剣と爪が火花を散らし、周囲に耳障りな金属音を響かせた。
「うりゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
ガダメが振り下ろした爪を、石川は飛び上がってよける。
「何っ!?」
飛び上がりながら、石川は素早く呪文を唱えていた。
「うりゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
ガダメが振り下ろした爪を、石川は飛び上がってよける。
「何っ!?」
飛び上がりながら、石川は素早く呪文を唱えていた。
グー・ダッ・ガー・バク・レイ・ゲム!
「爆裂呪文・ボンバー!」
眼下のガダメに向かって、石川が掌を突き出した。
完全にガダメのタイミングを狂わせた呪文は、その顔面にまともに炸裂する。
眼下のガダメに向かって、石川が掌を突き出した。
完全にガダメのタイミングを狂わせた呪文は、その顔面にまともに炸裂する。
ドガドガドガガガガァァァァァァァァァァァン!
「ぐわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
ヴェルク・シー・レイ・ウェン・ザー・ザム!
(風の神よ、その羽根で切り裂け!)
(風の神よ、その羽根で切り裂け!)
「真空呪文・トルネード!」
ゴォォォォォォォォォォォォォォォォォッ!
上田のかざした掌から、真空の渦がクレイに向かって飛ぶ。
竜巻はクレイの身体をとらえ、動きを封じる。
「はん、この程度の竜巻で、ワイを吹き飛ばせると思っとるんか!?」
相変わらず余裕の笑みを浮かべるクレイだったが、その間に上田は次の呪文を唱えていた。
加速呪文の効果がまだ残っていたのだ。
竜巻はクレイの身体をとらえ、動きを封じる。
「はん、この程度の竜巻で、ワイを吹き飛ばせると思っとるんか!?」
相変わらず余裕の笑みを浮かべるクレイだったが、その間に上田は次の呪文を唱えていた。
加速呪文の効果がまだ残っていたのだ。
ディ・カ・ダー・マ・モウ・バッ・ダ!
「お前、身体が粘土で出来てるって言ってたよな! じゃあ、これならどうだ! 火炎呪文・メガフレア!」
シュゴォォォォォォォォォォォォォッ!
上田の掌から飛び出した火球が、クレイの全身を包み込んだ。
「しっ、しもたぁっ!」
この時初めて、クレイの表情から余裕の笑みが消え、焦ったような声を出す。
「か、身体が……」
クレイの身体を構成する粘土が、メガフレアの炎で水分を失い固まってしまったのだ。
さすがにクレイを仕留めるまでにはいかなかったが、クレイの動きは目に見えて低下していた。
「やったね♪」
パチンと指を鳴らして、上田がニッと笑った。
「しっ、しもたぁっ!」
この時初めて、クレイの表情から余裕の笑みが消え、焦ったような声を出す。
「か、身体が……」
クレイの身体を構成する粘土が、メガフレアの炎で水分を失い固まってしまったのだ。
さすがにクレイを仕留めるまでにはいかなかったが、クレイの動きは目に見えて低下していた。
「やったね♪」
パチンと指を鳴らして、上田がニッと笑った。
さらに、アーセンと対峙した岡野は――
「むむっ! なかなか、素早いですね……」
アーセンから繰り出される呪文の嵐を、縦横無尽に駆け回って回避していた。
狙いは一つ、アーセンの懐だ。
「ならば、これならば、どうですか!?」
「むむっ! なかなか、素早いですね……」
アーセンから繰り出される呪文の嵐を、縦横無尽に駆け回って回避していた。
狙いは一つ、アーセンの懐だ。
「ならば、これならば、どうですか!?」
グー・バク・ゴウ・ゲレム・ガルム・バング!
再びアーセンの両腕に、凄まじいスパークが巻き起こる。
「極大爆裂呪文・ボンベスト!」
アーセンが両腕を合わせると、そこから凄まじいエネルギーの塊が飛び出した。
しかし、岡野はそれをよけるどころか、真っすぐにボンベストに向かってかけていくではないか。
これにはアーセンも絶句する。
「!」
ボンベストが眼前すれすれに迫ったところで、岡野はダンッと地面を蹴った。
「極大爆裂呪文・ボンベスト!」
アーセンが両腕を合わせると、そこから凄まじいエネルギーの塊が飛び出した。
しかし、岡野はそれをよけるどころか、真っすぐにボンベストに向かってかけていくではないか。
これにはアーセンも絶句する。
「!」
ボンベストが眼前すれすれに迫ったところで、岡野はダンッと地面を蹴った。
ドガァァァァァァァァァァァァァン!
ボンベストの爆風を背に受けて、一気に岡野がアーセンとの距離を詰める。
岡野は爆風の威力を、加速に利用したのだ。
アーセンに迫りながら、岡野が叫ぶ。
「どうだ! 力には技、技には魔法、そしてぇっ……! 魔法には、力だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
叫びながら、岡野は右足を思いっきり横に薙ぎ払う。
「真空脚!」
岡野は爆風の威力を、加速に利用したのだ。
アーセンに迫りながら、岡野が叫ぶ。
「どうだ! 力には技、技には魔法、そしてぇっ……! 魔法には、力だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
叫びながら、岡野は右足を思いっきり横に薙ぎ払う。
「真空脚!」
バキィィィィィィィィィィィィィィィィィッ!
岡野の回し蹴りが空を切り、アーセンのこめかみに見事にヒットしていた。
「ぐわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
アーセンの身体が大きくのけぞる。
蹴りを食らった場所から顔面にかけて、鋭くひびが入っていた。
「アーセン!」
「アーセンはん!」
思わずガダメ達が、アーセンのもとへ駆け寄った。
「今だ! 上ちゃん!」
「オッケー!」
「ぐわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
アーセンの身体が大きくのけぞる。
蹴りを食らった場所から顔面にかけて、鋭くひびが入っていた。
「アーセン!」
「アーセンはん!」
思わずガダメ達が、アーセンのもとへ駆け寄った。
「今だ! 上ちゃん!」
「オッケー!」
グー・ダッ・ガー・バク・レイ・ゲム!
石川と上田は声をそろえて呪文を唱え、ボンバーの呪文を放つ。
重なり合い、ボンベストにも匹敵する威力を持った呪文は、真っすぐにガダメ達へと向かっていった。
「!」
気が付いたガダメ達がそちらを向く。
もし彼らが気付くのがもう少し早ければ、彼らはその場を離脱できていただろうが、一瞬遅かった。
「あかん! よけられへん!」
重なり合い、ボンベストにも匹敵する威力を持った呪文は、真っすぐにガダメ達へと向かっていった。
「!」
気が付いたガダメ達がそちらを向く。
もし彼らが気付くのがもう少し早ければ、彼らはその場を離脱できていただろうが、一瞬遅かった。
「あかん! よけられへん!」
ドガドガドガァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァン!
凄まじい爆発に、三魔爪達の姿が飲み込まれていった。
「やったぁ!」
石川と上田が連続でタッチする。
「これが決まってれば……勝った」
勝利を確信した三人の顔に笑みが浮かぶ。
だが、それがひきつった表情に変わるのに、そんなに時間はいらなかった。
「ばっ、ばかな!」
なんと、アーセンが他の二人を庇うように立っていたのだ。
「アーセンはん!」
「お前、何という無茶を!」
「はぁっ、はぁっ……。この中では、私が一番、魔法耐性が、高いですからね……。当然のことです」
だが、やはりそのダメージは大きかったらしく、崩れ落ちそうになるところをガダメとクレイに支えられる。
「ぐっ……。おぁぁぁぁぁぁぁっ!」
と、アーセンのこめかみのヒビが一気に広がり、頭部が乾いた音を立てて砕け散る。
なんとその中は空洞であった。
次の瞬間、
「うっ、あぁぁぁぁぁぁぁっ!」
アーセンの苦しそうな声が響き、その体が光に包まれる。
光が収まった時、そこにいたのは子供くらいの大きさの土人形だった。
埴輪と土偶、そして子熊をミックスしたような外見だ。
一見すると、鎧を着こんだクマのぬいぐるみに見えなくもない。
これこそ、アーセンの“原型”だった。
著しいダメージを受けて、普段の姿を維持出来なくなったのだ。
「ど、どうやら、力を、使いすぎてしまったようですね……」
そこまで言うと、アーセンは無念そうにガックリと膝をつく。
「くっ……」
ガダメが悔しそうに唇をかむ。
「ガダメはん、ここは一旦退きまひょ。アーセンはんのダメージは大きいで」
「うむ」
クレイの言葉に、ガダメも深々とうなずく。
そして、石川達の方に向き直ると、どこか彼らを認めたような表情で叫んだ。
「少年たちよ、今日の所は我らの負けだ。だが忘れるな。今日の借りは必ず返すぞ!」
同時に、三人の姿がフッとかき消える。
「…………」
呆然とその様子を見ていた石川達だったが、やがて、岡野が口を開いた。
「勝った……?」
「そうみたい……」
「よ、良かったぁぁぁぁ……」
緊張の糸が切れた三人は、その場に大の字になって倒れこむ。
限界に達した疲労と安堵感で、動きたくなかったのだ。
三人はしばらく、寝ころんだまま天を仰いでいた。
すでに空には星が瞬き、月が三人を祝福するように輝いていた。
「やったぁ!」
石川と上田が連続でタッチする。
「これが決まってれば……勝った」
勝利を確信した三人の顔に笑みが浮かぶ。
だが、それがひきつった表情に変わるのに、そんなに時間はいらなかった。
「ばっ、ばかな!」
なんと、アーセンが他の二人を庇うように立っていたのだ。
「アーセンはん!」
「お前、何という無茶を!」
「はぁっ、はぁっ……。この中では、私が一番、魔法耐性が、高いですからね……。当然のことです」
だが、やはりそのダメージは大きかったらしく、崩れ落ちそうになるところをガダメとクレイに支えられる。
「ぐっ……。おぁぁぁぁぁぁぁっ!」
と、アーセンのこめかみのヒビが一気に広がり、頭部が乾いた音を立てて砕け散る。
なんとその中は空洞であった。
次の瞬間、
「うっ、あぁぁぁぁぁぁぁっ!」
アーセンの苦しそうな声が響き、その体が光に包まれる。
光が収まった時、そこにいたのは子供くらいの大きさの土人形だった。
埴輪と土偶、そして子熊をミックスしたような外見だ。
一見すると、鎧を着こんだクマのぬいぐるみに見えなくもない。
これこそ、アーセンの“原型”だった。
著しいダメージを受けて、普段の姿を維持出来なくなったのだ。
「ど、どうやら、力を、使いすぎてしまったようですね……」
そこまで言うと、アーセンは無念そうにガックリと膝をつく。
「くっ……」
ガダメが悔しそうに唇をかむ。
「ガダメはん、ここは一旦退きまひょ。アーセンはんのダメージは大きいで」
「うむ」
クレイの言葉に、ガダメも深々とうなずく。
そして、石川達の方に向き直ると、どこか彼らを認めたような表情で叫んだ。
「少年たちよ、今日の所は我らの負けだ。だが忘れるな。今日の借りは必ず返すぞ!」
同時に、三人の姿がフッとかき消える。
「…………」
呆然とその様子を見ていた石川達だったが、やがて、岡野が口を開いた。
「勝った……?」
「そうみたい……」
「よ、良かったぁぁぁぁ……」
緊張の糸が切れた三人は、その場に大の字になって倒れこむ。
限界に達した疲労と安堵感で、動きたくなかったのだ。
三人はしばらく、寝ころんだまま天を仰いでいた。
すでに空には星が瞬き、月が三人を祝福するように輝いていた。
☆
翌日――
「もう、行っちゃうんですね……」
サクラとテキストに見送られ、石川達はブッコフタウンを後にした。
調査の結果、粘土板に次のようなことが書いてあったことが分かったのだ。
『古来より、天に住む人々には不思議な力を持つ者がいる』
と。
そして、この町から西に行った森に、天まで届くという豆の木が立っているという事で、三人は次に、そこへ向かうことにしたのだ。
「気を付けて下さい。皆さんが、元の世界に帰れる事を願っています」
寂しさを誤魔化すように、サクラは微笑んだ。
「有難う。サクラちゃんも元気でね。……と、そうだ。これやるよ」
上田が思い出したように、ポケットから一枚の“しおり”を取り出して、サクラに手渡した。
それは押し花をとじた、小さなしおりだった。
「色々お世話になったからさ……。じゃあね」
「あ、有難う御座います!」
サクラは嬉しそうにしおりを握ると、歩き出した三人の背に向かって深々と頭を下げた。
「もう、行っちゃうんですね……」
サクラとテキストに見送られ、石川達はブッコフタウンを後にした。
調査の結果、粘土板に次のようなことが書いてあったことが分かったのだ。
『古来より、天に住む人々には不思議な力を持つ者がいる』
と。
そして、この町から西に行った森に、天まで届くという豆の木が立っているという事で、三人は次に、そこへ向かうことにしたのだ。
「気を付けて下さい。皆さんが、元の世界に帰れる事を願っています」
寂しさを誤魔化すように、サクラは微笑んだ。
「有難う。サクラちゃんも元気でね。……と、そうだ。これやるよ」
上田が思い出したように、ポケットから一枚の“しおり”を取り出して、サクラに手渡した。
それは押し花をとじた、小さなしおりだった。
「色々お世話になったからさ……。じゃあね」
「あ、有難う御座います!」
サクラは嬉しそうにしおりを握ると、歩き出した三人の背に向かって深々と頭を下げた。
「……結構かわいい子だったね」
町からだいぶ離れた距離に来て、ポツリと上田がつぶやいた。
そのつぶやきを聞いて、石川と岡野が途端ににやにやと笑いだす。
「え~、なになに。上ちゃん、ああいう子が好みなの?」
「ばっ! そんなんじゃねぇよ!」
「な~に言ってんだよ。赤くなってんじゃん」
「このやろ……。グー・ダッ・ガー・ハー・ゼイ……」
「わーっ! ちょっと待て! ちょっと待て!」
町からだいぶ離れた距離に来て、ポツリと上田がつぶやいた。
そのつぶやきを聞いて、石川と岡野が途端ににやにやと笑いだす。
「え~、なになに。上ちゃん、ああいう子が好みなの?」
「ばっ! そんなんじゃねぇよ!」
「な~に言ってんだよ。赤くなってんじゃん」
「このやろ……。グー・ダッ・ガー・ハー・ゼイ……」
「わーっ! ちょっと待て! ちょっと待て!」
ちゅどぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉん!
晴れ渡った街道に、そののどかな雰囲気には似つかわしくない爆発音が響くのだった。
~つづく~
てな訳で、『ファイクエ』第5話をお送りしました。
劇中でアーセンがサクラを眠らせるシーンは、ケフカさんのアイデアを参考に取り入れてみました。(^_^)
あと、ガダメの叫び声は前にちょっと書きましたが、岡本美登さんを意識しています(笑)。骸鬼頑駄無の時といい、格闘系のオリキャラを作る時ってどうもそっちに走りがちな気がします(苦笑)。
さて、次回は外伝を考えています。
主役は今回伏線を張ったあの人……。
といったところで、今日はこの辺で。
どうも。ではでは。
2018.02.17
ファイクエ第5話『大ピンチ! 対決、三魔爪!』-3
今日は昨日に続いて小説版『ファイクエ』で行きたいと思います。
一応、今回もプロットまでは完成しているので、あと1~2パートくらいで完成できると思います。
その後はちょっと外伝なんかも考えていたり……。
ではスタート! なお、前回はコチラです。
それからまた数日。
その日は珍しく、三人そろって図書館で調査を行った。
たまたま朝から雨が降っていたからだ。
三人は閉館時間まで調べ物をすると、宿への帰路に就いた。
いつの間にか雨は上がっていて、空には雲の間から夕日が見えていた。
もともと、温暖な気候という事もあって、雨上がりの風は涼しくて心地よかった。
その時だ。
「!?」
すさまじい殺気を感じて、三人は身構えた。
殺気はどんどん近づいてくる。
「上ちゃん、岡ちゃん」
石川が二人に目配せすると、二人は頷き、一同は走り出した。
三人が路地を駆け抜けていく様子を、たまたま道を歩いていた者が目にしていた。
「石川さん達……。どうしたのかしら?」
サクラだった。
サクラは、三人の様子にただならぬものを感じ、こっそりと後を追いかけて行った。
その日は珍しく、三人そろって図書館で調査を行った。
たまたま朝から雨が降っていたからだ。
三人は閉館時間まで調べ物をすると、宿への帰路に就いた。
いつの間にか雨は上がっていて、空には雲の間から夕日が見えていた。
もともと、温暖な気候という事もあって、雨上がりの風は涼しくて心地よかった。
その時だ。
「!?」
すさまじい殺気を感じて、三人は身構えた。
殺気はどんどん近づいてくる。
「上ちゃん、岡ちゃん」
石川が二人に目配せすると、二人は頷き、一同は走り出した。
三人が路地を駆け抜けていく様子を、たまたま道を歩いていた者が目にしていた。
「石川さん達……。どうしたのかしら?」
サクラだった。
サクラは、三人の様子にただならぬものを感じ、こっそりと後を追いかけて行った。
三人は、町はずれの空き地にたどり着いた。
「ここなら、誰も来ないな……」
石川はそうつぶやくと、周りを見回して叫んだ。
「いるんだろ!? 出て来いよ!」
石川の叫びに呼応するかのように、周囲の空間が歪み、三人の人影が現れる。
屈強な肉体を持った隻眼の戦士。両腕が埴輪と土偶になった土人形の戦士。そして、手足の生えた粘土のような戦士。
三魔爪だった。
「誰だ……?」
明らかに今までの相手とは格の違う様子に、呆然と石川が口を開く。
答えたのはガダメだった。
「スパイドル軍三魔爪……。もっとも、ウインドリザードやアングラモンの上司と言った方がわかりやすいかな?」
「ウインドリザードやアングラモンの上司!?」
六人の視線が絡み合った。
「異世界の少年たちよ、お前達に恨みは無いが、いずれお前たちは我らが主の障害となりうるのでな……。すまんが、消えてもらうぞ」
あくまで生真面目な表情を崩さずにガダメが言った。
「!」
石川達は無意識のうちに戦闘態勢をとる。
油断していたら、一瞬のうちにやられる――本能的にそう悟ったのだ。
「行くぞ!」
ガダメの声とともに、三魔爪達が石川達にとびかかる。
同時に石川達も地面を蹴っていた。
「ここなら、誰も来ないな……」
石川はそうつぶやくと、周りを見回して叫んだ。
「いるんだろ!? 出て来いよ!」
石川の叫びに呼応するかのように、周囲の空間が歪み、三人の人影が現れる。
屈強な肉体を持った隻眼の戦士。両腕が埴輪と土偶になった土人形の戦士。そして、手足の生えた粘土のような戦士。
三魔爪だった。
「誰だ……?」
明らかに今までの相手とは格の違う様子に、呆然と石川が口を開く。
答えたのはガダメだった。
「スパイドル軍三魔爪……。もっとも、ウインドリザードやアングラモンの上司と言った方がわかりやすいかな?」
「ウインドリザードやアングラモンの上司!?」
六人の視線が絡み合った。
「異世界の少年たちよ、お前達に恨みは無いが、いずれお前たちは我らが主の障害となりうるのでな……。すまんが、消えてもらうぞ」
あくまで生真面目な表情を崩さずにガダメが言った。
「!」
石川達は無意識のうちに戦闘態勢をとる。
油断していたら、一瞬のうちにやられる――本能的にそう悟ったのだ。
「行くぞ!」
ガダメの声とともに、三魔爪達が石川達にとびかかる。
同時に石川達も地面を蹴っていた。
物陰から、彼らの会話を聞いて、衝撃を受けていた人物がいる。
(上田さん達が、異世界から来た……?)
言うまでもなく、石川達の後を追ってきたサクラだ。
彼女もこの世界に伝わる伝説は聞いてはいたものの、それが現実に起きるなどとは考えていなかったのである。
(上田さん達が、異世界から来た……?)
言うまでもなく、石川達の後を追ってきたサクラだ。
彼女もこの世界に伝わる伝説は聞いてはいたものの、それが現実に起きるなどとは考えていなかったのである。
さて、石川達は、それぞれ一対一で三魔爪と対峙していた。
石川はクレイと、上田はアーセンと、岡野はガダメと向かい合っている。
三人はとっさに相手が得意としているであろう戦法にあたりをつけ、それぞれの得意分野で迎え撃とうと考えたのだ。
「ほな、行くで!」
クレイの両腕が、石川に向かって蛇のように一気に伸びる。
「うわっ!」
思いもよらぬ攻撃に、石川はそれを転がってよけると、剣を振りかぶった。
「たぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
石川はクレイと、上田はアーセンと、岡野はガダメと向かい合っている。
三人はとっさに相手が得意としているであろう戦法にあたりをつけ、それぞれの得意分野で迎え撃とうと考えたのだ。
「ほな、行くで!」
クレイの両腕が、石川に向かって蛇のように一気に伸びる。
「うわっ!」
思いもよらぬ攻撃に、石川はそれを転がってよけると、剣を振りかぶった。
「たぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
ザシュッ! スパッ!
剣が一閃し、クレイの両腕が宙に飛んだ。
「あ痛~ッ!」
両腕を切り飛ばされたクレイが、大げさなほどに悲鳴を上げる。
だが――
「……なんちゃって♪」
次の瞬間、その顔には余裕の笑みが浮かんでいた。
「ふんっ!」
クレイが気合を入れると、切り落とされた両腕がすぐにピタッと元通りにつながる。
傷跡すら残っていなかった。
「ええっ!?」
愕然となって、石川が驚いた声を出す。
「ワイの身体は粘土で出来とるんや。剣で斬ったくらいじゃかすり傷にもならへんで」
クレイは得意げに笑うと、長く伸びた腕を振り回す。
「あ痛~ッ!」
両腕を切り飛ばされたクレイが、大げさなほどに悲鳴を上げる。
だが――
「……なんちゃって♪」
次の瞬間、その顔には余裕の笑みが浮かんでいた。
「ふんっ!」
クレイが気合を入れると、切り落とされた両腕がすぐにピタッと元通りにつながる。
傷跡すら残っていなかった。
「ええっ!?」
愕然となって、石川が驚いた声を出す。
「ワイの身体は粘土で出来とるんや。剣で斬ったくらいじゃかすり傷にもならへんで」
クレイは得意げに笑うと、長く伸びた腕を振り回す。
ドガァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァッ!
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
その腕はまともに石川の胴体をとらえ、石川は大きく吹っ飛ばされていた。
その腕はまともに石川の胴体をとらえ、石川は大きく吹っ飛ばされていた。
ディ・カ・ダー・マ・モウ・バッ・ダ!
(火の神よ、猛火の裁きを!)
(火の神よ、猛火の裁きを!)
「火炎呪文・メガフレア!」
突き出した上田の拳から、サッカーボール大の火球が飛び出し、アーセンに向かう。
が、
突き出した上田の拳から、サッカーボール大の火球が飛び出し、アーセンに向かう。
が、
ゲキ・カ・ダー・マ・ジー・バツ・メイ・ガー!
(火の神よ、その炎で焼き尽くせ)
(火の神よ、その炎で焼き尽くせ)
アーセンの口から静かに呪文が紡ぎだされる。
「火炎呪文・ギガフレア!」
「火炎呪文・ギガフレア!」
ゴワァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァッ!
次の瞬間、右腕の土偶の目が光り、そこからメガフレアを上回る巨大な火球が飛び出した。
「うわっ!」
アーセンのギガフレアは、上田のメガフレアを軽々と打ち消し、上田へと迫る。
とっさに上田は自身の動きを速める加速呪文・ファストを唱えてその火球をよけたが、もしまともに食らっていたら、今頃は消し炭と化していただろう。
「ひぇぇぇぇ……」
上田の額を嫌な汗が流れ落ちる。
「くっそー! じゃあこれならどうだ!」
グー・ダッ・ガー・バク・レイ・ゲム!
(大気よ、唸り弾けろ!)
(大気よ、唸り弾けろ!)
「爆裂呪文・ボンバー!」
上田の掌から、無数のスパークに包まれた光球が飛んだ。
しかし、またもやアーセンの口から呪文が飛ぶ。
上田の掌から、無数のスパークに包まれた光球が飛んだ。
しかし、またもやアーセンの口から呪文が飛ぶ。
グー・バク・ゴウ・ゲレム・ガルム・バング!
(大気よ、全てを砕け散らせたまえ)
(大気よ、全てを砕け散らせたまえ)
アーセンの両腕に、凄まじいスパークが巻き起こった。
「極大爆裂呪文・ボンベスト!」
アーセンが両腕を合わせると、そこから凄まじいエネルギーの塊が飛び出した。
「極大爆裂呪文・ボンベスト!」
アーセンが両腕を合わせると、そこから凄まじいエネルギーの塊が飛び出した。
ドガァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァン!
「どわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
その凄まじい爆風に、上田の身体は木の葉のように吹っ飛ばされていた。
「そんな、未熟な、呪文では、私の、身体には、傷一つ、つけられませんよ」
いつもの仮面のような表情のまま、アーセンは淡々とつぶやいた。
その凄まじい爆風に、上田の身体は木の葉のように吹っ飛ばされていた。
「そんな、未熟な、呪文では、私の、身体には、傷一つ、つけられませんよ」
いつもの仮面のような表情のまま、アーセンは淡々とつぶやいた。
「うりゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
「でぇいやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
一方、岡野とガダメはすさまじい格闘戦を展開していた。
その様子は、はたから見ているとまさに格闘漫画のようである。
両者とも残像が残る速さで拳を打ち合い、お互いの攻撃をさばいている。
素人目に見ても、二人には一部の隙も無かった。
だが、
「もらった!」
突如、ガダメの回し蹴りが飛ぶ。
「くっ!」
虚を突かれた形となった岡野は、とっさに腕を突き出していた。
「でぇいやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
一方、岡野とガダメはすさまじい格闘戦を展開していた。
その様子は、はたから見ているとまさに格闘漫画のようである。
両者とも残像が残る速さで拳を打ち合い、お互いの攻撃をさばいている。
素人目に見ても、二人には一部の隙も無かった。
だが、
「もらった!」
突如、ガダメの回し蹴りが飛ぶ。
「くっ!」
虚を突かれた形となった岡野は、とっさに腕を突き出していた。
ガシャァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァン!
「ぐわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
岡野は大きく蹴り飛ばされて地面に転がった。
「くっ……」
ガダメの蹴りを受けた左腕に凄まじい激痛が走る。
どうやら骨にヒビが入っているらしい。
だが、腕で受けていなければ、岡野の頭は今頃胴体から離れていたことだろう。
岡野は急いでヒールの呪文を唱え、左腕の傷をいやす。
上田や石川よりも魔法の力では劣るが、それでも何もしないよりはましだった。
岡野は体勢を立て直すと、キッとガダメを睨みつける。
「ほほう、子供にしては、なかなか根性があるな。それでこそ救世主よ!」
岡野の闘志に、ガダメも嬉しそうに笑みを浮かべた。
「だが、容赦はせんぞ! でやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
岡野に向かってガダメが飛び蹴りを放つ。
まるでミサイルのように迫ってくるガダメの一撃を、岡野は腕をクロスさせて受け止めた。
岡野は大きく蹴り飛ばされて地面に転がった。
「くっ……」
ガダメの蹴りを受けた左腕に凄まじい激痛が走る。
どうやら骨にヒビが入っているらしい。
だが、腕で受けていなければ、岡野の頭は今頃胴体から離れていたことだろう。
岡野は急いでヒールの呪文を唱え、左腕の傷をいやす。
上田や石川よりも魔法の力では劣るが、それでも何もしないよりはましだった。
岡野は体勢を立て直すと、キッとガダメを睨みつける。
「ほほう、子供にしては、なかなか根性があるな。それでこそ救世主よ!」
岡野の闘志に、ガダメも嬉しそうに笑みを浮かべた。
「だが、容赦はせんぞ! でやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
岡野に向かってガダメが飛び蹴りを放つ。
まるでミサイルのように迫ってくるガダメの一撃を、岡野は腕をクロスさせて受け止めた。
ドガガガガガガガガガガガァァァァァァァッ!
「ぐうっ!」
確実に受け止めたはずの岡野の身体が、十数メートル吹っ飛ばされる。
だが、今度は意識を腕に集中させていたため、大ダメージまでには至らなかった。
もっとも、その凄まじい威力のため、両腕にはしびれが残ってしまっている。
「ちっ……」
力が入らない両腕を見て、岡野が舌打ちをした。
確実に受け止めたはずの岡野の身体が、十数メートル吹っ飛ばされる。
だが、今度は意識を腕に集中させていたため、大ダメージまでには至らなかった。
もっとも、その凄まじい威力のため、両腕にはしびれが残ってしまっている。
「ちっ……」
力が入らない両腕を見て、岡野が舌打ちをした。
~つづく~
2018.02.16
ファイクエ第5話『大ピンチ! 対決、三魔爪!』-2
最近、ウルトラマンガイアのOPをちょこちょこ聞いてます。
あの番組は当時、ちょくちょく見ていて、最終回も珍しく録画したりしていました。
さて、今日は小説版『ファイクエ』の続きになります。
今回は、ちょっと説明的な部分も多いかも……。
上田はまず、この世界の基本常識から調べる事にした。
考えてみれば、この世界の文字などは何故か読めるようになっていたものの、一般常識については、これまで調べる機会が無かったからだ。
まず、この世界は現実世界と違って、一週間が八日で構成されている、という事だった。
すなわち、光曜日から始まって、風曜日、火曜日、水曜日、木曜日、金曜日、土曜日、そして闇曜日、という具合だ。
そして、一ヶ月はおおよそ三五日前後で構成され、一年は十カ月という事だった。
地球よりも、わずかに一年のサイクルが短いらしい。
次に上田が調べたのは、この世界での数勘定だった。
長さは『シャグル』という単位を基本とし、これは現実世界での約三・五メートル位にあたる。
十分の一シャグルが『一スーセ』という事だったが、キロメートルにあたる単位は無いようであった。
重さについては、『一カーグ』が約二・五グラム、『一ギカラ』が約二・五キログラムという事だった。
液体の単位は『リゴク』のみが確認され、これは現実で世界の約一・四リットルに相当していた。
「なるほどねぇ……」
上田が読んでいた本を机に置いてため息をつく。
そして、傍らに置いてあった缶コーヒーを飲み干した。
前回も言ったが、この世界にも缶ジュースやら自販機と言うものは存在しているのである。
なお、彼が読んでいたのは『よいこの数と数え方』という本だった。
明らかに児童どころか幼児向けの書籍ではあるが、だからこそ、この世界が初めてである上田でも理解しやすく書いてある。
今度はこの世界について書いてある本を開く。
この世界は、今、彼らがいるブクソフカ大陸や、彼らが最初に目覚めたハサキヒオ大陸のほか、はるか遠くにはサレラシオ大陸やポルカサテメネ大陸といったものもあり、それぞれがだいたい一つの国になっている、ということだった。
「やっぱり、おれらの世界とは色々違うんだなぁ……。メモメモっと……」
調べた内容をノートに書き留めながら、上田はようやく歴史書を手に取った。
これもやはり、子供向けの歴史の教科書的な物であった。
「随分と熱心に調べ物をされてますねぇ」
机の両脇に本を積んでいる上田を見て、この図書館の司書であるテキスト・ノートが声をかけた。
彼は眼鏡をかけて知的な紳士で、彼自身も常に本の束を抱えている。
「はい、ちょっと詳しく調べないといけない事があって……」
椅子に座ったまま、上田が苦笑しながら答える。
「探し物が見つかると良いですね」
テキストは、人好きのする微笑みを浮かべて立ち去った。
上田はその背に向かって、軽く会釈をする。
「さてと……」
上田は腕まくりをすると、気合を入れて歴史書と向き合うのだった。
考えてみれば、この世界の文字などは何故か読めるようになっていたものの、一般常識については、これまで調べる機会が無かったからだ。
まず、この世界は現実世界と違って、一週間が八日で構成されている、という事だった。
すなわち、光曜日から始まって、風曜日、火曜日、水曜日、木曜日、金曜日、土曜日、そして闇曜日、という具合だ。
そして、一ヶ月はおおよそ三五日前後で構成され、一年は十カ月という事だった。
地球よりも、わずかに一年のサイクルが短いらしい。
次に上田が調べたのは、この世界での数勘定だった。
長さは『シャグル』という単位を基本とし、これは現実世界での約三・五メートル位にあたる。
十分の一シャグルが『一スーセ』という事だったが、キロメートルにあたる単位は無いようであった。
重さについては、『一カーグ』が約二・五グラム、『一ギカラ』が約二・五キログラムという事だった。
液体の単位は『リゴク』のみが確認され、これは現実で世界の約一・四リットルに相当していた。
「なるほどねぇ……」
上田が読んでいた本を机に置いてため息をつく。
そして、傍らに置いてあった缶コーヒーを飲み干した。
前回も言ったが、この世界にも缶ジュースやら自販機と言うものは存在しているのである。
なお、彼が読んでいたのは『よいこの数と数え方』という本だった。
明らかに児童どころか幼児向けの書籍ではあるが、だからこそ、この世界が初めてである上田でも理解しやすく書いてある。
今度はこの世界について書いてある本を開く。
この世界は、今、彼らがいるブクソフカ大陸や、彼らが最初に目覚めたハサキヒオ大陸のほか、はるか遠くにはサレラシオ大陸やポルカサテメネ大陸といったものもあり、それぞれがだいたい一つの国になっている、ということだった。
「やっぱり、おれらの世界とは色々違うんだなぁ……。メモメモっと……」
調べた内容をノートに書き留めながら、上田はようやく歴史書を手に取った。
これもやはり、子供向けの歴史の教科書的な物であった。
「随分と熱心に調べ物をされてますねぇ」
机の両脇に本を積んでいる上田を見て、この図書館の司書であるテキスト・ノートが声をかけた。
彼は眼鏡をかけて知的な紳士で、彼自身も常に本の束を抱えている。
「はい、ちょっと詳しく調べないといけない事があって……」
椅子に座ったまま、上田が苦笑しながら答える。
「探し物が見つかると良いですね」
テキストは、人好きのする微笑みを浮かべて立ち去った。
上田はその背に向かって、軽く会釈をする。
「さてと……」
上田は腕まくりをすると、気合を入れて歴史書と向き合うのだった。
一方、石川と岡野は、サクラに連れられて繁華街の方に来ていた。
丁度お昼を過ぎていたので、彼らは近くにあった喫茶店に入った。
このブッコフタウンは、本の町という事もあってか、サンドイッチが名物だった。
本を読みながら、片手でも食べられるからだ。
石川達は、あぶった魚の燻製を挟んだサンドイッチと、スライスした炒めザコを挟んだサンドイッチを注文し、上田の為に同じものをテイクアウトで包んでもらった。
「場所が違っても、サンドイッチはあるんだね……」
奇妙な感覚を覚えながら、石川がつぶやく。
岡野も同じ思いを抱きながら、サンドイッチを口に運んだ。
もっとも、現実世界には炒めたザコを具材にしたサンドイッチなどありえないが……。
「ん、美味い」
炒めザコのサンドイッチをかじった石川が、思わず舌鼓を鳴らす。
以前、キノコノ村で食べた焼きザコも美味だったが、こちらの炒めたザコの身も、焼いた時とはまた違う、なんとも言えない香ばしさがあった。
さらに細かく薄切りにされた身が、パンと実にマッチしていた。
かんだ時に、パンにしみ込んだうま味が、じわりと口の中に広がる。
「そんなに遠い場所なんですか? 皆さんの故郷って……」
「まぁね。いきなり雷に打たれてさ、気が付いたらハテナ町にいたってわけ。信じられる?」
「そんな事が……」
サクラの顔に驚きの表情が現れる。
さすがにこの世界でも、稲妻に打たれて別の場所に運ばれることなど前例が無いようだ。
丁度お昼を過ぎていたので、彼らは近くにあった喫茶店に入った。
このブッコフタウンは、本の町という事もあってか、サンドイッチが名物だった。
本を読みながら、片手でも食べられるからだ。
石川達は、あぶった魚の燻製を挟んだサンドイッチと、スライスした炒めザコを挟んだサンドイッチを注文し、上田の為に同じものをテイクアウトで包んでもらった。
「場所が違っても、サンドイッチはあるんだね……」
奇妙な感覚を覚えながら、石川がつぶやく。
岡野も同じ思いを抱きながら、サンドイッチを口に運んだ。
もっとも、現実世界には炒めたザコを具材にしたサンドイッチなどありえないが……。
「ん、美味い」
炒めザコのサンドイッチをかじった石川が、思わず舌鼓を鳴らす。
以前、キノコノ村で食べた焼きザコも美味だったが、こちらの炒めたザコの身も、焼いた時とはまた違う、なんとも言えない香ばしさがあった。
さらに細かく薄切りにされた身が、パンと実にマッチしていた。
かんだ時に、パンにしみ込んだうま味が、じわりと口の中に広がる。
「そんなに遠い場所なんですか? 皆さんの故郷って……」
「まぁね。いきなり雷に打たれてさ、気が付いたらハテナ町にいたってわけ。信じられる?」
「そんな事が……」
サクラの顔に驚きの表情が現れる。
さすがにこの世界でも、稲妻に打たれて別の場所に運ばれることなど前例が無いようだ。
日も暮れる頃、四人は街の中央にある、図書館横の時計台の前で落ち合った。
「それで……どうだったん、収穫の方は?」
岡野が訪ねると、上田はかぶりを振る。
「いやぁ、いろいろ調べてはみたけどね……。まだようやく、この世界の一般常識がわかってきた、ってくらいかなぁ……」
「そっか……」
「しょうがない。何日かこの街に泊まって、調べてみるしかないか」
「そうだね」
石川の提案に、上田と岡野も頷く。
三人はサクラに礼を言って別れると、予約していた宿に入った。
「それで……どうだったん、収穫の方は?」
岡野が訪ねると、上田はかぶりを振る。
「いやぁ、いろいろ調べてはみたけどね……。まだようやく、この世界の一般常識がわかってきた、ってくらいかなぁ……」
「そっか……」
「しょうがない。何日かこの街に泊まって、調べてみるしかないか」
「そうだね」
石川の提案に、上田と岡野も頷く。
三人はサクラに礼を言って別れると、予約していた宿に入った。
翌日から、上田は図書館に通って調べ物を続けた。
石川と岡野の方は、上田を手伝ったり、町の外に出て経験値と路銀を稼ぐため、モンスターと戦闘をしたりしていた。
そのおかげか、二人の腕前はアングラモンと戦った時からさらに上がった。
上田の方も、調査の過程で調べた呪文の本を読み、その後に実際に練習する事で、新しい魔法をいくつか使いこなす事が出来るようになっていた。
「ふう……」
本を机に置いて、上田が目頭を押さえる。
目をシパシパさせて、一息ついた。
現実世界に居た頃ですら、ここまで熱心に調べ物をしたことは無かっただろう。
元の世界に帰りたいという思いと、この世界に対する好奇心が、上田に驚くほどの集中力を発揮させていた。
そして、この頃には、上田もある程度はこの世界の本格的な本も読めるようになっていた。
そこへ、
「お疲れ様です」
スッと、上田の机にサンドイッチの包みが置かれる。
「サクラちゃん……。来てたんだ」
包みを置いたのはサクラだった。
「はい。学校の宿題で、調べ物があって……」
「ふ~ん、学校か……」
『学校』という単語に、上田が元の世界のことを思い出す。
(今頃、向こうじゃどうなってんだろ……。『校庭に落雷。小学生三人が行方不明』とか、ニュースになってなきゃいいけどなぁ……)
そんな上田の意識を引き戻したのは、サクラの声であった。
「上田さんは、勉強は好きなんですか?」
「おれ? 国語と図工と音楽は好きだけど、全般的にはあんまり好きじゃないかなぁ。特に体育と算数。そんなに悪い成績は取ってないけどね……」
苦笑しながら、上田が言った。
それに対して、サクラがハテナマークを浮かべた顔になる。
「図工……?」
「ああ、物を作ったり、絵を描いたりする授業だよ」
「ああ、美術のことですね!」
納得したように、サクラがポンと手を打つ。
「サクラちゃんは、何の宿題?」
「あ、はい。世界史を簡単な表で作ってくるっていうものなんですけど」
「だったら、これ使ったら?」
上田が机に置いていた本をサクラに手渡す。
「有難う御座います」
サクラは本を抱えると、ニッコリと笑って上田に向かってペコリと頭を下げた。
石川と岡野の方は、上田を手伝ったり、町の外に出て経験値と路銀を稼ぐため、モンスターと戦闘をしたりしていた。
そのおかげか、二人の腕前はアングラモンと戦った時からさらに上がった。
上田の方も、調査の過程で調べた呪文の本を読み、その後に実際に練習する事で、新しい魔法をいくつか使いこなす事が出来るようになっていた。
「ふう……」
本を机に置いて、上田が目頭を押さえる。
目をシパシパさせて、一息ついた。
現実世界に居た頃ですら、ここまで熱心に調べ物をしたことは無かっただろう。
元の世界に帰りたいという思いと、この世界に対する好奇心が、上田に驚くほどの集中力を発揮させていた。
そして、この頃には、上田もある程度はこの世界の本格的な本も読めるようになっていた。
そこへ、
「お疲れ様です」
スッと、上田の机にサンドイッチの包みが置かれる。
「サクラちゃん……。来てたんだ」
包みを置いたのはサクラだった。
「はい。学校の宿題で、調べ物があって……」
「ふ~ん、学校か……」
『学校』という単語に、上田が元の世界のことを思い出す。
(今頃、向こうじゃどうなってんだろ……。『校庭に落雷。小学生三人が行方不明』とか、ニュースになってなきゃいいけどなぁ……)
そんな上田の意識を引き戻したのは、サクラの声であった。
「上田さんは、勉強は好きなんですか?」
「おれ? 国語と図工と音楽は好きだけど、全般的にはあんまり好きじゃないかなぁ。特に体育と算数。そんなに悪い成績は取ってないけどね……」
苦笑しながら、上田が言った。
それに対して、サクラがハテナマークを浮かべた顔になる。
「図工……?」
「ああ、物を作ったり、絵を描いたりする授業だよ」
「ああ、美術のことですね!」
納得したように、サクラがポンと手を打つ。
「サクラちゃんは、何の宿題?」
「あ、はい。世界史を簡単な表で作ってくるっていうものなんですけど」
「だったら、これ使ったら?」
上田が机に置いていた本をサクラに手渡す。
「有難う御座います」
サクラは本を抱えると、ニッコリと笑って上田に向かってペコリと頭を下げた。
その日の夕方、上田とサクラは連れ立って図書館を後にした。
やや呆れたようにテキストが「閉館時間ですよ」と声をかけた時、館内に残っていたのは彼らだけだった。
二人そろって、閉館時間まで調べものに没頭していたらしい。
上田がこの町に来てから買ったばかりのノートなど、既に半分以上のページが埋まってしまっている。
サクラの口から突然質問が飛んだのはそんな時だった。
「上田さんって……歌とか好きなんですか?」
「へ? なんで?」
いきなりの予想だにしない問いかけに、上田は素っ頓狂な声を出す。
「いえ……。音楽が好きって言ってたから。それによく、鼻歌を歌ってるし……」
「ああ、そうなんだ。あんまり意識してなかったけど」
『なくて七癖』――とはよく言ったものだ。
「上田さん達の故郷では、どんな歌があるんですか?」
「どんなっつってもね……」
上田が困ったような表情になった。
彼は歌謡曲には疎い。と言って、アニメソングを紹介するのもなぁ、と思われた。
もっとも、どちらを説明したところで伝わるとも思えなかったが……。
「そうねぇ……例えば、こんなのかなぁ」
考えた末に彼がちょっと歌ってみせたのは、音楽の授業で習った『夢の世界を』という曲だった。
例として出すには、それこそ学校の授業で習うような曲が一番当たり障りが無いだろう。
「ほほえみ~、交わして~、かた~りあい~♪……」
サクラは黙って上田が歌うのを聞いていたが、彼が歌い終わると微笑んだ。
「いい歌ですね」
「あんまり上手く歌えてないけどね……。おれもこの曲は結構好きかな」
「石川さん達からも聞いてみたんですけど、お話を聞いてたら、いつか、私も皆さんの国に行ってみたいなぁ、って思っちゃいました」
サクラがニコリと無邪気に笑う。
そこには上田達が住む現実世界に対する好奇心が見て取れた。
「おれらの国か……そうね、来れたらいいけどね……」
対してわずかに上田の表情が曇る。
結局のところ、自分たちと彼女たちは、別の世界に住む人間なんだよなぁ、という事を上田は改めて実感していた。
交差点で挨拶を交わし、二人はそれぞれ分かれて帰路に就いた。
やや呆れたようにテキストが「閉館時間ですよ」と声をかけた時、館内に残っていたのは彼らだけだった。
二人そろって、閉館時間まで調べものに没頭していたらしい。
上田がこの町に来てから買ったばかりのノートなど、既に半分以上のページが埋まってしまっている。
サクラの口から突然質問が飛んだのはそんな時だった。
「上田さんって……歌とか好きなんですか?」
「へ? なんで?」
いきなりの予想だにしない問いかけに、上田は素っ頓狂な声を出す。
「いえ……。音楽が好きって言ってたから。それによく、鼻歌を歌ってるし……」
「ああ、そうなんだ。あんまり意識してなかったけど」
『なくて七癖』――とはよく言ったものだ。
「上田さん達の故郷では、どんな歌があるんですか?」
「どんなっつってもね……」
上田が困ったような表情になった。
彼は歌謡曲には疎い。と言って、アニメソングを紹介するのもなぁ、と思われた。
もっとも、どちらを説明したところで伝わるとも思えなかったが……。
「そうねぇ……例えば、こんなのかなぁ」
考えた末に彼がちょっと歌ってみせたのは、音楽の授業で習った『夢の世界を』という曲だった。
例として出すには、それこそ学校の授業で習うような曲が一番当たり障りが無いだろう。
「ほほえみ~、交わして~、かた~りあい~♪……」
サクラは黙って上田が歌うのを聞いていたが、彼が歌い終わると微笑んだ。
「いい歌ですね」
「あんまり上手く歌えてないけどね……。おれもこの曲は結構好きかな」
「石川さん達からも聞いてみたんですけど、お話を聞いてたら、いつか、私も皆さんの国に行ってみたいなぁ、って思っちゃいました」
サクラがニコリと無邪気に笑う。
そこには上田達が住む現実世界に対する好奇心が見て取れた。
「おれらの国か……そうね、来れたらいいけどね……」
対してわずかに上田の表情が曇る。
結局のところ、自分たちと彼女たちは、別の世界に住む人間なんだよなぁ、という事を上田は改めて実感していた。
交差点で挨拶を交わし、二人はそれぞれ分かれて帰路に就いた。
~つづく~
2018.02.15
お部屋の片づけ中(内容とは関係ありません)。
サイトを更新しました。
今日は『ホビー雑誌コーナー』です。
昨日の記事が、予想以上に喜んで頂けて、私もかなり嬉しかったです。
コメントで999さんもおっしゃってますが、いつも私がしてもらう方なので、お礼をしたいなぁと常々思ってまして。
実は昨日の記事、今年の頭には計画をしてました(笑)。
さて、今日は給料日で休みだったので、下曽根→小倉という順で出かけてきました。
下曽根に来た目的はこれ。
この間の風風ラーメンの『パーコー黒胡麻担々麺』を試してみたくなりまして。
別添えで山椒がついています。
パーコー。
揚げた豚肉です。スープに絡めて頂きました。
甘辛い肉みそ(?)も乗っています。
麺は太麺です。スープがよく絡みます。
山椒を投入します。
香りが強くなりました。(^ ^)
ご馳走様でした。
ちなみに料金は1,300円でした。外で食べるラーメンでは、珍しく奮発したかなぁ……。
その後はサニーサイドモールのトイザらスでちょっと買い物をして小倉へ。
小倉駅の中央広場では、人吉温泉の観光物産展をやってました。
小倉ではあるあるCityに行ったのですが、特にめぼしいものはありませんでした……。
その後、中津に戻った後はブックオフに行って夕食です。
今日は久々に、中津のすき家でかつぶしオクラ牛丼です。
無論、豚汁サラダセットにします。
ホームページの管理者紹介のページにも書いてますが、たっぷり七味を入れます。
最終的に、液色は真っ赤に……。(^ ^;)
ご馳走様でした。
豚汁の器を見ると、七味の具の殻部分が沈んでます(苦笑)。
さて、今日の収穫ですが……。
トイザらスで698円(税別)になっていたので、ついにDX版のウルトラカプセルも買っちゃいました。
このセットにしたのは、ダクロプが入ってたからだったり……。
いや、T2さんの所で活躍してますし。
ゼロダークネスと。
……似てる?
さて、実際にバラして内部比較をやってみました。
DX版とガチャ版の違いはT2さんが以前おっしゃっていたようにスイッチ部にバネがあるか無いかですが、食玩版はかなり違った造形になっています。
それともう一つ。
会計をした時に、何気なく後ろを見てみたら装動がいくつか残ってて、しかもおあつらえ向きに以前アーマーだけ買ったウィザードゲーマーのボディ(だけ)あったので、速攻確保してきました。
という訳で……
ヒュイン!
マジックザ・ウィザード!
ガシャット! レベルアーップ!
シャッシャッシャバドゥビタッチで変身(ウィー!)マジックザ・ウィザ~ド~♪
という訳で、クロスアーマーを手に入れて数か月、ようやくゲンム・ウィザードゲーマーが完成しました。
実は昨日、『掌動』のディケイドも買ってたり……。
掌動の方は、本当にミクロマンサイズですね……。
帰りにドラモリで買い物をしたら、ほねほねゲリオンがあったので試しに買ってきました。
サキほねのアナザーカラー版です。
これ、使徒はノーマル版と組み合わせると劇中カラーがいい感じで表現出来そうなんですよねぇ。
最後に、先日はブリッツウイングのテックスペックを載せたので、今日は相方……じゃないですけど、同じくトリプルチェンジャーのアストロトレインを。
記事の方はもう前に作ってますが……。
アストロトレイン(トリプルチェンジャー輸送参謀)
SL、スペースシャトル、ロボットの3形態に変形するトリプルチェンジャーであるアストロトレインは、その莫大なペイロードと宇宙空間航行能力によって、デストロン軍団の武器や兵士の輸送、衛星の打ち上げなどの任務に活躍する。得意の戦術は、戦場にパニック状態を作り出し、敵の混乱と恐怖に乗じて作戦を成功させることである。シャトルモードでは、衛星軌道までは毎時2万マイル、また引力圏外では毎時5万マイルの速度で航行することができ、SLモードでは最高速度時速400マイルで、相続距離は1,700マイルである。イオン置換ライフルが武器だ。名前は「宇宙(旅行)の列車」。
といったところで、今日はこの辺で。
どうも。ではでは。
2018.02.14
「ルークと」「ヤンの」……ではなく。
タイトルは気にしないで下さい、『バレンタイン兄弟』ってキャラクターが『HELLSING』ってマンガにいるんですよ。
と言う訳で、今日はバレンタインなので、ちょっと特別企画です。
普段お世話になっているネッ友の皆様に、イラストを描いてみました。
ケフカさんへ。
初めてですが、ヴィータさんを描いてみました。
騎士服ですが、帽子が無いのでチョコレートの箱の方に『のろうさ』をつけてます。
……実は最初、『箱に照れ隠しで「義理」って書いてある』ってシチュにしようか迷いました。(^_^;)
でもって、今度はかぷちぃのさんへ。
……スミマセン、ウチのキャラの藍ですが、ご勘弁を。(^^;)
自分で藍を描くのは何気にこれが初めてだったりします。
ウラン君は倉麻さんへ。
倉麻さんのところでは恒例行事が行われていますので、オーソドックスに振ってみました。
ウラン「ラルド~、ボクの愛がい~っぱい詰まったチョコを召し上がれ♪ あ、ホワイトデーのお返しはラルド自身でいいよ~。ボクが美味しく頂いてア・ゲ・ル♪」
ラルド「いい加減にしろぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!」
的な。
ちなみに「袋が黄緑、リボンが赤」というのもちょっとこだわって色を決めました(笑)。
そして、山さんへ。
『きつねのよめいり!』より、お犬さまことちょこさん(デフォルト名)です。
お犬様も初めて描くなぁ……(と言うか、ウラン君以外全員初めて描きましたけど)。
山さんに聞いてみても「ちょこのチョコ」は無かったので、ネタかぶりを心配する必要はありませんでした。
ちなみに最初、手持ちのコピックで色を塗ったら褐色肌どころか土気色になっちまったので、新しくE33のコピックを買って塗りなおしました(苦笑)。
~おまけ~
スパイドル軍のバレンタイン風景。
この世界にもバレンタインデーはあるようです。
こう見えて甘党なガダメですが、律儀なのでもらったのは全部飲んで、慣れないお酒で二日酔いになり、スパイドルナイトから怒られてそうです(笑)。
という訳で、どのイラストもお持ち帰りは自由ですので、よろしければ貰ってやって下さいませ。m(_ _)m
それにしても、一度にこんな数のイラスト描いたのって子供の頃以来かも知んない……(爆)。
余談ですが、リーさんやヴィータさん、ちょこさんは髪のハイライトが普段私が描かないパターンだったので、塗り方という点でも勉強になりました。(^_^)
といったところで、今日はこの辺で。
どうも。ではでは。
2018.02.13
色々掘り出してみた。
実は昨日、寝る前の段になって自室にあったものを色々掘り起こしてみました。
すると、思わぬ発掘品が……。
コミックボンボンの、95年夏休み増刊号です。
本誌と同じく、こちらも廃刊になるまでずっと買っていました。
私が知っている限りでは、国内で唯一の『トランスフォーマーG2』のコミック版が掲載されています。
年代が1990年代と、パラレルな感じです。
上の画像の次のページ。
オートボルトは登場した瞬間に戦死。当然、ロボットモードも未登場です。
ホットロウも冒頭でエフェクトロに上半身ぶった切られて戦死。
ちなみに、サイバトロン側ではエフェクトロが一応中心人物(といえるほど活躍してませんが)になってます。
んで、シリーズ知ってると妙なセリフが。
「メガトロン総司令官」ですってさ(笑)。
日本に現れたサイバージェットに立ち向かうエフェクトロですが、あっという間に腕をもぎ取られてしまいます。
後半はコンボイに出番交代。
フーリガンが襲い掛かりますが……
メガトロン様の主砲で消し飛ばされてしまいます。
メガトロン様って、意味もなく部下を殺すタイプじゃないと思うんですが……それとも燃料タンクに砂糖入れられたこと根に持ってんのか?(爆)
まぁ、作者がG1の知識ゼロで描いてるんだろうなぁというのは雰囲気でよくわかります。
ほかにも、私が最近思い出すことの多かったマンガなども載っていました。
まずは『運の王様』。当時集めてました。ロッテから発売されてるビックリマンみたいなシールチョコで、『幸運』『不運』『悪運』の三勢力があります。
本誌では四コマでしたが、この増刊号ではストーリー漫画になっています。
横井画伯の元祖SDガンダム。
本誌ではVガンダムはついに登場せずに終わりました。連載終了から2年ぶりです。
何気にマックスやボルトの出自も描かれてたり。
『カクレンジャー』の妖怪のデザインを手掛けているマイケル原腸氏による『ストIIⅤ』。増刊号で連載されていました。
おとといきたろう氏による『Gガンダム ザ・ネクスト・ジェネレーション』。本編の後日談で、ドモンの弟子のユウゴ・カガミが主人公です。冬の増刊号には第2話が掲載されました。
本誌では『ロボットポンコッツ』で有名なタモリはタル氏の『ガンプ・ザ・ストーン』の第1話。
単行本が出せるくらいには話数はあったと思うのですが……。
同じく本誌では、末期にドラゴンキッドくんやクッキンガーを連載していた松氏こーし氏の『あらいぐま美容署』。なぜか最近ちょくちょく思い出します。
本誌では『海の大陸NOA』を連載していたじゅきあきら氏の『とらぶるはんたーPAYA』。
実は『ファイクエ』の人間キャラの目は、当時から氏の絵柄をお手本にしていました。
本誌ではたまに四コマなどを載せていたうり坊氏による『電光石火ダイヤモンド・ボディATTACK』この方は増刊号での短編連載の印象が強いです。
背表紙はキャンペーン版のBB戦士転生シールの広告。
私も当時、いくつかゲットしました(くじ方式だったので狙ったのはごく一部しか手に入りませんでしたが。第一、今みたいにポンポン買えるほどお小遣いもらってませんでしたし)。
ほかにも……。
『ほねほねザウルス』の元祖? 明治から発売のスーパーカセキドンです。
いくつかダブっていたので、ブラインド形式だったのだと思います。
私が幼稚園の頃買っていたので、25年以上昔ですね。
箱裏には対決の開設やらなにやら。
保護者のクレームでも意識していたのか、「ほんとうはなかよし」といった文句が書いてあります。
組み立て図。
ほねほねザウルスと違って、実際の商品には目はありません。完全に『骨格のプラモ』でした。なので、私は当時、紙に目を描いて裏から貼っていました。
組み換えによる進化例なんかも載っています。
それから、今日は帰る前にちょっと時間があったので、ヨドバシによってLG版のクローンボットを買ってきました。
G1版は持ってませんが、当時品にそのまま関節可動を追加したような雰囲気です。
ただし、G1時代にはあった手持ち武器がこちらではありません。
ビークルモード。
変形が単純シンプルなので、ある種チープトイっぽい雰囲気もあります。(^ ^;)
最後にせっかくなので、昨日買ったブリッツウイングのテックスペックでも。
ブリッツウイング(トリプルチェンジャー空陸参謀)
MiG-25フォックスバット戦闘機と74式戦車にトランスフォームするブリッツウイングは、最も強力な戦闘力を持ったデストロンの一人である。悪質なユーモアのセンスを持ち、いつもけんか腰で大口をたたき、威勢がいい。飛行モードではマッハ2.7で飛行し、航続距離は1500マイル。熱源追尾衝撃ミサイルを装備する。またタンクモードの主砲は炸裂弾を発射し、3.5マイルの射程を持つ。ロボットモードでの武器は電磁刀とジャイロブラスター・ライフルである。弱点としては、しばしばトランスフォームの途中に引っかかって変形できなくなってしまうことである。名前は「戦車と飛行機」のイメージ合成語。
といったところで、今日はこの辺で。
どうも。ではでは。
2018.02.12
おふくろの(1日早い)誕生日/パソコン買い換えました。
今日は希望休を入れて、実家に帰ってきました。
明日がおふくろの誕生日なんですが、おふくろも平日は仕事があるので、今日、誕生祝にお昼に連れて行きました。
場所は近所のやよい軒です。
私は和風おろしハンバーグ定食、おふくろはチゲ定食にしました。
結構ボリューミーです(^ ^)。
ごちそうさまでした。
やよい軒に行ったのも、和風ハンバーグを食べたのも久しぶりでした。
午後からは博多のヨドバシに行って、ノートパソコンを買い替えました。
前にも言った通り、キーボードは一部きかないわ、バッテリーはお陀仏だわ、DVDは壊れちゃったわなので……。
ついでにWi-Fiルーターも新しいのに契約しなおしました。
というわけで、私のニューマシーン。
Windows10ですよ奥さん!
いろいろ込々で9万ちょっとでした。いやぁ、思ったよりも安く済んで大満足です。
HP用のデータやらWindows MediaPlayerに入れていたデータやらはおおむねUSBメモリを使って移し替えたので、これでこっちのパソコンでも不都合はありません。
前のパソコンも完全にイッちゃってるわけでもないので、実家に置いて、場合によっては使おうかと思ってます。
では、いつもの戦利品報告を……。
実は昨日、家に帰ってくる途中にまたもやサニーでゼロダークネスのウルトラカプセルを買ってました。
中身。
どんどんこっちも集めだしてしまいそうです……。
そう言えばジードライザーの音声(とウルトラマンキング)は檜山修之さんだそうですが、アニメのOVAではメフィラスを演ってたっけなぁ。んで、ウルトラマンは森川智之さん(『キョウリュウジャー』のトリンの人)で……。
ヨドバシでは、この間なかったブリッツウイングも買ってきました。
ところで、今回も「通り(とおり)」が「とうり」になってるという誤字が……。
正直、こういうのはちょっと気になります。(- -;)
といったところで、今日はこの辺で。
どうも。ではでは。
2018.02.10
超特急ヒカリアン・ストーリーダイジェスト第51話
第51話 大逆転!宇宙宝くじ
脚本=荒木憲一 絵コンテ=上島 光
演出=広川和之 作画監督=山田浩之
ストーリー
ある夜、テツユキとミナヨは基地に誰もいない事を訝しむが、モニターに突然UFOの大群が映ったのを見て仰天する。そこにのぞみが現れる。今日は宇宙宝くじの抽選日で、UFOの大群も当選番号の発表を見に来たのだ。他方ブラッチャー基地では、度重なる失敗と借金に疲れ果てたブラックが夜逃げを決意していた。その頃、抽選会場となる海岸には抽選ロボットが降りてきていた。片や夜道を行くブラックは、財布の中から通販のおまけに付いていた宝くじの券を見つけるが、「184874(イヤヨヤドナシ)」という番号にガッカリ。さて、宇宙宝くじの方はいよいよ抽選が始まっていた。ドジラス達はブラックの為に、自分達の番号が当選番号になるように灯台から妨害電波を送るが、ロボに看破され、攻撃を受ける。間一髪の所をラピートに救われた二人だったが、抽選ロボはドジラスの手から離れた宝くじ券に向かって光線を放とうとする。このままでは街が破壊されてしまう。のぞみはスターダストストリームで宝くじを燃やし、不正宝くじの消滅を確認した抽選ロボは再び抽選を始める。その当選番号は、何とブラックの184874! 一方何も知らず夜逃げを続けるブラックの前に鳥 建男が現れるが、そこに抽選ロボがやって来て賞金を授与する。ブラック達は無事借金を返し終えたものの、手元には小銭が数枚残ったのみだった。
●登場キャラクター(太字は初出)
のぞみ、ひかり、300X、ドクターイエロー、ウィンダッシュ、つばさ、マックス、ポリスウィン、ソニック、ネックス、E2、E3、ラピート、ウエスト、踏切ジェッター、ブラックエクスプレス、ドジラス、ウッカリー、シルバーエクスプレス、テツユキ、ミナヨ、ミナヨの父、鳥 建男、厳正大抽選実行ロボ
●今日の一言
「大金持ち~っ!」(ブラック)
●一口メモ
・何故か今回の話は、ビデオ収録時には52話と順序が逆になっていた。
・宇宙宝くじは、100年に一度発行される銀河系最大の宝くじ。
・のぞみの宝くじの番号は487656、ブラックのは184874、ドジラス達のは124875で、シルバーのは184873。
・幼児であるウエストも宝くじを買っていた。
・厳正大抽選実行ロボは、超巨大な土偶のような外見。
・ウッカリーは自分達のくじの番号を、ソロバンで妨害電波装置に入力していた。
・ズッコケたシルバーに黒目が。
・宇宙宝くじの賞金は、全て現金で金貨の山。抽選ロボの胸部から出てくる。
脚本=荒木憲一 絵コンテ=上島 光
演出=広川和之 作画監督=山田浩之
ストーリー
ある夜、テツユキとミナヨは基地に誰もいない事を訝しむが、モニターに突然UFOの大群が映ったのを見て仰天する。そこにのぞみが現れる。今日は宇宙宝くじの抽選日で、UFOの大群も当選番号の発表を見に来たのだ。他方ブラッチャー基地では、度重なる失敗と借金に疲れ果てたブラックが夜逃げを決意していた。その頃、抽選会場となる海岸には抽選ロボットが降りてきていた。片や夜道を行くブラックは、財布の中から通販のおまけに付いていた宝くじの券を見つけるが、「184874(イヤヨヤドナシ)」という番号にガッカリ。さて、宇宙宝くじの方はいよいよ抽選が始まっていた。ドジラス達はブラックの為に、自分達の番号が当選番号になるように灯台から妨害電波を送るが、ロボに看破され、攻撃を受ける。間一髪の所をラピートに救われた二人だったが、抽選ロボはドジラスの手から離れた宝くじ券に向かって光線を放とうとする。このままでは街が破壊されてしまう。のぞみはスターダストストリームで宝くじを燃やし、不正宝くじの消滅を確認した抽選ロボは再び抽選を始める。その当選番号は、何とブラックの184874! 一方何も知らず夜逃げを続けるブラックの前に鳥 建男が現れるが、そこに抽選ロボがやって来て賞金を授与する。ブラック達は無事借金を返し終えたものの、手元には小銭が数枚残ったのみだった。
●登場キャラクター(太字は初出)
のぞみ、ひかり、300X、ドクターイエロー、ウィンダッシュ、つばさ、マックス、ポリスウィン、ソニック、ネックス、E2、E3、ラピート、ウエスト、踏切ジェッター、ブラックエクスプレス、ドジラス、ウッカリー、シルバーエクスプレス、テツユキ、ミナヨ、ミナヨの父、鳥 建男、厳正大抽選実行ロボ
●今日の一言
「大金持ち~っ!」(ブラック)
●一口メモ
・何故か今回の話は、ビデオ収録時には52話と順序が逆になっていた。
・宇宙宝くじは、100年に一度発行される銀河系最大の宝くじ。
・のぞみの宝くじの番号は487656、ブラックのは184874、ドジラス達のは124875で、シルバーのは184873。
・幼児であるウエストも宝くじを買っていた。
・厳正大抽選実行ロボは、超巨大な土偶のような外見。
・ウッカリーは自分達のくじの番号を、ソロバンで妨害電波装置に入力していた。
・ズッコケたシルバーに黒目が。
・宇宙宝くじの賞金は、全て現金で金貨の山。抽選ロボの胸部から出てくる。
2018.02.09
研修ついでの帰宅。
サイトを更新しました。
さて、今日は本社で研修がありまして。マネジメント研修で「生産性と論理性(ロジカルシンキング)」について学んできました。
生産性=アウトプット(成果)/インプット(量×質)とか、PREP法(手短に伝える方法)とか。
本当はもっと色々やってきたのですが、話すと長くなるので……(苦笑)。
まぁ、面白い内容でしたので、興味がありましたら。
んで、研修が終わった後に店舗に報告の電話を入れたところ、上司の方から「明日遅番なら(実家に)泊まってきていいよ」とおっしゃって頂けたので、急遽、実家に帰ってきました。
んで、まさかの嬉しい想定外の事態だったので、当然ノートパソコンを持ってきているはずもなく。
親父に頼んで、パソコンを借りてサイトの更新とブログの返信をしました(爆)。
この記事も親父のパソコンで書いています。(^_^;)
といったところで、手短ではありますが、今日はこの辺で。
どうも。ではでは。
2018.02.08
ケフカさんがアーセン描いてくれました!/DQ5の近況。
ドラクエ風にアレンジをして下さった、との事です。
より“土人形らしい”、無機質な不気味さが表現されていて、私も「おおっ!」となりました。(^ ^)
それから、彼は魔法戦士系のキャラなので、両腕の埴輪と土偶から呪文を撃って来るのですが、ケフカさんも(まだ私が言ってなかったにも関わらず)そんなイメージで解釈して下さり、すごく嬉しかったです。
戦闘画面をイメージした物も。
まさかこんな形で、『ファイクエ』がゲーム画面(風のイラスト)になるとは思っても見ませんでした。しかも、他の方の手によってなんて……。
本当に、モノ書き冥利に尽きます。
改めて、ケフカさんにお礼を申し上げます。有難う御座いました!m(_ _)m
さて、昨日ちょこっと書いたスマホの『ドラクエ5』ですが、こんな感じです。
サイモンさんと……
ピエール先生も、ついにレベル99です。
だもんで、ピエール先生には一度モンスター爺さんの所で待機してもらい、他の仲間のレベル上げを始めました。
ケンタスも結構いいレベルまで行っていたので、またレベルアップさせてあげたいところですが。
スラリンもレベル69まで行ってます。
魔界のすごろく場もあがったので、『セレブリティパス』と『ときのすな』も手に入れました。
これですごろく場の宝箱も回収し易くなりました。
といったところで、今日はこの辺で。
どうも。ではでは。
2018.02.07
雪(雨)は空から~、落ちてくる~♪
……っつっても、トワ・エ・モワの『雨が降る日』なんて若い人は知らないだろうなぁ……。
今日は全然降ってなくて、わずかに道端やら日陰にちょっと残ってる程度でしたけどね。
昼過ぎまでちょいとイラストの下書きをやったりスマホのDQ5(ちなみに画像は撮ってませんが、ピエール先生とサイモンさんがレベル99になったほか、魔界・妖精の世界のすごろく場はクリアしました)をしたりしていました。
んで。
き~みとよ~く、こ~の店~に来た~ものさ~♪(ガロの『学生街の喫茶店』)
中津のゆめタウンに入居してるロッテリアで少し遅めのお昼です。
今日はハンバーガーのふるポテセットにしました。
飲み物は苺ミルクシェーキです。
ピクルスは好きでない(嫌いってほどでもないですけど)ので、先に食べてしまいます。
お昼の後は、ホビーゾーンを覗いたり、入居してるQBハウスで散髪をした後、ドラモリで買い物をして、一度寮に戻りました。
その後はヤマダ電機やらブックオフと、中津は遠出しなくても充分見る所があります。
夕食は久々に『かつや』のカツ丼とポテトコロッケです。
お酒はいつも通り、手製のハイボールで。
今日は日用品以外はあまり買わなかったのですが、ヤマダ電機でこの間のエグゼイドフルボトルと同じく、最近はあまり見ないダブルフルボトルセットを買って来ました。
横から。
どちらもボトルの色が薄いので、内容物の色が良く見えます。探偵フルボトルはグレープ、USBメモリフルボトルはメロンみたいです(爆)。
それから……。
これ、前に飲んだ時にそこそこ甘味があって好みだったので。
語り明かせ~ば下宿屋の~♪ おばさん、酒持ってや~って来る~♪(かまやつひろの『我が良き友よ』)
……何で今日はやたらとクラシックな歌謡曲の歌詞が出てくるのかと言うと、この記事を書きながら聞いてるからでして。(^^;)
好きなんですよ、1960年代のフォークとかポップスとか。
ガロとかザ・フォーク・クルセダーズとかトワ・エ・モワとか……。
といったところで、今日はこの辺で。
どうも。ではでは。
2018.02.06
ファイクエ第5話『大ピンチ! 対決、三魔爪!』-1
それから、次回更新でサイトの方にも……(笑)。
私が描いたのよりも、ゴツくて格好良いです。(^_^)
眼をデザインした『片目』の書き文字もいい感じですね。
さて、本文ですが、小説版『ファイクエ』の第5話で行きたいと思います。
今回から、新大陸での物語となります。
では、本文スタート!
……の前に、登場キャラのおさらいを(爆)。
石川鉄夫 異世界に飛ばされてしまった小学四年生三人の一人。三人の中で一番RPGに明るい事からリーダー格である。肉体能力と魔法力のバランスがとれており、この世界に来て卓越した剣術を身に着けた。
上田倫理 石川のクラスメートで、小柄なインドア派。体力は無いが、この世界では様々な魔法を使いこなす能力を得た。なお、今回の冒険に対しては割と乗り気。
岡野盛彦 石川、上田のクラスメート。この世界では卓越した身体能力を得た。半面、魔法はあまり得意ではない。冒険にはあまり乗り気ではないが、元の世界に帰るためと割り切っている。
スパイドルナイト この世界を狙っているらしい人物。擬人化したクモのような容姿を持つ。
ガダメ スパイドルナイト配下『三魔爪』の一人である、隻眼の戦士。武人的な気質の持ち主。
クレイ 三魔爪の一人で、粘土のような体を持つ。お調子者な言動が特徴で、関西弁のような口調で話す。
アーセン 三魔爪の一人。土人形のような外見を持ち、両腕が埴輪と土偶になっているのが特徴。抑揚のない、特徴的な口調で話す。
という訳で、今度こそ本文スタート!
「アングラモンまでも敗れ去っただと……?」
スパイドル城の玉座の間で、配下から報告を受けたスパイドルナイトが静かに呟いた。
彼の眼前には、ガダメ達がそろって跪いている。
「はっ。申し訳ございません。奴らの敗北の咎(とが)は私が責任を……」
三人の中央にいたガダメが、深々と頭を下げる。
前回の言葉通り、ガダメは部下たちの敗北の責任をとる覚悟があった。
だが――
「……ガダメよ。貴様にその意思があるのであれば、自身が直接始末をつけてはどうだ?」
「はっ……?」
主からかけられた意外な言葉に、ガダメは頭を上げる。
「貴様自身が出撃せよ、と言うのだ。不服か?」
「とんでもない事です! 奴らの首、必ずや私めが……!」
再びガダメが深々と頭を下げる。
そこへ、
「お待ちを」
クレイとアーセンも、言葉を続けた。
「ガダメはんばっかりに、エエかっこはさせまへん。そういう事なら、ワイにも出撃させて頂けまへんやろか?」
「私も、クレイと、同意見です。スパイドルナイト様、どうか、出撃の、御許可を」
「……よかろう。スパイドル軍三魔爪(さんまそう)の名に懸けて、見事、異世界の少年たちを討ちとってみよ」
そこまで言うと、スパイドルナイトの姿が闇に溶け込むようにして消え、後には玉座だけが残った。
スパイドル城の玉座の間で、配下から報告を受けたスパイドルナイトが静かに呟いた。
彼の眼前には、ガダメ達がそろって跪いている。
「はっ。申し訳ございません。奴らの敗北の咎(とが)は私が責任を……」
三人の中央にいたガダメが、深々と頭を下げる。
前回の言葉通り、ガダメは部下たちの敗北の責任をとる覚悟があった。
だが――
「……ガダメよ。貴様にその意思があるのであれば、自身が直接始末をつけてはどうだ?」
「はっ……?」
主からかけられた意外な言葉に、ガダメは頭を上げる。
「貴様自身が出撃せよ、と言うのだ。不服か?」
「とんでもない事です! 奴らの首、必ずや私めが……!」
再びガダメが深々と頭を下げる。
そこへ、
「お待ちを」
クレイとアーセンも、言葉を続けた。
「ガダメはんばっかりに、エエかっこはさせまへん。そういう事なら、ワイにも出撃させて頂けまへんやろか?」
「私も、クレイと、同意見です。スパイドルナイト様、どうか、出撃の、御許可を」
「……よかろう。スパイドル軍三魔爪(さんまそう)の名に懸けて、見事、異世界の少年たちを討ちとってみよ」
そこまで言うと、スパイドルナイトの姿が闇に溶け込むようにして消え、後には玉座だけが残った。
「お前達、どういうつもりだ?」
スパイドルナイトの姿が消えた後、ガダメはクレイとアーセンに問いただしていた。
「言葉の通りや。一人で責任とろうやなんて、カッコつけすぎやで?」
軽い調子でクレイが肩をすくめる。
「クレイの、言う通りです。私達は、三人そろってこその、三魔爪なのですから」
相変わらず無表情で抑揚のない口調ながらも、アーセンもクレイの言葉に同意するように頷いた。
スパイドルナイトの姿が消えた後、ガダメはクレイとアーセンに問いただしていた。
「言葉の通りや。一人で責任とろうやなんて、カッコつけすぎやで?」
軽い調子でクレイが肩をすくめる。
「クレイの、言う通りです。私達は、三人そろってこその、三魔爪なのですから」
相変わらず無表情で抑揚のない口調ながらも、アーセンもクレイの言葉に同意するように頷いた。
☆
さて、その頃、石川達はブクソフカ大陸に到着していた。
ハサキヒオ大陸よりも南にあるという事もあってか、今までよりも少し温暖な気候であった。
別れの挨拶は手短だったが、石川達は、ミオクとまた絶対に会おうと約束して別れた。
「頑張れよ。お前らなら、絶対に元の世界に帰れるって信じてるぜ!」
ミオクは豪快に笑いながら、三人を送り出したのだった。
三人が船を下りたブッコフタウンは、ブクソフカ大陸では海に面している北側の街で、この世界での出版物の7割を担っているという、一大製本都市だった。
数多くの出版社が本部を置き、町の中心には大きな図書館まであった。
上田は今までに無いくらい目をキラキラさせて、ハイテンションになっている。元々インドア派で本好き少年の彼からすれば、当然と言えば当然か。
「わー、すげぇ! この世界にも出版社ってあるんだ! 漫画とかあるのかな? お、そこの本屋、いい感じ……」
「おい」
ハサキヒオ大陸よりも南にあるという事もあってか、今までよりも少し温暖な気候であった。
別れの挨拶は手短だったが、石川達は、ミオクとまた絶対に会おうと約束して別れた。
「頑張れよ。お前らなら、絶対に元の世界に帰れるって信じてるぜ!」
ミオクは豪快に笑いながら、三人を送り出したのだった。
三人が船を下りたブッコフタウンは、ブクソフカ大陸では海に面している北側の街で、この世界での出版物の7割を担っているという、一大製本都市だった。
数多くの出版社が本部を置き、町の中心には大きな図書館まであった。
上田は今までに無いくらい目をキラキラさせて、ハイテンションになっている。元々インドア派で本好き少年の彼からすれば、当然と言えば当然か。
「わー、すげぇ! この世界にも出版社ってあるんだ! 漫画とかあるのかな? お、そこの本屋、いい感じ……」
「おい」
ゴン!
「あいた!」
「落ち着けよ、上ちゃん……」
あきれ果てた岡野に、上田は後頭部をど突かれる。
「ててて……。いって~な、ぶつこと無いじゃんよ……」
後頭部をさすりつつ、先頭に立って上田が歩を進める。
が、後ろに居る岡野達の方を向いていたため、前方への注意がおろそかになっていた。
案の定、
「落ち着けよ、上ちゃん……」
あきれ果てた岡野に、上田は後頭部をど突かれる。
「ててて……。いって~な、ぶつこと無いじゃんよ……」
後頭部をさすりつつ、先頭に立って上田が歩を進める。
が、後ろに居る岡野達の方を向いていたため、前方への注意がおろそかになっていた。
案の定、
ドンッ!
「きゃっ!」
彼らは前から歩いていた相手とぶつかってしまったのだった。
「あ~あ……」
「何やってんだよ、上ちゃん……」
「うるさいなぁ、もう。……っと、そんな場合じゃなかった。すみません、大丈夫ですか?」
「いえ、こちらこそ……」
道端に尻もちをついている相手は、石川達と同年代に見える、小柄な女の子だった。
長い黒髪を左右で二つに分けて三つ編みにし、眼鏡をかけている。
大人しそうな雰囲気の、可愛らしい少女だった。
「すみません、よそ見してて……」
少女に手を貸し、立ち上がるのを助けながら上田が頭を下げた。
「気にしないで下さい。私もこの子を追いかけてて、前を見てませんでしたから……」
「ん?」
三人が地面に目をやると、彼女の足元では、小型の愛玩動物が尻尾を振っていた。
それは現実世界の犬とほぼ同じ外見をしている。ただし、頭に小鳥の嘴のような小さな角が二本生えていたが。
「私はサクラ・クレパスって言います。この子はクーピー」
「あ、おれは石川。石川鉄夫」
「おれは上田倫理」
「おれは岡野盛彦」
「珍しいお名前ですね……」
「あ、まぁ、うん……」
怪訝な表情をするサクラに、石川達はポリポリと頭をかく。
「実はおれ達……その、遠くの国の出身なんだけど、事故でこっちの方に飛ばされちゃって。自分達の家に帰るために旅をしてて……」
上田が切り出した。
いきなり「異世界からやって来た」なんて言っても信じてもらえないだろうと思い、表現を濁したのだ。
「そうなんですか……。大変ですね」
「それでさ、この街で調べものをするのにいい場所ってあるかな?」
「それだったら、図書館がいいと思いますよ。私も良くそこで調べ物をするんですけど、学者さんも利用するくらい、色々な本があるんです。良かったら、案内しましょうか?」
「うん、是非お願い」
彼らは前から歩いていた相手とぶつかってしまったのだった。
「あ~あ……」
「何やってんだよ、上ちゃん……」
「うるさいなぁ、もう。……っと、そんな場合じゃなかった。すみません、大丈夫ですか?」
「いえ、こちらこそ……」
道端に尻もちをついている相手は、石川達と同年代に見える、小柄な女の子だった。
長い黒髪を左右で二つに分けて三つ編みにし、眼鏡をかけている。
大人しそうな雰囲気の、可愛らしい少女だった。
「すみません、よそ見してて……」
少女に手を貸し、立ち上がるのを助けながら上田が頭を下げた。
「気にしないで下さい。私もこの子を追いかけてて、前を見てませんでしたから……」
「ん?」
三人が地面に目をやると、彼女の足元では、小型の愛玩動物が尻尾を振っていた。
それは現実世界の犬とほぼ同じ外見をしている。ただし、頭に小鳥の嘴のような小さな角が二本生えていたが。
「私はサクラ・クレパスって言います。この子はクーピー」
「あ、おれは石川。石川鉄夫」
「おれは上田倫理」
「おれは岡野盛彦」
「珍しいお名前ですね……」
「あ、まぁ、うん……」
怪訝な表情をするサクラに、石川達はポリポリと頭をかく。
「実はおれ達……その、遠くの国の出身なんだけど、事故でこっちの方に飛ばされちゃって。自分達の家に帰るために旅をしてて……」
上田が切り出した。
いきなり「異世界からやって来た」なんて言っても信じてもらえないだろうと思い、表現を濁したのだ。
「そうなんですか……。大変ですね」
「それでさ、この街で調べものをするのにいい場所ってあるかな?」
「それだったら、図書館がいいと思いますよ。私も良くそこで調べ物をするんですけど、学者さんも利用するくらい、色々な本があるんです。良かったら、案内しましょうか?」
「うん、是非お願い」
三人はサクラに連れられて、図書館の前に来ていた。
それはかなり大きな建物で、ちょっとしたショッピングモールくらいの広さはある。
「でっけぇ~……」
その建物を見上げながら、感心したように上田が呟いた。
「なんか、目眩してきた……」
岡野が頭を押さえる。
「でもまぁ、ここなら……これを解読出来るかも」
そう言いながら、上田がナップザックからおにぎり山で手に入れた粘土板を取り出した。
「随分古そうな物ですね……。これって……古代アッタノカ文明の文字に似てるような……」
「え、サクラちゃん、知ってるの!?」
「あ、はい。私も詳しくはないんですけど、前に学校の調べ物で図書館を使った時に、見たような……」
「マジで!? ちょっと教えて!」
「は、はい」
サクラに案内された場所は、図書館の歴史書を収めたコーナーだった。
ここも見渡す限り、本、本、本の山だ。
天井まで届く本棚には、様々な色の、本の背表紙が見える。
立ち並ぶ本棚に、石川と岡野は圧迫感さえ感じていた。
それに気が付いたのか、上田が二人に向かって言う。
「ねぇ、テッちゃん、岡ちゃん。調べものはおれがやっとくからさ……二人は宿屋でも探しててよ」
「え、でも……」
「いーのいーの。どうせ宿屋は探さなきゃいけないんだし。それに、新しい武器やら何やらもあるかも知れないじゃん?」
上田がニカッと笑う。
石川達も、笑い返すと頷いた。
「分かったよ。じゃあ、お願い」
「あ、じゃあ、私が町を案内しますよ」
サクラがガイド役を引き受け、石川達は宿探しも兼ねて、街に出て行くのであった。
それはかなり大きな建物で、ちょっとしたショッピングモールくらいの広さはある。
「でっけぇ~……」
その建物を見上げながら、感心したように上田が呟いた。
「なんか、目眩してきた……」
岡野が頭を押さえる。
「でもまぁ、ここなら……これを解読出来るかも」
そう言いながら、上田がナップザックからおにぎり山で手に入れた粘土板を取り出した。
「随分古そうな物ですね……。これって……古代アッタノカ文明の文字に似てるような……」
「え、サクラちゃん、知ってるの!?」
「あ、はい。私も詳しくはないんですけど、前に学校の調べ物で図書館を使った時に、見たような……」
「マジで!? ちょっと教えて!」
「は、はい」
サクラに案内された場所は、図書館の歴史書を収めたコーナーだった。
ここも見渡す限り、本、本、本の山だ。
天井まで届く本棚には、様々な色の、本の背表紙が見える。
立ち並ぶ本棚に、石川と岡野は圧迫感さえ感じていた。
それに気が付いたのか、上田が二人に向かって言う。
「ねぇ、テッちゃん、岡ちゃん。調べものはおれがやっとくからさ……二人は宿屋でも探しててよ」
「え、でも……」
「いーのいーの。どうせ宿屋は探さなきゃいけないんだし。それに、新しい武器やら何やらもあるかも知れないじゃん?」
上田がニカッと笑う。
石川達も、笑い返すと頷いた。
「分かったよ。じゃあ、お願い」
「あ、じゃあ、私が町を案内しますよ」
サクラがガイド役を引き受け、石川達は宿探しも兼ねて、街に出て行くのであった。
~つづく~
2018.02.05
パソコンがおかしい(汗)。
中身が空ならまだしも、現在、『フラッシュマン』3巻のDisc2が入った状態です……。
うーん、キーボードは外付けのツール使わないと不自由する位に利かないキーがあるし、バッテリーもお亡くなりになって久しいし、いっそ、今度実家に帰った時に新調するかなぁ……。ホームページ用の画像や『Windows Media Player』に録音してるデータは、USB使って移し替えればいいし……。
その前に閉じ込められたフラッシュマンのDVDを救出しないといけませんが。一つ前のノートパソコン(WindowsXP。現在もオーディオ兼ゲーム機として活躍中)だったら、本体が不具合起きててもスロットルの横に強制的にディスクを排出できるスイッチがあったんだけどなぁ……。デジタル制御だとこういう時がなぁ……。
それでは、お話変わって。
今日はお昼はショッパーズモールのマリナタウンの方まで行って来ました。
フードコートでお昼を注文して、ふと外を見るとこんな状態でした。殆ど吹雪と言う……。
もっとも、帰る時にはしっかり晴れてて肩透かし喰らっちゃいましたが。(^_^;)
いつもは『牧のうどん』ですが、今日はちょっと別の所で。
今回はこちらの『ペッパーランチ』にしました。
んで、牧のうどんの向かいにあった『サブウェイ』と……
その裏にあった『ディッパーダン』はいつの間にか閉店していました。
ところで……
お昼ご飯に話しを戻しますが、今日は『ビーフペッパーライス』のMサイズにしました。
ライス自体も、バターと黒コショウで味付けされています。
ご馳走様でした。
次はまた別メニューにしてみるかなぁ……。
他にも、借りてる倉庫によって改造ヒカリアンをちょっと撮影してきました。
まずはこちら。
公式からは出なかった、100系こだまに変形するヒカリアン、ライトニング ブラックライトです。一応、昔、エーオーブンさんの所で彼が登場する小説なんかも書きました。
正真正銘ヒカリアンなのですが、ブラッチャーとして生きている変わり者で、しかもその理由と言うのが「格好良いから」というしょうもない物なので、それを知ったウエスト達にボコボコにされました。
性格は『ラムネ&40』のダ・サイダーがモチーフで、下らない駄洒落を連発しては周囲を白けさせるほか、黒猫型のアドバイザーロボット『アド吉』と、自身の宇宙船の操縦ロボットとして『ナビ郎』を連れています。
他に、ダークーガーというクーガー形態に変形する専用のブラッチャーロボ、ダークナイトなんかも所持しています。
武器はマシンガン。モノはBB戦士のギラドーガの奴を流用しています。
必殺技は、クロヒョウ型のエネルギーを撃ち出すライトニング・ブラックパンサーです。
ビークルモード。100系こだまです。
お次は、これまた小説版に登場したブラック・ウエストです。
『超特急』時代にウエストが合体していた500系のボディに宇宙の悪意が入り込んだというキャラクターで、厳密に言えばヒカリアンでもブラッチャーでもありません。
彼が登場する小説は、自分用の単行本(私としては初の『ヒカリアン』の小説でした)として作ったほか、昔エーオーブンさんの所で公開していたので、海トヨさんやミニ四駆レーサー鉄さん、ケーくんファンさんはご存知かと思います。
作中には登場しませんが、ビークルモードにも勿論変形可能です。
因みに、目のシールは後にフューザーに流用しました。なお、こっちは内部フレームは問題なく変形出来ました。
続いては、本日の購入物なんかを。
元ダイエー福重なイオンに行った所、最近は見なくなって久しい創動のドラゴンハーフボディがあったので、ロックハーフボディ共々買って来ました。
そう言えば、BCRではまだ発売されてませんでしたっけ。
『創動』もだいぶ揃って来ました。
『装動』とは対照的に、ビルドばかり買ってます(笑)。
同じく3階のキャン☆ドゥでは、ウッドクラフトの新作が出ていたので、背景全種と天蓋付きベッド、絨毯を購入。
思わぬ拾い物でした。(^_^)
ところ変わって、木の葉モールの玩具屋『グリムランド』では、最近見なくなって久しいエグゼイドフルボトルセットがあったので、無くなる前に買って来ました。
フルボトルもこれで十本です。
……嗚呼、フルボトルばかりが溜まっていく(苦笑)。
そして、明日は早番なので今日の内に寮に帰って来たのですが、カバンを開けてびっくり。
といったところで、今日はこの辺で。
どうも。ではでは。
2018.02.04
割と想定外な事が多かった。
先月、e-hobbyの手違いで入荷がされずにキャンセルしたスラッグスリンガー、返金してくれるとの事なんですが、未だに入金がありません。
おい、もう一ヶ月になるぞ……。
明日、電話して訊いてみようかと思います。(-_-;)
さて、今日と明日は休み(因みに『遅番→休み→休み→早番』という微妙なシフト)なので、昨日の仕事が終わった後、始発のソニックで半月ぶりに実家に帰って来ました。
丁度『キュウレン』の最終回と『ハグプリ』の第一話も見られて、「よっしゃラッキー!」的な(笑)。
でも、キュウレンジャー、最終回はなんかあっさりしてたと言うか……。
個人的な感想ですが、昭和時代~一昔前の戦隊の方が、もうちょっとドラマ性を重視してたかなぁ……とも思ったり。(^^;)
プリキュアは薬師寺さあやが好みかな(笑)。
清楚系でロングヘアのキャラは好きなので……。
敵組織は『5』のナイトメア以来、企業型のようですが、ナイトメアの方が描写が現実っぽかったような気も。
まぁ、まだ第1話なんでこれからの描写に注目していきたいところですが。
個人的にナイトメアってこんな↓イメージでした。(^_^;)
さてさて、話を戻しますが、帰ってくる最中、ウエストコートのサニー(西友系のスーパー)に寄った所……
さすがにジードライザーにまで手を出すかは未定ですが……(ビルドドライバーの方が先に買う確率は高いです)。
中身。
カプセル底の突起を見る限り、凸パターンが同じなんですが、音声に違いって無いんですかねぇ?(詳しくない)
それから、先月発送のアーツも開封しました。
キュアスカーレットは改造の部品取りに二つ買ったのですが、これが思わぬラッキーに……。
という訳で、ちょいとやりたかった小ネタを……。
フェニックス!
ロボット!
ベストマッチ!
Are you ready?
不死身の兵器!
フェニックスロボ……?
……えー、一つだけ忠告しておきます。
今回のこのネタは絶対に真似しない方がいいです。
さて、続いてはパラドクスレベル99です。
LVUR版も持ってますが、やっぱり造形のシャープさが違いますねぇ。
因みに腰垂れはLVUR版は軟質パーツでしたが、アーツ版は硬質パーツになっています。
ガシャットギアデュアルは勿論脱着可、ゲーマドライバーのレバーも開閉が出来ます。
もう一つは、元祖SDの機甲神セット。
まぁ、流石にTRのフォートレスマキシマスほどではないですが……。
まだ開封していないので、それは明日以降……。エルガイヤーとギガンテス以外は(カオスガイヤーも含めて)旧版も買い直したので、比較などもやっていきたいと思っています。
あと、ヨドバシにLGのオーバーロードも残っていたので、取り置きしてもらって買って来ました。
今回も不具合は無くて一安心です。
まぁ、まだチャンスはあるしね。
ちなみに、久々に実家近くのヤマダ電機を覗いてみた所、先月分(オクトーン、パーセプター)の他に、シックスショットまで4つくらい残っていて驚きました。
それから、この間、中津で買った眼魂も持って帰って、さっそくゴーストドライバーに装填してみました。
ダークゴーストの音声が「ダークライダー」なのを見るに、先にある程度音声だけ設定しておいて、詳しい設定は後付で考えたんであろうことが窺えます。
まぁ、ドライバー側に音声を仕込むとどうしてもそうなっちゃいますよね……。
その後は、ちゃんと闘魂ブーストの音声が流れましたけども。
といったところで、今日はこの辺で。
どうも。ではでは。
2018.02.03
今月のトップ画像/ガダメ達の色設定。
サイトを更新しました。
今日はトップ画像を2月仕様に変更し、『文庫本コーナー』に『ライオンを負かしたうさぎ』を追加しています。
さて、そのトップ画像ですが、こちらです。
バレンタインは去年やったので、今年は節分です。
ちょうど今日も2月3日ですしね。
キャラクターは『ファイクエ5』の時代に登場する、岡野(の分身)の子孫のバッツです。
「爺ちゃん」は、言うまでも無く『ファイクエ世界』に誕生した、岡野の分身の事ですね。
前にもちょっと書きましたが、初登場時は洗脳されていて、ボスとして戦闘する事になります。原典のゲームでは終盤の登場だったのですが、小説版を書くとしたら割と序盤から登場するライバルキャラ、みたいな位置づけでも面白いかなぁ、とも思っています。
さてさて、お次はガダメとアーセンの色設定が、取り敢えず正面図だけ出来たので公開したいと思います。
まずはガダメ。
全体的にグレー系のカラーリングでまとめています。なお、左側に書いている色指定は、使ったコピックの番号です。(^ ^;)
ちなみに番号を書いているのは、それをやっとかないと私も分からなくなっちゃうからだったり(ド阿呆)。
続いてはアーセン。
今思えば、膝の角部分はE35(埴輪に使ってる色)にすれば良かったかなとも思ったり(苦笑)。
といったところで、今日はこの辺で。
どうも。ではでは。
2018.02.02
『2Pカラー』って言われてた事もあったよね。
ディケイド「ディケイドだ。今日は『LVUR(レベルアップライダー)シリーズ04 仮面ライダーゲンム アクションゲーマー』を紹介するぞ!」
ディケイド「仮面ライダーゲンム アクションゲーマーは、ゲンムレベル1が『グレード2』の掛け声と共にドライバーのレバーを開いて変身する形態だ。変身音声は『マイティジャンプ! マイティキック! マイティアクショ~ン、X!』だぞ」
ディケイド「バストアップ。モノはエグゼイドのリカラーだ。カラーリングの違いで、イメージがガラッと変わってるな」
ディケイド「背中側。目の部分の塗り分け方も、エグゼイドから変更されてるぞ」
ディケイド「武器として、ガシャコンバグヴァイザーが付属してる。劇中同様、ビームガンモードと……」
ディケイド「グリップの差し替えでチェーンソーモードになるぞ」
ディケイド「リデコ元のエグゼイドと比較してみた。ライブスーツじゃ、目つきもエグゼイドとは別造形になってるが、トイでは形状自体は同一のリカラー商品だぞ」
ディケイド「他のライダー達と同じく、エグゼイド付属のレベル1ボディを使えば、レベル1形態を再現する事が可能だ。ただし、ガシャコンバグヴァイザーを持たせる事は出来ないぞ」
ディケイド「『LVUR』版ゲンムの紹介は以上だ! それじゃ、またな」
2018.02.01
誰得? オレ得。パート2
今晩は、アカサカです。
……と、いつもとはちょっと違う導入で。特に意味はありません(爆)。
小説版の第5話を書きながら考えました。(^^;)
まだクレイだけ描けてないので、取り敢えず、今日はガダメとアーセンを……(いい加減な奴)。
まずはガダメ。
名前の右側の『片目ナイト』って言うのは、原典での彼の名前です。
最近、声は岡本美登さん(副官ブーバやボー・ガルダンやドクター・アシュラやサーガインを演じてる方)のイメージはどうだろう、と思ってます。
表情。
顔は本当に、ボールのようにまん丸になっています。改めて見てみたら、ちょっとグレイ型宇宙人に似てるかな……?
お次はアーセン。
以前、掲載したラフ画より、腕の土偶と埴輪は気持ち大きめにしました。
頭部と右手の土偶の設定。
こいつ自身が土器の化身、といったイメージなので、頭部もそれっぽくしています。
今から23年前の、当時のガダメ。
上述の通り、この頃は『片目ナイト』という名前で、7面『ボケラニャ城』のボスでした。
そして実は……アーセンの方は、ラスボスその2の『ネンドザイーク』というキャラクターが原型になってます。
でもって、今から20年ほど前の、リメイク版でのデザイン。
アーセンの方は、2作目を作った時点で今のデザインになっていたので、リメイク版でもそれが反映されています。
And Now… The Punchline!(それでは、オチです)
実を言うと、昨日もフルボトルを買いまして……。
私はまだ『平成ジェネレーションズFINAL』でしか見てないのですが、DX版のフェニックスロボフルボトルのセットです。
ちょっと、思いついたネタがありまして……。
といったところで、今日はこの辺で。
どうも。ではでは。
| Home |