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2017.09.30
コイツほど敵味方から人望のあるスタスクもいまい。
サンクラ「サンダークラッカーだ。今日はトランスフォーマージェネレーションズから、アルマダスタースクリームを紹介するぞ!」
サンクラ「アルマダスタースクリームは、『トランスフォーマーマイクロン伝説』に登場したスタースクリームだ。野心家ではあるものの、誇り高く、正々堂々とした性格で、歴代じゃ唯一サイバトロンに所属した事もあるスタースクリームだぞ」
サンクラ「バストアップ。トイは『マイ伝』版のリメイクだが、海外のコミックじゃ、G1スタースクリームの新しい姿として描かれてたんだぜ」
サンクラ「背中側。最大の武器であるナル光線キャノンを背負ってるぞ」
サンクラ「武器は二振りのウイングブレードだ。マイ伝版は左のウイングが直接変形してたが、ジェネレーションズ版は左右の翼の中に格納されてるぞ」
サンクラ「そして、ナル光線キャノンだ。マイ伝版はパートナーマイクロンとの合体で発動するギミックだったが、ジェネレーションズ番ではオミットされてて、手動で変形させるんだ」
サンクラ「キャノンには弾丸がセットされてて、キャノンの後ろから押し出すと発射されるギミックがあるぞ」
サンクラ「それじゃ、トランスフォームだ!」
サンクラ「ビークルモードは戦闘機だ。『TFクラウド』にゲスト出演した時は、パワーでは勝るクラウドスタースクリームに対して、知恵を使って勝利したぞ」
サンクラ「横から。ライディングギアは収納可能だ。この状態でも、勿論ナル光線キャノンの発射ギミックは使用可能だぞ」
サンクラ「アルマダスタースクリームの紹介は以上だ。それじゃ、次回もお楽しみに!」
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2017.09.29
ハロウィンの雑学
サイトを更新しました。
今日は『文庫本コーナー』です。
本文の方は、ちょっと早いですが、ハロウィンネタで。
では、スタート!
瀬利「……どうしたんだ、姉御、その格好?」
マミ「もうすぐハロウィンでしょう? だから、みんなでパーティ開こうと思って♪」
くれは「いいですね。お料理は、是非お手伝いさせてください」
瀬利「ハロウィンっつーとあれだろ、西洋のお盆の……」
マミ「そうね。ハロウィンは、元々ケルト人の収穫感謝祭だったものがカトリックに取り入れられたものとされているわ。ケルト人の一年の終りは十月三一日で、この夜は死者の霊が家族を訪ねたり、精霊や魔女が出てくると信じられていたの」
瀬利「ほう……」
マミ「六〇一年にローマ教皇グレゴリウス一世が宣教師にケルト人へキリスト教改宗の策として、『ケルト人の信仰法である木の伐採は行わずに、木の真上にはキリストの神様がいてそのために木を信仰し続けなさい。と広めなさい』と言ったのが今のハロウィンになったきっかけでもあるらしいわ」
くれは「他にも、家族の墓地にお参りし、そこで蝋燭をつけるという地方もあるそうです。この辺も日本のお盆の迎え火、送り火にも似ているかも知れませんね」
瀬利「ふ~ん。けどよ、姉御。水を差すようで悪いんだが、あたしらには今更じゃねえか? くれはなんて本物の魔女だぜ?」
マミ・くれは「それを言ったら……」
因みに今まで書く機会がありませんでしたが、完全に和解して以降、瀬利はマミさんの事を「姉御」と呼んでます。
2017.09.28
ニンニキ日記日記♪
タイトルが何の事か分かった方は、飛べ!孫悟空をご存知と見た。
それはさておき、最近、定期的に上げてるスマホのドラクエ5ですが、現在こんな感じです。
取りあえず「ルスト(主人公)がレベル45になったら進めようかなぁ~」と思っていたので、ぼちぼちフローラを助けに行こうかと思っています。
今のところ、デモンズタワーはオークの部屋まで進んでいるのですが、彼らはもとより、死にかけの大臣にすら話しかけていません(笑)。
まぁ、今の彼らならあっという間にぼたん鍋(オーク)と蒲焼(キメーラ)、馬刺し(ジャミ)にしちゃえるでしょうけども(笑)。
ほかの仲間はこんな感じ。
ミステルがレベル30まで育ったので、今はオークスとサーラをついでにレベル上げしてます。……青年時代後半になって、子供たちが加わったらお留守番になっちゃうでしょうけども。
ちなみに現時点でのお留守番係はこんな感じです。
マーリンはもうちょっと使いたかったんだけどなぁ……。
トビーとロッキーは特に狙ったわけでもないのに仲間になってくれました。
個人的に一番意外だったのが覆面パンツの不審者三人組エリミネーターの三人。
経験値稼ぎとメタル狩りで中央大陸をウロウロしていたら、いつの間にか三人目まで仲間にしていました。
あとは最高レベルまで育ったジュエルやミステル、勇退して悠々自適の生活を送ってもらっているアプールなどなど。ジュエルは青年時代後半になったら、速攻でブオーン戦に出陣してもらおうと思ってます。
この間試しにレベル41時点で青年時代後半に突入しても、いつものメンバーで苦戦しつつもブオーンを撃破出来ましたし。
魔法のカギより先に最後のカギを手に入れるプレイって一体……(笑)。
さて、今日は天神に行きましたが、いつもに比べるとあまり買い物はしませんでした。
一度実家に戻ってきた後、(地下鉄の一日券を買っていたので)再度出直してみると、昼にはなかったゼビウスガシャットが並んでいたので買って来ました。
デンジャラスゾンビガシャット&バグスターバックルもあるにはあったのですが、11,150円という元値の三倍以上の額だったので、とりあえず今回はスルー……。
この間ゲーマドライバー買ったばかりですし、さすがにカード使って買う勇気もありませんでした。(^ ^;)
同人コーナーではブラックラグーンの同人誌を二冊ほど。
気づいた方もいるかも知れませんが、ウチのくれははブラックラグーンに登場するグレーテル(姉様)が外見のモデルになってます。
企画段階では性格も彼(彼女?)らと同じくサイコパスで、現在のナツミの役割をそのまま演じる予定でした。
さて、それでは今日は、この間買ってきたイエローストーンと宮崎の天然水で水割りを作って寝るとします。
「中硬水」って書いてありますが……水割りに適してるのは軟水だったっけ? まぁ、そんなに細かい違いが分かるほど舌が肥えてるわけでもないので、別に気にしませんけども。
といったところで、今日はこの辺で。
どうも。ではでは。
2017.09.27
一作目の幹部連。
今日、ウチに帰ると、アーツのブレイド&スナイプのハンター装備が届いてました。
実はブレイブのクエストゲーマーは先日買ったのですが、スナイプはまだ持っていないので、私としては初のアーツ版スナイプになります。
さて、それはさておき、昨日の記事でスパイドル軍の三幹部も名前が出たので、今日は彼らの紹介を行いたいと思います。
まずは単眼の騎士・ガダメ。
劇中で描写があったように隻眼ですが、実はこれには理由があります。
性格は典型的な武人タイプで、真っ向から相手を打ち破る事を是とする闇騎士です。武器としては、左側に描いてるクローを使用します。
原典一作目での姿。
この当時から『シンプルな隻眼のキャラ』というデザインは変わっていません。
小6でのリメイク版でのデザイン。
原典よりさらにシンプルになってますね。(^_^;) ちなみにこの頃は片目ナイトというそのまんまな名前でした。
続いては粘土騎士・クレイ。
鎧以外が粘土で出来た、不定形の闇騎士です。何故か関西弁のような口調で話します。目の位置が若干ずれているのは仕様です。粘土状の身体故、斬られたりしてもすぐにくっつけて元通りと言う、半不死身の身体を持っています。
体色は緑と昔から決めていたので、モチーフは厳密には油粘土ですね。
原典でのデザインはこちら。
当時はネンドーラという名前でした。
「粘土だから形を自由に変えられる」という理由で、スパイドル軍では唯一、別形態を持っています。
後年、ツクール3でリメイクした際にはこの設定を取り込んで、こいつとの戦いは二戦連続にしていました。
小6のリメイク版でのデザインはこんな感じです。
そして、土器騎士・アーセン。三幹部ではお気に入りの一人です。
両腕の埴輪と土偶から呪文を放って戦う、魔法戦士タイプの闇騎士です。
……まぁ、まだラフ画なので、これからブラッシュアップするかとは思いますが。
原典での姿。
「最終ボス2」と書いてあるところを見るに、当時はスパイドルナイトの後に戦う存在だったようです。
名前もネンドザイークになっています。
両腕が土偶と埴輪になっているのは、この当時から変わっていません(と言うか、共通要素がそれ位しか無い……)。
小6でのリメイク版でのデザイン……なのですが、『2』に登場したゴーストの時点でこのデザインになっていたので、どうも、『1』の自由帳は『2』を作る前に紛失していたようですね……。名前は土器ナイトになっています。
このリメイク版では、原典と異なり、クレイこと粘土ナイトと組んでのボス戦になっています。
どうも。ではでは。
2017.09.26
ファイクエ第2話『冒険の旅にれっつらごん!』-2
昨日は親睦会のボーリング→夕食の流れで、その後記事を書くつもりだったんですが、帰って来たらそのままバタンキューで更新できずじまいでした……(汗)。記事用に写メも撮ってたんですけどね。
そういう訳で(どういう訳だ)、今日は小説版『ファイクエ』の続きとなります。
最近これが多いですが、やってて楽しいと筆も進むんでしょうかね。(^_^;)
なお、前回はコチラ。
では、スタート!
このキノコノ村は、ハサキヒオ山脈のふもとにある、人口二百人ほどの小さな村だ。
周囲は森に囲まれているが、この大陸ではそこそこ大きな町であるハテナ町から、大人の足で半日かかるかかからないかの距離にあるという事もあり、そこそこ発展していた。
村人達は、村の周囲の木を活かした林業の他、農業やわずかに牧畜をやって暮らしている。
あちこちにログハウス調の民家が立ち並び、市場には肉や野菜、果物の他、この村の特産品が並んでいる。
『キノコノ村』というだけあって、この村の特産品はキノコであった。
石川達が泊まった宿の夕食の食卓にも、大小さまざまなキノコのフルコースが並ぶ。
串焼きやら、天ぷらに似た揚げ物やら、果ては茶碗蒸しやら、おまけにデザートはチョコレートとビスケットで出来た、キノコの形のお菓子……。
本当にここは異世界か?
しかし、そういった食事は別世界からやって来た石川達にとっては救いだった。
なんせ、空腹の時に得体のしれない物を食べること程辛い事は無い。
そんな一同でも、食事の途中、食卓にでんと置かれたメインディッシュには絶句してしまった。
大皿に載っているのは巨大なキノコの丸焼きで、顔らしきものの跡がある。
これはつまり……。
「あの~、おじさん。これって……」
汗ジトになった石川が、出てきた物体を指さしながら、小太りで髪の薄くなりかけた宿の主人に尋ねる。
「ああ、当宿名物の『ザコの姿焼き』だよ。たんと食べとくれ」
にっこりと笑う主人と対照的に、一同は内心「ゲッ!」と叫んでいた。
……一人を除いては。
「……意外と美味いよ、コレ」
それは上田だった。
上田は姿焼きを自分の小皿に切り分けると、食卓に乗っていた醤油のようなソースをかけてそれをパクリと口にする。
「…………」
石川と岡野は顔を見合わせるが、意を決したように彼らも姿焼きを小皿に切り分けた。
そして恐る恐る、それを口に運ぶ。
次の瞬間、
「ん、美味い!」
二人は口をそろえて叫んでいた。
口にした姿焼きは、確かに美味であった。
味は上質なシイタケに、食感はエリンギに似ている。なによりその香ばしい香りが、三人の食欲をさらに増進させていた。
結局三人は、姿焼きをお替わりまでしてしまった。
……もっとも、今後旅の途中でザコに出くわしても、それを自分達で調理してしまおうなどとは決して思わなかったが。
その夜は昨日の分の疲れも出たのか、三人はぐっすりと眠ってしまった。
周囲は森に囲まれているが、この大陸ではそこそこ大きな町であるハテナ町から、大人の足で半日かかるかかからないかの距離にあるという事もあり、そこそこ発展していた。
村人達は、村の周囲の木を活かした林業の他、農業やわずかに牧畜をやって暮らしている。
あちこちにログハウス調の民家が立ち並び、市場には肉や野菜、果物の他、この村の特産品が並んでいる。
『キノコノ村』というだけあって、この村の特産品はキノコであった。
石川達が泊まった宿の夕食の食卓にも、大小さまざまなキノコのフルコースが並ぶ。
串焼きやら、天ぷらに似た揚げ物やら、果ては茶碗蒸しやら、おまけにデザートはチョコレートとビスケットで出来た、キノコの形のお菓子……。
本当にここは異世界か?
しかし、そういった食事は別世界からやって来た石川達にとっては救いだった。
なんせ、空腹の時に得体のしれない物を食べること程辛い事は無い。
そんな一同でも、食事の途中、食卓にでんと置かれたメインディッシュには絶句してしまった。
大皿に載っているのは巨大なキノコの丸焼きで、顔らしきものの跡がある。
これはつまり……。
「あの~、おじさん。これって……」
汗ジトになった石川が、出てきた物体を指さしながら、小太りで髪の薄くなりかけた宿の主人に尋ねる。
「ああ、当宿名物の『ザコの姿焼き』だよ。たんと食べとくれ」
にっこりと笑う主人と対照的に、一同は内心「ゲッ!」と叫んでいた。
……一人を除いては。
「……意外と美味いよ、コレ」
それは上田だった。
上田は姿焼きを自分の小皿に切り分けると、食卓に乗っていた醤油のようなソースをかけてそれをパクリと口にする。
「…………」
石川と岡野は顔を見合わせるが、意を決したように彼らも姿焼きを小皿に切り分けた。
そして恐る恐る、それを口に運ぶ。
次の瞬間、
「ん、美味い!」
二人は口をそろえて叫んでいた。
口にした姿焼きは、確かに美味であった。
味は上質なシイタケに、食感はエリンギに似ている。なによりその香ばしい香りが、三人の食欲をさらに増進させていた。
結局三人は、姿焼きをお替わりまでしてしまった。
……もっとも、今後旅の途中でザコに出くわしても、それを自分達で調理してしまおうなどとは決して思わなかったが。
その夜は昨日の分の疲れも出たのか、三人はぐっすりと眠ってしまった。
翌朝、準備を整えた一同は、キノコノ村を後にして、さらに歩を進めた。
モンスターとの戦闘も何度かあったが、意外に苦戦したのが、アメーバを巨大化させたようなモンスターだった。
「……なに、こいつ?」
目の前に立ちふさがる不定形の生物を指さして、岡野が言った。
そいつは青いゼラチン状で、口などは見当たらないが、つぶらな瞳をしていた。
「スライム……だってさ」
モンスター百科を手に、上田が答える。
「ふーん、ドラ○エに出てくるのとは姿が違うんだ?」
興味深そうに石川が言った。
確かにこのスライムは、どちらかと言えばSF作品や一般的なファンタジー作品に出てくるような姿をしていたのである。
「なんだ、スライムなら楽勝じゃん。軽い軽い」
腕をグルグルと振り回しながら岡野が笑ったが、それは間違いだった。
「ピキーッ!」
そいつはいきなり跳躍すると、岡野の顔にベタッと貼り付いた。
「もがっ!?」
突然の事に、岡野は慌てふためき、スライムを引きはがそうとする。
だが、アメーバ状のその身体はつかみどころが無く、引きはがそうにも掴むことが出来なかった。
「ど、どうしよ!? 岡ちゃんが窒息しちゃうよ!」
石川が動揺した声を出す。
上田も慌てて呪文を放とうとするが、ピタッと手を止めた。
「どうしよう、フレアじゃ岡ちゃんまで火傷しちゃうし……」
う~んと首をひねる上田の横で、岡野は息苦しさからうんうん唸っている。
「要するに、コイツが掴めるくらいの硬さがあれば何とかなるんだけど、何か方法が無いかな……?」
「硬さがあれば……? そっか、それだよ、テッちゃん!」
「へ?」
上田は岡野の方を向くと、印を組んで呪文を唱え始めた。
「岡ちゃん、ちょっと冷たいけど、我慢してね!」
モンスターとの戦闘も何度かあったが、意外に苦戦したのが、アメーバを巨大化させたようなモンスターだった。
「……なに、こいつ?」
目の前に立ちふさがる不定形の生物を指さして、岡野が言った。
そいつは青いゼラチン状で、口などは見当たらないが、つぶらな瞳をしていた。
「スライム……だってさ」
モンスター百科を手に、上田が答える。
「ふーん、ドラ○エに出てくるのとは姿が違うんだ?」
興味深そうに石川が言った。
確かにこのスライムは、どちらかと言えばSF作品や一般的なファンタジー作品に出てくるような姿をしていたのである。
「なんだ、スライムなら楽勝じゃん。軽い軽い」
腕をグルグルと振り回しながら岡野が笑ったが、それは間違いだった。
「ピキーッ!」
そいつはいきなり跳躍すると、岡野の顔にベタッと貼り付いた。
「もがっ!?」
突然の事に、岡野は慌てふためき、スライムを引きはがそうとする。
だが、アメーバ状のその身体はつかみどころが無く、引きはがそうにも掴むことが出来なかった。
「ど、どうしよ!? 岡ちゃんが窒息しちゃうよ!」
石川が動揺した声を出す。
上田も慌てて呪文を放とうとするが、ピタッと手を止めた。
「どうしよう、フレアじゃ岡ちゃんまで火傷しちゃうし……」
う~んと首をひねる上田の横で、岡野は息苦しさからうんうん唸っている。
「要するに、コイツが掴めるくらいの硬さがあれば何とかなるんだけど、何か方法が無いかな……?」
「硬さがあれば……? そっか、それだよ、テッちゃん!」
「へ?」
上田は岡野の方を向くと、印を組んで呪文を唱え始めた。
「岡ちゃん、ちょっと冷たいけど、我慢してね!」
コウ・レイヤー・カーチ・ルド!
(氷の矢よ、貫け!)
(氷の矢よ、貫け!)
「氷呪文・アイス!」
叫ぶなり、上田の掌から小さな氷の粒を伴った、冷たい風が吹き出す。
「ピキッ!? ピキキ……」
たちまちゼリー状のスライムの身体は、コチコチに凍ってしまった。
そこを、
「ていっ!」
石川が剣の柄頭でこづくと、スライムはパラパラと砕け落ちて、これまたポンッとゴールドに変わる。
「はーっ、はーっ、死ぬかと思った……」
ようやく息が出来るようになった岡田は、その場にへたり込むとゼーゼーと肩で息をしている。
「大丈夫、岡ちゃん?」
石川が岡野の顔を覗き込んで言った。
「ま、何とか……」
ようやく息を整えて立ち上がると、岡野はズボンをパンパンと払う。
「じゃ、行こうぜ」
叫ぶなり、上田の掌から小さな氷の粒を伴った、冷たい風が吹き出す。
「ピキッ!? ピキキ……」
たちまちゼリー状のスライムの身体は、コチコチに凍ってしまった。
そこを、
「ていっ!」
石川が剣の柄頭でこづくと、スライムはパラパラと砕け落ちて、これまたポンッとゴールドに変わる。
「はーっ、はーっ、死ぬかと思った……」
ようやく息が出来るようになった岡田は、その場にへたり込むとゼーゼーと肩で息をしている。
「大丈夫、岡ちゃん?」
石川が岡野の顔を覗き込んで言った。
「ま、何とか……」
ようやく息を整えて立ち上がると、岡野はズボンをパンパンと払う。
「じゃ、行こうぜ」
その後も、一行は度々モンスター達の襲撃を受けた。
卵から短い手足が生えたような格好をしたエッグソード。相手を拘束し、捨て身で自らもろとも爆破しようとする自爆野郎。無数に存在する長い手で、相手をくすぐり隙を作ろうとするくすぐり野郎。煙の塊のような外見で、フレアの呪文を唱えてくるクラウド。
それらを三人は、巧みな連携で退けて行く。
もしかしたら、現実世界に居た頃さえ、三人がここまで息をピッタリ併せて行動した事は無かったかも知れない。
そんな三人を、街道の崖の上から見下ろしている人影が三つあった。
あのスパイドルナイトの城に居た、三人の手下たちだった。
「……奴らか」
一つ目が呟く。
「たしかに、ただの子供とは違うみたいやなぁ。せやけど、どうすんでっか、ガダメはん。スパイドルナイト様には、『しばらく捨て置け』言われたやろ?」
粘土が尋ねると、一つ目――ガダメ――はあくまで生真面目な表情を崩さずに言った。
「どちらにせよ、我らが障害の芽となるのであれば、早めに摘んでおくに越したことは無い。いざとなれば私が……」
拳を握るガダメだったが、横からなだめるように埴輪が声をかける。
「まぁまぁ、ガダメ殿。そんなに、慌てる事も、無いでしょう。それに、おにぎり山には、ストーンコッカーも、いるのですから」
彼は丁寧ながらも、一つ一つの言葉で区切るような、独特の口調をしていた。
その顔はあくまで無表情で、それこそ土器の仮面のように無機質だった。
「せやな。アーセンはんの言う通り、もうちょっと様子を見てからでもええんとちゃうか?」
粘土も埴輪――アーセン――の意見に賛同し、ガダメはふぅ、と小さくため息をついた。
「……分かったよ。クレイ、アーセン。だが、もし奴らがストーンコッカーを破るほどの力の持ち主ならば……」
「その時は、我々も、手の者を、差し向けるとしましょう」
無表情なまま、アーセンが言った。
卵から短い手足が生えたような格好をしたエッグソード。相手を拘束し、捨て身で自らもろとも爆破しようとする自爆野郎。無数に存在する長い手で、相手をくすぐり隙を作ろうとするくすぐり野郎。煙の塊のような外見で、フレアの呪文を唱えてくるクラウド。
それらを三人は、巧みな連携で退けて行く。
もしかしたら、現実世界に居た頃さえ、三人がここまで息をピッタリ併せて行動した事は無かったかも知れない。
そんな三人を、街道の崖の上から見下ろしている人影が三つあった。
あのスパイドルナイトの城に居た、三人の手下たちだった。
「……奴らか」
一つ目が呟く。
「たしかに、ただの子供とは違うみたいやなぁ。せやけど、どうすんでっか、ガダメはん。スパイドルナイト様には、『しばらく捨て置け』言われたやろ?」
粘土が尋ねると、一つ目――ガダメ――はあくまで生真面目な表情を崩さずに言った。
「どちらにせよ、我らが障害の芽となるのであれば、早めに摘んでおくに越したことは無い。いざとなれば私が……」
拳を握るガダメだったが、横からなだめるように埴輪が声をかける。
「まぁまぁ、ガダメ殿。そんなに、慌てる事も、無いでしょう。それに、おにぎり山には、ストーンコッカーも、いるのですから」
彼は丁寧ながらも、一つ一つの言葉で区切るような、独特の口調をしていた。
その顔はあくまで無表情で、それこそ土器の仮面のように無機質だった。
「せやな。アーセンはんの言う通り、もうちょっと様子を見てからでもええんとちゃうか?」
粘土も埴輪――アーセン――の意見に賛同し、ガダメはふぅ、と小さくため息をついた。
「……分かったよ。クレイ、アーセン。だが、もし奴らがストーンコッカーを破るほどの力の持ち主ならば……」
「その時は、我々も、手の者を、差し向けるとしましょう」
無表情なまま、アーセンが言った。
~つづく~
2017.09.24
今見ると何故かイマイチ地味に見える。
ディケイド「ディケイドだ。今日は『S.H.Figuarts 仮面ライダーマリカ ピーチエナジーアームズ』を紹介するぞ」
ディケイド「仮面ライダーマリカは、湊 耀子(みなと ようこ)がゲネシスドライバーとピーチエナジーロックシードで変身する、次世代型アーマードライダーだ。モチーフは中華の鎧で、そこにアラビアの意匠も加わってるぞ」
ディケイド「バストアップ。変身する耀子が持つ高い身体能力と格闘技術を活かした、鋭いキックを駆使するアクロバット戦法を得意とするぞ。頭部デザインは桃の他、モスクをイメージしてるんだそうだ」
ディケイド「背中側。次世代型アーマードライダーでは、比較的軽装のシンプルな姿だな」
ディケイド「右肩にはピーチエナジーアームズの装甲があるが、ここまで腕を上げる事が出来るぞ」
ディケイド「ピーチエナジーロックシードは、勿論脱着可能だ。それを持つための手首も付属してるぞ」
ディケイド「付属品はこちら。各種手首と、キャストパッドが閉じたピーチエナジーロックシード、それから次世代型アーマードライダーの共通装備であるソニックアローが二種類だ」
ディケイド「ソニックアローは、刀として使う状態の物と……」
ディケイド「引き絞った状態の二つがついてる。弓を引き絞ったポーズも再現可能だ」
ディケイド「劇中と同じように、ソニックアローにピーチエナジーロックシードを装填する事も出来る。この状態で放つソニックボレーが共通の必殺技だ。マリカの場合はソニックアローから桃型のエネルギー弾を放ち、命中した敵を桃を模したエネルギー内に閉じ込める事も可能だぞ」
ディケイド「手首はゲネシスドライバーのハンドルを押し込む時の物も付属してるから、必殺技発動時のシーンも再現が出来るんだ」
ディケイド「仮面ライダーマリカの紹介は以上だ! それじゃ、またな」
2017.09.23
ファイクエ第2話『冒険の旅にれっつらごん!』-1
サイトを更新しました。
今日は『情報雑誌コーナー』です。
現在チマチマやってるドラクエ5ですが、今日、一気に『北の教会』まで進めました。
これからはまたしばらくレベル上げを行おうと思っています。
んで、双子ですが、名前はこんな風に決めました。
男の子は前にちょっと書きましたが、『ファイクエ』のルストの息子の名前“フルー”を使いました。女の子の方は、名づけイベントの段階になって慌てて考案したあげく、アヤメからとって“アイリス”にしました。由来は髪の色が青いから、という安直な理由です(男の子も青いですけども)。
本当はスミレなども考えていたのですが、一人だけ和名なのもなんですし、かといって英語のヴァイオレットじゃ字数が足りないし……。
まぁ、それなりにまともな名前ではないかと。……因みにウチの妹も今日が誕生日だったんで、朝にメールを送っときました(笑)。
さて、本文の方は小説版『ファイクエ』第2話といきたいと思います。
では、スタート!
ハテナ町を出発した一行は、街道を西へと向かっていた。
まずはその先にあるキノコノ村に向かい、それからさらに西にある“おにぎり山”に行く事になった。
街で得た情報に寄れば、その山の洞窟には色々と考古学的な物が眠っているという事で、三人はそこから元の世界へと戻るためのヒントを得よう、と考えたのだ。
街道の北側には切り立った崖があるが、遙か南側は海に出ている、という事だった。
もっとも定期船が休航している現在では、他の島や大陸に行く方法が無いのだが。
三人は道をてくてくと歩いていく。
不思議な事に、現実世界に居た頃よりも持久力が増している事に気付いたのは、数時間歩いてもほとんど疲れが出ていない事を自覚した時だった。
「昨日のあのとんでもない力といい、どうなってんだろな?」
顔にハテナマークを浮かべ、岡野が首をかしげる。
「おれもそうだけど……テッちゃんは剣道のプロみたいになってたし、上ちゃんはかめは○波みたいなもん出してたし……」
「いわゆる“主人公補正”って奴かな?」
「いやいや、それじゃ説明つかないっしょ……」
あっけらかんと言う石川に、上田がジト目で突っ込んだ。
その時だ。
「キキーッ!」
甲高い鳴き声と共に、一同の前に何かが飛び出してきたのだ。
それはシイタケに手足が付いたようなモンスターで、カサにあたる部分に、シンプルな顔が付いていた。
口からは鋭い牙が覗いている。
「な、なんだコイツ?」
突然の事に、岡野が素っ頓狂な声を上げた。
「ちょっと待って。えーっと……」
そう言いながら、上田は町で買った一冊の本を取り出す。
表紙には、この世界の言葉で『モンスター百科』と書いてあった。
上田はその本をモンスターの方に向ける。
すると本が薄くブーンと光を放ち、かってにパラパラとめくれていく。
そして、あるページで止まった。
「あった。これこれ。……えーっと、なになに。『ただのザコ』ってモンスターだって」
「何、ソレ……?」
石川が汗ジトになりながら、横から本を覗き込む。
そこには、今まさに眼前にいるモンスターの解説が、イラスト付きで載っていた。
要するにポケ○ン図鑑のような物で、相手に向けると対象のモンスターを勝手に検索してくれるのだ。実に便利である。
「『名前の通り、一番弱いモンスター。鋭い牙を持っているが、その力は小型犬程度。こいつを危険に感じるようなら、あなたは冒険者には向きません。ちなみに食用にもなり、大変美味です』……だってさ」
「食えるかこんな奴!」
呆れた顔で岡野が叫んだ。
「キキーッ!」
その隙を逃さず、ザコが岡野に飛びかかった。
「あっ、岡ちゃん! 後ろ!」
慌てて石川が指さすと、岡野は振り向きざまにザコに向かって拳を突き出した。
手には町で買った、革のグローブをはめている。
まずはその先にあるキノコノ村に向かい、それからさらに西にある“おにぎり山”に行く事になった。
街で得た情報に寄れば、その山の洞窟には色々と考古学的な物が眠っているという事で、三人はそこから元の世界へと戻るためのヒントを得よう、と考えたのだ。
街道の北側には切り立った崖があるが、遙か南側は海に出ている、という事だった。
もっとも定期船が休航している現在では、他の島や大陸に行く方法が無いのだが。
三人は道をてくてくと歩いていく。
不思議な事に、現実世界に居た頃よりも持久力が増している事に気付いたのは、数時間歩いてもほとんど疲れが出ていない事を自覚した時だった。
「昨日のあのとんでもない力といい、どうなってんだろな?」
顔にハテナマークを浮かべ、岡野が首をかしげる。
「おれもそうだけど……テッちゃんは剣道のプロみたいになってたし、上ちゃんはかめは○波みたいなもん出してたし……」
「いわゆる“主人公補正”って奴かな?」
「いやいや、それじゃ説明つかないっしょ……」
あっけらかんと言う石川に、上田がジト目で突っ込んだ。
その時だ。
「キキーッ!」
甲高い鳴き声と共に、一同の前に何かが飛び出してきたのだ。
それはシイタケに手足が付いたようなモンスターで、カサにあたる部分に、シンプルな顔が付いていた。
口からは鋭い牙が覗いている。
「な、なんだコイツ?」
突然の事に、岡野が素っ頓狂な声を上げた。
「ちょっと待って。えーっと……」
そう言いながら、上田は町で買った一冊の本を取り出す。
表紙には、この世界の言葉で『モンスター百科』と書いてあった。
上田はその本をモンスターの方に向ける。
すると本が薄くブーンと光を放ち、かってにパラパラとめくれていく。
そして、あるページで止まった。
「あった。これこれ。……えーっと、なになに。『ただのザコ』ってモンスターだって」
「何、ソレ……?」
石川が汗ジトになりながら、横から本を覗き込む。
そこには、今まさに眼前にいるモンスターの解説が、イラスト付きで載っていた。
要するにポケ○ン図鑑のような物で、相手に向けると対象のモンスターを勝手に検索してくれるのだ。実に便利である。
「『名前の通り、一番弱いモンスター。鋭い牙を持っているが、その力は小型犬程度。こいつを危険に感じるようなら、あなたは冒険者には向きません。ちなみに食用にもなり、大変美味です』……だってさ」
「食えるかこんな奴!」
呆れた顔で岡野が叫んだ。
「キキーッ!」
その隙を逃さず、ザコが岡野に飛びかかった。
「あっ、岡ちゃん! 後ろ!」
慌てて石川が指さすと、岡野は振り向きざまにザコに向かって拳を突き出した。
手には町で買った、革のグローブをはめている。
ゴスッ!
拳はまともにザコの顔面を捕らえ、ザコはその場に転がった。
「キュゥ……」
ひっくり返ったザコは眼を回していたが、しばらくすると『ポンッ』という音と共に、その場から消え失せる。
替わりに、そこにはこの世界の硬貨――ゴールド――が数枚現れていた。
「……成程。RPGで戦闘後に手に入るゴールドって、こうやって出てたのか」
納得したように、石川が頷く。
ホントかなぁ……。
「キュゥ……」
ひっくり返ったザコは眼を回していたが、しばらくすると『ポンッ』という音と共に、その場から消え失せる。
替わりに、そこにはこの世界の硬貨――ゴールド――が数枚現れていた。
「……成程。RPGで戦闘後に手に入るゴールドって、こうやって出てたのか」
納得したように、石川が頷く。
ホントかなぁ……。
次に一同を襲ったのは、ピンク色の手榴弾に目と足を付けたような外見のモンスターだった。
その足はバネのようになっており、ピョンピョンと飛び回っている。
ピョンピョン野郎というモンスターで、やたら素早い事を除けば、その能力はザコと大差ない。
が、オイスターの動きをとらえた岡野も、こいつにはなかなか一撃を加えられないでいた。
バネのような足と、野生動物独特の動きが、岡野の攻撃を身軽にかわしているのだ。
「このやろーっ!」
いら立った岡野が出鱈目に拳を振り回すが、ピョンピョン野郎はからかうように飛び跳ねた。
「待って岡ちゃん、今度はおれ達が……」
上田はそう言うと、一歩前に進み出て印を組む。眼を閉じ、口からは静かに呪文が紡ぎ出された。
その足はバネのようになっており、ピョンピョンと飛び回っている。
ピョンピョン野郎というモンスターで、やたら素早い事を除けば、その能力はザコと大差ない。
が、オイスターの動きをとらえた岡野も、こいつにはなかなか一撃を加えられないでいた。
バネのような足と、野生動物独特の動きが、岡野の攻撃を身軽にかわしているのだ。
「このやろーっ!」
いら立った岡野が出鱈目に拳を振り回すが、ピョンピョン野郎はからかうように飛び跳ねた。
「待って岡ちゃん、今度はおれ達が……」
上田はそう言うと、一歩前に進み出て印を組む。眼を閉じ、口からは静かに呪文が紡ぎ出された。
カ・ダー・マ・デ・モー・セ!
(火の神よ、我が敵を焼け!)
(火の神よ、我が敵を焼け!)
「火炎呪文・フレア!」
ヴァシュゥゥゥゥッッ!
上田の手の平から、野球ボールくらいの大きさの火の玉が飛び出して、ピョンピョン野郎をとらえる。
「ミギャァァァァァッ!」
悲鳴を上げてその場に落下したピョンピョン野郎を、石川が一刀のもとに切り捨てた。
手に握っているのは、町で買った青銅の剣だ。
しかも子供用。
元々、護身用として売られている程度の武器だが、チューノ達からもらった五百ゴールドでは、これが精一杯だった。
上田と岡野の装備、さらには当面の食料なんかも買いそろえる必要があった訳であるし。
しかし、この世界に来てから得た、石川の驚異的な身体能力で、この武器はただの護身用の枠にとどまらない威力を発揮していた。
ちなみに上田が装備しているのは革製の鞭だった。
他の二人と違って、元の世界に居た頃とほとんど腕力が強化されていない上田が使いこなせたのがこれだけだったのだ。
その代わり、上田はいわゆる呪文を使う能力を得ていた。
他の二人も簡単な魔法を覚えていたが、上田のそれは二人を凌駕するバリエーションだった。
呪文が次々と、勝手に頭の中に浮かぶのだ。
石川に斬られたピョンピョン野郎は地面に落下すると、これまたゴールドへと姿を変える。
「おっと、忘れない内に回収回収っと……」
上田はしゃがみ込むと、そそくさと落ちていたゴールドを革袋の中へと放り込む。
なんか、セコイ……。
「うるさいよ! 昔から『一円を笑う者は一円に泣く』って言うでしょ!」
はいはい……。
「何さっきから一人でブツブツ言ってんだ、上ちゃん?」
「ああ、いや、何でもないよ、岡ちゃん……」
「この調子で行けば、なんとかその……『キノコノ村』だっけ? 今日中にはたどり着けそうだね」
剣を鞘に納めながら石川が言った。
その言葉を肯定するように、岡野が前方を指さす。
「今日中どころか、もう着くっぽいぜ」
その先には、小さく家並みが見えた。
「ミギャァァァァァッ!」
悲鳴を上げてその場に落下したピョンピョン野郎を、石川が一刀のもとに切り捨てた。
手に握っているのは、町で買った青銅の剣だ。
しかも子供用。
元々、護身用として売られている程度の武器だが、チューノ達からもらった五百ゴールドでは、これが精一杯だった。
上田と岡野の装備、さらには当面の食料なんかも買いそろえる必要があった訳であるし。
しかし、この世界に来てから得た、石川の驚異的な身体能力で、この武器はただの護身用の枠にとどまらない威力を発揮していた。
ちなみに上田が装備しているのは革製の鞭だった。
他の二人と違って、元の世界に居た頃とほとんど腕力が強化されていない上田が使いこなせたのがこれだけだったのだ。
その代わり、上田はいわゆる呪文を使う能力を得ていた。
他の二人も簡単な魔法を覚えていたが、上田のそれは二人を凌駕するバリエーションだった。
呪文が次々と、勝手に頭の中に浮かぶのだ。
石川に斬られたピョンピョン野郎は地面に落下すると、これまたゴールドへと姿を変える。
「おっと、忘れない内に回収回収っと……」
上田はしゃがみ込むと、そそくさと落ちていたゴールドを革袋の中へと放り込む。
なんか、セコイ……。
「うるさいよ! 昔から『一円を笑う者は一円に泣く』って言うでしょ!」
はいはい……。
「何さっきから一人でブツブツ言ってんだ、上ちゃん?」
「ああ、いや、何でもないよ、岡ちゃん……」
「この調子で行けば、なんとかその……『キノコノ村』だっけ? 今日中にはたどり着けそうだね」
剣を鞘に納めながら石川が言った。
その言葉を肯定するように、岡野が前方を指さす。
「今日中どころか、もう着くっぽいぜ」
その先には、小さく家並みが見えた。
~つづく~
2017.09.22
カラスの雑学
※今回は一応、ネタ的には前回の続きです。
汐莉「はふ……。くれちゃん、お早う~」
くれは「お早う御座います、汐莉。良く眠れましたか? 朝ご飯、出来てますよ」
汐莉「ありがと、くれちゃん」
くれは「そう言えば昨日の続きなんですけど、田舎派と都会派に分かれてる鳥は他にもいて、カラスなんかもそうなんですよ」
汐莉「そうなの?」
くれは「ええ。真っ黒なカラスにはハシブトガラスとハシボソガラスがいて、バードウォッチングはこの二種類を判別するところから始まりますが、ボソは北から、ブトは南から日本に渡って来たと言われています。だからボソは開けた田園が好きで、ブトは元々南洋の森林に棲んでいましたから、立体的な都会はブトにとっては森林と同じなんです。都会で見かけるカラスは、まずブトと思っていいんだそうですよ」
汐莉「へぇ~……」
くれは「だからゴンベエさんの蒔いた種をほじくったのはボソで、『七つの子』に出てくるのは山に古巣を持っているからブトでしょうね。それからそのハシボソガラスは、ヨーロッパでは名前を変えてズキンガラスと言われています。これは身体の半分が白い羽毛でおおわれているためで、両者は全く同じ鳥なんですよ。亜種として分類されてはいますが。他にも半身が白い小型のコクマルガラスや、白い斑点模様が入ったホシガラス、首に白い輪の入ったクビワガラス、なんてのもいます」
汐莉「面白いわねぇ。……そう言えば、昨日、自分でお布団に入った記憶が無いんだけど……確か、くれちゃんに膝枕してもらおうと思って抱き着いたような……」
くれは「……気のせいですよ」
2017.09.21
超特急ヒカリアン・ストーリーダイジェスト第41話
昨日、DQ5の攻略本(上巻)を発掘して分かった事なんですが……。
中央大陸でチマチマ稼いでますが、まだまだボスガルムやデンタザウルスやマムーが三匹以上出ると、撃破に2ターンかかる程度です。
が……。
5のマップ系攻略本では唯一持ってるSFC版に載ってるレベル37と言えば、魔界突入……。
マジで? もしかして、リメイク版は難易度が滅茶苦茶上がってるとかじゃないよな……。
その辺のモンスターに平均60~80位しかダメージを与えられないのは、武器が弱くなってきてるのか、鍛え方が足りないのか……。
それはさておき、本文は約一か月ぶりに『超特急ヒカリアン』のストーリーダイジェストです。
では、スタート!
第41話 四国を走る新幹線
脚本=荒木憲一 絵コンテ=上島 光
演出=楠根 彰 作画監督=松岡秀明
ストーリー
久々に休暇を取って四国に温泉旅行に行くヒカリアン達。ラピートは参加しなかったが、ひかりは「奴はシャイだからな」と呟く。早速松山城の前で記念撮影をする一同。のぞみはシャッターが切られた瞬間、違和感を感じていた。その後もあちこちを見て回る一同。そんな彼らとすれ違う修行僧が三人。借金から逃げてきたブラッチャー達だ。彼らを追う鳥 建男を茶店で見つけたのはラピート。旅館に到着したのぞみ達は、ラピートから「ブラッチャーが四国にいる」という連絡を受ける。さて、そのブラッチャー達は何とのぞみ達の旅館に紛れ込んでいた。温泉につかっている彼らを湯煙で特車隊と勘違いしたひかりは、彼らに部屋のキーを渡す。そうしてのぞみ達の部屋にやって来たブラッチャーは、空腹だった為、用意されていた食事を平らげてしまう。一方、今まで卓球をしていた特車隊は初めてブラッチャー達の事を聞く。急いで部屋に戻る一同。そこにはくつろぐブラッチャー達の姿が。慌てて逃げ出すブラッチャー達を追いかけるヒカリアン達。トレインモードでの追いかけっこが始まった。その時、ブラッチャーの前にラピートが突然立ちはだかる。ラピートは忍法で温泉を噴き出させ、吹き飛ばされたブラッチャー達の前には鳥 建男が。ブラック達は旅館での無銭飲食などの罰として、一週間タダ働きさせられる事になる。一週間なら、と安心するブラックだったが、さらに通信販売のローンなどの支払いの為128年10ヶ月と9日働くように宣告され、卒倒。他方、楽しく帰路についていたのぞみ達は、出来上がった写真全てにラピートがポーズまで付けてデカデカと紛れ込んでいる(シャッターの瞬間のみ、カメラの真ん前に出ていたのだ)のを見つけ驚くのだった。
●登場キャラクター(太字は初出)
のぞみ、ひかり、マックス、ポリスウィン、ソニック、ネックス、ラピート、ブラックエクスプレス、ドジラス、ウッカリー、鳥 建男
●今日の一言
「てやんでえ、ドコがシャイなんでぇ!」(ネックス)
●一口メモ
・ポリスウィンが記念撮影の為に用意したカメラの名前は「写るぜ」。
・ひかり、港でポーズを取って「決まったな」顔が潰れてます。
・ヒカリアン達が泊まった旅館は「道古温泉」。部屋は「への間」。
・ラピートは鈴を付けた小刀に手紙を付けて矢文にしていた。
・道古温泉の風呂は岩風呂。
・ブラックは大皿に盛られた活け作りを一口で平らげた。
・ドジラスは湯あたりしていた。
・ブラッチャー達はヒカリアン達の食事を平らげた後、彼らの部屋でのんびりしていたが、くつろいでないで逃げろよ。
・ドジラスの煙突から煙幕。
・ブラッチャー達は旅館から逃げる時、開いている窓があるにも関わらず、わざわざ閉まっている方の窓を割って逃げ出した。
・ヒカリアンやブラッチャー達は、路面電車の線路を走っていた。
・ラピートが温泉を噴き出させた忍法は「道後温泉」。
2017.09.20
「なんと、こうりゃくぼんをみつけた!」
今日はお昼前に目が覚めましたが、遅めの朝食の後に出かけました。
お昼は14:30頃に橋本のサイゼリヤで……。
カルボナーラです。税込499円というお得さ。
そう言えば初代『ひとりでできるもん』にて、おじゃまがカルボナーラを“おなら”と聞き間違える、なんてネタがありましたが……。
半熟の卵を割って頂きます。
勿論、定番の唐辛子フレーク、タバスコ、粉チーズもかけます。
こんなもんかな……(かけ過ぎ)。
ご馳走様でした。
スパゲティを食べる度に、『まど☆マギ』のドラマCD(『サニーデイ ライフ』)を思い出します(笑)。
さて、今日のお目当ては……
これです。
「世界~でい~ちば~ん♪」のキャラクターが居るお店……ではなく、DX版のゲーマドライバーです。
しかもキメワザスロットホルダーとセットの方。コジマ電機に残ってました。
ちょっと値は張りましたが、買える内に買っておかないとすぐに無くなりそうだったので……(実際、木の葉モールの玩具屋にあったゲンムは売切れてた)。
元ダイエー福重なイオンにあるのも単品かガシャコンソードとのセットの方でしたし。
戦極ドライバーと同じく、こちらも私の腰に巻けました。
他のガシャットは寮に置いてるので、レベルアップ遊びは明日、寮に帰ってから……。
一つ残念だったのが、ドライバーの万華鏡部分に、小さな黒いクズが入ってました。
その帰り道では、元ダイエー横のドラモリで、2割引きのウイスキーを買って来ました。
バーボンウイスキーで『イエローストーン』という銘柄です。
イラストに描かれているのはキノコ雲ではなく、名称の由来となったイエローストーン国立公園の間欠泉です。初見だと誤解しそうですけどね。アメリカのウイスキーだし。
……まぁ、昔のバットマンにはリトルボーイとファットマンという、ケンカを売ってるとしか思えない名前の日系ギャングキャラが出た事もありますが。
アルコール度数は43%。
平均的なウイスキーよりはやや高めです。味の方は、バーボンらしく木の香りがしましたが、何となく甘い味わいもあります。
件のコジマには、夕食後に再度出直し、二個目のビートゲーマを購入に。
もっとも一個目は本体のみの中古品だったので、説明書やパッケージ(さらに言えば付属のガシャット二本挿しバックル)を手にするのはこれが初めてですが。
一個はリデコしてファミスタゲーマを作ろうと思ってます。
ぷちサンプルかキャン☆ドゥの小物でグローブ無いかしら……。
その他、今日は倉庫や自室を色々漁りました。
その甲斐あって……。
倉庫ではこれを発見。
DQもロト時代だった頃に発行された奴ですが、今ではもうお目にかかる機会も少ないのではないでしょうか。
DQ4編も有りますが、もしDQ5編があれば買ったのかなぁ……。
自室ではようやく残りの攻略本を発掘しました。
5と4の上巻は仕舞ってた場所が悪くてちょっと歪んでます。(^_^;)
勿論、今後のファイクエの資料用です。
そうそう、スマホのDQ5はロッキー(爆弾岩)の他、キメラは二匹目(トビー)、あとキングスライム(キングス)を仲間にしました。
その後中央大陸でエリミネーター(エミリー)が仲間になったかと思ったら、すぐさま二匹目(デッカー)が仲間になりました。
本当にコイツ仲間になりにくいんか……。確率的にはメタルハンターがかしこさの種落とす確率と同じやぞ……。
……まぁ、今はリンクス(キラーパンサー)を育ててるんで、仲間にして速攻モンスター爺さん送りなんですけどね(爆)。
部屋を漁っている時にこんなのも出てきました。
昔はこういう攻略本のシリーズが色々あったんだよなぁ……。
それからこんなのも。
ボンボンのマリオ漫画家、本山氏のコミックです。
昔、近所の焼き鳥屋近くにあった本屋(新室見の交差点の近く。現在はバイクショップ)で買ってもらいました。
発行年が90年とあるので、私が5歳の頃ですね。
当然、この頃はボンボンはまだ買ってませんでした。幼稚園児だったし(私がボンボンを買い始めたのは小1の8月号から)。
時期的にはスーファミの発売前、まだヨッシーも登場していない頃です。
クリボーに手があります。
思えば、ザコI世の元ネタはこの辺にあるのかも……。
ゴルフマン・ロボなど、オリジナルキャラクターも多数登場しています。
後年、そういう要素が殆ど無くなったのは、やっぱり講談社側の規制なんですかねぇ……。
どうも。ではでは。
2017.09.19
拾い物ちょこちょこ。
突然ブログの下部分に広告が出るようになって、ウザい事この上ないですね。一応試験期間らしいですけど……。
はっきり言って要らんわ。
サイトを更新しました。今日は『ホビー雑誌コーナー』です。
さてさて、今日は夜通しの仕事が終わった後、二連休なので福岡に帰って来ました。
お昼は元ダイエー福重なイオンの、小さな小さなフードコートに入居してるこちらで。
お店の人は本場の方がやってるようです。
そこでいつもの……
台湾ラーメンを注文しました。
ニラ、そぼろ、モヤシの具が台湾風なのか、醤油に黒コショウのスープが台湾風なのかは謎です。
麺は博多豚骨ラーメンよりは若干太い感じです。
その後は橋本駅から七隈線で天神へ。
昔は空港線ばかりだったのですが、道路を挟んだ向かいにある木の葉モールの駐輪場か、当の橋本駅は駐輪が無料なので。……ただし後者は野ざらしですが。
地下鉄の中で暇つぶしも兼ねて、ドラクエ5もストーリを進めました。
今のところ結婚式まで終わって、今はサラボナ周辺でメタルハンターとダークマンモスを狩ってます。
目当ては種なんですが、ダークマンモスは兎も角、メタルハンター、全くかしこさの種を落としません(このレベルになるまで戦って一度も無い)。本当にドロップ確率1/16なのかよ……。
ちなみに一個目の冒険の書では、嫁さんはフローラにしました。
ビアンカはSFC時代にメインで進めたストーリーで結婚したので。
……え、デボラ? なにそれ美味しいの?
結婚イベントを機に、アプールには勇退して頂きました。
まだまだやれるかな、とも思ったのですが、スラりんや念願かなって仲間にしたミステル、SFC時代は仲間に出来なかったものの、オツム以外はすごく高性能というジュエルを育てたかったので……。
その甲斐あってか、ジュエルはすでに最高レベルです。後は賢さを何とかすれば……。メタルハンターェ……。
でもって、今日は天神の他に、久々に博多にも行って来ました。
んで、偶然見つけた物を即ゲット。
一つは『魔法つかいプリキュア』DVDの15巻。
目当ては復活バッティさん大活躍の45話です。
もう一つはフィギュアーツのジョーカー。
売り場で発見して、「そうか、もう出てたんだ……」となりました。(^ ^;)
アーツの小サイズながら、造形も塗装もかなり精密です。
天神のまんだらけでは、同人誌を少々と、PCCのダークストリーム&レーザービームです。
ジェットマスターもスカイバーストも持っていないので、この型には初めて触ります(またか)。
説明書にはこのように、斧モードのレーザービームを持てるように書いてありますが……。
割と有名な話、グリップと拳の穴の径が違うので持てません。
取り敢えず前にブラーとヘイワイヤーでやったみたいに、プラ棒でグリップ自作してガンモードで持てるようにしようかと思います。
あと、トイコレクターにはTRのツインツイストが入荷していたので買って来ました。
いずれLGでトップスピン共々出るかも知れませんが、同じフォーマットで揃えたかったので。
ただ……。
何故か付属のカードがミスファイヤーの物でした。
アリャリャ、コンナノッテアル・・・?(笑)
といったところで、今日はこの辺で。
どうも。ではでは。
2017.09.18
スズメの雑学
汐莉「はふ……なんか眠くなってきちゃった……」
くれは「それなら、布団敷きましょうか。夜更かしは健康に悪いですし……」
汐莉「ありがと、くれちゃん」
くれは「そう言えば、こんな話を知ってますか? 田舎のスズメは早寝、都会のスズメは夜更かしなんだそうです」
汐莉「そうなの?」
くれは「これはスズメの生活リズムが人間の生活リズムと密接に結びついているからで、明るさよりも騒音が影響しているんだそうですよ」
汐莉「そうなんだ~」
くれは「それからスズメと一口に言っても、私達が良く目にするスズメと外国のスズメは別種で、Tree sparrowと言うのが日本のスズメ、House sparrowというのがヨーロッパのスズメなんだそうです」
汐莉「へぇ~。ところでくれちゃん、早く寝つけるように、膝枕して子守唄歌って欲しいの~♪」
くれは「……ゲンコツで寝かしつけて差し上げましょうか?」
ちなみにちょくちょく書いてきましたが、くれはは歌が凄く上手いので、子守唄もきっとすぐに寝つける位上手だと思います。
なお、汐莉は別に“そっちの気”がある訳ではなくて、「“くれはだから”好き」というだけです。
2017.09.17
ファイクエ第1話『異世界? そんなのアリかい!?』-3
今日は小説版『ファイクエ』第1話の完結編といきたいと思います。
前回はコチラ。
では、スタート!
「ホンットーにすみませんでした!」
石川達の前で、リーダーを先頭に、チンピラ三人組が土下座をしていた。
「まさか救世主様達とは露知らず、無礼な事を……」
リーダー――チューノと名乗った――の言葉に、石川達は眼を白黒させる。
「ちょい待った。救世主ってどういう事?」
「おれ達、ただの普通の小学生なんだけど……」
「“ショウガクセイ”……? それは良く分からないスけど、この世界にはこんな言い伝えがあるんスよ」
先程までの態度もどこへやら。
三人は完全に石川達にペコペコしていた。
「……『世界に異変起きる時、異世界からの来訪者が現れ、異変の源を鎮めるだろう』って。ここいらじゃ、ちょっとは名の知れたオレ達をコテンパンにしたその力、それにその見慣れない服装……。兄さん達が、その救世主に違いないんスよ!」
チューノの説明に、三人はぽかんと口を開けたままになっていた。
「……えーっと、テッちゃん。解説をしてくれる?」
「何でおれが?」
「テッっちゃん、RPGとかに詳しいじゃん」
「そういう問題じゃないだろ! RPGみたいな事、現実にある訳ないじゃん!」
「その『有り得ない事』が今、実際に起きてるんじゃないのよ」
好き勝手に言い争う三人を前に、思い余ってチューノが声をかけた。
「あの~、兄さん達。伝説はこう続いてます。『……そして、異変を鎮めた来訪者達は、自らの世界に帰るであろう』って」
「それってつまり……」
「RPGで言う、全クリしないと元の世界には帰れないって事……?」
「まぁ、そういう事ッスね」
「…………」
三人は顔を見合わせる。
次の瞬間、
「嫌だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
町はずれに、三人の少年の悲鳴が響いたのだった。
石川達の前で、リーダーを先頭に、チンピラ三人組が土下座をしていた。
「まさか救世主様達とは露知らず、無礼な事を……」
リーダー――チューノと名乗った――の言葉に、石川達は眼を白黒させる。
「ちょい待った。救世主ってどういう事?」
「おれ達、ただの普通の小学生なんだけど……」
「“ショウガクセイ”……? それは良く分からないスけど、この世界にはこんな言い伝えがあるんスよ」
先程までの態度もどこへやら。
三人は完全に石川達にペコペコしていた。
「……『世界に異変起きる時、異世界からの来訪者が現れ、異変の源を鎮めるだろう』って。ここいらじゃ、ちょっとは名の知れたオレ達をコテンパンにしたその力、それにその見慣れない服装……。兄さん達が、その救世主に違いないんスよ!」
チューノの説明に、三人はぽかんと口を開けたままになっていた。
「……えーっと、テッちゃん。解説をしてくれる?」
「何でおれが?」
「テッっちゃん、RPGとかに詳しいじゃん」
「そういう問題じゃないだろ! RPGみたいな事、現実にある訳ないじゃん!」
「その『有り得ない事』が今、実際に起きてるんじゃないのよ」
好き勝手に言い争う三人を前に、思い余ってチューノが声をかけた。
「あの~、兄さん達。伝説はこう続いてます。『……そして、異変を鎮めた来訪者達は、自らの世界に帰るであろう』って」
「それってつまり……」
「RPGで言う、全クリしないと元の世界には帰れないって事……?」
「まぁ、そういう事ッスね」
「…………」
三人は顔を見合わせる。
次の瞬間、
「嫌だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
町はずれに、三人の少年の悲鳴が響いたのだった。
「はあ、何でこんな事になっちゃったんだろ……」
岡野がため息をつく。
今、三人は、この町――ハテナ町――の宿屋の一室に居た。
いつの間にか日は傾いていて、窓から夕陽が差し込んでくる。
「ふぅ~……」
岡野は本日何度目になるかわからないため息をついていた。
夕陽を見つめながら、岡野が小さくつぶやく。
「どうしても夢じゃだめなのかよ……」
あれから石川達は、因縁を付けたお詫びとして、チューノ達から五百ゴールドと、簡単な鎧を半ば強引に渡されていた。
石川と岡野の物は服の上から身に着ける軽めのプロテクターで、前腕と膝にも装甲が付いている。
上田のはもっと簡素で、上下に分割された剣道の胴のような物だった。
トレーナーの上から胴をつけ、その上から上田が元々着ていたジャンバーを羽織っている。
「町で聞いてみたんだけど……どうやら、最近この世界でモンスターが凶暴になってきたらしいんだって」
「それから、この町を南の方に行くと海なんだけど、モンスターの影響で定期船が運航休止になってるんだってさ」
石川と上田が、町で得た情報を岡野に説明する。
三人の中では石川が一番RPGに明るい、という理由で石川が情報収集を買って出たのだ。
上田の方は興味本位で石川についていった形となる。
「あ、そう……」
相変わらず乗り気でない顔のまま、岡野は二人の話を聞いていた。
「岡ちゃん、どっちにしたってこのままじゃ帰れない訳だしさぁ、ここは一つ、『リアルRPG』ってのやってみようよ」
上田としては何気なく言ったつもりだったが、岡野としてはカチンときたらしい。
「なんで上ちゃんはそんなに楽天的なんだよ! 帰れないかも知れないってのに! それに、おれらみたいな小学生が世界を救うなんて無理に決まってんだろ! マンガじゃあるまいし!」
「そんな言い方しなくていいじゃん! おれだって、帰れるもんなら今すぐ帰りたいっての!」
今すぐケンカに発展しそうな雰囲気だったが、そこへ石川が割って入る。
「あーもーやめやめ! こんな所でケンカするなよ。これからおれ達は、三人で協力していかなきゃいけないんだからさ!」
「ふん!」
二人はそっぽを向くと、ふてくされたようにそれぞれのベッドに潜り込んだ。
「やれやれ……」
そんな二人を見て、石川もため息をつくのだった。
岡野がため息をつく。
今、三人は、この町――ハテナ町――の宿屋の一室に居た。
いつの間にか日は傾いていて、窓から夕陽が差し込んでくる。
「ふぅ~……」
岡野は本日何度目になるかわからないため息をついていた。
夕陽を見つめながら、岡野が小さくつぶやく。
「どうしても夢じゃだめなのかよ……」
あれから石川達は、因縁を付けたお詫びとして、チューノ達から五百ゴールドと、簡単な鎧を半ば強引に渡されていた。
石川と岡野の物は服の上から身に着ける軽めのプロテクターで、前腕と膝にも装甲が付いている。
上田のはもっと簡素で、上下に分割された剣道の胴のような物だった。
トレーナーの上から胴をつけ、その上から上田が元々着ていたジャンバーを羽織っている。
「町で聞いてみたんだけど……どうやら、最近この世界でモンスターが凶暴になってきたらしいんだって」
「それから、この町を南の方に行くと海なんだけど、モンスターの影響で定期船が運航休止になってるんだってさ」
石川と上田が、町で得た情報を岡野に説明する。
三人の中では石川が一番RPGに明るい、という理由で石川が情報収集を買って出たのだ。
上田の方は興味本位で石川についていった形となる。
「あ、そう……」
相変わらず乗り気でない顔のまま、岡野は二人の話を聞いていた。
「岡ちゃん、どっちにしたってこのままじゃ帰れない訳だしさぁ、ここは一つ、『リアルRPG』ってのやってみようよ」
上田としては何気なく言ったつもりだったが、岡野としてはカチンときたらしい。
「なんで上ちゃんはそんなに楽天的なんだよ! 帰れないかも知れないってのに! それに、おれらみたいな小学生が世界を救うなんて無理に決まってんだろ! マンガじゃあるまいし!」
「そんな言い方しなくていいじゃん! おれだって、帰れるもんなら今すぐ帰りたいっての!」
今すぐケンカに発展しそうな雰囲気だったが、そこへ石川が割って入る。
「あーもーやめやめ! こんな所でケンカするなよ。これからおれ達は、三人で協力していかなきゃいけないんだからさ!」
「ふん!」
二人はそっぽを向くと、ふてくされたようにそれぞれのベッドに潜り込んだ。
「やれやれ……」
そんな二人を見て、石川もため息をつくのだった。
その夜、岡野はふと目が覚めた。
彼としては、今までのは全て夢で、目が覚めたらそこは自分の家のベッドの上――という展開を期待していたのだが、そうは問屋がおろしてくれなかった。
見えるのは見慣れない、宿屋の天井だ。
「はぁ~……」
心底うんざりしたように、またも岡野の口からため息が漏れる。
(何なんだよ、一体。なんでおれらがこんな目に遭わなきゃいけないんだよ……)
と、その時だ。
反対側のベッドから、小さなすすり泣きが聞こえてきたのだ。
(ん?)
暗がりに慣れてきた目をそちらに向けると、それは上田のベッドだった。
しいんと静まった真夜中だった事もあり、岡野の耳に、小さく上田の声が聞こえてくる。
「なんでこんな事になっちゃったんだろ……。ウチに帰りたいよ……」
上田は布団の中で泣いていたのだ。
(そういや……)
岡野は思い出す。
普段、上田は人前で泣くといった事が無かった。
それは精神的に強いと言うより、単に彼が人に弱みを見せるのを極端に嫌がっていたからだった。変なところでプライドが高いのだ。
(なーんだ。なーんだ……)
岡野は寝返りを打ったように、ベッドの中で仰向けになる。
その口元には微笑みが浮かんでいた。
彼としては、今までのは全て夢で、目が覚めたらそこは自分の家のベッドの上――という展開を期待していたのだが、そうは問屋がおろしてくれなかった。
見えるのは見慣れない、宿屋の天井だ。
「はぁ~……」
心底うんざりしたように、またも岡野の口からため息が漏れる。
(何なんだよ、一体。なんでおれらがこんな目に遭わなきゃいけないんだよ……)
と、その時だ。
反対側のベッドから、小さなすすり泣きが聞こえてきたのだ。
(ん?)
暗がりに慣れてきた目をそちらに向けると、それは上田のベッドだった。
しいんと静まった真夜中だった事もあり、岡野の耳に、小さく上田の声が聞こえてくる。
「なんでこんな事になっちゃったんだろ……。ウチに帰りたいよ……」
上田は布団の中で泣いていたのだ。
(そういや……)
岡野は思い出す。
普段、上田は人前で泣くといった事が無かった。
それは精神的に強いと言うより、単に彼が人に弱みを見せるのを極端に嫌がっていたからだった。変なところでプライドが高いのだ。
(なーんだ。なーんだ……)
岡野は寝返りを打ったように、ベッドの中で仰向けになる。
その口元には微笑みが浮かんでいた。
☆
翌朝。
チュン、チュン……
チチチ……
チチチ……
小鳥の鳴き声が聞こえてくる。
どうやらこの世界にもスズメはいるらしかった。
(やれやれ、昨日は大変だったなぁ……)
昨夜の上田と岡野の口ゲンカを思い出し、重い気分で石川はベッドから身を起こす。
このまま険悪な状態でモンスターが闊歩している世界に出発するなど、考えたくもなかった。
が、次に彼が目にした光景は意外なものだった。
「上ちゃん、悪かったよ、昨日は」
岡野が上田に頭を下げていたのだ。
これには上田の方も目をぱちくり。
上田もまさか、昨夜の自分の泣き言を岡野に聞かれていたとは想像もしていなかったのである。
「上ちゃん達が言うように、こうなっちゃったもんは仕方ないって割り切って、元の世界に戻れる方法を探そうぜ!」
「はあ、うん……」
上田の方は完全に毒気を抜かれたようで、半ば呆然としたままコックリと頷いた。
「何がどうなってんの……?」
顔にありありとハテナマークを浮かべて、石川は首をひねっていた。
どうやらこの世界にもスズメはいるらしかった。
(やれやれ、昨日は大変だったなぁ……)
昨夜の上田と岡野の口ゲンカを思い出し、重い気分で石川はベッドから身を起こす。
このまま険悪な状態でモンスターが闊歩している世界に出発するなど、考えたくもなかった。
が、次に彼が目にした光景は意外なものだった。
「上ちゃん、悪かったよ、昨日は」
岡野が上田に頭を下げていたのだ。
これには上田の方も目をぱちくり。
上田もまさか、昨夜の自分の泣き言を岡野に聞かれていたとは想像もしていなかったのである。
「上ちゃん達が言うように、こうなっちゃったもんは仕方ないって割り切って、元の世界に戻れる方法を探そうぜ!」
「はあ、うん……」
上田の方は完全に毒気を抜かれたようで、半ば呆然としたままコックリと頷いた。
「何がどうなってんの……?」
顔にありありとハテナマークを浮かべて、石川は首をひねっていた。
~第1話終わり・第2話につづく~
2017.09.16
千鬼絞め?
アカサカ「という訳でな……」
アカサカ「何でもこのブログ、今回の記事で1000記事目らしいぞ」
ハッピー「へぇ~、1000記事?」
サンクラ「やるじゃねえか」
ウエスト「あの飽きっぽい管理人がねぇ・……」
ブラック「納得いかん! 納得いかん!」
ハッピー「ブラックエクスプレス?」
ウエスト「のぞみ達も……」
ブラック「最近、オレ様達の出番が全然無いのだぞ! こんなの納得いかないのだ!」
つばさ「そうだ! 抗議してやる!」
ブラーボ「何言ってんのよ、アンタ達ヒカリアンは、次の『店舗日誌』でかなり目立ってんじゃないの! ワテクシが知らないとでも思ってんの!?」
のぞみ「ブ、ブラーボ、突然出て来て何を……」
ブラック「お前ら、よくも抜け駆けを……」
のぞみ「あ、いや、それはだな……」
つばさ「お、落ち着けよ、ブラックエクスプレス……」
ブラック「やかましい! 天誅なのだーっ!」
のぞみ・つばさ「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
ブラーボ「ふん、自業自得よ。大体『ヒカリアン』関係の話は、『店舗日誌』じゃ一番多いんだからね!」
ノックアウト「貴方などまだ良い方ですよ、ブラーボさん」
ナイトビート「あなたも、今の長編が終わったら、一話目立ってる話を用意してもらってると聞いていますが……。それに、その『ヒカリアン』関係の話の時は、あなたも大体出てるじゃないですか」
ブラーボ「あ、あ~ら。何の話かしらねぇ。おほほほほほ……」
イエロー「ボク達なんて、最近じゃ『情報雑誌コーナー』くらいしか出番が無いんだよ!」
クウガ「……それならまだマシな方だぞ」
ブレイド「オレ達なんてなぁ、その『情報雑誌コーナー』にすら、碌に出てないんだぞ」
イエロー「えーっと……どちら様?」

クウガ「クウガだクウガ! マイティライダーズHGリーダーの、仮面ライダークウガだ!」
イエロー「ああ、そうだった……」
アカサカ「管理人が、『ライダー関係の話は“仮面ライダーSD”っぽく考えなきゃいけないから大変』っつってたもんなぁ……」
クウガ「見ろ! 出番が無い内に、新しい仲間も増えたんだぞ!」
アカサカ「ゴーストにエグゼイドか……」
ブレイド「因みにドライブは管理人がフィギュアを持っていない」
アカサカ「難儀だなぁ……」
クウガ「とにかく、こうなったら無理やりにでも出番を作ってやる! エグゼイド!」
エグゼイド「オッケー! ノーコンティニューで、出番を増やすぜ!」
一同「意味わかんない!」
エグゼイド「ガルルルルルルルル!」
クウガ「うわ、バグった!」
アカサカ「逃げろーっ!」
くれは「……何だか収拾がつかなくなっちゃいましたね。でも結局、話を考えるのは、管理人さんなんですよね」
ほむら「最後の最後でさりげなく出番ねじ込んだわね、くれは……」
~おしまい~
という訳で、今回で無事に1,000記事目を迎える事が出来ました。
毎度毎度自己満足なブログではありますが、今後ともご贔屓願えればと思います。
なお、今回の記事の写真はスマホで撮ってみましたが、如何だったでしょうか?
といったところで、今日はこの辺で。
どうも。ではでは。
2017.09.15
ファイクエ第1話『異世界? そんなのアリかい!?』-2
という訳で、今日は小説版『ファイクエ』第3回にいきたいと思います。
前回はコチラ。
では、スタート!
さてその頃、岡野はオイスターと向き合っていた。
オイスターは岡野の周りをグルグルと回っている。余りの素早さに、彼の姿が二人にも三人にも見える位だ。
が、不思議な事に、岡野はその動きを目で追っていた。
「えーっと……そこだ!」
思い切って拳を突き出す。
バキャァァァァァァァァッ!
「ぐわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
岡野の拳をまともに顔面に喰らったオイスターは、はるか後方へと吹っ飛ぶ。
「あららら……。何かおれ、凄い事が出来るようになっちゃった……? これじゃまるでサ○ヤ人だよ」
自分の拳を見つめながら、岡野が呟くように言った。
岡野の拳をまともに顔面に喰らったオイスターは、はるか後方へと吹っ飛ぶ。
「あららら……。何かおれ、凄い事が出来るようになっちゃった……? これじゃまるでサ○ヤ人だよ」
自分の拳を見つめながら、岡野が呟くように言った。
一方、上田は未だにウスターに追いかけ回されていた。
「このガキーっ、待つッスー!」
「助けてぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!」
死に物狂いでウスターから逃げ回る上田だが、それも長くは続かない。
「このガキーっ、待つッスー!」
「助けてぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!」
死に物狂いでウスターから逃げ回る上田だが、それも長くは続かない。
バンッ!
上田の背を巨木が打つ。
「げっ!」
とうとう上田は巨木の前に追い詰められてしまった。
(やっば……)
「うっしゃー! 覚悟するッス!」
勝ち誇ったウスターが、拳を握った腕を思いっきり高く掲げた。
そして、その拳を一気に振り下ろす。
が、その頃には上田の表情が怒りに変わっていた。
「いいかげんにしろっ! このクソゴリラ!」
上田は掌底を突き出していた。
そこから水色の光が一気に放たれる。
「げっ!」
とうとう上田は巨木の前に追い詰められてしまった。
(やっば……)
「うっしゃー! 覚悟するッス!」
勝ち誇ったウスターが、拳を握った腕を思いっきり高く掲げた。
そして、その拳を一気に振り下ろす。
が、その頃には上田の表情が怒りに変わっていた。
「いいかげんにしろっ! このクソゴリラ!」
上田は掌底を突き出していた。
そこから水色の光が一気に放たれる。
シュヴァッ!
「うぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
まさに一瞬の事であった。
光を受けたウスターの身体は、先程のオイスターと同じように派手に吹っ飛んでいた。
だが、凄まじき力を披露した当の本人は、愕然と立ち尽くしたままだった。
「な……な……」
掌を突き出した格好のまま、上田がわなわなと震える。
「何これぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!?」
自分の方が驚いている上田であった。
「すげーじゃん、上ちゃん! 今の何? かめ○め波? 波○拳? それとも眼○砲?」
駆け寄って来た岡野が興奮気味に声をかけるが、相変わらず上田は固まったままだった。
まさに一瞬の事であった。
光を受けたウスターの身体は、先程のオイスターと同じように派手に吹っ飛んでいた。
だが、凄まじき力を披露した当の本人は、愕然と立ち尽くしたままだった。
「な……な……」
掌を突き出した格好のまま、上田がわなわなと震える。
「何これぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!?」
自分の方が驚いている上田であった。
「すげーじゃん、上ちゃん! 今の何? かめ○め波? 波○拳? それとも眼○砲?」
駆け寄って来た岡野が興奮気味に声をかけるが、相変わらず上田は固まったままだった。
他方、石川とリーダーの攻防は未だ続いていた。
リーダーは剣をブンブン振り回しながら迫って来る。
石川はそれを必死にかわし続けていた。
が、石川は勿論気づいていないであろう。自分がリーダーの攻撃を、紙一重とは言え、完璧にかわしていることに。
いや、むしろ紙一重だからこそ、まさに達人の動きなのだ。
(やばい、やばい、やばい! 何か武器になる物、武器になる物……)
攻撃をよけながら、石川は周囲をキョロキョロと見回す。
そしてやっと、道端に木の棒が落ちているのを見つけたのだ。
(無いよりマシか!)
石川は転がるようにして、その棒を拾い上げる。
「あっははははは! そんな棒っきれで何とかなると思ってんのかよ!」
リーダーがバカにしたように笑う。
だが、石川の気持ちは落ち着いていた。
根拠は無いが、これなら対抗できる――そんな確信が、自分でも気づかない内に心の中に生まれていたのだ。
「おらっ! おらっ! おらっ!」
リーダーが剣を振り回す。
その攻撃を、先程と同じように石川は避けていた。
ただし、先程までと違うのは、石川の動きが逃げ腰ではない、という事だ。
「テッちゃん!」
戻って来た上田と岡野が、目の前で繰り広げられる光景に驚愕の叫びをあげた。
「ねえ、岡ちゃん。テッちゃんって、剣道か何かやってたっけ……?」
「さあ……」
石川に加勢するのも忘れ、二人はただ、茫然とその場を見守るのみだった。
「くそっ、すばしっこいガキが!」
焦れたリーダーが、思いっきり剣を振り下ろす。
「今だ!」
その一撃を、石川は真上に跳躍して避けた。
そしてそのまま、
「たぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
思いっきり棒切れを振り下ろす。
リーダーは剣をブンブン振り回しながら迫って来る。
石川はそれを必死にかわし続けていた。
が、石川は勿論気づいていないであろう。自分がリーダーの攻撃を、紙一重とは言え、完璧にかわしていることに。
いや、むしろ紙一重だからこそ、まさに達人の動きなのだ。
(やばい、やばい、やばい! 何か武器になる物、武器になる物……)
攻撃をよけながら、石川は周囲をキョロキョロと見回す。
そしてやっと、道端に木の棒が落ちているのを見つけたのだ。
(無いよりマシか!)
石川は転がるようにして、その棒を拾い上げる。
「あっははははは! そんな棒っきれで何とかなると思ってんのかよ!」
リーダーがバカにしたように笑う。
だが、石川の気持ちは落ち着いていた。
根拠は無いが、これなら対抗できる――そんな確信が、自分でも気づかない内に心の中に生まれていたのだ。
「おらっ! おらっ! おらっ!」
リーダーが剣を振り回す。
その攻撃を、先程と同じように石川は避けていた。
ただし、先程までと違うのは、石川の動きが逃げ腰ではない、という事だ。
「テッちゃん!」
戻って来た上田と岡野が、目の前で繰り広げられる光景に驚愕の叫びをあげた。
「ねえ、岡ちゃん。テッちゃんって、剣道か何かやってたっけ……?」
「さあ……」
石川に加勢するのも忘れ、二人はただ、茫然とその場を見守るのみだった。
「くそっ、すばしっこいガキが!」
焦れたリーダーが、思いっきり剣を振り下ろす。
「今だ!」
その一撃を、石川は真上に跳躍して避けた。
そしてそのまま、
「たぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
思いっきり棒切れを振り下ろす。
バキィィィィィィィィィィィィィィィィッ!
「ぐぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ……」
棒切れの一撃をまともに頭に受け、リーダーはその場にひっくり返った。
棒切れの一撃をまともに頭に受け、リーダーはその場にひっくり返った。
~つづく~
2017.09.14
ある意味『ゲーム三昧』だった1日。
ここんとこ毎日スマホのドラクエ5中毒状態ですが、今日の午前中は『さまようよろい(サイモン)』をスカウトするのに『神の塔』で粘りに粘ってました。
その甲斐あって、
現在、ウチの一軍メンバーはこんな感じです。
現在、リンクスが合流、マーリンが加入したので(ヌーバも加わりましたがすぐにモンスター爺さん送り)、スラぼう、ブラウン、ダニーとコドランがモンスター爺さんの所に行ってます。
なかなかサイモンを仲間に出来なくて塔をうろうろしてたら、いつの間にかアプールは最高レベル、ヘンリー、ピエール先生もレベル20になってしまいました。
んで、サイモンをスカウトに成功後、その足でニセ太后をブチのめしに行ったのですが、この時の戦闘がまた傑作でして。
戦闘メンバーは主人公、ヘンリー、アプール、ピエール先生の四人で挑みます。レベル的には十分だろうと高を括ってたんですが、そしたら手下のわらいぶくろのマホトーンで、ヘンリー以外がだんまり。
私はいつも薬草を全部袋にぶち込んでおく癖がある(おかげで現在袋の中の薬草は20を超えてます)ので、この時点で回復の手段を断たれてしまいました。
まぁこれくらいなら何とかなるだろうと思っていたら、なんとニセ太后の痛恨の一撃で主人公のHPが1に! ギリギリ死ななかったのが逆に驚きです(笑)。
「やばいかな」とは思いつつも、幼年時代と違って主人公がKOされてもその瞬間にゲームオーバーになる訳ではないので残ったメンバーでニセ太后を袋叩きにしていたら、何とか撃破に成功。
とは言え、まだわらいぶくろとそれに呼ばれたホイミスライムが残っています。正直、主人公の死亡
は覚悟していました。が、わらいぶくろとホイミスライムが無駄行動をとってくれたおかげで、何と主人公が数ターンHP1のまま生存、そして試合終了。

は覚悟していました。が、わらいぶくろとホイミスライムが無駄行動をとってくれたおかげで、何と主人公が数ターンHP1のまま生存、そして試合終了。
まさに「ギリギリクリティカルフィニッシュ! 会心の一発ぅ!」な勝利でした(苦笑)。
ああ、開戦当初にニセ太后にルカニをかけておいて良かった……(爆)。
しかし、サイモンは仲間にするのに苦労した分、凄い頼りになるキャラですね。
現在装備は鋼の鎧やらの標準的な奴を持たせてるんですが、他の一軍メンバーがレベル20を超えてる中、その半分のレベルでもう彼らに比肩する能力を見せてくれています。
この瞬間、リンクスやピエール先生共々、私の中で今回のプレイで終盤まで連れて行くことが決定しました(笑)。
余談ですが、『ファイクエ5』製作当初、仲間モンスターシステムも作っていたのですが、その時は本編に先駆けてスライムべス、メタルスライム、ガーゴイル、さまようよろいなんかも仲間モンスター枠にしていました(スライムベスの仲間モンスターは未だドラクエにもいませんが)。
ちなみにその際のさまようよろいの名前は『さまりん』。いっくら小5、6とは言え、もうちょっとネーミングセンスは無かったのかなと。(^ ^;)
さてさて、そういう訳でサイモンをスカウトに成功後、お昼はまた天神に行って来たのですが、昼食は市役所の食堂でとって来ました。
ネギ塩唐揚げ定食も捨てがたかったのですが……
何となく、ランチBセットにしました。
メインディッシュは一見、チャンポンのようですが……。
実は、麺が蕎麦(orうどん)なんです。
スープや具は、普通にチャンポンと同じ物でした。
揚げ物は普通のコロッケです。
生姜は好きなので美味しかったです。
普通、チャンポンなら胡椒をかける所なのですが、麺が蕎麦なので一味もかけました。
パラパラと……。ちなみに胡椒が瓶の中で固まってしまっていたのはここだけの話(爆)。
ご馳走様でした。
また気が向いた時に、市役所の食堂は利用したいと思います。
さて、先日中津のフレスポに入居してるトキハに装動が割と残っていたので、ガイムゲーマーとポッピー、それから社長(レベルX-0素体)を買って来ました。
レジェンドライダー武装のDX版トイはタイプフルーツ以来出ていないのが残念です。まぁ、シリーズの他のトイと組み換えが出来ない、というのもあるんでしょうけど……。
バグルドライバーの方の社長と。
ベルトはボディにくっついてるので、ボディ部分が新規造形です。
気づけば装動も割とそれなりの数が揃って来ました。大半がレーザーと社長と言うのが私らしいっちゃらしいです(笑)。
といったところで、今日はこの辺で。
それから、今日は地元の元ダイエー福重なイオンでLVURのエグゼイドを買う予定だったのですが、天神のショッパーズに入居してるBOOKOFFでたまたま見つけたので、そっちで買って来ました。
レベル1形態。
……うーん、やっぱり何とも言えません。特に後ろから見た時(爆)。
いずれはプレバン版のレベル1の奴も欲しいなぁ……。
中古品だったので肩の塗装が若干すれてますが、これくらいなら許容範囲内です。
簡単に組み換えを。
まずはゲンムレベル1。最終決戦での唐突なレベル1無双は驚きました。
レーザーレベル1。
レベル2が人型でないのが逆に幸いして、レベル1形態は他のライダーよりも違和感が少ないですね(特に後ろから見た時)。
ロボットアクションゲーマー。
ようやくエグゼイドで作る事が出来ました。
アーツ版と。
造形のシャープさや塗装の細かさではさすがにアーツ版に軍配が上がりますが、LVUR版も低年齢向け玩具と考えると、かなり高いクオリティです(特にFFR時代と比べると)。
同じくLVURの社長と。
ゲンムはシリーズ開始当初、ホビー雑誌などで「2Pカラー!?」なんて書かれてましたね。
という訳でLVURもそれなりの数が揃ってきたので、おいおいレビューもしていきたいと思います。
それからまんだらけではアーツのプロトドライブが、開封品で3,500円であったので購入。
未開封品だと5,000円くらいするんだもん……。
多少、細かい部分にホコリがついてたりしましたが、いざとなればこの間のダークドライブと組み合わせて改造材料にするつもりでしたしOKです。
後ろが(機械的な意味で)「びん坊ちゃま」状態だったのは知りませんでした。
魔進チェイサーっぽいと言えばぽいですね。
同じく黒いゲンムと。
そう言えばどちらもプロトタイプという共通点もありますね。
どうも。ではでは。
2017.09.13
愛称は『ガル様』?
サイトを更新しました。
最近『ファイクエ』の小説を書き始めたから、という訳でもないのですが、今日は『文庫本コーナー』に、『超高速ヒカリアン』の15話と『はちどり』を追加しました。
本文の方は『ホビー雑誌コーナー』の記事です。
ではスタート!
サンクラ「サンダークラッカーだ。今日は『TF レジェンズ』から、ガルバトロン様を紹介するぞ!」
サンクラ「ガルバトロン様は、デストロン軍団の新破壊大帝だ。2005年の戦いで重傷を負ったメガトロン様が、ユニクロンによって強化されてこの姿になったぞ。『レジェンズ』版は、その時のボディを模して造られたトランステクターだ」
サンクラ「バストアップ。合体した頭部にマスクが被せられる方式になってる。名前は『“galvanize(電流を受けた、活気づいた)”+“メガトロン”様』だ」
サンクラ「マスクを外すと、素顔が現れるぞ。最近では、この状態でトランステクターを操ってたシーンもあったぜ」
サンクラ「胸部を開けると……」
サンクラ「スプリングでマスクが飛び出して、頭部に装着される。レジェンズ版では、これは洗脳マスクって設定で、このせいでメガトロン様は以前のガルバトロン様のように凶暴化しちまった」
サンクラ「背中側。全体的なデザインはG1版を踏襲してるぞ」
サンクラ「G1版と並べてみた。管理人はオリジナル版を持ってねえから、アニメカラーの復刻版だ。『レジェンズ版』の方が、G1版よりも紫の色合いが薄いな。それからサイズは、G1版よりも小型化してる。全体的なシルエットは、G1版を現代風にブラッシュアップした形になってるぞ」
サンクラ「頭部はメガトロン様に変形可能だ。『レジェンズ』版では、スキッズに倒されたLGメガトロン様の体内から何故かこの姿のメガトロン様が現れたぞ。現在では、合法的に『レジェンズ』世界を手中に収める事を目標になさってるんだぜ」
サンクラ「それじゃ、トランスフォーム!」
サンクラ「G1版と同じくSFレーザー砲台に変形する。レーザーは化学的に直流電流を発生させるって設定で、スタースクリームを消し炭に変えたほか、『2010』では惑星スラルを跡形も無く吹っ飛ばしたんだぜ」
サンクラ「ボディにはピンが設けられてる。ここには……」
サンクラ「こんな風に、ヘッドマスターやタイタンマスターを立たせる事が出来るぞ」
サンクラ「砲台モードでG1版を並べてみた。変形パターンは変わってるが、基本的なパーツ構成は同じだ」
サンクラ「さらに、このトランステクターはもう一段変形が可能だぞ!」
サンクラ「もう一つの形態はSFジェットだ。機首にはSFレーザーガンが装備されてるぞ」
サンクラ「勿論コクピットもあって、ヘッドマスター/タイタンマスターが搭乗可能だ」
サンクラ「他のレジェンズ版ヘッドマスターと同じく、SFガンにもヘッドマスター/タイタンマスター用の座席があるんだぜ」
サンクラ「レジェンズ版ガルバトロン様の紹介は以上だ。それじゃ、次回もお楽しみに!」
2017.09.12
ファイクエ第1話『異世界? そんなのアリかい!?』-1
この記事、書いてる最中に二回も「yahoo.co.jpは応答していません」って出て、書き直すハメになりました。
ともあれ、本文の方は小説版『ファイクエ』です。
前回はコチラ。
では、スタート!
「う~ん……」
気が付いた石川はゆっくりと眼を開けた。
ボーッとした頭で周りを見る。
焦点が合っていないが、どうやらそこが屋外だという事は分かった。
ただし、その風景は逆さま。
石川は地面にひっくり返っていたのだ。
「えっ!?」
慌てて石川は上半身を起こす。
近くには上田と岡野も同じように、地面に突っ伏していた。
だが――
「えええええええええええええええええええっ!?」
何気なく周囲を見回して、石川が驚愕に満ちた叫び声をあげる。
「ん……?」
「う~ん」
その声で、上田と岡野も目を覚ます。
「ちょ、ちょ、ちょ、岡ちゃん、上ちゃん! 何これ何これ!?」
石川にガクガクとゆすられ、目を白黒させながら上田と岡野はボケーッとした表情で石川の顔を見た。
「どったのテッちゃん、そんなに慌てて……」
「何かあっ……どわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
同じ様に周囲を見て、岡野達も悲鳴を上げた。
そこは彼らが今までいた学校の校庭ではなく、アニメやゲームに出てくるような、中世チックな町のはずれだったのだ。
すぐ隣に見えるのは建物の石壁で、反対側は深い森になっている。
「え~っと、これって……」
「夢……かな……?」
そう言いながら、三人はお互いの頬に指を伸ばした。
次の瞬間、
「痛ててててててててっ!」
三人同時に悲鳴を上げる。
「夢じゃない!」
ヒリヒリする頬をさすりながら、これまた三人同時に叫んだ。
気が付いた石川はゆっくりと眼を開けた。
ボーッとした頭で周りを見る。
焦点が合っていないが、どうやらそこが屋外だという事は分かった。
ただし、その風景は逆さま。
石川は地面にひっくり返っていたのだ。
「えっ!?」
慌てて石川は上半身を起こす。
近くには上田と岡野も同じように、地面に突っ伏していた。
だが――
「えええええええええええええええええええっ!?」
何気なく周囲を見回して、石川が驚愕に満ちた叫び声をあげる。
「ん……?」
「う~ん」
その声で、上田と岡野も目を覚ます。
「ちょ、ちょ、ちょ、岡ちゃん、上ちゃん! 何これ何これ!?」
石川にガクガクとゆすられ、目を白黒させながら上田と岡野はボケーッとした表情で石川の顔を見た。
「どったのテッちゃん、そんなに慌てて……」
「何かあっ……どわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
同じ様に周囲を見て、岡野達も悲鳴を上げた。
そこは彼らが今までいた学校の校庭ではなく、アニメやゲームに出てくるような、中世チックな町のはずれだったのだ。
すぐ隣に見えるのは建物の石壁で、反対側は深い森になっている。
「え~っと、これって……」
「夢……かな……?」
そう言いながら、三人はお互いの頬に指を伸ばした。
次の瞬間、
「痛ててててててててっ!」
三人同時に悲鳴を上げる。
「夢じゃない!」
ヒリヒリする頬をさすりながら、これまた三人同時に叫んだ。
「で、何がどーなってんの、これ?」
岡野が腕組みをして、怪訝そうな表情をする。
石川は直前の記憶を必死になって思い返していた。
「おれ達、昼休みで校庭にいたよね……。で、雨が降りそうで戻ろうとしたら……」
「いきなり運動場に雷が落ちて来て、気が付いたらこんな場所にいた、と……」
上田が改めて周囲を見回し、続ける。
「まさかおれ達、雷に打たれておっちんじゃったとか……?」
青ざめた顔で石川が言った。
「怖い冗談言うなよ! 第一、これのどこが天国だよ!」
そう。岡野の言う通り、あくまで彼らがいるのは普通の町に違いなかった。
先ほども言った通り、どう見ても現代日本ではない事を除けば。
信じがたい事態に、三人は頭を抱える。
彼らが若干十歳であることを考えれば、今、彼らの身に起きている事はとても理解の範疇を超えている事であった。
その時である。
「おい、そこの変な恰好したガキども!」
荒っぽい怒鳴り声が響き、三人は声のした方を向く。
そこに立っていたのは三人組の、いかにもチンピラといった男たちだった。
一人は2メートルはありそうな大柄な男で、全身を筋肉が覆っている。
もう一人は小柄な髭面の男で、身長は石川達と大差ない。
最後の、三人の真ん中に立っている男は中肉中背だった。どうやら三人組のリーダー格らしく、今しがた石川達に怒鳴りつけたのも、この男だ。
「えーっと、おれ達の事……?」
次から次に目まぐるしく起きる事態に取り残されたように、石川がハテナ顔で自分たちの方を指さした。
「そうじゃ! オレ達の縄張りで黙って昼寝とは、いい度胸じゃねえか!」
「ウッス! いい度胸ッス!」
筋肉が続ける。
「ウスター、お前は黙ってろよ……。いいか、ガキども。この辺はオレ達の縄張りなんだ。無断侵入の罰として、有り金全部渡してもらおうか」
髭面が手を差し出す。
ようするに恐喝だった。
石川達は顔を見合わせる。
生憎ここは町の外れで、人通りもほとんど無いような場所だった。
(どうする……?)
(逆らったらヤバそうだし、言う通りにしておいた方がいいんじゃない……?)
(だよね……)
三人は頷き合うと、ポケットに手を入れた。
「分かりました。どうぞ」
三人はポケットに入っていた小遣いを手渡す。
が……。
「なんだ、このガラクタ! オレ達をなめてんのか!?」
小銭を受け取ったリーダーは、怒りの形相で小銭を地面に叩きつけた。
「あ、あのー……」
「1ゴールドすら持ってないってんなら……ウスター、オイスター、このガキどもをちょいとお仕置してやりな!」
「おいっす!」
「ウッス!」
リーダーの号令で、筋肉――ウスター――と、髭面――オイスター――が、いきなり石川達に飛びかかった。
「わっ!」
殴りかかって来たウスターの腕を、岡野は思わず避けた。
が……。
「なんじゃこりゃぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
次の瞬間、岡野の口から驚愕の悲鳴が漏れる。
彼は今、空中にいた。ちょっとジャンプしたはずのつもりが、軽く5メートルは飛び上がっていたのだ。
「ウッス!?」
これにはウスターも驚きを隠せない。
しかし、驚いているのは石川達も同じだった。
彼らは唖然とした表情で、岡野のいる上空をぽかんと見上げている。
「なかなかすばしっこいガキじゃねえか! だったらオレが相手してやる!」
言うが早いか、オイスターが跳躍し、クルクルと体を丸めながら空中へと飛び上がる。
「ウッス、じゃあオレは……」
目標を見失ったウスターが周囲を見回すと、たまたま上田と目が合った。
「あ……」
上田の額を嫌な汗がツツーッと流れる。
「ぶっ飛ばしてやるッス!」
叫ぶが早いか、ウスターはその筋肉の塊のような腕を振り回して上田を追いかけ始めた。
「ひえええええーっ! お助けーっ!」
上田は一目散に走り出す。
残された形となった石川だが、その眼前にはリーダーが立っていた。
「じゃあ、お前はオレが可愛がってやるとするか」
岡野が腕組みをして、怪訝そうな表情をする。
石川は直前の記憶を必死になって思い返していた。
「おれ達、昼休みで校庭にいたよね……。で、雨が降りそうで戻ろうとしたら……」
「いきなり運動場に雷が落ちて来て、気が付いたらこんな場所にいた、と……」
上田が改めて周囲を見回し、続ける。
「まさかおれ達、雷に打たれておっちんじゃったとか……?」
青ざめた顔で石川が言った。
「怖い冗談言うなよ! 第一、これのどこが天国だよ!」
そう。岡野の言う通り、あくまで彼らがいるのは普通の町に違いなかった。
先ほども言った通り、どう見ても現代日本ではない事を除けば。
信じがたい事態に、三人は頭を抱える。
彼らが若干十歳であることを考えれば、今、彼らの身に起きている事はとても理解の範疇を超えている事であった。
その時である。
「おい、そこの変な恰好したガキども!」
荒っぽい怒鳴り声が響き、三人は声のした方を向く。
そこに立っていたのは三人組の、いかにもチンピラといった男たちだった。
一人は2メートルはありそうな大柄な男で、全身を筋肉が覆っている。
もう一人は小柄な髭面の男で、身長は石川達と大差ない。
最後の、三人の真ん中に立っている男は中肉中背だった。どうやら三人組のリーダー格らしく、今しがた石川達に怒鳴りつけたのも、この男だ。
「えーっと、おれ達の事……?」
次から次に目まぐるしく起きる事態に取り残されたように、石川がハテナ顔で自分たちの方を指さした。
「そうじゃ! オレ達の縄張りで黙って昼寝とは、いい度胸じゃねえか!」
「ウッス! いい度胸ッス!」
筋肉が続ける。
「ウスター、お前は黙ってろよ……。いいか、ガキども。この辺はオレ達の縄張りなんだ。無断侵入の罰として、有り金全部渡してもらおうか」
髭面が手を差し出す。
ようするに恐喝だった。
石川達は顔を見合わせる。
生憎ここは町の外れで、人通りもほとんど無いような場所だった。
(どうする……?)
(逆らったらヤバそうだし、言う通りにしておいた方がいいんじゃない……?)
(だよね……)
三人は頷き合うと、ポケットに手を入れた。
「分かりました。どうぞ」
三人はポケットに入っていた小遣いを手渡す。
が……。
「なんだ、このガラクタ! オレ達をなめてんのか!?」
小銭を受け取ったリーダーは、怒りの形相で小銭を地面に叩きつけた。
「あ、あのー……」
「1ゴールドすら持ってないってんなら……ウスター、オイスター、このガキどもをちょいとお仕置してやりな!」
「おいっす!」
「ウッス!」
リーダーの号令で、筋肉――ウスター――と、髭面――オイスター――が、いきなり石川達に飛びかかった。
「わっ!」
殴りかかって来たウスターの腕を、岡野は思わず避けた。
が……。
「なんじゃこりゃぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
次の瞬間、岡野の口から驚愕の悲鳴が漏れる。
彼は今、空中にいた。ちょっとジャンプしたはずのつもりが、軽く5メートルは飛び上がっていたのだ。
「ウッス!?」
これにはウスターも驚きを隠せない。
しかし、驚いているのは石川達も同じだった。
彼らは唖然とした表情で、岡野のいる上空をぽかんと見上げている。
「なかなかすばしっこいガキじゃねえか! だったらオレが相手してやる!」
言うが早いか、オイスターが跳躍し、クルクルと体を丸めながら空中へと飛び上がる。
「ウッス、じゃあオレは……」
目標を見失ったウスターが周囲を見回すと、たまたま上田と目が合った。
「あ……」
上田の額を嫌な汗がツツーッと流れる。
「ぶっ飛ばしてやるッス!」
叫ぶが早いか、ウスターはその筋肉の塊のような腕を振り回して上田を追いかけ始めた。
「ひえええええーっ! お助けーっ!」
上田は一目散に走り出す。
残された形となった石川だが、その眼前にはリーダーが立っていた。
「じゃあ、お前はオレが可愛がってやるとするか」
ジャキッ!
リーダーが腰に下げていた剣を抜きはらった。
どう見ても模造刀などではない。真剣だ。
「いいっ!」
石川の顔が真っ青になる。
そりゃそうだろう。現代日本でいきなり刃物を突き付けられる経験など、普通の小学生にあるはずがないのだから。
「覚悟しろ、小僧」
リーダーはニヤリといやらしい笑みを浮かべると、石川に切りかかった。
どう見ても模造刀などではない。真剣だ。
「いいっ!」
石川の顔が真っ青になる。
そりゃそうだろう。現代日本でいきなり刃物を突き付けられる経験など、普通の小学生にあるはずがないのだから。
「覚悟しろ、小僧」
リーダーはニヤリといやらしい笑みを浮かべると、石川に切りかかった。
~つづく~
2017.09.11
ジンライムは飲んだ記憶が無い。
件のドラクエ5ですが、現状こんな感じです。
レベル的にもキリがいいし、そろそろスライムナイトの集団やトンネラーが呼び出す土偶戦士でもない限り経験値稼ぎにも追っつかなくなってきたので、いい加減ストーリーの方を進めて行こうかと考えています。
スライムナイトがドロップする青銅の鎧も二つくらい手に入りましたし……。
一方で毛皮のフード(アルミラージ)、守りの種(土偶戦士)なんかは全然手に入りませんでした。なんてこった。
ただ、ここまでやってしまうと弊害が二つ。
それはビアンカが抜けた後の旅がかなりキツくなるという事と、ベビーパンサーが全く役立たずになってしまうという事です。
特にベビーパンサーはSFC版と違って、命令を聞かないだけならまだしも余計な防御というステキな行動をとってくれるので(苦笑)。
まぁ、古代の遺跡のゲマ戦までは主人公だけでゴリ押ししても十分到達できるというのはレベル12の時点で分かってた事ですし、山奥の村でビアンカと再開した時も相応のレベルになってくれてるので良いっちゃ良いんですけども(ただ、私のプレイスタイルからして山奥の村に到達した時もまたバカみたいにレベルを上げてる可能性は大ですが)。
さてさて、今日は唐突ですが、改造品を一つ。
次回からの『店舗日誌』のテストも兼ねてます。
アカサカ「てな訳で……」
スチャッ……
ガキョン!
ライムエナジー!
ロック・オン! ソーダ!
ベベベベン! ベン、ベベン!(三味線調のSE)
ライムエナジーアームズ!
という訳で、仮面ライダー紫鬼神・ライムエナジーアームズです。
ちなみに上の画像までは元の画像時点でガラケーサイズに縮小しましたが、次の画像からは記事に載せる時に小さくしたので、画像クリックで元サイズのが出ます。
バストアップ。
胸部のエンブレムはベースにしたバロンの物をそのまま使う訳にもいかないので、市販パーツで自作しました。
背中側。
マントは緑にしようかとも思いましたが、面倒なので敢えてそのままにしました。
反対側のバストアップ。
本当に分からないようなレベルですが、クリアパーツには薄~くクリアグリーンを塗ってます。
武器は他の次世代アーマードライダーと同じく、ソニックアローを使用します。
「エナジーロックシードなのでカボスアームズよりもパワーは強力だが、武器がソニックアロー一択なので、普段アカサカは多彩な技を使用できるカボスアームズを好んで使用している」……という設定です。
おまけ。
パーツをバラすとこんな感じになっています。
といったところで、今日はこの辺で。
どうも。ではでは。
2017.09.10
「リカラーでマスカット出るかな」って思ってた。
ディケイド「ディケイドだ。今日は『S.H.Figuarts 仮面ライダー 龍玄 ブドウアームズ』を紹介するぞ!」
ディケイド「仮面ライダー龍玄は、戦極ドライバーとブドウロックシードで呉島 光実(くれしま みつざね)が変身するアーマードライダーだ。名称はDJサガラが必殺技を『ドラゴンの息吹きのようだ』と判断したことから名付けられたぞ」
ディケイド「バストアップ。モチーフは中華の鎧だ。デザイン時点ではすぐに退場する可能性のある悪役寄りのキャラクターというイメージだったらしい」
ディケイド「ブドウロックシードは、粒の模様までしっかりとペイントで再現されてるぞ。戦極ドライバーのライダーインジケータは他のアーマードライダーと同じく、シールだ」
ディケイド「横から。兜は中華風のトサカがついてる他、ブドウの粒を模した模様になってるな。腕や腿には中華風の炎の模様が入ってる」
ディケイド「背中側。ブドウアームズはブドウの枝までデザインに組み込まれてて、装着状態では細かく畳みこまれるぞ」
ディケイド「勿論、ブドウロックシードは着脱が可能だ」
ディケイド「付属品はコチラ。各種手首と専用アームズウェポン・ブドウ龍砲、それからブドウ龍砲の交換用トリガーと、キャストパッドが閉じた状態のブドウロックシードだ」
ディケイド「ブドウ龍砲を使った必殺技はドラゴンショットだ。『ブドウスカッシュ』では葡萄の粒を模した小型のエネルギーを連射した後に東洋龍型の大型エネルギー弾を、『ブドウスパーキング』では巨大な龍を模したオーラを放つぞ」
ディケイド「ブドウ龍砲は交換用トリガーと手首で、トリガーを引いたポーズも再現できるぞ」
ディケイド「戦極ドライバーには、他のロックシードを装填する事も可能だ」
ディケイド「仮面ライダー 龍玄 の紹介は以上だ! それじゃ、またな」
2017.09.09
ファインドクエスターズ・プロローグ
本日、BOOKOFFでこの間の『バンバンシューティング』のガシャットを買って来ました。
残る初期ガシャットは、あと三つ!(草尾毅さんの声で)
さてさて、タイトル通り、今日から裏でちまちまと書いていた『ファイクエ』の小説を投稿したいと思います。
今まで『文庫本コーナー』に載せていた『超高速ヒカリアン』や『偽かいぞーき!!』は二次作品でしたので、そういう意味で、初の完全オリジナル作品となります。
なお、リメイクにあたって当時とは色々変わってる部分などもあったり。
ご感想など頂ければ幸いです。
では、スタート!
この世界には、『ここ』ではない、様々な世界が存在する。
異なる世界……『異世界』へアクセスすることは、普通では不可能だ。『それぞれの世界』の住人は、自分たちの生活のすぐそばに、違う世界があるなど知りもしないし、気に留めたりもしない。
だが、時に何の偶然か、あるいは『世界』の気まぐれか、本来は別々の世界同士に干渉が起こる事がある。
これは、そんな『偶然』に巻き込まれた少年たちの物語である……。
異なる世界……『異世界』へアクセスすることは、普通では不可能だ。『それぞれの世界』の住人は、自分たちの生活のすぐそばに、違う世界があるなど知りもしないし、気に留めたりもしない。
だが、時に何の偶然か、あるいは『世界』の気まぐれか、本来は別々の世界同士に干渉が起こる事がある。
これは、そんな『偶然』に巻き込まれた少年たちの物語である……。
☆
雲一つない青空の下、校庭で子供たちがサッカーやドッジボール、鬼ごっこなどをして遊んでいる。
ここはF県F市の郊外にある、とある小学校だ。
今は給食の後の昼休み時間で、生徒たちは思い思いに休み時間を過ごしていた。
「よっしゃ、いくぞ!」
背が高めの少年がドッジボールを投げる。
半袖半ズボンで、健康的に日焼けした少年だった。名前は岡野盛彦(おかの・もりひこ)。
「おっと!」
投げられたボールを、反対側の陣地に居た少年が避けた。
岡野よりは小柄だが、こちらも元気な少年だ。名前は石川鉄夫(いしかわ・てつお)。
石川が避けたボールは外野陣地にいたクラスメイトの手をすり抜け、バウンドしながら校庭隅のフェンスへと跳ねて行く。
そこでは、一人の少年が木陰に腰掛けて本を読んでいた。
石川よりさらに小柄で、はっきり言ってしまえば“チビ”の部類に入る。肌も白く、長ズボンに長袖トレーナー、さらにコートのように丈の長いジャンバーと、見るからにインドア派な外見だ。名前は上田倫理(うえだ・ともみち)。
「ん?」
ふと上田が、読んでいた本から目を上げた。すると彼の視界に飛び込んできたのは、勢いよく跳ねながらこっちに向かってくるドッジボールだった。
「ひぇっ!」
慌てて上田は頭を下げた。ボールはその頭上をかすめて行き、フェンスに跳ね返った。
「悪い悪い、大丈夫か上ちゃん」
岡野が頭をかきながら、上田の方に歩いていく。
「危ないやんけっ!」
冷や汗をかきながら、上田が立ち上がって叫んだ。
彼らは三人とも、この学校の4年1組の児童であった。
その時だ。
ここはF県F市の郊外にある、とある小学校だ。
今は給食の後の昼休み時間で、生徒たちは思い思いに休み時間を過ごしていた。
「よっしゃ、いくぞ!」
背が高めの少年がドッジボールを投げる。
半袖半ズボンで、健康的に日焼けした少年だった。名前は岡野盛彦(おかの・もりひこ)。
「おっと!」
投げられたボールを、反対側の陣地に居た少年が避けた。
岡野よりは小柄だが、こちらも元気な少年だ。名前は石川鉄夫(いしかわ・てつお)。
石川が避けたボールは外野陣地にいたクラスメイトの手をすり抜け、バウンドしながら校庭隅のフェンスへと跳ねて行く。
そこでは、一人の少年が木陰に腰掛けて本を読んでいた。
石川よりさらに小柄で、はっきり言ってしまえば“チビ”の部類に入る。肌も白く、長ズボンに長袖トレーナー、さらにコートのように丈の長いジャンバーと、見るからにインドア派な外見だ。名前は上田倫理(うえだ・ともみち)。
「ん?」
ふと上田が、読んでいた本から目を上げた。すると彼の視界に飛び込んできたのは、勢いよく跳ねながらこっちに向かってくるドッジボールだった。
「ひぇっ!」
慌てて上田は頭を下げた。ボールはその頭上をかすめて行き、フェンスに跳ね返った。
「悪い悪い、大丈夫か上ちゃん」
岡野が頭をかきながら、上田の方に歩いていく。
「危ないやんけっ!」
冷や汗をかきながら、上田が立ち上がって叫んだ。
彼らは三人とも、この学校の4年1組の児童であった。
その時だ。
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……
それまで晴れ上がっていた青空に、突然黒雲が広がっていった。
「ん、雨?」
「天気予報じゃ晴れって言ってたのに……」
校庭に居た少年少女達は、揃って空を見上げた。
雲はますます広がり、所々で稲光が閃いている。
「雨が降らない内に戻ろーよ」
石川がそう言った時だった。
「ん、雨?」
「天気予報じゃ晴れって言ってたのに……」
校庭に居た少年少女達は、揃って空を見上げた。
雲はますます広がり、所々で稲光が閃いている。
「雨が降らない内に戻ろーよ」
石川がそう言った時だった。
ゴロゴロ……
ピシャァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァン!
ピシャァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァン!
ひときわ大きな雷が鳴ったかと思うと、
ドガァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァン!
なんと、稲妻が校庭を直撃したのだ。
生徒たちの悲鳴は、稲妻が巻き起こした大音声にかき消されていた。
生徒たちの悲鳴は、稲妻が巻き起こした大音声にかき消されていた。
☆
「来たか……」
薄暗い豪奢な部屋の中で、男がつぶやいた。
そこは広々とした部屋だった。
真っ白な石壁がレンガのように順序良く積まれ、床も綺麗に磨き上げられている。
男はその部屋の最奥にある玉座に腰掛けていた。
ただし、その男は、明らかに人間ではなかった。
頭の左右からは、それぞれ三本ずつ鋭い角が生え、額に三つめの目を備えている。全身を鮮やかな黄色と深い黒を基調とした鎧で固めていた。背中には紫色の豪華なマントを羽織っていた。
その部屋に居るのは男だけではなかった。
彼の他にも、彼の部下であると思しき三人の人影が見える。
彼らもまた、明らかに人ではないという外見をしていた。
一人は特徴の無い、つるんとした顔を持っていた。髪の毛も鼻も無く、口は生真面目そうに結んでいる。目は右目が無く、本来ならそれがあるべき部分はまるでえぐられたかのように黒々とした穴が開いている。
耳にあたる部分には長く伸びた角を備えていた。
顔色は蒼白したように灰色がかっており、これまた暗いメタリックグレーを基調とした鎧に身を包んでいる。
もう一人は、粘土の塊から手足が生えているような姿をしていた。
頭部にあたる物はなく、胴体部に直接目がついている。
全身の色は緑で、肩や腕、腰などには鎧をつけていた。
最後の一人は、古墳に埋葬されている埴輪の戦士のような姿だった。
何より特徴的なのは、その両手だ。
まるで腹話術師のように、右手が小さな土偶、左手は埴輪の形をしているのだ。
「諸君」
玉座から声がかかり、配下たちが一斉に男の方を向く。
「ついに現れたようだ。異世界からの来訪者が」
その一言で、三人の間にどよめきが起こった。
「この世界に古くから伝わる言い伝え……『世界に異変起きる時、異世界からの来訪者が現れ、異変の源を鎮めるだろう』」
一つ目が呟くように言った。
「まさかホンマに言い伝え通りになるやなんて……」
粘土が続ける。なお、何故かその口から飛び出した言葉は関西弁(?)であった。
「いかが致します、スパイドルナイト様?」
埴輪が玉座の主に向かって尋ねた。
「しばらくは捨て置け。相手の正体がはっきりしてから動こうと、我が軍が負けることなどありえぬ」
「ははっ!」
スパイドルナイトから自信に満ちた言葉が発せられ、配下たちはその場にひざまづいた。
薄暗い豪奢な部屋の中で、男がつぶやいた。
そこは広々とした部屋だった。
真っ白な石壁がレンガのように順序良く積まれ、床も綺麗に磨き上げられている。
男はその部屋の最奥にある玉座に腰掛けていた。
ただし、その男は、明らかに人間ではなかった。
頭の左右からは、それぞれ三本ずつ鋭い角が生え、額に三つめの目を備えている。全身を鮮やかな黄色と深い黒を基調とした鎧で固めていた。背中には紫色の豪華なマントを羽織っていた。
その部屋に居るのは男だけではなかった。
彼の他にも、彼の部下であると思しき三人の人影が見える。
彼らもまた、明らかに人ではないという外見をしていた。
一人は特徴の無い、つるんとした顔を持っていた。髪の毛も鼻も無く、口は生真面目そうに結んでいる。目は右目が無く、本来ならそれがあるべき部分はまるでえぐられたかのように黒々とした穴が開いている。
耳にあたる部分には長く伸びた角を備えていた。
顔色は蒼白したように灰色がかっており、これまた暗いメタリックグレーを基調とした鎧に身を包んでいる。
もう一人は、粘土の塊から手足が生えているような姿をしていた。
頭部にあたる物はなく、胴体部に直接目がついている。
全身の色は緑で、肩や腕、腰などには鎧をつけていた。
最後の一人は、古墳に埋葬されている埴輪の戦士のような姿だった。
何より特徴的なのは、その両手だ。
まるで腹話術師のように、右手が小さな土偶、左手は埴輪の形をしているのだ。
「諸君」
玉座から声がかかり、配下たちが一斉に男の方を向く。
「ついに現れたようだ。異世界からの来訪者が」
その一言で、三人の間にどよめきが起こった。
「この世界に古くから伝わる言い伝え……『世界に異変起きる時、異世界からの来訪者が現れ、異変の源を鎮めるだろう』」
一つ目が呟くように言った。
「まさかホンマに言い伝え通りになるやなんて……」
粘土が続ける。なお、何故かその口から飛び出した言葉は関西弁(?)であった。
「いかが致します、スパイドルナイト様?」
埴輪が玉座の主に向かって尋ねた。
「しばらくは捨て置け。相手の正体がはっきりしてから動こうと、我が軍が負けることなどありえぬ」
「ははっ!」
スパイドルナイトから自信に満ちた言葉が発せられ、配下たちはその場にひざまづいた。
~つづく~
2017.09.08
硬水・軟水の雑学
昨日ちょっと書いた『ダブルファンタジーゲーマー』ですが……。
こんな感じになりました。
前にも書きましたが、理屈上は可能なんですよね、これ。
さてさて、今日は『情報雑誌コーナー』です。
では、スタート!
さやか「こんちわーっ……何やってんの、瀬利?」
瀬利「見て分かんだろ、洗濯してんだよ。ウチの師匠、洗濯が必要ねえから洗濯機が無くてさ……」
さやか「へえーっ、あんた洗濯板使えるんだ。凄いじゃん」
瀬利「よせよ。ところでさやか、水には硬水と軟水があるが、洗濯に適してるのはどっちだと思う?」
さやか「えーっと……どっち?」
瀬利「まず、カルシウム塩やマグネシウム塩を多く含んでるのが硬水、あんまり含んでないのが軟水だ。んで、硬水は石鹸を加えると脂肪酸のカルシウム塩が生じて沈殿しちまうから、洗濯にゃ向いてねえ。それに、染色やそのほかの工業用にも使えねえんだ」
さやか「ふ~ん。物知りだねぇ……」
瀬利「ところで水の硬度にゃ、ドイツ硬度、フランス硬度、イギリス硬度、アメリカ硬度なんてのがあるんだが、日本じゃドイツ硬度を使用してるんだってさ」
さやか「へぇ~」
瀬利「ドイツ硬度だと、水100立方cm中に酸化カルシウムが1mg含まれた状態を1度としてる。この硬度が20度以上で硬水、10度以下が軟水だ。それに、軟水も永久軟水と一時軟水に区別されてんだぜ」
さやか「すごいねぇ、瀬利。家事も出来て物知りだなんて。いい奥さんになれるよ」
瀬利「興味ねえよ。そういうお前はどうなんだよ」
さやか「……今は主夫っていう選択肢もある時代だよ?」
瀬利「おい、さっそく一個前の発言覆ってんぞ……」
2017.09.07
ブレイブだぜぇ!
さっきまで山さんの所の生放送見てたんですけど……なんつーか、誰のコメントかは知らないけど、もうちょっと人の神経を逆なでしないように配慮した物言いってのは出来ないんですかねぇ。
顔が見えない「文字だけの会話」だからこそ、そういうのは大事だと思うんですけど、その程度の事も分からないんでしょうかねぇ。私も(わざと分かりにくいように方言使って)「くらすぞきさん」とでも返してやろうかとも思いましたが(意味としては「ブチ殺すぞてめえ」)、さすがにそういう程度の低いやり取りすんのも、ねえ。
まぁ、それはそれとして。サイトを更新しました。
今日は『情報雑誌コーナー』です。
さて今日は、昼からお袋と合流して、天神でお昼を取りました。
ソラリアステージ地下の食品街にある『ちんめん あま太郎』というお店です。
私が頼んだのはランチセットのB。これはホットですが、冷麺形式のタイプもあります。
麺はこんな感じ。
ラーメンとはちょっと違います。調べた所『卵麺』のようです。
スープは醤油ラーメンみたいな感じです。
具は蒲鉾に錦糸卵、叉焼、それからネギです。
ミニ炒飯とミニ甘味が付いています。
ミニ甘味はこれ位のサイズ。
本当に、皿は寿司につける醤油を入れる小皿くらいのサイズです。
ご馳走様でした。
この後ミスドに行き、私は天神を巡って帰りました。
さて、天神に向かう前に、元ダイエー福重店なイオンで自由帳を買いました。
今までファイクエのメインキャラを描いていたのとは別にサブキャラ(主に各作品のエリアボスなど)用です。
今までさんざん百均で探してもキャラクターものしか無かったのですが、イオンのブランド品では54円(税抜)でした。結果的には良かったんですが、なんかすっきりしない(笑)。
ブックオフでは『キン肉マン』の56巻を。
キン肉マンは良く読んでるのですが、実はコミックスを買ったのは今回が初めてだったり。あと持ってるのと言えば短編集の『マッスル・リターンズ』と公式で出てた『キン肉マン99の謎』くらいです。
まんだらけでは、いくつかのレジェンドライダーガシャットに混じってファミスタガシャットの未開封品があったので買って来ました。
これでブレイブ系は『タドルクエスト』『ドレミファビート』『ファミスタ』と、初期のパワーアップ系は揃ったり。
んで、それから驚く事に……。
本当にただの気まぐれで、帰り道にあるコジマ電機に寄ってみた所、最近では全く見かけないLVURのブレイブがまだ残っていたので速攻で狩って来ました。
ノーマルゲンムはレベル0用にあと一つは欲しいなぁ、と思ってるんですが。
因みに余談ですが、ゾンビゲーマーにゲーマドライバーのベルト部分を移植できるか試してみたのですが、ゾンビゲーマーは左側の肋骨状パーツが接着されていて上半身がバラせなかったので断念しました……(苦笑)。
という訳で、さっそく今回実家に持って帰って来ていたゲーマと組み合わせてみようと思います。
ビートクエストゲーマー。
ビートゲーマを持ってきていたのは本当に偶然でした。
そしてようやく完成、ファンタジーゲーマー。
さすがに二つは持ってきていなかったので、スナイプとの『ダブルファンタジー』は寮に戻ってから試してみたいと思います。
といったところで、今日はこの辺で。
どうも。ではでは。
2017.09.06
今日は短めです。
最近『聖者の行進』が妙に聞きたくなりました。
九州(福岡?)の人であれば、「ディスカウントストア『ミスターマックス』の店内ソングの元歌」と言えば分かると思います。
さてタイトル通り、今日はシンプルに行こうと思います。
明日が休みなので、先日に続いて福岡に帰って来たのですが、前回のように、中津駅に『ゆふいんの森』が停まっていたので……。
前回は撮り損ねた車内を撮ってみました。
それから、一昨日落としたDQ5ですが……。
今の所こんな感じです。
相変わらず、ラインハットの関所近くの、エンカウントテーブルがラインハットモンスターの出現部分でせこせこ稼いでます。
その甲斐あってか、現在所持金は2万Gを超えました。
もはやセレブですよ(笑)。これでストーリーを進めても、当分は最高価の武器防具を揃えられそうです。
といったところで、今日はこの辺で。
どうも。ではでは。
2017.09.05
ウイスキーのおつまみはドライパイン……。
ディケイド「ディケイドだ。今日は『S.H.Figuarts 仮面ライダー鎧武 パインアームズ』を紹介するぞ」
ディケイド「鎧武 パインアームズは、鎧武がパインロックシードを使用して変身した派生形態だ。変身音声は『パインアームズ! 粉砕デストロイ!』だぞ。パワーと防御力に優れた、重装甲の形態だ」
ディケイド「バストアップ。基本パーツはオレンジアームズと共通で、鎧部分が新造されてるんだ。トイはプレミアムバンダイ限定で、バロン マンゴーアームズとセットで販売されたぞ」
ディケイド「背中側。鋲が打たれた日本甲冑のようなデザインのオレンジアームズに対して、全体的にゴツゴツとした印象のアーマーだな」
ディケイド「肩アーマーは複数箇所で分割されてて、かなり動きの自由度は高いんだぞ」
ディケイド「戦極ドライバーには、パインロックシードがはまってる。勿論脱着可能で、他のロックシードとの交換も出来るぞ」
ディケイド「付属品はコチラ。手首が四種類と、キャストパッドが閉じた状態のパインロックシード、それから無双セイバーに専用アームズウェポンのパインアイアンだ」
ディケイド「パインアイアンの鎖部分は、実際に金属製のチェーンで出来てるから、自由なポージングが可能だ」
ディケイド「それから無双セイバーには、パインアイアンを接続したり、パインロックシードを装着する事も出来るんだ」
ディケイド「オレンジアームズと比較してみたぞ。素体は勿論共通だが、パルプアイ(ゴーグル部分)の違いもしっかり再現されてる」
ディケイド「鎧武 パインアームズの紹介は以上だ! それじゃ、またな」
2017.09.04
想い出の、一作ぅ!(「会心の、一発ぅ!」っぽく)。
前々から考えていたんですが、今日、スマホアプリでドラクエ5をダウンロードしました。
『ドラクエ』はファミコンかスーファミでしかやった事がなかったので、このDQ5も初代版以来のプレイとなります。
当時は小説版と同じく主人公の名前は『リュカ』にしていたのですが、色々考えて、(『ファイクエ』も再開した事ですし)今回は『ルスト』にしました。
……まぁ、『ファイクエ』のルストは王族でもなければ両親も健在なんですけど。
息子は『ファイクエ7』のルストの息子の名前にしようかと思ってますが(そもそもルスト息子のイメージソースには『男の子』も少し入ってる)、娘はどうしようかなぁ……。
ヒロイン的には、ビアンカはどっちかと言うとジンの嫁さんキャラに近くて、イオナはフローラに近いんですが。
『5』は私にとっては最初に触れたドラクエでして、小1の頃に発売されたのですが、クラスメイトが持ってて、そのプレイを見たのが最初でした。
ストーリー的には序盤のレヌール城のイベントを攻略していた最中で、夜にアルカパを抜け出すわけですが、当時の私は訳が分からず、街の入り口で寝ている兵士を死んでると勘違いして、クラスメイトに「何でこの人死んでるん?」なんて尋ねたものでした(苦笑)。
私が最後にやったのはSFC版のDQ3なんですが、いやぁ、進歩の凄い事。
アプリ版はDS版がベースとの事で、無論PS2のグラフィックには比べるべくもないのですが、私にはこれ位のクオリティが丁度いいです。(^_^;)
さて私、昔やった同じエニックス製の『スターオーシャン セカンドストーリー』以来、「パーティレベルを到達目標レベルより一回り位上回らせて、ボスすらも袋叩きでボコボコにする」ってプレイスタイルを取ってるのですが、現状こんな感じです。
主人公はこの後レベル12になりました。
あっという間にビアンカにレベルを追い越されたのはちょっと癪でしたが……なんでビアンカ、バイキルト覚えないんだ? 幼年時代だから……? と思ったら、本当にそうみたいですね。
今の時点で主人公にもビアンカにも、アルカパで買える最強装備状態なんですが、それでも所持金がこんな感じです(笑)。
しかし……。
ラインハットのモンスターのエンカウントテーブルがこちらの大陸側まではみ出ていたのには驚きました。最初うっかり遭遇した時は何とか勝てましたが、今はそれなりに良い勝負が出来ています。
取り敢えず、こいつらを瞬殺できるまでレベルが上がったら放しを進めようかと思っています。
とは言いつつ……。
実は「セーブはせずに」、幼年時代自体はクリアしました。
この後、大神殿を脱出したところでセーブせずにゲームをやめました(何やってんの)。
あ、ちなみにベビーパンサーは今回は『リンクス』にしました。別にスカイリンクスを意識したわけではないですけれども。
それにつけても、レヌール城、あれ殆ど別ダンジョンじゃんってレベルでマップが変更されてましたね。
取り敢えずリメイク版で追加された仲間モンスターで、さまようよろい、ミステリドール、ホークマン、炎の戦士、ブリザードマンは好きなモンスターなので、絶対仲間にしたいと思ってます。(^ ^)
さてさて、今日は『エグゼイド』系のアイテムも、ちょこちょこ購入しました。
まずはBOOKOFFでDX版のジェットコンバットガシャット。
どこかで「ガシャット音声の元ネタがジェットマンぽい」って言われてましたが、確かに似てますね……。
個人的には最後の「ジェットコ~ンバ~ット♪」の部分で『ファイト!チェンジロボ』の「いそげ合体♪ アースコンバージョン♪」の部分を思い出しましたが(まぁ、どれも歌ってるのは景山ヒロノブさんなんですけれども)。
箱付きで1,080円です。
他に持ってないのはバンバンシューティングもありましたが、それはまた今度……。
そのほかはタドルクエストやゲキトツロボッツ、ドレミファビートなど持ってるのばかりだったので残念でした。ギリギリチャンバラガシャットがあれば……。
でもウチのタドルクエスト、音が微妙にちっちゃいしなぁ。買い換えるかなぁ……。
それから、この間ゆめタウンで『装動』のプロトスポーツゲーマを買っていたのですが、今日はフレスポ中津北のトキハでプロトコンバットゲーマと……。
同じく『装動』の仮面ライダーゲンムレベル0、あと、今の所LVURでもアーツでも発売予定の無い仮面ライダー風魔も買って来ました。
風魔は「最初からゲーマドライバーで変身する仮面ライダー」では、唯一レベル1形態が無い、と言うのも買った理由でした。
ゲンムレベルX-0や大我クロノスは、元々バグルドライバーで変身してたライダーですから事情が違いますし……。
まぁ、それを言うなら風魔も幻夢コーポレーション製の仮面ライダーではないので、イレギュラーなライダーではありますけれども。
といったところで、今日はこの辺で。
どうも。ではでは。
2017.09.03
小4時代の最終作。
はい、というわけで、二日連続はありますが、今日はタイトル通り旧四部作の最終作である『ファイクエ4』について書きたいと思います。
まずはタイトルページ。
『4人目』のクラスメイトは3作目以降、完全不参加だったはずですが、パーティメンバーには含まれていたようですね。
今回は『上田が「登校中に通学路に変な機械があった」と石川達に話し、下校中に全員で立ち寄ってみたところ、誰か(6コマ目の袖の形から判断して岡野?)が機械についているボタンを押し、地面に穴が開いてその中に落ち、異世界に抜ける』って導入です。
と言うか、この頃にはもう、ほぼ私一人で進めていたと記憶しています(辛うじて石川がちょこっと付き合ってくれたくらい?)。
そのため、パーティメンバーの設定画も無く、マンガもこのOPだけとなります。
マップ画面。
シリーズ初の、「自由帳を縦に使った」マップです。
さてこの『ファイクエ4』、実は当時私が大好きだった『がんばれゴエモン3』の影響を相当に受けてまして……。
セリフの中の重要な部分などは赤文字で表現されています。
ちなみにこれはスタート地点である『1の町』。今回は町の名前は『(数字)の町』で統一されています。
まずはこの町の道具屋で『開く鍵』を買い、工場にあるアイテムを入手するのが第1目標になっていました。
二つ目の町、『2の町』。
中央の広場にいるのは『力試しの男』で、バトルしてこちらが勝つたびに自分を鍛えなおして再チャレンジしてくる、という設定でした。
右下の民家で『「溶かせる」と書いてある岩を溶かす事ができる光線銃』をもらう事が出来ます。
本作の一つ目のダンジョン、『ザコザコ城』。
最奥部に巨大なザコが埋まってるようですが、これについてはまた後程……。
「カードキーを拾って扉を開ける」というシステムが、もろに『ゴエモン3』のアクションステージですね(苦笑)。
今作の敵ページ、その1。
前作に出た『でんでん虫々』は今作も登場しています。
個人的には『必殺英語』がちょっとお気に入りです(笑)。
二つ目のダンジョン、『アクア城』。ん、『水水じょう』って文字が見える? 気のせいです。
ここは正面から入っても壁に阻まれて先に進むことが出来ず、フィールドマップにあったザコザコ城の途中にある民家で箱舟をもらい、川から侵入する形式になっています。
城の右側にあるのはダムです。
ちなみにこのダンジョン、BGMは『からくり温泉』のBGMをイメージしながらマップを描いていました。
三つ目のダンジョン、火炎城。
中ボスとしてザコキャラの『ぼうぼう炎』『うでうで炎』『歩き火炎』『火の鳥不死鳥』が合体した『ガッシン炎』と戦います。
ボスの後ろの部屋が操縦席みたいになってるのは……また後で説明します。
続いてのダンジョンは『天狗城』。
中央の宝箱はマップに落ちてる鍵であけると大金が手に入る、というものだったと思います。
敵キャラページその2。
じつは当時は敵ページはさっきの1ページ分しか無く(厳密に言うとこの後にボスキャラページもありましたが)、このページは『5』を作った後に追加しました。
やたらと『ドラクエ』に登場するザコが増えてるのはそのためです(実は当時、ドラクエは小1の頃に『5』をクラスメイトの家でレヌール城に向かう場面を見た程度の知識しか無かった)。
オリジナルでは『金庫破り』や『溶岩武者』『氷河武者』なんてザコキャラを作ってますね。
小5、6の時のクラスメイトが『ファイクエ』を遊んでくれなければ、このページを追加することも無かったかと思うと感慨深いです。
そしてラストのフィールドマップ、『スクラップパーク』。
天狗城をクリアすると行くことが出来ます。
右下は『火薬城』、そして左側がラストダンジョン(の実は一つ手前)の、『スクラップ城』です。
火薬城。
ボスとの戦闘画面はマップ内にまとめて描いています。
スクラップ城。
ここでナイトキラーの新形態、『ザンガイキング』を倒すと……。
フィールドマップで1の町の左にあった岩山のトンネルが開通し、ラストダンジョンのキラー城に行けるようになります。
敵画面その3。これも『5』を作った後に追加しました。『○○もどき』の中に、4人目がモデルのやつがいないのもそのせいです。
リメイク版の『1』に登場したザコ『エッグナイト』がいるあたり、追加はリメイク版を作ってからですね。ちなみにリメイク版『1』には、エッグナイトの下位種に『エッグソード』ってザコもいました。
さて、今作のボスはすべて『○○将軍』という名前で統一されています。
まず最初のボスは『ザコ将軍』。
名前の通りザコII世が出世した姿で、ミミズ怪人やウーラーボーマやバツラギン、モーレツヨインダベーみたいなもんですね。
アクア城のボスはウォーター将軍。
水の質感を出すのに悩んだ挙句、「鎧に波型や泡を書き込む」といった表現になりました。
ちなみに頭部は隠大将軍がモチーフだったり(笑)。
ファイヤー将軍とウインド将軍。
ウインド将軍はともかく、ファイヤー将軍はかなりストレートなデザインです。
バズーカ将軍。
バズーカと言っても、モチーフはどちらかと言うと大砲ですね。
全身を鉛筆塗りで真っ黒に塗ってるのが当時らしいです(苦笑)。
さて、この『4』で、一番『ゴエモン3』の影響を受けた点、それは……実は「巨大戦が存在した」という点です。
今までのダンジョンでそれっぽいものがちょくちょく出ていたのは、つまりそういうことです。
設定的には「石川達が巨大ロボにのってボスの巨大ロボと対峙する」って感じだったんですけれども。
まぁ、概念的にはSDガンダム外伝の機兵や、魔法騎士レイアースの魔神みたいなもんでしょう。
敵の巨大ボス。
『ハイパーザコ将I世』は人型のII世形態とクリボー型のI世形態に変形します。
ダムドームは名前の通り、アクア城横のダムが、ファイヤーアジバルドは火炎城が変形した巨大ロボですね。
石川達側のロボは資料は残っていませんが、ゴエモンインパクトの影響を強く受けていたような気がします。
これを作った後、小4が終わり、石川役のクラスメイトも転校して、もうこのシリーズを作ることは無いと思っていたのですが……。
といったところで、今日はこの辺で。
どうも。ではでは。
2017.09.02
旧四部作ではお気に入りの作品。
はい、という訳で、先日は『2』についてでしたので、今日は個人的に思い入れの深い『ファイクエ3』について書きたいと思います。
タイトルにもある通り、石川達が活躍する『1』~『4』では、個人的に最高傑作だと思ってます。
まずはタイトルページ。
今作から『4人目』のクラスメイトは完全不参加だったので、パーティはDQ5宜しく石川、上田、岡野の三人メンバーです。
時系列的には『2』の一か月後みたいですね。
所持金はパーティではなく、メンバーそれぞれ個人管理と言う、結構珍しい設定になってるみたいです。
OPに簡単な漫画を入れたのも、これと『4』だけでした。
マップ画面、その1。
マップが1ページしか無かった前作から、今作では再び複数ページに渡ってマップが広がっています。
スタート地点である『スタート町』。
まんまな地名ですね(笑)。
因みに、『5』の最初の町も、作りは全く違うものの同じ名前にした事で、「『5』は『3』の続編」という設定が出来ました。
しかしここの武器屋、商品が『雷神の団扇』だの『召喚の杖』だの『風神の団扇』だの『鋼の盾』だの、『鉄の斧』だの『金の盾』だの、鋼の盾や鉄の緒のはまだいいとして、最初の町とは思えないような物を取り揃えています(まぁ、本作では道具を売ってる店が極端に少ないのですが)。極めつけは『鋼のバズーカ』。値段は500Gです。おいおい、どんなバランスブレイカー武器やねん。
さて、最初のダンジョンは『おむすび山』です。
そう、『店舗日誌』の同名の地名も、ここから取りました。
因みに『1』には『おにぎり山』が最初のダンジョンです。
牢屋にはマージュIII世が捕らわれていて、助け出す事で情報をもらえる、という流れでした。
おかし村。
名前の通り、村の中央にはお菓子がなる大木があって、『怖い顔の店主』が経営する道具屋でもプリンやシュークリーム、せんべい、飴玉などのお菓子を販売しています。
さて、一番上の画像にある『鎧城』と『ダイヤ城』をクリアすると……。
下マップのキラー城に行くことが出来ます。
異世界ステージではラストダンジョンです。
敵キャラはこんな感じ。
この中で『呪いのG(ゴールド)』はオリジナルのザコですが、割とお気に入りです。
さて、キラー城の最初のフロア。
ここのマップと中ボスは、岡野にあたるクラスメイトが作ってくれました。
ページの途中にはこんなマンガも書いてたり……。
話し込んでる動物っぽいのは、それぞれ神鳥と犀が石川の、竜と獅子が上田のお供で、それぞれ鎧になる、という設定です。
元ネタは言うまでもなくSD戦国伝の四獣王ですね。
さて、キラー城をクリアすると現実世界に戻りますが、まだ何かおかしいという事で、小学校で情報収集をした後、矢印の所に進むと……。
ワープゾーンになっています。
中央が先に進むルート、他の二つは『B』がキラー城1F、『C』がおむすび山と行き来するためのワープゾーンで、手前に落ちてるシンボルはワープ先の扉を開けるための鍵です。
さて、『A』のルートでは石川達の偽物と対決します。
勝利すると……。
三人が合体して、正体である『デビルナイト』になってもう一度戦う事になります。
コイツを倒すと、先に進んで……。
いよいよラストステージです。
湖には新登場のザコもいます。左下の『でんでん虫々』は、後年、色違いで『エビルエスカルゴ』という雑魚を作りました。
ラストステージは、これまでのボスとの再戦が待っています。
『2』と『3』では、最終面でこれまでのボスと再戦、といった流れが多かったです(『2』の場合は『1』に登場したボスのゴースト)。恐らくロックマンのボスラッシュを意識していたんでしょうね。
そして再生ボスを倒した後、二体の新規スライム型中ボスを倒して……。
最後の番人である『ドラゴンナイト』を倒し、ラストフロアへと上がります。
ラスボスは先日紹介した『ザンガイキラー』、及び、その強化形態である『ドラゴンキラー』です。
といったところで、今日は途中のボスも少々。
まずは最初のボスである『メタルアーマー』。この作品まで、「○○面のボス」といった表記を使っていました。
外見通りリビングアーマー系のボスで、当時のデザインは鎧城そっくりの顔でしたが、後年、このデザインに描き直しました。
ただ、旧デザインも気に入っているので、リメイクの際はそっちに似せたデザインにしようかと思いますが。
ちなみに彼、『ロックマン6』の一部のボスと同じくダミーである『影の鎧』という部下を城のボス部屋に設置していて、そっちを倒すとまた城の最初からやり直し、という流れでした。
続いては2面のボス、『ダイヤナイト』。
元デザインは石川役のクラスメイトです。ただ、キャラ設定などは無かったので、性格付けは私がやりましたが。
続いてキラー城の最初の中ボス。
岡野の作品です。
『中3』と書かれたキャラ、『ファラオナイト』だけは私が作りました。
他にも秘密の中ボスとして『スーパーバッファローナイト』とか。
どうすれば戦えたのか、などは聞いていませんでした。
キラー城の上階フロアでの中ボス。
上が『スライムリーダー』、下は『シザースタッグ』という名前(当時は『シザースクワガタ』)という名前です。
といったところで、今日はこの辺で。お付き合い有難う御座いました。
どうも。ではでは。
2017.09.01
本当は昨日書くはずだった記事。
昨日は本社で研修があって、帰って来た後にこの記事を書くはずだったのですが、まさかの作業を手伝わされる事になり、結果として部屋に帰って来たのが日付が変わる頃で、ブログの更新が出来ませんでした。畜生(Jesus)……。
さて、サイトを更新しました。
トップ画像を9月仕様に変更し、『店舗日誌』に48話を加えてます。
でもって、8月分のプレバンアーツですが、昨日ようやく開封しました。
まずはようやく商品化となった『SS』のブルーム&満セット。
ある意味、満はイース、ダークプリキュアに続く貴重な『プリキュアではない(元)敵幹部』だったりします。
レジーナとかは商品化しやすいと思うんだけどなぁ……メインキャラで、商品化希望アンケートにも出てるくらいだし。
取り敢えず、今受注中のスカーレットは二つ買って、一つはトワイライトカラーにしようかな、などと考えてます。
しかし、『魔法つかい』も施策が展示されて、『アラモード』はホイップが受注中という中、何の音さたもない『ハピネスチャージ』組は涙目ですね(苦笑)。
話を戻しまして、ブルームと満は、イーグレット&薫が届いてからレビューしたいと思います(かなり先じゃん……)。
続いては仮面ライダーレーザー。
参考までに、『LVUR』版と並べてみましたが、非変形だけに、サイズもディティールも段違いですね。
アーツに比べると、LVURはミニバイクみたいなサイズに見えます。
LVUR版は変形ギミックが楽しいので、これはこれで良いのですが。
なんと、エグゼイド達と同じくゲーマドライバーのレバーは開閉可能で、ガシャットも取り外せます。
ただし、ピンがマイティアクションより太いのでエグゼイドのゲーマドライバーには爆走バイクのガシャットは取り付けられませんが(逆は可能)。
グリップさえ握らせる事が出来れば、figmaなんかも搭乗させられます。
……瀬利、ノーヘルだな(爆)。
最後はダークドライブ。
実物を触って改めて思ったのは、「やっぱこれユガンデ(『メガレンジャー』の)だよなぁ」でした(おい)。特に肩アーマーの形状やワイヤーフレーム状のディティールとか。
実はこのダークドライブ、二つ買いました。
一つは改造してオリジナルライダーにする予定です。
といったところで、今日はこの辺で。
どうも。ではでは。
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