アカサカ「おはよ、バジ、アキバさん」
バジりん「お早う御座います、マスター」
アキバ「おっはよ~♪」
アカサカ「てなわけで、さっそく朝食に行くか」
アカサカ「朝食はバイキングだが……」
アカサカ「種類はこれと、あと漬物がいくつかだ」
~場面転換~
アカサカ「さて、今日の一発目は峰町歴史民俗資料館だ」
アカサカ「入り口には、ツシマテンとベンガルヤマネコの剥製が展示されてるぞ」
バジりん「な、なんか、すごい迫力ですね……」
アカサカ「残念ながら、中は撮影禁止だ」
アキバ「残念……」
バジりん「説明しておきますと、中には土器や青銅器などの展示の他、竪穴式住居や近代の民家の再現などが展示してありました」
~場面転換~
アカサカ「次は、和多都美神社だ。山幸彦と豊玉姫が祀られてるぞ」
アキバ「海の中に鳥居があるんだ~……」
バジりん「池の中にも、三本柱の鳥居があるのですね」
アカサカ「全国的にも珍しい『三柱鳥居』って言うらしい」
アカサカ「よし、それじゃさっそく行くぞ」
アカサカ「本殿をお参りしてと……」
アカサカ「この松、根っこがすごいんだって。ここから……」
アカサカ「これも、全部だ」
アキバ「へぇ~、おっきいんだねぇ~……」
バジりん「マスター、ここは?」
アカサカ「ああ、ここで海亀の甲羅を火で焼いて、ひび割れで吉凶を占ってたらしい。いわゆる『亀卜』ってやつだな」
アカサカ「さて、この奥には豊玉姫の墓があるらしいんだが……」
アカサカ「何でも、今の宮司が『神聖な場所だから』って立ち入り禁止にしちまったらしい」
アキバ「え~、なんで?」
アカサカ「ガイドさんもボヤいてましたよ。『神聖な場所だからこそ、間近で触れ合わなきゃいけないのに』って」
バジりん「果たしてこれから、ここに入れるようにはなるのでしょうか?」
アカサカ「さあねぇ。入れるようになったところで、もうここに来るかどうか……」
~場面転換~
アカサカ「さて、お次は烏帽子岳展望所だ。ここは360°、風景が見渡せるぞ」
アカサカ「こう……」
アカサカ「ぐるっと回って……」
アカサカ「本当に天気がいい時は、釜山が見える事『も』あるらしい」
アカサカ「ちなみにさっきの和多都美神社はあの辺りだ」
バジりん「こうして見ると、本当に高い場所にあるんですねぇ……」
アキバ「こうして360°見渡せるって事は、この海の向こうにはTくんが……」
アカサカ「まあ、ある意味間違っちゃいませんが……」
~場面転換~
アカサカ「さて、最後は昨日も来た(※)対馬観光物産協会だ」
※万松院を見終わった後、バスが遅れて、ここでしばらく寒さよけをしていたのです。
アカサカ「ここでは、大人のぬりえ体験が出来るぞ」
アカサカ「……普段コピックばっかりだから、色鉛筆使うのなんてどれくらいぶりだろ……」
アキバ「で~きたっ♪」
バジりん「ボクも……出来ました」
アカサカ「ここにはアナゴの水槽もある。対馬はアナゴの水揚げ量が世界一なんだってさ」
アキバ「そうなんだ~」
アカサカ「ここでは、ジビエの鹿肉なんかもお土産で売ってるぞ」
バジりん「そう言えば、マスターは以前、鹿肉や猪肉を召し上がったこともあったんですよね」
アキバ「ねえバジり~ん、向かいの建物にも行ってみようよ~」
バジりん「そうですね」
アキバ「ここも、デカデカとハングルが……」
バジりん「先ほどの観光協会はあちらですね」
~場面転換~
アカサカ「さ、いよいよ帰りの船に乗るぞ」
アカサカ「二人とも、忘れ物は大丈夫?」
アキバ「は~い♪」
バジりん「はい、大丈夫です」
アキバ「昨日は一番後ろの席で窓が無かったけど、今日はバッチリ外が見えるね」
アカサカ「さらば、対馬。また来るまでよ……ってか」
アカサカ「さて、今日も船の中でお昼だ」
アキバ「昨日よりも豪華なお弁当だね」
アカサカ「という訳で、無事到着っと」
~場面転換~
ギリアム「お帰りなさいませ、旦那様」
アカサカ「留守番ありがと、ギリアム。これお土産ね」
ギリアム「『本格焼酎 つしまやまねこ ちび』……有難う御座います。後ほど、ゆっくりと頂戴致します」
という訳で、二日間にわたる対馬旅行、いかがだったでしょうか?
ではでは。
~おしまい~
サイトを更新しました。
今日は『テレビ雑誌コーナー』です。
さて……
アカサカ「さてと……」
アカサカ「という訳でな、今回は一泊で、対馬旅行に行くぞ」
アキバ「わ~い、やったやった~♪」
バジりん「対馬……長崎県で御座いますね」
ギリアム「行ってらっしゃいませ、旦那様」
アカサカ「すまんねギリアム。留守番は頼むよ」
~場面転換~
アカサカ「さて、今日は博多埠頭から船に乗って出発だ」
アカサカ「ベイサイドプレイス博多には、巨大な水槽もあるぞ」
バジりん・アキバ「わ~!」
アキバ「すっごく大きい水槽だね~! どろんどろ~ん」
アカサカ「ここに来るのはもう何十年ぶり、てレベルだけどな」
バジりん「そうなのですか……」
アカサカ「小学生の頃は、時々来てたんだけどね」
アカサカ「出発まで時間があるし、ちょっとその辺をブラついてみるか」
バジりん「マスター、あれは……?」
アカサカ「マリンメッセ福岡だな。昔はコミケとかも開催されてたこともあるぞ。オレの大学の卒業式もあそこだったな……」
アキバ「これ、アシカ……?」
アカサカ「そういえばこれも、昔からあったような……」
アカサカ「さ、そろそろ出発時間だ」
バジりん・アキバ「は~い!」
アカサカ「今日乗るのはこれ、『ヴィーナス』だ」
アカサカ「船内はこんな感じだぞ」
アキバ「何か、物凄く3密が回避出来なさそうなんだけど……」
バジりん「おや、向こうからも同じ船がやって来ますね」
アカサカ「昼食は船内で弁当だ」
アキバ「どろ~ん。シンプルなお弁当だねぇ」
アカサカ「てなわけで、厳原港に到着だ。ここからはバスだぞ」
~場面転換~
アカサカ「まずは『対馬藩主宗家墓所』、別名『万松院』だ」
アキバ「さっきの門、裏側から閉じられてるんだね」
アキバ「これは……」
バジりん「『諫鼓(かんこ)』……だそうです」
アキバ「どろ~ん?」
バジりん「『領主に対し諫言しようとする人民に打ち鳴らさせるために設けた鼓。“諫鼓苔むす”と“諫鼓鳥”は、ともに領主が善政を施すのを言う』そうです」
アカサカ「さて、まずは本堂をお参りするぞ」
アカサカ「ここには珍しい物も色々あるらしくてな……」
アカサカ「まずはこれ。かつて朝鮮の国王から送られた、中国製のオブジェに……」
アカサカ「なんと、ここには徳川歴代将軍の位牌が安置されてるそうだ。しかも本物だぞ」
アキバ「うっそ~!」
バジりん「マスター、しかし何故……?」
アカサカ「何でも、対馬は大陸との玄関口になってたから、相手国に対しての“葵の御紋”の意味合いがあったんだとさ」
アキバ「ああ、『控えおろ~!』ってやつね」
アカサカ「さて、次は……」
アカサカ「本堂の脇から……」
アカサカ「134段あるっていう石段を上るぞ」
アキバ「わ~、おっきな杉~!」
バジりん「見事ですねぇ……」
アカサカ「樹齢約千年はあるらしいな」
アカサカ「石段を登りきると……」
アキバ「登りきると……?」
アカサカ「さらに二本の杉の木の横を通って……」
アキバ「『万松院の大スギ』かぁ~」
バジりん「横には解説が書いてありますね。最初の一本は、先ほどの樹ですか」
バジりん「先ほどの一本もでしたが、こちらの二本も圧倒されますね」
アキバ「こんなに大きな木が三本も立ってるなんてすごいよね~」
アカサカ「自然の神秘、だね」
アキバ「ところでアカサカさん、デュアルゼノンのスーツ持ってきてたんだ……」
バジりん「マスター、この数多くの石塔は?」
アカサカ「これが対馬藩歴代藩主の墓所だよ」
アカサカ「さて、墓所見学も終わったし、下に降りるぞ」
アカサカ「ここの地図はこんな感じ。図では下の部分が、さっきの墓所だ」
~場面転換~
アカサカ「さて次は……ってうおおっ!? オサダだと!?Σ(°Д°)」
バジりん「これって、マスターが御幼少の頃にはあちこちにあったという……」
アカサカ「そう。今じゃもう、ここと熊本の多良木店しか残ってないらしい。あー、この中じゃ、まだあの曲が流れてんのかなぁ~……。『なんだ、かんだ♪ なんだ、かんだ♪ なんだ、かんだ、オ・サ・ダ♪』……」
バジりん「あの、マスター……」
アキバ「どろ~ん……。そっとしておいてあげよう……」
~場面転換~
アカサカ「気を取り直して、次はと……」
アキバ「『万関橋』……?」
アカサカ「ここは明治33年に、軍事上の理由から帝国海軍が開削して、その時にかけられた橋で、この橋は3代目なんだってさ」
~場面転換~
アキバ「そう言えば、ここって水が流れてない川が多いねぇ。あっちこっち土砂崩れの跡みたいなのもあるし……」
アカサカ「何でも、ここはジュラ紀の地層らしくて崩れやすいんだそうです。川の方も、そういった様々な要因で、数年前から枯れてしまったんだとか」
アキバ「へ~……」
~場面転換~
アカサカ「さて、次は『韓国展望所』だと」
アキバ「なんかアッチの国っぽい建物だね」
アカサカ「何でも、あっちの国と正式に国交回復する前に、向こうから取り寄せた材料で作られたそーですよ」
アカサカ「晴れた日には釜山が見えるそうです。画像じゃ分かりにくいですが、今日はうすぼんやりとは言え見えますねぇ」
アキバ「アカサカさん、あの二つの玉がついてるのは何?」
アカサカ「ああ、あれは海上自衛隊のレーダーサイトだそうですよ」
アキバ「韓国ね~。どんなとこなんだろうね」
バジりん「さあ」
アカサカ「…………オレ、行った事あるよ。25年位前に。妹の小学校入学祝いの家族旅行で」
アキバ・バジりん「えっ!?」
アカサカ「冷えて来たし、ホットのスープでも飲もうか」
アキバ「わ~い!」
~場面転換~
アカサカ「さて、三宇田浜を横目に……」
アカサカ「最後は殿崎公園だ」
アキバ「アカサカさん、この人達だ~れ?」
アカサカ「これは日本海海戦で惨敗した後、佐世保の海軍病院に収容されたロシアの少将ロジェストヴェンスキーを、東郷平八郎がお見舞いに来た時の場面ですね。この時、ロジェストヴェンスキーは礼を尽くした態度の東郷に対して『あなたに敗北した事が、私にとっては最大の慰めです』って言ったらしいですよ」
アカサカ「こっちにももう一つ」
バジりん「『おんかいぎきょう』……」
アカサカ「これは、例の日本海海戦で散ったロシア兵4,830名と日本兵117名を弔うための碑で、ロシア政府がお金を出してここに作ったんだそうだ」
~場面転換~
アカサカ「さて、今日はここのホテルに泊まるぞ」
アキバ「何かこぢんまりとしてるね……」
バジりん「何とも横に長いホテルなのですねぇ。窓からは先ほどバスを降りた場所が見下ろせますし」
アカサカ「今日、止まる部屋はここだ」
アキバ「フリーWi-Fiが使えて良かったね」
アカサカ「正直、ちょっと怖いですけどね……」
アカサカ「さてと。それじゃあ、今日の夕食だ」
アキバ「わ~お! すっごく豪華! どろんどろ~ん!」
バジりん「天ぷらにお刺身、南蛮漬けと……」
バジりん「小鉢にぶり大根ですか」
バジりん「マスター、この鍋は何と言う名前なのですか?」
アカサカ「対馬の郷土料理で『いり鍋』って言うんだって」
アカサカ「別会計でレモンサワーもあったから頼んだが……なんだこれ、炭酸抜けてるじゃねぇか……」
アキバ「あらら……」
~場面転換~
アカサカ「さてと、それじゃ、そろそろ休むとするか」
アキバ「は~い!」
バジりん「マスター、お休みなさいませ」
~2日目につづく~
アカサカ「てな訳で、今日はまたバスツアーに行くぞ。二人とも来るだろ?」
バジりん「もちろんです、マスター。喜んでお供致します」
アキバ「日帰り旅行だ~♪ どろんどろ~ん♪」
~場面転換~
アカサカ「今日はまた、阪急交通社のミステリーツアーだ。行先はまだ分からないぞ」
~場面転換~
アカサカ「バスの中で簡単な答え合わせはあったが、今日の目的地は佐賀だ。まずは佐嘉神社だぞ」
バジりん「佐賀ではないのですねぇ……」
アキバ「ね~ね~アカサカさん、あれな~に?」
アカサカ「ああ、あれはアームストロング砲ですよ。日本で最初に佐嘉藩の手で鋳造された150ポンドのカノン砲で、佐賀県工業会に昭和55年に複製されたんだそうです」
アキバ「へ~、ゴッツイねぇ……」
バジりん「門の手前には、一回り小さいのもあるのですね……」
アキバ「わっ、鼠だ」
アカサカ「ネズミ年って事で奉納されたみたいですね」
アカサカ「ここには大小さまざまな8つの神社があるんだ。まずは佐嘉神社の拝殿からだな。佐賀鍋島藩、第十代藩主鍋島直正命、第十一代藩主鍋島直大命が祀られてるんだって。文化、学問、交通の神様だそうだ」
アキバ「ね~バジりん、お賽銭用意した?」
バジりん「ええ、それはもちろん」
アキバ「バジりんって、こういうとこ律儀だよね」
アカサカ「次は『松根社』。礼道・芸道・学問の神様が祀られてるんだって」
アカサカ「祀られてる神様は古川松根命って言って、幼い頃から礼儀作法や学問、また書や絵画、和歌、雅楽の才能に優れてたんだってさ」
アキバ「いわゆる完璧超人ってやつね」
アカサカ「近くには『葉隠四誓願』が設置されてるぞ」
アカサカ「さて、次は……」
アキバ「バジりんバジりん、『縁結びの木』だって~」
バジりん「アキバ殿はもちろん……?」
アキバ「そりゃあTくんだよ~。バジりんだって……」
バジりん「はい……」
アカサカ「……え~っと、こちら側には、いくつもの神社があるから、一つずつ見て行こうか」
アカサカ「まずは松原神社ね」
アカサカ「ここは佐賀鍋島藩の藩祖、鍋島直茂、初代藩主鍋島勝茂命、また竜造寺隆信命が祀られてる。御祭神は勇猛果敢な武将であったことから、開運、勝利、招福の神としてあがめられてるんだって」
アキバ「狛犬もあるんだねぇ」
アカサカ「お参りをして、と……」
アキバ「わっ、何、この燈籠!?」
バジりん「陶器でできてますね……」
アカサカ「『白磁の燈籠』だってさ」
アカサカ「ここは佐嘉荒神社。火伏せの守り神として、台所・厨房の神様が祀られてるんだって」
アカサカ「その隣は『松原恵比寿社』だな」
バジりん「恵比寿様の像があるんですね」
アカサカ「ここは開運・招福・商売繁盛・くじ当選の神だって」
アキバ「まんまだね……」
アキバ「バジりん~、願掛けの玉だって。撫でて行こうよ」
バジりん「は、はい」
アカサカ「こっちは太鼓もあるぞ」
アキバ「よ~し、思いっきり打ち鳴らして……」
アカサカ「よしなさいっての……」
アカサカ「その隣は『松原稲荷神社』だ。こっちも家内安全、商売繁盛の神様みたいだね」
バジりん「馬の像が……」
アキバ「ホントだ……」
アカサカ「でもって、『松原河童社』。ちなみに河童は『かわそう』って読むぞ。水害、水難防除、災難除、子供の守り(安産)の神様が祀られてる」
バジりん「これは……河童?」
アカサカ「兵主部(ひょうすべ)っていう河童だね。鉢巻をした河童は、全国でも例を見ないってさ」
バジりん「そう言えば、河童が鉢巻してるイメージってないですよね……」
アカサカ「河童の神社だからか、川に続く階段もあるぞ」
アキバ「ユニークだね」
アカサカ「その隣が松原神社側からの入り口になってる」
アカサカ「その入り口側から松原神社を見ると、こんな感じだ」
アキバ「うわっ! 大きな楠!」
アカサカ「この楠の古木は、佐賀県の銘木古木に指定されてて、樹齢およそ650年と言われてるそうです」
アキバ「へぇ~……」
バジりん「今度は白磁の鳥居が……」
アカサカ「普通見ないよな、こういうの」
朝早い時間で寒かったので、自販機でスープを買いました(笑)。
バジりん「マスター、これは?」
アカサカ「佐嘉神社記念館で、休憩も出来るみたいだな」
アキバ「いやぁ~、一カ所に8つも神社があるなんてすごいねぇ」
バジりん「本当ですよねぇ」
アカサカ「だからか、『八で末広がり』って紹介されてたぞ」
※因みに記念館の近くにもう一つ『松原椰木社』があったのですが、そこは行き損ねました(汗)。
朝食に買ったパンは、このタイミングで頂きました(笑)。
~場面転換~
アカサカ「さて、お次はここだ」
アキバ「長っ!」
アカサカ「全長66mの壁画だそうですよ」
アカサカ「こっから始まって……」
バジりん「何か、水墨画のような、それでいて中国っぽいような雰囲気も感じますね……」
アキバ「確かに、不思議な感じだねぇ~……」
絵の中には龍や……
大仏様(?)に……
亀……
梟などが、隠し絵のように描かれています。
アカサカ「左端には、製作者の名前が書かれてるぞ」
アキバ「あれ、右の人って……」
アカサカ「そう。中国の人らしくて、頼み込んでこの壁画を隣の川崎って人とアクリル絵の具で描き上げたんですって」
アキバ「だから中国っぽい雰囲気があったのかぁ……」
ちなみに、壁画の裏は浄土宗のお寺になっています。
アキバ「こんな長い絵、ボク、初めて見たよ~」
バジりん「ボクもです」
アカサカ「去年出来たばかりらしいから、出来立ての綺麗な時に見られてよかったね」
~場面転換~
アカサカ「さて、次は蒲鉾工場の直売所だ」
バジりん「すごい量の試食品ですねぇ……」
アカサカ「爪楊枝に一気刺し出来る位、色々種類があるぞ」
アキバ「この『あべ川』っていうの、卵焼きみたいだねぇ」
アカサカ「鶏卵と魚肉を混ぜた蒲鉾みたいですよ」
バジりん「何となく、日本酒のような風味がしますね……」
アキバ「この『練りたい』、プリプリしてるね♪」
アキバ「『おさかなドーナツ』……」
バジりん「見た目は普通のドーナツっぽいですねぇ」
練り物工場だからか魚介類の図鑑的なポスターが壁に貼ってありました。
イセエビとロブスターの違いをまじまじと見たのは初めてです。
アキバ「ひゃ~、食べた食べた~……」
アカサカ(この後お昼ご飯なのに……)
お土産で『おさかなドーナツ』が一人一つずつもらえましたが、ドーナツと蒲鉾の中間のような味でした。
~場面転換~
アカサカ「さて、次は武雄の物産館でお昼だ」
アキバ「あれ、ここ去年も来たよね?」
アカサカ「メインディッシュはカニのしゃぶしゃぶと佐賀牛の焼肉だぞ」
バジりん「カニ肉は、色が綺麗ですねぇ……」
アキバ「佐賀牛も美味しそうだよ」
アカサカ「ご飯は釜飯だな」
アキバ「あっと言う間にお肉が焼けるねぇ。いっただきま~す!」
肉を焼く傍ら、付け合わせの野菜も焼きます。
バジりん「マスター、お肉が……!」
アカサカ「おっと。火にかけてすぐに焼けちまうからな……」
おろしだれで頂きます。
ご馳走様でした。
アカサカ「一階はお土産屋になってる。そのまま食べられる、トビウオやワラスボの干物なんかも売ってたな」
アキバ「いやぁ~お腹いっぱ~い……」
アカサカ「実はオレ、本物のカニを食ったのって、今日が初めてなんだよねぇ」
バジりん「そうだったのですか?」
アカサカ「さて、次の目的地に向かう途中で、バスの車窓から見えるあの岩は、『屏風岩』って呼ばれてるらしい」
~場面転換~
アカサカ「さて次は、国内最大級のブーゲンビリア専門の植物園、『ブーゲンハウス嬉野』だ」
アカサカ「お土産所を通り抜けると……」
アキバ「すっご~い! ブーゲンビリアのトンネルだ~!」
アカサカ「実は色づいてるこれは花びらじゃなくて、葉っぱが染まったものなんだ」
アカサカ「こんな風に、濃い紫のもあるぞ」
アカサカ「さらには珍しい黄色いやつなんかも……」
アカサカ「これは『カリフォルニアゴールド』って品種で、アメリカのゴールドラッシュの頃に発見されたかららしい。金運アップのラッキーアイテムとしても勧められてるんだってさ」
バジりん「確かに、由来を聞くとご利益はありそうですねぇ」
バジりん「ところでマスター、何故、変身なさっているのですか?」
アカサカ「いや、このカラフルな色を見てたら何となく……。オレもカラフルだぞーって」
アキバ「植物と張り合ってどうすんの……」
アカサカ「んじゃ、出発前にソフトクリームでも食べようか」
アキバ「わ~い!」
バジりん「有難う御座います」
~場面転換~
アカサカ「最後は『肥前屋』で酒造見学と試飲だぞ。ここら辺りは街並みが文化財になってて、奥には武家屋敷なんかもあるんだと」
アカサカ「店主さんの説明によると、燕やアオダイショウなんかもウェルカムらしい。燕は倒壊しそうな家には巣を作らないし、ヘビは酒の原料のコメを荒らすネズミを退治してくれるからなんだって」
バジりん「へぇ~、そうなんですねぇ」
アキバ「なんかバジりん、嬉しそうだね?」
アキバ「おお、タンクにいろんな絵が……」
バジりん「なかなか斬新なキャンパスですねぇ」
アキバ「うっわ~! こりゃまたレトロだね~」
アカサカ「シャリバンか……。ギャバンと並んで、初期のメタルヒーローだな」
アカサカ「情報雑誌に載ってる料理も、なんか時代を感じさせるよな(笑)」
アカサカ「さて問題。『昭和の部屋』と書かれていましたが、この画像には間違いがあります。さてどこでしょう?」
バジりん「アキバ殿、分かりますか?」
アキバ「さあ……?」
アカサカ「正解はお面。『オーレンジャー』も『ビーファイター』も、平成の作品なんだよ」
アキバ・バジりん「なるほど……」
昭和の街並みを再現したジオラマもありました。
なかなか緻密に作られています。
アカサカ「それじゃあいよいよお待ちかねの、日本酒・焼酎の試飲だ!」
バジりん「コラボ物もあるのが面白いですねぇ」
アカサカ「普通、芋焼酎は芋を蒸してから発酵させるらしいんだが、この『焼き芋焼酎』は芋を焼いてから、焦げた部分も一緒にして発酵させるんだって。だから、飲んだ時に芋とおこげの風味が楽しめるんだってさ」
アキバ「うひぇ~、ボク、もう飲めない……。どろんどりょ~ん……」
バジりん「アキバ殿……」
アカサカ「試飲で酔いつぶれるまで飲んでどうするよ……」
~おしまい~
アカサカ「バジ、アキバさん、今日はバスでミステリーツアーに行くぞ」
バジりん「お出かけですか」
アキバ「やった~。旅行だ旅行だ~♪」
~場面転換~
アカサカ「という事で、いつものように博多駅からバスに乗るぞ」
バジりん「マスター、今日はどちらへ参るのですか?」
アカサカ「ミステリーツアーだから、それはオレにもわからねえ」
バジりん「あ、そうですね……」
バジりん「朝食はお馴染みのバゲットサンドですね」
アキバ「アカサカさん、ボク、添乗員さんからジュースもらったよ?」
アカサカ「私たちももらいましたよ。平日申し込み限定でもらえるみたいです」
バジりん「マスター、パンも頂いたのですが……」
アカサカ「うん、プランをよく見たら『朝食が出る』だったわ」
~場面転換~
アカサカ「まずはここ。キリンビールの工場だってさ」
アキバ「工場見学でもするのかな?」
アカサカ「いえ……」
アカサカ「どうやらこっちの……」
アカサカ「コスモス園見学みたいですね」
アキバ「わっ、すご~い!」
アカサカ「……ここ、2年前にファースト達がバスツアーで来てたな……」
アキバ「見て見てバジりん! コスモスの一本道だよ!」
バジりん「綺麗ですねぇ……」
アキバ「まさに満開だね~。どろんどろ~ん♪」
バジりん「ミツバチもいますねぇ」
アキバ「そう言えば弟切を思い出しちゃったなぁ」
バジりん「こ、これは……」
アキバ「これでもかってくらい、キリンビールをアピールしてるね……。(^_^;)」
バジりん「ん、花畑にあるあれはなんでしょう……?」
アキバ「行ってみよ~!」
アカサカ「等身大サイズの缶ビールのディスプレイみたいだな」
アキバ「おっき~い……」
アカサカ「あ、そうだ二人とも。ちょっと並んで並んで」
アカサカ「写真撮るからポーズ取って」
アキバ「よ~し。バジりん、手をつないでポーズ取ろ!」
バジりん「ちょっと恥ずかしいです……。(///)」
アキバ「1、2の……どろ~ん!」
~場面転換~
アカサカ「さてと。お次は熊本に入って、『いだてん 大河ドラマ館』だそうです」
アキバ「……誰これ?」
アカサカ「『日本で初めてオリンピックに参加した男、金栗四三』……だそうです」
アキバ「知ってる?」
アカサカ「全然」
アカサカ「取り敢えず、ここは名前の通り、『大河ドラマ いだてん』の資料館になってるみたいですね」
アキバ「わっ! すごいジオラマ……」
アカサカ「『いだてん』時代の玉名を再現したジオラマらしいですね」
バジりん「細部まで隅々作ってあって、凄いですねぇ……」
アカサカ「この頃は米俵を船に乗せて川で運んでたらしくて、港まで坂道を転がして下す『俵ころがし』を再現してるみたいだね。ちなみに今でも、『大俵まつり』として残ってるんだって」
アキバ「へぇ~……」
バジりん「あっ! マスター、橋の下に河童がいますよ」
アキバ「アカサカさん、こっちもこっちも。木陰で休んでる~♪」
アカサカ「……何故?」
アカサカ「ジオラマの上には、ドラマでの合成の方法なんかが載ってるね」
~場面転換~
アカサカ「さて、お次は『きくすいの里』でお昼だ」
アキバ「わ~い、ご飯だご飯だ~♪ どろんどろ~ん♪」
バジりん「アキバ殿、張り切ってますねぇ……」
アキバ「わっ! すごい豪華!」
アカサカ「キノコはマツタケだってさ」
アキバ「すっご~い! マツタケなんて初めて~……! あ、でもTくんの」
アカサカ「そっから先は言うんじゃありません」
バジりん「マスター、左下の黄色い銀杏のようなものは……?」
アカサカ「ハスの実だって」
アカサカ「マツタケはあらかじめ裂いてから焼いて下さい、だってさ」
アキバ「……なんか、こういうネタがドリフのコントにあったよね」
アカサカ「すき焼き用のお肉は、『赤牛』と『味彩牛(あじさいぎゅう)』だって」
バジりん「マスター、マツタケが焼けてきました」
アカサカ「すごい香ばしいな。よし、そろそろ食おうぜ」
アキバ「すき焼きも頂きま~す!」
アカサカ「ここじゃ、飲み物があらかじめ発泡酒、焼酎(米、芋)、ソフトドリンクが選べたんで、オレは米焼酎の水割りにしてみた」
バジりん「マスターが焼酎なんて珍しいですねぇ」
アカサカ「本当はウイスキーが良かったんだけどね」
アカサカ「ご飯の付け合わせは、左上の奴がキクラゲの柴漬け、下のは天草海苔の佃煮で、右のはなんと、大豆の佃煮だってさ」
バジりん「これ、大豆なんですか!」
アキバ「なるほど~、つまりソイジャーキーみたいなものなんだね」
アカサカ「せっかくだから、マツタケも半分、すき焼きに入れてみたぞ」
アキバ「お腹いっぱい~♪」
バジりん「美味しゅう御座いました」
アカサカ「オレはあと一杯ぐらい、ご飯お替りすれば良かったな……」
アキバ「そう言えばアカサカさん、相席になったオバちゃん達に大学生って間違われてたね~♪」
アカサカ「黙りなさい」
~場面転換~
アカサカ「さてと、お次は山鹿で酒造見学と散策だ。ここは江戸の街並みを残してるところが見ものなんだってさ」
アカサカ「まずは『木屋本店』でお話を聞いてと……」
アキバ「ねえねえアカサカさん、これな~に?」
アカサカ「これが日本酒を発酵させる麹菌ですよ。こうやってまんべんなくお米を覆うくらいに発酵するほど、甘みが出るんだそうです」
アキバ「へぇ~」
アカサカ「ちなみにこうやって酒造は菌業者から種菌を買うらしいけど、全国でも数える位しか菌業者は無くて、ここは京都の業者から買ってるんだって。ただし、菌の方は味噌用から様々なお酒用と種類がすごくて、大体50~60種類くらいの麹菌があるらしい」
バジりん「60種類ですか!」
バジりん「甘酒の試飲も出来るみたいですね」
アキバ「ちょっとお米の粒が残ってるんだねぇ」
アキバ「あれは……」
アカサカ「『酒林』……『杉玉』とも言いますね。作った時は青々としてるらしいですが、こうやって茶色になった頃が、熟成の目安にもなってるそうです」
バジりん「そう言えば、マスターが以前母の日プレゼントのバスツアーで豆田町に行かれた時にもありましたね」
アキバ「わっ! すごく大きな釜~!」
アカサカ「かつて酒用の米を蒸すのに使ってたみたいですね」
アカサカ「その隣には熟成樽があって……一升瓶二千本分だそうです」
アキバ・バジりん「二千本!」
アカサカ「さて、今度は資料館の見学と説明だ」
バジりん「マスター、あの紐と滑車は?」
アカサカ「あれは、酒蔵の上階に樽なんかを上げる時に使ってたらしい」
アカサカ「この石は90kgあるらしいぞ。バジ、その紐引っ張って、ちょっと持ち上げてみ?」
バジりん「そんな、無理ですよ……って、あれ?」
アキバ「どろ~ん。もしかして、バジりんってすごい馬鹿力?」
バジりん「違いますよ! これ、凄く簡単に上げられるんです!」
アカサカ「さてと、こっちでも試飲が出来るぞ。まずは普通の日本酒に……」
アカサカ「こっちの地方独特の『赤酒』。普通のお酒は、米の芯から4割残るくらいまで研ぐらしいけど、これは普通にご飯を炊くのと同じく、9割残して仕込むんだって。ちなみに3割残るくらいまで研ぐと『大吟醸』、醸造アルコールを混ぜずに発酵させると『純米』って名乗れるんだってさ」
アカサカ「それからこっちでもノンアルコールの甘酒の試飲が出来るぞ」
バジりん「こちらはお米も完全に形がなくなってますねぇ」
アキバ「あ、そうだ! バジりんも今度、お酒の樽に浸かってみたら?」
アカサカ「マムシ酒ならぬバジリスク酒ってか?」
バジりん「嫌ですよぅ……ボク、お酒弱いのに……」
アキバ「え~? アカサカさんが喜んで飲んでくれるかもよ~?」
バジりん「ちょっ! アキバ殿……!」
アカサカ「道を渡ってと……。せんべい工房て所じゃ、せんべい作りの体験もできるらしいぞ」
アカサカ「型に米とフレーバーの粒を入れて……」
アカサカ「熱したプレス機で一気に潰せば……」
アカサカ「一瞬で薄焼きせんべいが出来上がる、と」
アキバ「この辺りは『豊前街道』っていうんだね~」
~場面転換~
アカサカ「さて、最後は『道の駅かほく』だ」
アキバ「プールもあるんだねぇ~」
バジりん「さすがに今はシーズン外みたいですけどね」
アキバ「金運アップのいのししだって~♪」
アカサカ「ちょっと触っておこう……」
アカサカ「何故か休憩所に唐津くんちのポスターが……」
アカサカ「よし、じゃあ最後に、ソフトクリームでも食べますか」
アキバ「やった~!」
バジりん「有難う御座います」
~場面転換~
アキバ「今日はとっても楽しかったね~♪」
バジりん「お土産もたくさんもらえましたし……。メロンにオレンジに、梨にジャガイモ、玉ネギ……」
アカサカ「と言っても、寮にゃ包丁無いから、持って帰るのはオレンジだけだけどな。あとはお袋に……」
~おしまい~
~おしまい~